友人の大黒がヤバイ。
一冊一分。
・・・いや、それ自体はどうってことない、たまにいる人種なんだが、
本当にヤバイのはここからだ!
みんなと一緒にいて笑う時も、頼りなげで情け無い顔して笑うの。
・・・いや笑い方なんて人の自由だからホットケって話だったね失礼。
で、大黒のヤバイところはね、リュッサック愛好家なの。
いつもリュッサックで大学に来てる。
まあ、日本人仲間はあんまリュッサックしてないけど、
だから別段、リュッサックしてること
自体は、まー、珍しくないんだけど。
つまりその、言いにくいんだが、大黒はね、
明らかにリュッサックにどっさり荷物入れてるわけ。
俺は中身知ってるからいいけど、まわりの人達は奇異な目でみるわけ。
こっちの人って失礼なくらい露骨な反応するw
そりゃもうヒョロヒョロの色白の日本人が、ぎっしり詰まったリュッサック背負ってるわけ。
・・・いや、肌の色は別にまあいいんだけど、とにかくだよ、とにかく、
要するに、すごく目立ってるw
すごく奇異な目でみられてるwww
ここだけの話ね、
俺としては、大黒に目立って欲しくないの。
いや、それは周りの日本人友達もみんな思ってることだと思う。
そのくせ身長は175cmもあって、でも顔は憔悴した顔してんの。
・・・あ、大事なこと忘れてた。そう、リュッサックがやたら膨らんでるの。そこがイチバン異様なの!
でもね、彼女はね、
そんなこと一切気にしてないふうで、見た目とは裏腹に、そこんとこは堂々してるの。
でね、やっぱり彼氏としては、なんというか体面というものがあるやん?ん、体裁?(どっちだっけ、日本語がわからんw)
だから、さりげなく言ってやったのよ。
「リュッサックにそんなに詰めるくらいなら、研究室に本をたくさん置いたら?」
って。そしたら、なんて言ったと思う?大黒は言ったよ。
「講義で学生に問題解かせている間ヒマでな。その間に読むための本を新しく20冊は持って行かんとあかんねん」
ってね。ギャハハハハ!
「おい、ちょっとお前なあ・・・こい。いいからこい。説教だ」
俺はバーのトイレ前の人があまりいない所に呼び出したわけ。
もちろん、説教の内容は決まってるさ。
「20冊は多すぎる、5冊までにしとけ」
読みたい気持ちはよく分かるけど、さすがに20冊は異様だし、大学じゅうの噂になっちまう。
・・・いや、まあすでに噂になってるけど。大黒はすでに有名人w
もう一人の大黒はごくごく正常なキャラなんだけどねえ。女たらしだけどw
しょっちゅう女の子くどいてるからなあ。
・・・そうそう、大黒もまたかなりヤバイところがあって。
いや、話が逸れるから言わないけど、かいつまんで言うと、
彼もまたリュッサック愛好家なわけ。
けどね、彼は見た目を気にするオシャレさんだから、いっぱい詰め込んだりしないわけ。
そうするとどうなるか分かるよね?
もう一人の大黒がつめこんだ本をね、取り出してどっかに置いてきたりするの。
そういうこと平気でするもんだから、もう一人の大黒はすっごい慌ててね、困ってるの。
うーん。
少なくとも、地元の北海道ではそういう人に出会ったことがなかったから、対処に困るというか。
こればかりはどうしようもねえなwハハッ。と開き直ってる。