2010-12-09

私がIT技術者になれない理由

大学時代研究室史上最高のプログラミング実力者と言われ、就職後も有能な技術者として褒めそやされるものだろうと考えていた。

しかし、現実はそう甘くなかった。私の職業技術者としての実力は、せいぜい同期のド素人よりはましといった程度だった。

何故こんなことになったのかというと、答えは簡単で、私は、私自身の作ったものか、私個人が気に入ったライブラリルーチンしか使えないような人間だった。開発現場とは、何かを作る場所というよりは、組み立てる場所で、私にはその能力が致命的に欠けていた。

思い返せば、私は確かにライブラリを使ったことが少ない。ライブラリが出回っている分野でも、わざわざフルスクラッチで組み上げるなんてことをよくしていた。私は、多くの技術者が触れられない部分にまで触れられる自分の実力に多少の優越感を持ったものだったが、何のことはない、ただ他者の作った車輪を使いこなせず、同じ成果を得るために、二倍も三倍も時間をかけて、わざわざ不恰好な車輪から作り直していただけだった。

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