2009-11-04

花畑がきれい

「緑の県」運動だかで、うちの県では数年前から、「空き地に花を植えましょう」なんてことが盛んに言われて、正直空き地だらけの今住んでいる地域では、だからそこいら中に花畑ができている。

犬の散歩をしていて、それ自体はまあきれいなもので、花を見に、わざわざ来るまで来る人なんかもいて、イベント自体はうまくいっているんだけれど、お金がものすごくかかってる。

春にはチューリップ、そのあとすぐにダリアになって、たしか花菖蒲が続いていて、今はコスモスが満開。昨日散歩に出かけたら、コスモスはもう全部刈り取られていて、まっすぐな畝だけの更地になっていた。

2年ぐらい前からずっと、「空き地の花畑」は、年に6回ぐらい模様替えする。ある日一瞬で満開になっては、すぐに新しい花に取って代わる。それはもう、申し訳程度に「○○町ボランティア」の立て札が立ってるんだけれど、「地元幼稚園児が頑張りました」なんてレベルとはかけ離れた、機械を使ったプロお仕事

こういうのはたぶん、地元の園芸店みたいなところが、たぶん幼稚園だとか、小学校名前を経由して事業の委託を受けて、どこかで作った「出来上がった花」を、空き地に移してるんだと思う。

「ある日いきなり花畑になる空き地」は、今県内の至る所に出現していて、たぶん「園芸店」という、ちょっと前までは成立していたお仕事が、不景気仕事を失って、補助金をもらえる、こうした事業に群がってるんだと思う。年6回というのはやり過ぎなんだけれど、花ごと潰して、どこかで作った花を空き地数面分、まとめて買い付けてはまた植えて、すごい勢いで模様替えして、たぶんようやく、業者さんが年を越せるぐらいのお金になるんだと思う。

道路もそうだし、それが環境に変わったところで、「環境に使う補助金きれいなお金」なんてことは全くないはずで、たしかに花畑はきれいなんだけれど、壁紙よろしく「満開」から「満開」に生え替わる花畑なんて、教育上はむしろよくない気がする。

こういうものが、道路や箱物に比べて果たして高いのか、よく分からないんだけれど、環境ビジネスっていうのも要するに、こういうことなんだろうな、と納得している。

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