2010-11-05

答弁作成時間が取れないので、国会での質問の事前通告を早くせよ?

http://www.asahi.com/politics/update/1104/TKY201011040366.html

えーっと、どの口で言っているのであろうか。

野党時代、質問通告をぎりぎりまで遅らせて、官僚サービス残業休日出勤を強いて答弁を作らせ、各大臣にはそれを読み上げるだけの時間しか与えなかったのは、民主党自身ではないか。菅首相も、当時、そういう手口で国会質問を繰り返していた。

居酒屋タクシー問題は、こういった、国会会期中の答弁作りの為に残業休日出勤を強いられる官僚と、顧客を確保したかったタクシー運転手携帯電話を利用して癒着して発生した問題であったのを、忘れたのであろうか。

自分のやった事を棚にあげて、他人がやるのを批判するというのは、政治家として以前の、人として問題がある。このような不明な人物を当選させなければならないほど、東京18区人材不足なのであろうか。有権者の見識不足は、はなはだしい。議員を育てるという観点も必要であるが、頑張って育てた結果が客観的に見て無能というのでは、東京18区有権者民主主義は猫に与えた小判、豚に与えた真珠に等しいと考えるしかないとなる。

それにしてもである。現実に発生している問題は、いくらでもあり、質問としてでてくる問題は十分に予想できてしかるべきであり、自党の質問時間に、自党の議員に質問させて、同じ質問がでてくるのを先んじて潰すということがやれないのは、何故であろうか。かつて、与党の質問時間は、会期中の奏上の際に天皇の御下問を受けた左大臣が、自党の議員に同じ質問をさせて国会で答弁する事で、公式な回答を作る場であったが、民主党政権になってからは、そういう行為は行われなくなっている。代わりに行われるようになったのが、政権に対するゴマ摺り質問と馴れ合い答弁という三文芝居となっていて、与党自身が質問時間を放棄して審議を早めるという事態にまでなっているのであった。三文芝居の末に質問時間放棄となるのであれば、野党がやりそうな質問を先にやって、建設的な議論を実現してみせる事の方が、民主主義理念には沿っている筈である。

時間があってもその使い方をしらず、情報があってもその意味を理解できず、機会があってもリスクを取って動く事が出来ないのを、凡人と言う。一般人が凡人なのは罪ではないが、少なくとも、仕事を任されている者が凡人であるのは、罪である。解職できない地位にある場合には、自ら処するのが、人としての正しい行いであろう。法律違反であるかどうか以前に、国民のお手本としての生き方をしてみせるのが、公職にあるものの最初の責務なのではなかろうか。

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