【降臨賞】空から女の子が降ってくるオリジナルの創作小説・漫画を募集します - 人力検索はてな
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一般的な表現で言えば幼馴染みということになるんだろう。
出会ってからの期間は長いけど、彼女は遠くに住んでいる。
だから一年のうち数えるほどしか会うことができない。
ぼくが小さい頃は、いまよりもっと頻繁に会っていた気がするが
長い年月のうちに色々と環境も変わってしまった。
お互いの距離が離れたようで、少し寂しい気がする。
そして、今年はまだ一度も会えていない。
12月のある晩。
それはとても寒い夜だった。
最初の出会いがこんな夜だったからか、寒い夜はいつも彼女を思い出す。
思い出すと同時に、もうすぐ会えるかもしれないという気持ちが湧き上がる。
彼女はいつも会いに来てくれる。でも、日ごろ彼女から連絡をくれたことがない。
携帯やメールでいつでも連絡をとれるこの時代に、ちょっと冷たすぎると思うこともある。
彼女にそれを言ったことはない。
そして彼女はいつも突然やってきては、ぼくを驚かせる。
ぼくの驚いた顔を見るのが好きなのかもしれないし、
ただ単に気まぐれなのかもしれない。
ぼくは彼女のことに思いをめぐらせ、明日会えたらいいのにと淡い期待をし、遅い眠りについた。
次の朝
起きてカーテンを開け、外を見ると
輝くばかりに美しい
色白な彼女の姿があった。
あまりにも期待通りの結果に驚くと同時に、思わず頬が緩む。
ぼくは彼女に聞いてみる
「ひさしぶり。どこから来たの?」
彼女は答えない。でも、ぼくは答えを知っている。
今年も雪の季節がやってきた。