休憩時間、近所のコンビニでスピリッツを立ち読みしていたら、その横になにやら楽しそうな雑誌が。
3D影で描かれた人体の頭部。
その上に躍る文字は「地頭力」。
一昔前に流行った超記憶術の広告レベルのセンスに度肝を抜かれた。しかも表1にそれって。
たったこれだけで胡散臭さをここまで出せるのは驚きだ。
しかし、よくよく見ると週刊東洋経済だった。
こんなうさんくせー表紙の雑誌読んでコンサル(笑)だのマネジメント(笑)だの言ってるとか、噴飯モノだ。
で、興味津々だったので中身を立ち読みしてみた。
なにやら、フェルミ推定という考え方が地頭力を上げるのに適しているという新書が出たらしい。
・・・あれ、えっーっと、画期的な地頭力開発プログラムはどこですか??
フェルミ推定なんて、ただの推定手法だろ?
それなのに、特集記事の半分以上、延々フェルミ推定について書いてあった。
ただ自分勝手に数字を設定して計算するだけの手法に、地頭力の何が隠されて居るんだ?
「google検索を使えば、日本の電柱の数は分かる。だが、使えなくなったときには困る。」的なことが書いてあったけど、
そんなもんありえない仮定だろw
客先でコンサルが質問振られたのだとしたら、いつもお前らが煽ってるお得意のユビキタス(笑)で対応しろよw
「検索すればいいや」という風潮に警鐘を鳴らすのは理解できるが、これだけフェルミ推定をプッシュされると、
「フェルミ推定だけあればいいや」と思うバカが大量発生するんじゃないの?
googleの効用をさんざん煽って検索厨を発生させたのはこいつらなのに。
フェルミ推定が通用しなくなったときにどう推定するか、それを考えるのこそが地頭力だろ!
帰ってきて、ちょこっと地頭力で調べたら、この新書について少なくともネット上には批判のひの字もなかった。
こんなの読んで無批判にありがたがってる人々の方がよっぽどゆとりで、地頭力とは最も縁遠い存在だと思った。
あと、入社試験で使われているそう。くっだらねー。
これで完全に、フェルミ推定だけやっておけばいいっていうマニュアル人間が出来るんだろ。あほか。
極めたところで、コンサルお得意のハッタリ用ツールか、せいぜいキャバクラの持ちネタくらいにしかならんだろこんなもん。
追記
こういうライフハック(笑)系の存在について、誰も批判しないのはなぜさ?
なんで全部受け入れちゃうの? なんで疑って掛からないの?
どうせ本や雑誌に書いてあることはうまくいってるケースが書いてあるだけっていう発想はないの??
(じっさい、フェルミ推定の適用例は、数字を弄ってあると見えて、推定値はほとんど真実の値に近いものばかりだった。
仮定に仮定を積み重ねるフェルミ推定で、そこまで数字を当てることが出来るかよw
数字の正確さは、その思考パターンによってこそ地頭力があがるとする特集の主題と関係あるのか?)
追記の追記
>地頭力の定義
斜め読みだったので、詳しい定義はわからないです。
いま書評をちょろっと見たら
地頭力には単純に考える「抽象化思考力」、全体から考える「フレームワーク思考力」、結論から考える「仮説思考力」の3つの思考力があると紹介
農民からどれだけ年貢を効率的に巻き上げられるかを示す力かと思った>地頭力 というかこの言葉を違和感なく受け入れられる人って、間違いなく歴史嫌いなんだろうな。
anond:20080304155134 や anond:20080304160658 が言うように、日本史かじってれば「地頭(じとう)」の方を連想するよな普通。 このフレーズ考えた奴は鎌倉時代に戻って徴税と荘園侵略に励むべし...
守護地頭とだぶらないように素頭と書いて「じあたま」と読ませてた時期が数年前なかった? きっとめんどくさいという理由からか最近地頭っていう漢字で表記されるようになったよね...
生まれつきの、勉強や努力と関係ない、そういう頭脳のチカラのことを地頭力っていうんじゃないのかね?だとしたら鍛えらんないに決まってるじゃんねー。 で、「地頭」がいいヤツっ...
鎌倉の各地頭を信長の野望ばりに能力値付けするのかと思った。 というか、地頭って概念は地方の公立高校、あるいは慶應や関学の中等部あがりの、 「俺らは灘や開成→東大京大って...
慶應は十分エリートだと思う。
そりゃ読者は頭が悪いのかもと(変に)自覚してるから真面目に読むんだろ? なんか劣等感を持ってる奴を刺激するフレーズだよね。 言及が少ないのはそういうことじゃね?単純に恥ず...
一年以上前の日記に今更言及するのも何だけど、こいつマジで頭悪そう。それこそ地頭が。 フェルミ推定を解くプロセスが問題解決のプロセスと似てるからフェルミ推定の練習をすると...