2009-01-18

人と別れるのが辛い

僕は仕事柄、職場を数ヶ月~1年単位で変わることが多い。今騒がれている派遣ではないけれど、似たようなもの。

職場に恵まれてきたせいか、どの職場でも仲良く仕事をさせて頂いた。あちらの社員さんやパートさんに教えてもらうこともあれば、こちらが教えることもあり、形だけかもしれないけれど上の人たちからも一応は感謝され、また次のところへ移る。僕の中で、彼等彼女等、そこで過ごした時間、生活というのは、忘れられないものだし、できることならずっと連絡を取り合いたいとさえ思う。

一つの仕事が終わりそうになる時、いつも耐えられないぐらい寂しい気持ちになる。自分はこの先もこの人たちのことを忘れないと思うけれど、この人たちはたぶん僕のことは忘れてしまうだろうって。家に帰ると各々のパートナーがおり、各々の営みがあり、当然僕はそこには含まれていない。あくまで、たまたま仕事場が同じだから、仕事期間中は楽しくおしゃべりをしているだけであって、それ以上の感情は無いわけだ。もちろん僕にも僕の(仕事以外の)生活があり、友達がいて、そこに仕事関係の人たちはほとんど入っていない。

一緒に仕事をする人に恋をすることだってある。過去二回の恋はたまたま相手が人妻だったので、何もなかったけれど、その人と一緒に仕事ができるというだけで、月曜日が待ち遠しかったし、金曜日になると憂鬱になり、土曜の朝には圧倒的な孤独を感じた。

友達を遊ぶことも何故かほとんどなくなった。たぶん子供っぽい自分意識したくなかったんだろう。相手は15歳ぐらい上だったから。

彼女は今でも、僕のことを覚えていると思う。そりゃそうだ。また1年ぐらいしか経ってないわけだしね。でも僕にとっての彼女彼女にとっての僕の落差をどうしても感じてしまうし、それが当たり前のことだと知りつつも、やはり落ち込まないことはない。

別に好きな人でなくても同じことで、やはり僕は不可能だと理解していても、ずっと同じ時間が過ごせたらいいと思う。毎日9時に出社して、5時や6時に帰りたいと思う。そしてたまに、皆で残業したいと思う。じゃあそこの正社員になれよって感じだけれど、それもまた違う気がする。僕が言っているのはそこじゃなくて、成長するにしたがって多くの人と仲良くなれる機会は増えるけれど、絶対的に踏み込めない領域も増えるってこと。

お互いに家族との時間だってある。子供がいるなら、そこに注ぎ込む時間が一番大事だろう。夫や奥さんがいるなら、そちらに注ぎこむ愛情も大切だろう。ずっと何年も同じ職場で、おはようございますー、お疲れ様でしたー、って言い続けられるわけが無い。それがどうしようもなく辛い。あの人が今どうなっているか知りたい。そして話したい。

いくら仲良くなっても、一緒にご飯を食べても、一緒に昼休みを過ごしても、僕には見せないけれど、他の人(恋人とか旦那さんとか)には見せる部分もある。どちらが「素」かといえば後者だと思う。そんな当たり前のことで、どうこう言っている自分の小ささに驚く。でもねえ、仕方がないよね。昔からこうだ。

これだけの理想がありながら、僕は特に若い独身女性にはほとんど興味が無く、いい雰囲気になりそうでもさっさと帰ったりする。良さそうな人だったら、恋人なっちゃえば自分が求めていた、けれどもずっと持っていなくて、羨ましそうに他人を見ることしかできなかった、暖かな営みを手に入れることができるかもしれないのに、目の前にある他人のそれを見ると、若くて初々しい自分恋愛趣味人間関係がやけにちっぽけなもの見えてしまう。

ふん、一時的なものだろうと思って、もう2年弱だ。きっといつか変な本か小説を読んだせいで+自分が変な思考、意識をしたせいでこうなったんだろうけれど、これじゃダメだし、自分でも凄く気持ち悪い。

僕が羨んでいる人たちだって、僕と同じ年頃には泥臭いこともしただろうし、ダサいこともして、そうやってあんなに魅力的な人間になることができたんだと思う。それは分かっているけれど、そういう魅力的な人と同じフィールドに立ちたい。背負っているもの、積み上げてきたもの、内に所有している良いものも悪いものも、何もかもが違う。

で、結局は努力するしかないという結論に達する。もっと早く成長して、色んなものを経験すればいくらかは、あの素敵な人たちに近付けるはずだし、お互いが望んでいれば(相手から強く望んでくれる人にもなれるかもしれないし)、連絡を取り合える関係にだってなれるんじゃないか、と。

男友達に話したら「受け入れろ」と言われた。女友達に話したら若干引かれた。

こんなことを最近ずっと考えてる。入り口が多い塊のようで、色んなことに興味が出てきた。いずれ会える人のことを考えるとわくわくするけれど、やはり今仕事をしている人たちともそんな関係を築きたい。過去の人たちのことはずっと引きずるだろうけれど、それはもうどうしようもない。

こんなどうしようもないどんよりを抱えて明日もまた出社だ。辛いのか、楽しいのか分からなくなってきた。

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