2010-07-13

記録を遺さないと、記憶から消えていってしまうから

http://anond.hatelabo.jp/20100711032425 の続き。

先生」の体調が悪い。今日はかなり熱が高い中出社すると言われたので、寝ていてくださいと拝み倒した。本当は現場は待ったなしなのだが。今作っているもののうち、一番難しいところを担当している、本当に「先生」と呼ぶべき人。彼を酷使してしまった。俺に取っては、それがとても悔やまれる。

俺の休職の話は、一旦白紙にしてもらった。俺の当初希望していたとおり、プロジェクトが離陸するまで(体を騙し騙ししながら)働く。そういうシナリオだ。医師に言えば診断書くらい書いてもらえる。だが、同じグループで新しい案件をようやく通せた同僚の、ちょっと困ったような笑顔を見たとき、俺には「スマン、それの代わりに今俺が抱えてる超重要案件やってもらえないか」とは、どうしても言えなかったのだ。そして、彼以外にこの重要案件を安心して渡せる人間は、社内に見当たらない。…いや、ひとりだけ、いる。ただ、彼にこれをお願いするとしたら、俺は本当に「腹を切って」お詫びするしかない。

記憶の消し飛びは、かなりひどいことになっている。自分の書いている行動ログフィクションなのか現実なのか、混じり合って不気味な状況になっている。この状況を知っている名目上の上司((実際は相方に近い。しがらみのない俺がヒラ社員として実務をやり、嫁も子供もいる彼がマネージャー職をやる。元からそういう口裏合わせだったのだ))によれば「10分くらいボーっと立ちすくんでいた」という。その間の記憶は、全くない。

身体的症状も出ている。といっても、これはかなり前からだが。歯肉炎、喉の腫れ、肩こり目のかすみと視力の低下、足に力が入らない、めまい((元々メニエール症候群持ちである))、食欲不振下痢、その他もろもろ。どの医者から行けばいいのかさっぱりわからない。医者に行く暇もないのだが。

さて、7月末。クローズドβ版のリリースだ。今まさに難航している。出来るか出来ないかでいえば、できるはずだ。ただ、あの「不完全なα版」を繰り返すわけにもいかず、とはいえ進捗は順調に遅れている。概ねは俺の決定能力の不足と「記憶の欠如」に起因している。

政治層の人間は「100%の能力人間は求めていない」「君が居なくともこのプロジェクトは回る」「休んで、会社に復帰して欲しい」という。これらの言葉は、自分には全く信じることが出来ない。

俺の能力なんていうのは「それが何かを知っている、知っていることを整理してアウトプットする」という能力と「他人やシステムを観察する。観察した結果、それが中でどのような気持ちでいるのか/どうやって動いているのか推測する」という能力、この2つだけだ。逆に、自分以外の人間でこの特殊能力を持った人間に、まだ出会ったことがない。いや、片方だけならいるんだ。両方を持ち合わせている人間は、まだお目にかかったことがない。

「100%の能力人間は求めていない」という件。そうだろう。自分でも「先生」以外見たことないもの。50%でも、いたらすぐにでも採ってきたい逸材だ。振り返って、社内。この種の能力に関しては25%位の人物がほとんどだろうか。せめて75%まで行ければ、なんとかなりそうだったんだけど。

「君が居なくともこのプロジェクトは回る」という件。確かにそうだろう。ただ、自分自身が色々な意味クリティカルパスになっているのも理解している。これをうまく解いて後進に渡せない限り、回るどころか失速することは間違いないだろう。いつもの俺ならぱっぱっとドキュメントを作り始めるのだが、なにせいろいろ覚えていられない俺にそんなことができるものか。

「休んで、会社に復帰して欲しい」。昨日も書いたっけ。「誰得」。実は、誰が得するのかは俺自身は分かっている。俺以外の経営陣と人事部の人間たちだ。同僚にトラウマうんうんというのも、結局のところ会社組織としては経営陣が部下のモチベーションコントロールをするという観点からみれば経営陣にとっての得である。すでに使えない兵隊は棄てるという一連のサイクルが回り始めている中、たとえ戻る部署がなくとも「英雄は復活する」。自分仕事英雄譚だと思っては居ないが、数字はそんな感じのものをたたき出していた時期があったことだけは事実だ。

あと二つ付け加えよう。

一つは、俺の持ってるノウハウ流出を恐れている。そんな大したノウハウなんか持ってないのに。機会があればセミナーとかで大公開する気満々ではあったりもする。生きて来年セミナーに参加できれば、の話だけども。

もう一つ。コンプライアンス損害賠償、遺族補償給付、その他もろもろの面倒くさい話。嫌だろうね。俺も人事や法務担当者だったら嫌だ。そもそも「どうしてこんな人間取ったんだ」的な押し付け合いにすらなるだろう。

sigh... 本当に、どうしてこんなことになってしまったんだ。

俺の取るべき道:

  1. 会社と折り合いをつけ、10月末まで体の調子を見ながらプロジェクト立ち上げを支援する。バックグラウンド業務。◎
  2. 会社の言うことに耳を塞ぎ、10月末まで全力全開でプロジェクト立ち上げを支援する。その後、燃え尽きて人生に見切りを付ける。◯
  3. 医者の言うことを聞き、今すぐ休職休職期間満了後、退職プロジェクトのことは忘れ、業界から数年間身を隠す。△
  4. 医者の言うことを聞き、今すぐ休職休職期間満了後、復職。待っている仕事Xがどんなムチャ振りなのかはまだ分からない。×
  5. 今すぐ辞表提出。ハロワにはいくが、次の仕事を探すつもりはない。給付金終了とともに人生に見切りを付ける。
  6. 今すぐ辞表提出。かつ、給付金をまたず、人生に見切りを付ける。●

さて、明日も6時起きで職場にいくぞ。起きられれば。まだ、起きることはできると思う。

記事への反応 -
  • 「言ってることは分かるけど、でも、君の人生のほうが大事なんだから、今は休むことを考えなさい」 と言われた。つまり、休職しろという通知。人事より。 仕事のパフォーマンス...

    • http://anond.hatelabo.jp/20100711032425 の続き。 「先生」の体調が悪い。今日はかなり熱が高い中出社すると言われたので、寝ていてくださいと拝み倒した。本当は現場は待ったなしなのだが。...

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    • 端的に見て、あなた、精神的にテンパってるじゃん。 端的に考えて、パニックは伝染するので休め。 今のあなたの仕事は、休んで、冷静な判断能力を取り戻すこと。

      • ありがとう。感謝。 でも、休んでも戻ってくる先がないだろうな、という確信があるのが怖い。もうアラフォーもだいぶ行ってる感じで、他の仕事出来る気もしないし。やっぱり休み→...

        • どっちみち、判断能力が鈍っていては、転職も復帰もなにもできん。 寝ろ。休め。次の一手を打つために、冷静な判断能力を取り戻せ。 結局それが、自分のためだし仲間のためだ。 逆...

    • 補遺。 両親にはまだこのことを話していない。ここが一番の問題。というのも今同居なんだが、同居してる理由が「父親があまり調子がよろしくないから」という理由だったりするもん...

    • http://anond.hatelabo.jp/20100711032425 内容がほとんど同じだ・・・私は人生を取った。 休職もすすめられたが申し訳ないので退職した。 私は「先生」側のポジションであったがどこも似たよ...

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