2008-12-31

2008年月別VOCALOID一押し曲紹介(前編)

(長くなったので2つに分けることにした。後編:http://anond.hatelabo.jp/20081231181018)

今年はVOCALOID曲一色だった。

そんなミク厨の私が、月別のおすすめVOCALOID曲を紹介してみる。

ちなみに筆者は http://anond.hatelabo.jp/20081019000059 と同一人物である。

紹介曲一覧

(以下は後編で紹介)

1月:雨宿りの二人

http://www.nicovideo.jp/watch/sm1984143

ヤスオPの曲といえば「えれくとりっく・えんじぇぅ」が有名だが、

私はこちらの曲の方が好き。

ある夏の日、夕立ちが降ったときのこと。

駄菓子屋の下に駆け込み、雨宿りする二人。

何かしゃべるわけでもなく、空を見つめたりする二人。

ただ、このまま雨が止まないで、時が止まってほしいとだけ願う、そんな歌詞。

しっとりとした旋律が、夏の夕立ち特有の蒸し暑さと涼しさが交じり合った

雰囲気と、甘酸っぱい青春の日々を想起させる。

2月:RAINBOWロード

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2338068

「ハト」を初めとした独特な曲で有名な秦野Pだが、この曲も

いい感じに秦野節がきいている。

1月に続き雨に関係する曲となったのは偶然だが、この曲の歌詞を

くどくどと解説するのは野暮であろう。

無論、旋律についても同じことである。

「雰囲気を味わう曲」とでも表現すればいいのだろうか。

環境音楽的なものを聴くことに抵抗がなければ聴きやすいかもしれない。

もっとも環境音楽ともまた一線を画しているので、一概にそうともいえないが。

秦野ワールド」としか説明しようのないこの曲、是非聴いてみてほしい。

3月:にちよう

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2743770

林檎氏は殿堂入り曲もなく、VOCALOID作家に詳しくない人は

あまり知らないかもしれないが、のんびりとしたいい曲を作っている。

この「にちよう」はそんな林檎氏の曲の中で私がもっとも好きな曲だ。

軽快でテンポのいい曲に合わせて、満開の桜の中ピクニックにでかける

日曜日を描いている。

春の公園暖かい陽射しが目に浮かび、のんびりした気分になれる。

この「休日」をテーマにした曲に癒しを感じるのは、もしかしたら

私が働いているからかもしれない。学生の頃であれば、これほど

印象に残らなかったのかもしれない。

なお、VOCALOID漫画を描いたり曲のイメージイラストを描いたりして

有名ななぎみそ氏が、この曲を使ってミニドラマを作っている。

「にちよう」ののんびりした曲に合わせて、VOCALOIDメンバーが送る

ほのぼのとした日常生活を描いた小作品。

VOCALOIDの面々のほほえましい姿が見られるので興味のある人は是非

視聴してほしい。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2947782

4月:carol

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3111123

baker 氏といえば「celluloid」という人も多いだろうが、この曲を聴けば

きっとそのイメージは少し変わると思う。

この曲は、「ヤンデレソング」の一言に尽きる。

内容は本当にシンプルで、ヤンデレ女の子の想いを描いているだけの歌詞である。

一見かわいいが内容は怖いという歌詞と、軽めでかわいい曲がうまくマッチしている。

この曲は他の VOCALOID 作家アレンジも素晴らしい。

iroha 版:http://www.nicovideo.jp/watch/sm4196033

OSTER Project版:http://www.nicovideo.jp/watch/sm3628335

特に iroha 版は、個人的に原曲よりも気に入っている。

その理由は聴いてもらえればわかると思う。

ちなみに原曲の作成に kz 氏がかかわっていたりと、実は何気に豪華な曲である。

5月:ワールドイズマイン

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3504435

今更説明不要かもしれない、ryo 氏の名曲。

少しでも VOCALOIDオリジナル曲に興味がある人で、この曲を知らないという人はいないと思う。

実はこの曲を聴くまでは ryo 氏の曲はそこまで名曲だとは思っていなかった。

もちろん「メルト」はいい曲だし、「恋は戦争」もかなり好きな曲ではあったが、

それでも先に紹介した曲や、「ファインダー」「夢みることり

ミラクルペイント」といった曲と肩を並べるほどではなかった。

だから、この曲を初めて聴いたときは本当に衝撃を受けた。

この曲で描かれている女の子像は現実世界のそれとすごく近い。

少なくとも私の乏しい恋愛経験からは、恋する女の子は多かれ少なかれ

「相手に好かれたい」という欲望から二つに分かれた

「もっと好かれるように努力したい」という気持ちと

自分に尽くさせたい(=自分を好きであるということを行動で示させたい)」

という気持ちを全て持っているように思う。

そういった恋する女の子の共通部分を凝縮したのがこの「ワールドイズマイン」ではないだろうか。

曲自体も素晴らしいが、この歌詞を聴いたとき、私の中で ryo 氏の評価は最高となった。

6月:カサブ

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3567597

ジンジャーP の名を知っている人は多くないだろう。

再生数という観点からだけ見れば、先に紹介した曲の作曲家達とは

比べ物にならないぐらい少ない。

しかし、それは VOCALOID に限った話である。

MIDIアニメ動画を見たことある人はいると思う。

このジンジャーPこそ、MIDIアニメ動画の先駆者である。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm1415681

6月の一押し曲は、そんなジンジャーPが「歌う」ジャズ調の失恋ソングだ。

この曲、実はミクとジンジャーPのデュエットである。

帰り道に突然の雨、傘がなく雨宿りの場所を探すという

「雨宿りの二人」と同じような冒頭だが、こちらは一人。

そして雨宿りの先は、かつて恋人と通ったカフェ

失恋による心の傷を、治りかけてもすぐにひっかいてしまうカサブタと表現する。

失恋してから大分時間が経っているけど未だに引きずっている様を

描いているが、一人称男性女性かは歌詞の中では明らかにならない。

よく男性の方が失恋を引きずりやすく、女性はあっさりと次に乗り換える

などと言われるが、そういう意味でも女性感想を聴いてみたい曲である。

この曲、なんとプロイラストレーターの岸田メル氏がPVを手がけている。

女性視点で描かれている素晴らしいPVだ。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3649831

(後編に続く)

記事への反応 -
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      • 前編:http://anond.hatelabo.jp/20081231142209 後編:http://anond.hatelabo.jp/20081231181018 楽屋裏編:http://anond.hatelabo.jp/20090101225041 この話は書くまいと思っていたが、増田ということもありせっかくなので書...

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