あー、じゃあ、野球の話は忘れてもらったっていいよ。
どっちにしても、あらゆる分野である程度以上優秀な人間は永遠に人手不足。これは間違いないよ。そしてその「ある程度」のレベルの閾値は、技術の分野でいうと野球なんかに比べてかなり低い。技術の方が野球より需要はずっと多いし、これは今後も変わらないからね。だから、お勉強しか取り柄のないような人間をかき集めても、それでも、全然、まーったく足りない。
なんでかって?正直、どんな仕事をしてるか、説明したって全然理解できない人間の方が世の中の圧倒的大多数なんだもん。アウトソースだとかなんだとかいうけど、手伝えるもんならさっさと手伝ってくれって感じだよ。
たとえば研究開発の世界なんていったって、華々しい成果の裏には泥臭い作業がその何十倍もあるわけで、それをアウトソースできるならアウトソースさせてほしいぐらいだとみんな思ってるけどね。でも、その作業を理解するためには高度な専門知識が必要なので結局自分がやらざるを得ないわけだ。そんなもんだよ。
医者とか化学者とか生物学者はずっと昔から手先の器用さが必須だって話は知ってる?本当はそんな手先のことはアウトソースしたっていいと思わない?それがそうなってないのは、単にできないからなんだよ。