ホッテントリ「ホームレスだけど、失業保険も生活保護もサギだと確信した」http://blog.livedoor.jp/roadtoreality/archives/51595839.htmlの※欄やブクマコメに「共産党に行け」というアドバイスが目立つ。一方で「共産党が何をしてくれる?」という疑問や批判のコメもある。実は今から10年ほど前、俺の人生で最もキツかった時期に、一番助けてくれたのが共産党だった。ただし俺の場合、元エントリ主とは事情が違いすぎるので、直接比較はできない。だが具体的な情報はあったほうがいいと思うので、書いておく。ヘタレなんで増田にさせてもらう。
俺は今、個人事業主をしている。その前に二度、サラリーマンの経験がある。元は技術屋だ。最初に勤めた会社はメーカだったが、そこの経営がおかしくなって、転職した。
二度目の会社は、素人相手にワープロや表計算ソフトを教えるパソコンスクールだった。技術屋崩れの俺には、そんなことしかできなかった。
だがそこは、最初の会社以上に酷いところだった。悪徳スクールだったのだ。外交員が繁華街を歩いている若いカモを捕まえて、5時間でも6時間でも軟禁し、100万近い授業料をローンで契約させるまで帰さないという手口だ。
転職した当初はそんなことはつゆ知らなかったが、実態を知るにつれてショックを受けた。こんなところに長居をすれば、必ず破滅が待っていると思った。
事実、ほどなくして特定商取引法が何度か改正され、悪徳スクールはあっという間に世間から姿を消すが、それは別の話だから省略する。
二度目の会社を退職するときも、少なからず嫌な目にあったが、それも別の話なので省略する。
起業しようと思った。サラリーマンはもうごめんだと思った。あてがないわけではない。パソコンスクールだったらノウハウを丸ごとパクっている。あれなら個人でもできる。なにも100万などという法外な授業料を取らなくても、個人事業主として生活していけるだけの収入があればいいのだ。
しかし、事業というのはどうやって始めればいいのか?何から手をつければいいのか?当時の俺は何も知らなかった。
思いつくことは何でもやった。
以前に通っていた英会話スクールの経営者に、相談に行ったことがある。一度目は「双方のメリットになればいいですけどね」と協力をほのめかすようなことを言ってくれた。二度目に言ったときには、露骨にうざがられた。こりゃだめだと思った。
親切な声をかけてくれた知り合いの50代のおばさんの家に押しかけたこともある。公営住宅だった。当然、何をしてくれるというわけでもなかった。善人というのは罪深いものだと思った。トマトジュースをごちそうになって、帰った。
通りすがりの学習塾に、飛び込みで入って「パソコンスクールを始めたいと考えています。授業が空いている時間に場所を貸してくれませんか?」と頼んだこともある。「空き時間はありません」と、きっぱりと断られた。
そんな俺に手を差し伸べてくれたのが、当時、駅前の繁華街に店を構えていた、共産党系の書籍を扱う書店だった。
そこは店舗の他に10坪ほどの小さなスペースを持っていて、そこでビデオ上映会をやったり美術の展示会をしたりしていた。その場所を貸してくれるというのだ。
貸してくれたのはスペースだけではない。パソコンはレンタルで揃えるつもりだった。ところが個人では、1台は貸してくれても複数台は貸してくれない。
幸いその書店は有限会社の法人格を持っていた。オーナーさんに無理を言って、名義を貸してもらった。なんでも後で話を聞くと、登記簿を持って東京にあるレンタル会社の本社まで電車で行ってくれたそうだ。
さらに赤旗の日刊紙と日曜版にチラシを入れてもらった。
たまに出入りする程度の、顔見知りというだけの俺に、そこまでしてくれたのだ。
時あたかもITバブル真っ盛り。スタート早々、10台借りたパソコンは連日フル回転となった。これ以上ないという好スタートを切ることができた。
だが何となく「こんなことは長く続くはずはない」という予感がした。俺の人生で、うまく行くことが長続きしたためしはない。
程なく、当時の森首相の提唱によるIT講習会というのがスタートした。自治体主催の無料パソコン教室である。
当時の政府は、口先では「官業による民業圧迫にはならない」とか言っていたが、現実にはうちのパソコン教室の売上は、一気にゼロ近くにまで落ちた。当時パソコン教室最大手だったアビバは、会社更生法適用を申請している。
しかし俺は、なんとかサバイバルできた。好調な間にも、打てる手はなんでも打った。その中には「2ちゃんねる本の出版」なんてのも含まれている。売れなかったけど。俺が今こうして生き残っていられるのも、そうして打った手の一つが当たったからだ。しかし現時点では、それを書くことはできない。個人の特定につながるからだ。
俺が最初にスタートさせたパソコン教室は、もうない。それどころか書店そのものが、今では駅前から姿を消してしまっている。だが俺が生きている限り、共産党以外の政党を支持するつもりはないし、共産党の立候補者がいない選挙でも、自民党だけには未来永劫投票しない。
しんぶん赤旗の購読も続けている。毎日のように共産党が失業者やホームレスを支援する記事が載っている。元エントリのブコメに「共産党が金貸してくれるとでも?」というのがあった。くれるよ!当面の生活費の貸し出しなど日常茶飯事だ。
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