2010-04-01

asahi.com朝日新聞社):社説

郵政決着―擦り切れる「首相資質

ttp://www.asahi.com/paper/editorial.html

亀井静香郵政改革相らの案に沿って進めることを決めた。ゆうちょ銀行への預け入れ限度額を2千万円に倍増、

かんぽ生命保険の保障限度額を2500万円にほぼ倍増するという内容だ。手っ取り早く規模を拡大して収益

増やそうという安直な路線である。

弊害ははっきりしている。郵貯は資金の大半を国債運用している。資金が民間金融機関から郵貯に移れば、

企業設備投資などに回る資金が減り、経済の活力がそがれる。「中小企業いじめるような法案」(山口那津

公明党代表)と言われても仕方がない。

特定郵便局労組などの郵政ファミリーを引きつければ参院選には有利だ。そんな事情があったのだろう。政策

判断より政局判断を優先した、後ろ向きの「裁定」というほかない。鳩山氏のリーダーシップの迷走は、谷垣禎一

自民党総裁が言う通り、もはや「首相としての資質」が疑われるところまで来ているのではないか。

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