日本に住んでる日本人からしたら、児童買春も違法な臓器移植も非常にショッキングな事であり、大差が無いように思えるかもしれない。重要な違いが見えないかもしれない。でもね、その問題が身近な人たち、名指しされた人たちにとって、一方が現に戦っている切実な問題で、もう一方が多くの嘘を含んでいる場合、ぜんぜん意味が違うんだよ。ある程度事実に基づいていても。
たとえばアメリカで、アメリカ人と日本の高校生の援助交際の問題を扱った映画を作ったとする。その映画の中で援助交際が、「校長や教育委員会、将校が仕組んだ組織犯罪」として描かれ、「日本の一般的な問題です」とか紹介されたとする。そうすると、話はたちまちフィクションのB級映画に格下げ、問題の本質まで変えられちゃった感じがするでしょ、組織犯罪とか権力者の影とか事実の断片が含まれてたとしても。
映画「靖国」への批判に通じるものがあるな。あれを擁護していた連中の言葉を借りるなら「とりあえず上映して、見てから判断しましょう」といったところか。 あの時は、上映するこ...
あの時は、上映することで損なわれる誰かの名誉や、あれをドキュメンタリー映画と勘違いして流布してしまう誤った情報といったリスク あれの上映反対してた人たちはこれを理由に...
「王様と私」だって上映禁止だもんな。 一介の家庭教師が国王陛下に対等の口をきくなんて、あり得ないわけで。