2008-07-22

インスパイア物語 序章

慎は広い部屋の中で目を覚ますと自分の置かれた状況を思い出すことを思い出していた。

「そうか。俺は・・・」

やはり夢ではなかったのだ。これは現実で、そして紛れも無い現実だった。

慎は死ぬことが死ぬほど怖いという感情を隠しきれずにいたが、慎はそれを必死に隠そうと努力する慎の姿があった。

慎は一度今置かれた状況をもう一度考えてみることにした。

慎はいつも良く行くコンビニに向かっていた。慎が向かった先には地元でも有名なコンビニに足を踏み入れていた。

慎はそこに並んでいる商品を一つ一つ選びながらどれを買うか選んでいた。

ふと横を見るとなにやら怪しげな黒服の人物が慎の方を見ながら怪しげに慎を伺っているのがわかった。

「・・・何か用ですか?」

と慎が言いかけたその瞬間にビリッビリッビリッという衝撃が体中を貫くほどの衝撃だった。

「・・・な、なにを・・・」

慎は言葉にならない声を発しながらゆっくりと膝からバタっと崩れ落ち、声にならない言葉を発しようと必死に努力した。

慎は薄れ行く意識の中、その怪しげな黒服の人物の顔をじっくりと見ていたのがわかったが、慎の意識が薄れて行き、やがて真っ暗な暗闇が慎の意識を包み込んでいった。

「さて、俺はいったいどうなってしまったのか」

慎は静かに呟いた。慎の呟いた声は広い部屋に響き渡っていった。良く見ると本当に広い部屋だ、それはとても部屋とは思えないほどの広さで、一般市民がこの部屋をみたらこれが本当に部屋か?と目を仰天させるに違いないと思う。

これだけで一般市民とは歴然と離れており、ここが普通の空間でないことは誰の目にも歴然としているだろう。

本当に広い部屋。目を見張るほど広い部屋。全てが"広い"これ以上の言葉が見当たらない程、広い部屋であった。

だが慎にとって部屋の広さよりも今自分の置かれた状況を考えることの方が重要であった。

その時だった。ただ広い部屋の一番向こう端壁の一部がギィィィィという音を立てながらゆっくりと開いていくのがわかった。

「扉があるのか」

慎はそう思ったが、心の中で思っただけでなく言葉に発してしまっていた。それほど動揺しているのが慎には手に取るようにわかった。だから慎は思っただけでなく、声を発してしまったのだろう。

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