2009-11-20

新人が聞きに来ないのなら聞きに来やすい環境を作ればいい

ホッテントリ「なぜ新人は聞きに来ないのか? - teruyastarはかく語りき」(http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20091118/1258499089)から考えたこと。

このエントリはとてもよくまとまっているなと感心しつつ、私はもう少し補完したい。幸か不幸か、私が大学卒業後に初めて働いたのはオーストラリアでの現地企業だった。現在日本で働いているが、当時先輩から学んだ「教え方」は今では私の教育方法となっている。それをここでは紹介したい。

1.聞きに来やすい雰囲気を作る

「わかんないことがあったら聞いて、俺は気にしないから」前半はどこでも聞く言葉だと思う。けれど、後半の「俺は気にしないから」とまで言ってくれた人はこの先輩が初めてだった。大切なのは、本当に何でも聞いても良い雰囲気かどうか。聞かない新人が悪いのではなく、聞かせない先輩が悪いのだ。であれば、新人が遠慮しないような雰囲気を作ってやればいい。それには後半の一言が非常に大事。

2.リラックスさせ、丁寧に、ユーモアを織り交ぜて教える

先輩はまず私の仕事を褒めてくれた。またどんなに忙しくても丁寧に教えてくれたし、絶対に嫌がらなかった。そして、そこにユーモアを織り交ぜて教えてくれた。このユーモアが特に大切で、相手をリラックスさせて質問させることができるようになる。例えばこんな感じ。「おおよくできたな!良い感じじゃないか。俺より全然上手だよ!」その上で「これはこういうことで・・・」と教えていく。この辺は五十六メソッドと同じかな。そして「じゃあ今度はこうしてみようか・・・」と改善点を指摘していく。最後に「よし教えたぞ。次はできるな?」と信頼しているという印象を与えるのを忘れずに。

3.質問に来て良かったと安心感を与える

「忘れてたのを思い出させてくれてありがとう」「それは気付かなかったな。勉強になった」これだけでいい。質問に答えていく中で、最後に新人が質問に来たことが間違いじゃなかったような安心感を与えてやる。こちらの気付きをフィードバックしてやるのだ。簡単なことで十分。

4.教育に対して責任があるということを伝える

「もし君が理解できなかったら、それは君のせいじゃない。俺が悪い。俺の教え方が悪いんだ。だから聞くのを躊躇わないでほしい。俺には君に理解してもらう義務がある」私は、先生と呼ばれる職業であってもこの言葉を言った人に出会ったことがなかった。この意識尊敬に値する。相手が仕事として責任を持って教えてくれるというのであれば、遠慮はいらなかった。この言葉を言うのはなかなか難しいかもしれないが、その効果は非常に高い。

これらの「教え方」のおかげで、私は先輩を信頼したし、やる気も出たし、何より働くのが楽しくなった。会社へのロイヤリティも高まった。もし日本で最初から働いていたらおそらくこれらの「教え方」は学ばなかっただろう。

  • http://anond.hatelabo.jp/20091120095641 増田キャッシュはすごいや。good job! 知ってるかもしれないけど、似たものに増田ぶらうざがある。

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