2009-04-25

誰がための嘘

僕はタバコが大嫌い。でも彼女タバコが大好き。

僕はタバコの煙を吸うと途端に具合が悪くなるが、

彼女タバコを吸わないとイライラして普通の生活ができない。

僕はタバコの煙があるところでは生きていけないが、

彼女喫煙スペースがないと生きていけない。

そんな二人だから街中のデートは苦労した。

ちょっと疲れたからお茶でもしようか?といった時に

喫煙できる喫茶店じゃないと彼女イライラは収まらない。

だが、あまり知らない街中ではタバコOKな喫茶店なんてなかなか見つからない。

僕は自分では入りたくもないタバコ臭喫茶店を探すハメになり

しかも彼女に付き合って紫煙の中に突入するハメにもなり

彼女イライラが収まるのと反比例するように、僕の具合は悪くなっていく。

ことタバコに関しては二人はまったく合わなかったし、お互い妥協できる点もなかった。

そんな中、ある日突然彼女タバコをやめた。僕は素直に喜んだ。

自分のため、彼女のため、周りの人のため、将来の子供のため、色々な面で勝手に喜んだ。

しばらくして、僕と彼女は一緒に住み始めた。

同棲が実現できたのは、彼女タバコをやめられたことも大きかった。

同棲が始まって以来、彼女散歩にでかける回数が増えた。

時々一緒に行こうかと提案してみるのだが、彼女はいつも、ううん、ひとりで行く、と答える。

最初は、彼女も一人になりたい時間があるのだろうとのんきに考えていた。

だが、散歩から帰って来た彼女は、玄関口でコートを脱ぎ捨て、すぐに洗面所に向かう。

大体いつもガムや飴やチョコを食べている。そして・・・明らかにタバコ臭い。

僕はいう。タバコ臭いな、と。

彼女は答える。公園タバコを吸っている人がいたの、と。

今日彼女散歩にでかける。

彼女の鞄にはいつでも吸いかけのタバコの箱とライターが入っている。

タバコ吸ってるの?と聞くと、ああ友達のを預かってるの、と答える。

今日彼女散歩にでかける。

僕にはその行為が、とても嬉しくもあり、愛しくもあり、悲しくもある。

嘘をつかれているのは嫌だが、嘘をつかせているのは僕の存在で。

僕は彼女のことがとても好きだが、彼女があんなに好きだったタバコ

毎日、毎時間、僕といる間は永遠に我慢して生活しているのかと思うと

いたたまれない気持ちになってくる。

このまま一生我慢し続けるなんてできるもんじゃないだろう。

かといって、ニコチン依存症であるタバコを、他者がとやかく言って

無理矢理やめさせることなんかできるものではないし、やるべきではない。

なぜなら、結局我慢させることにしかならないのだから。

一体どうすればいいんだ・・・

  • >このまま一生我慢し続けるなんてできるもんじゃないだろう。 >かといって、ニコチン依存症であるタバコを、他者がとやかく言って >無理矢理やめさせることなんかできるもの...

  • 目の前で吸うんじゃなきゃ、構わないの? それなら、「家の中でだけ止めてくれればいいよ」と言えばいいんだろうけど、 「将来の子ども云々」とあるからにはそれだけじゃないんだよ...

  • 彼女が本当に止めたいのか、止めたと言っただけなのかは分からないけど、前者ならニコチンパッチ使ってもらえば。

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