2008-07-14

女「私綺麗?」

男「綺麗だと思うよ。」

すると女は大きなマスクを外し耳まで裂けた口を歪ませ再度男に問い掛ける。

口裂け女「これでも・・・綺麗かー!」

男「馬っ鹿!お前、いい女がそん弱気な事言ってんなよ!」

男はにっこりと笑いさらりと女の問い掛けを受け流した。

そう。男は歌舞伎町NO.1カリスマホスト城咲仁その人である。

そして2人のテーブルを食い入るように覗き見る3人の人影がある。

どうやら2人の古参ホストが新人ホストにNO.1の技を見て学ばせているようである。

ホストA「出た!『城咲誉め』だ!」


ホストB「ええか新入り!よう見とけよ!一度『馬鹿』と突き放し、次の瞬間すかさず誉める。

女はギャップに弱い。そのギャップを見事に突いたカリスマ話術や!」

新入りホスト「べ、勉強になります!」

何食わぬ涼しげな顔で客のハートを掴んだ城咲は間髪入れずに続ける。

城咲「じゃ、とりあえず何か食物でも頼んじゃおっか。ね。」

口裂け女「え?あ、あ・・・」

返事を待たずパチンと指を鳴らす城咲。


待ってましたとばかりに豪華なフルーツ盛り合わせが城咲達のテーブルに運ばれて来る。

口裂け女「いや、ちょ、あの、」


城咲「じゃ、食べよっか。結構いけるんだぜ?この店のフルーツ。」

言うや否や、両手にフルーツを鷲掴みにし凄まじい勢いで豪快に口に運び始める城咲。

果汁と果肉が城咲を中心にまるで噴水のように舞い上がる。

こっそりと覗き見ているホスト達から思わず感嘆のため息が上がる。

ホストA「新入り!見てるか!あれが城咲のカリスマ技の一つ、『城咲食い』だ!

あそこまでワイルドに物を食べる事の出来る漢は国内にはまずいない!

城咲の内に秘めたる力強さや心強さをすべてあの一瞬で垣間見る事が出来るわけだ!」

ホストB「それだけやない!無邪気に食い散らかす様子は女の母性本能をもくすぐる。

まさに一石二鳥の荒技や!」

暫らくすると城咲、


小刻みに体を震わせながら両手に握り締めた果物を周りのテーブルの客に投げ始める。

新入りホスト「先輩!あれは!?」

ホストA「あれは『はしゃぎ過ぎ』だ!」

投げ終えると内ポケットから素早くレモンを取り出す城咲。

真剣な眼差しで口裂け女の目に向けてレモン汁を執拗に飛ばし始める。

ホストB「『城咲レモン』来たでー!ビタミンCビタミンC豊富や!」

口裂け女、目を押さえながら立ち上がり城咲に何言か怒鳴り付けると足早にテーブルを離れる。

すると城咲、ゆっくりとテーブルの上に立ち上がり口裂け女目がけて勢いをつけジャンプ

空中で腕をクロスさせ口裂け女の後頭部にヒット。

古参ホストも覗き見ている事を忘れ思わず叫ぶ!

ホストA「ででで、出ーたー!!『城咲フライングクロスチョップ』だーー!

ホストB「距離にして5メートルは飛んではる!飛んではるでぇー!」

不意をつかれた口裂け女はそのまま倒れこみカウンターの隅に頭をぶつける。

城咲「馬っ鹿!お前ヨガフレイム

突如、城咲の口から巨大な炎が吐き出され口裂け女は一瞬にして火だるまになる。


『城咲ヨガフレイム』は強烈だ。本当すごい。

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