2009-11-29

スパコン批判批判批判みたいなもの

あらかじめポジションを明かしておくと、俺はスパコン開発いらない派。

だけども、仕分けの問題はそこじゃないんでして。

俺の見立てでは、スパコンカットは間違った理由付けで正しい結論が出た仕分けの例。

この件でもっとも象徴的な「2位じゃだめなんですか」。こんな質問、先端研究の場面では全く意味をなさない痩せた考え。生涯地を這う。

ここで本来なされるべき質問は「2位じゃダメなんですか」じゃなくて「国産スパコンなんているんですか?」。

くだんの質問によって明らかになるのは、仕分け人が役に立たない議論を前提に要不要を判定しているということ。

議論が役に立たない物になっている理由は、仕分け人が単なる一般人に過ぎず各分野を語る能力を欠いていることと、中央の官僚現場を知らないため質問に適切に答えられないことじゃないかと思うんだけども、それはとりあえず脇におく。

適切な判断能力を有しない人間、適切な判断能力を発揮しえないプロセスによる判断なんて、占いの域を超えない。街角占い師が、客の雰囲気等から悩みを感じ取ってアドホックカウンセリングをする、その程度の価値でしかない。当たるも八卦、当たらぬも八卦

スパコンは当たった八卦だろうと思うけれども、しかしこの数日間で数百の事業が仕分けられた時に、その仕分けの妥当性は担保されていない。外れた八卦が相当数含まれている危険が有る。

だからこそ、仕分けは参考資料に過ぎないから最後は政治決着だとか言い始めて、仕分け結果を仕分けするハメになる。

スパコンみたいに騒がれたものはまだ良い。しかし、同時に俎上に登ったSPring-8ですら無視されそう。体臭の娯楽として価値のあるものしか、不適切な仕分け結果から救済される見込みはない。

今回行われた「仕分け」は、事業の要不要を的確に判断して「仕分ける」には余りに粒度が荒く、有害な結果を多く含んでいる可能性が高い。

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