2008-08-10

子の心

うちは母と祖母(嫁と姑)の仲が悪く

母は、祖母と自分の旦那を憎み恨み

精神もどんどん病んでいって

家庭の実態は崩壊していた。

今なら、鬱病という言葉も普通にきくようになり

精神が追い込まれてる状態に対する理解もできるが

子供だった当時

鬼のように荒れる母を目の前にして

恐怖するしかなかった。

子供というのは、純粋に親が好きだ。

私を責め、ときに殴る母に対して

子供の私は、

自分が悪いんだ

自分は嫌われているんだ

と自分自身をせめていた。

その結果、社会適応能力が著しく下がるのだが

それはおいておく。

成長し、ある時、それは小5くらいだったが

自分を責め、自分をたたきのめす母親が

憎くなった。

そこから私の心も

憎しみや怒りで埋められて行く。

親に対してだけそう思っていたが

やがて、他人に対しても

親と同じ面をみつけたとたん許せなくなる。

その怒りと対峙していく人生もしんどいが

それもおいておく。

怒り、憎しみ、嫌悪

そんな感情の中で

ひとつ屋根の下でくらすだけの生活の中

やがて祖母も死に、父も死ぬ。

重しのとれた母はのびのびと幸せそうにしている。

大人になった私は

もう昔のことをせめてもしょうがない

今母が幸せならそれでいい、と思っていた。

思っていたが

母は、自分が昔どれほど鬼母だったか

すっかり忘れていた。

私たちを殴ったことも

何かあるごとに鬼のように怒鳴り散らしたことも

おまえなんか、と責め続けたことも

すっかり忘れていた。

私と同じように

母に嫌われ憎まれてさげすまれていると思いながら

子供時代をすごした妹もまた

心に深い傷をもつ。

たまたま、勉強のできた私に対して

全く勉強のできなかった妹は

より強くコンプレックスをもつ。

私のことも、どこかで憎いに違いない。

私は、

こんな奴(母)になにをいってもしょうがない、と

心を閉ざし

母に何もいわず

怒りも口にださず

漫画の世界に没入していった。

妹は、

絵にかいたようにぐれて

万引き、シンナー、夜遊びにあけくれた。

どこで方向転換したのか

大人になって急に

玄米菜食とか自然治癒とかにこりだした。

心を育てるサークルにも顔をだしている。

しかし、心の傷の癒えない彼女は

いろんなことで周りと衝突していた。

自分の旦那、

自分の子供、

自分の母親。

2度離婚して、それぞれの子供は

それぞれの夫のもとで暮らしている。

衝突、という言葉では軽いほど

妹は

相手を責め責め怒り荒れる。

ローンの取り立てにきて家を蹴散らしいく人が

イメージに近いかもしれない。

鬼の形相だ。

母にもそんな風にくってかかるので

母は妹をいやがっている。

たぶん、疎んでいる。

妹に対しては

「でもがんばってるよ」とか

「つらいんだと思うよ」とかフォローしても

決してのってこない。

しまいには、「許せない」とか言い出す。

あんたの子だろうが。

鬼のように荒れる妹は

幼い頃みた母とうり二つだった。

その姿をみて、子供の頃の恐怖がよみがえり

私はたってられないほど身体が震えた。

心の奥の傷がうずく。

なぜ妹がそんなに荒れ続けるのか。

ずっと

母に愛されたくて苦しんでいるようにみえる。

ただ、自分を絶対的に受け入れてくれる人を求めている。

しかし、その気持ちを

荒れることで示した妹を

母は疎む。

私は、そんな幼少時代をすごしたせいか

母親に対する愛情がまるで自分の中にない。

心を閉ざし続けてきた結果。

ただ、年老いた人をいたわらないと、という倫理感で

母に接している。

もし、彼女の身体が悪くなれば、私が面倒をみるだろう。

人として。

妹は、母の愛を求め続ける。

自分の悩みを母にだけは言うし

荒れるほど、自分を愛して、と主張する。

愛情なら妹の方がきっと強いのに

母は

表面上問題のない私の方がかわいく

妹は自分を責めるから、その恨みは忘れないし、許せない。

何度説明しても

母には妹の気持ちが理解してもらえない。

こんなに昔の母に瓜二つなのに

それを認めることもなく

憎み責める母。

今年の夏、数年ぶりに

妹が里帰りする。

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