■http://anond.hatelabo.jp/20100930204111

自分は、被害者の言葉として、「あなたは悪くない」という表現が出るに至った過程を類推しただけ。

あなたは、「それは思い込みゆえだ」と主張しているけれど、私は被害者が病的な状態に陥った経験から来るのではないかと推測した。

典型的な「トラウマに晒されて・病を抱えた人の言葉」だ、と思った。実際、私が挙げた例に、被害者の「歌」はよくあてはまっているはず。

ほかの被害と異なるのかは知らないけれど、被害者にとって心的外傷になった、って事実が重要なんだと思う。

＞「性犯罪被害で、他の被害とは決定的に異なる種類の被害を受けたんだ！ 悲しい！」

元記事を読んだ限りでは、被害者がそう主張しているようには見えなかったけど。

うつ病もだけど、外的なダメージが引き起こす病的な心理状態っていうのは、

本来、思い込みから生じるものじゃない。思い込みで「フリ」をすることはできるけれど、本当の意味で病むときに、本人に選択の余地はない。

これは経験がないと、あるいは病んだ経験があっても、病識がないとわからないかもしれない。

一般的な暴行犯罪でも心的外傷になる、というならそうなんだろう。例は知らないけれど。

性犯罪の被害者が自分を責める状況については、別のコメントで別の増田（被害経験のある方）が指摘していたよね？

ただ、これまで人間社会において、「性」の尊厳が重く扱われてきた理由はやっぱりあると思うよ。

児童虐待と同列に扱われるのは、絶対的に代替不可能な力関係と、それが齎す社会性への影響が介在しているからじゃないかな。

（男は女になれない、女は男になれない、子供は親になれない、親は子供になれない）

そういった状態で心傷を受けたからといって、私は、その人の社会的に何か重要なものが損なわれた、とは判断しない。

たんに、その人の自己認識の根底に関わるくらいに辛い経験だったんだろうな、表現することで生きやすくなればいいな、と思うだけ。

病んでるって表現が差別だ！って言われるかもしれないけど、ストレスを受けてバランスを崩すのは、程度の差はあれただの生理現象だし、

病を抱えている人は沢山いる。自分の生き辛さを改善するためにアクションすることが悪いことだとは思わない、と私は捉えている。

その上で、元記事に出ている「歌詞」への印象を、心的外傷を受けた人の言葉だと思った、と表現した。

逆に、あなたの側こそ、「性的暴行によって大きな苦痛を受けること」と、「性的暴行によって、それ以上の社会的な損害を受けること」を

イコールで捉えているように見える。片方を主張することが片方の主張と同等だ、と主張しているわけだから。

確かに、受け手の側でその両者が結びついてしまう可能性は否定できないけれど（あなたがそうであるように）、

他人である被害者の方が同じように考えている、と、決めつけてしまうのは乱暴ではないかな。

「性的暴行経験が＜非常に＞トラウマティックな経験であることを強調すると、

　聞き手の価値観によっては、女性の処女性を不必要に尊ぶ風潮を連想させ、また、それらを肯定する行為となる。

　だから、被害者が性的暴行経験から受けた苦痛を対外的に表現することには、慎重になったほうがいいんじゃないか」

あなたの主張から、乱暴さを勝手に取り除いて言い換えるとこういう事になるけれど、

記事中で一切・言及されていないにも関わらず、処女性至上主義を連想してしまうのだとしたら、

その「処女至上主義を連想し、肯定されたように感じる聞き手」っていうのは、第一にあなた自身のことだと思う。

本当に何も思うところの無い立場なら、疑問を覚えることも難しい。

Permalink | 記事への反応(0) | 16:41

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