■山岸涼子「牧神の午後」を読んだ
「舞姫テレプシコーラ」が面白いと聞いていて本屋に行ったが
悲劇の天才・ニジンスキーの短編と聞いて、こちらを先に購入。
題材のドラマ性は言うに及ばず、それをきちんと追った筋立ても
ダンサーの肉体美をデフォルメした絵柄も納得の出来
しかし、コマの端々に作者の図々しさ、口数の多さが滲み出ているように感じた
平たく言えば、この作品が漫画として、もしくは悲劇を孕んだストーリーとして成り立つ為に
絶対的に必要な「加減」が全く足りていない。
推敲が行われていないのではないかとすら感じる。
ただ作者の思うがままを垂れ流している
もしもそれが「牧神の午後」のニジンスキーの件の壇上での表現に肖っているとでも言うのならば
それはとんだ勘違いだと言わざるを得ない。
「舞姫〓」も買わない。
一緒に買った「苺ましまろ」は面白かった。
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