2009-12-27

外資系Web開発エンジニアが考える未来Webニュース

外資系と言っても最近日本に進出したばかりの会社です。Gではありません、悪しからず。)

そういえば、最近ネット情報をそんなに追ってないなあ、と思って、だらだら過去はてブ人気エントリーを眺めた。あまりさかのぼっても、止め時がなくなると思って適当に10月初めくらいで終了。まるで水の泡のように、情報が浮かんでは消え、浮かんでは消えしている。そういえば、ハルヒバニーガール問題っていうのもあったな??、とか。北米サイトが無事開設されて何より。

情報の消費速度が速くなった」というのは、それを助長しているマスコミが(他人事のように)話題に上げる問題だが、ものすごい速度で消費される情報とそれを消費するブックマーカーたち(と他人事のように書いているが、それを読んでいる私も含む)は、瞬間瞬間でしか生きていないニワトリ連想させる。

なんというか、もう少し、「人間ライフサイクルを前提にした情報消費のスタイルの提案」のようなものがあってもいいのではないかと思わないでもないなというか。大体、PCは、人間が欲望のおもむくままに没頭・没入出来てしまうようなつくりになっていると思う。その結果、生活を破壊してしまう場合もあるわけで。まあ、「自由」を美徳としているような(ヒッピー文化-ハッカー文化的な文脈上での(?))思想的背景とかがあるのかもしれないけど。テレビゲームはその壁にぶつかった結果、「新しい生活スタイルの提案」のような任天堂のような答えを出したところもあったが。スローライフスローフード(違う)。

なんだか、昔、西部邁が比喩的表現として、「情報微分化と情報積分化」みたいな事を書いていたようなことを思い出した(ふと、日本左翼は、情報積分(=歴史的経緯)という視点が抜けているからダメなのかもなとか思ったが)。インターネットサービスとして考えると、「はてなブックマークは、情報微分化して、今一番話題になっている情報を割り出して、トレンド情報ユーザーに提供する」といった感じか。また、「Wikipediaは、情報を整理して積分化し、言葉定義ユーザーに提供する」といえるかもしれない。

いや、もう、ネット上では、頭の良い人が数え切れないほど議論した話だと思うし、「要はフローメディアストックメディアだろう?」みたいなツッコミがきそうだが、まあ、そうなんだけれども、そこで思うのは、はてブは近視眼的で、Wikipedia基本情報しか載っていない、というか、両者の距離が離れすぎであるという問題がまだ解決していない訳で、それに関して面白い意見の一つでも言えればなあ、と思う。

まず、「なぜ、それが問題なのか?」という意見もあるかもしれないが、要は、「もう少し楽に文脈(空気)を読めるようにならないか?」ということだと個人的にはとらえている。ある事柄の最新記事だけみても、その記事が出てきた背景を探るのがめんどくさい。どういう経緯があって、どういう文脈上から、この記事が出てきたのか?なぜこれだけ話題になっているのか?その辺が楽に分かれば、整理されていない膨大な過去ログを読めとも言われないし、空気を読む力も上がるし、スルー力もつくwのではないかというお話だ。

で、解決していない以上、少しは、面白い意見が言えるかもしれないと思うので、つれづれなるままに書いていこう。解決方法のアプローチとしては、ざっくり言うと、「人間を重視して解決する」か、「機械を重視して解決する」か、があると思う。

人間を重視して解決する方法。

前述の「情報消費のスタイルの提案」とかかわってくるけれど、個人ニュースサイトにしても、ほとんど日刊だったりするけれど、例えば、「今週を振り返ってみる」みたいな「週刊誌」的なアプローチもあっていいと思う。今週のネットの流れをサイト主の解説を交えながら振り返るみたいな感じで。

機械を重視して解決する方法においても、「週刊誌」的なアプローチを取ると、ITメディアの「Weekly Access Top10」のような記事をブクマ数で展開し、ユーザーコメント出来るようにしても良いかもしれない。

もう一つ。はてなブックマークストックメディアとしての面を強化するという手もあると思う。はてブでも、例えば、タグ検索すれば、過去の関連記事を見ることが出来る訳だが、(当たり前だが)文脈的には整理されていない。まあ、単純に考えると、「新着」順で見ていくという手もあるだろうけれど、意外と整理されていない。それでは、それをユーザーの手で整理できるようにしてみたらどうだろう?という考えが浮かんでくる。

個人的に最近、「FreeMind」に凝っているのだけれども、ああいう使い心地のアプリユーザーが共有できるようにして、ソーシャルマインドマップ的に記事をユーザー達の手で整理できると面白いような気がする(実現可能かは分からないけれど)。例えば、YouTubeマインドマップを見ると、中心から、音楽とか、スーパープレイとかの木がニョキニョキと生えている。同じ階層動画自体は時系列で並んでおり、ある動画にはさらに深い階層がある。よって、例えば、ある動画がどのような系譜でパロディ化されたのかなどが分かる。つまり、文脈が分かる。ネットからしばらく離れていても、ある日突然、ある事柄に興味を持っても、(文脈上の)過去記事をたどれる訳だ。(と、簡単に考えてしまうのは私の悪い癖かも知れないが)

でも、そういうツールが欲しいのは本当だ。ある記事だけ抜き出しても、要は、静止画のようなもので、文脈が分からなければ、その記事を単体でしかとらえることが出来ない。現状、関連知識のない人間がある情報を文脈をふまえた「動画の一部」としてとらえるには、関連情報を聞き出したり、検索したりして、いくつかの断片的情報から文脈を推測していくしかない。しかし、それは面倒なのも確かである。少なくとも、工学的なアプローチによって、「もう少し楽に今現在の文脈(空気)を読めるようにする」ことは可能だろうと思うのだが。

  • ニュースサイトなんかだと、あるニュースの下の方に過去の関連ニュースが五個くらい貼ってあって、その見出しだけである程度つかめるようになってると思うがなあ。

  • 2週間~1ヶ月くらいのスパンで、ネットの動きを簡単にまんべんなく まとめてくれるサイトがほしいと前から思ってるけど、 そういうサービスは出てこないなぁ

    • 2週間~1ヶ月くらいのスパンで、ネットの動きを簡単にまんべんなくまとめてくれるサイトがほしいと前から思ってるけど、 それをするには人手が必要だから難しいよ。プログラム組...

  • 情報を時系列で並べる感じかなー。 はてブで関係しそうな情報について、時間を横軸、関連度を縦軸で並べてみるとか……どこかにありそうな気がしてきました。 情報が消えていたり...

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