2007-12-16

京アニ版kanonを評価できる人間の気がしれない

http://d.hatena.ne.jp/lapis/20071211/p1

「まず、京アニ版Kanonを見て「原作通り」と言ってしまう人は観察力ゼロと断言するものである。感想文としてはアリですよ。もちろん。おれだって原作テイストをよくここまで生かして作品を作ったなと思うし。でも、作品を語るつもりでその言葉を発したら、オレとしてはもうその人は全く信用しません。だって、そもそも一本道の24本(Kanon)、及び、一本道の12本+2本(Air)では、作れるはずがないんだから。どっちの作品も。それでもし、原作と同じだ、と感じたなら、その時点でなんかおかしいと思わなきゃ。」

まず言っておくと、おれは京アニ版Kanonを見てこれが面白いと思う人間を信用することができない。

エロゲ原作アニメ主人公は不純だ」という言い方がよくされる。

たしかにそう。

エロゲの複数攻略を一本道にした結果、複数の女を次々と攻略していく男というのはたしかに不純に違いない。

だけど、不純ならまだいいと思う。

というのも、こうした複数の女を攻略したいというレベルの不純なんて、ごく普通の男ならたいてい持っているものだからだ。

しかし、カノン主人公の場合は不純というのとは違う。

おれの目には、このカノン主人公は不純であるというより、えたいがしれない人間に見えた。

最初にキツネの生まれ変わりだとかいう女がでてきて、そいつが死んでしまう(消えてしまうのほうが正しいのか。まあ、どっちでもいいや)

そこは、それなりに感動的ではあった。

ここで、エロゲ的にはキツネ女のルートは終わりってことだが、これはアニメだから一本道でこのまま物語は続く。

キツネ女が死んだ回から一話目(二話目かも)だったか、この主人公は楽しげに他の女とランチしてた。

キツネ女のことなんて忘れてしまったかのように。

なんつー薄情なヤツだ、こいつは。

そりゃ一年は喪に服せとか言うつもりはないけど、この立ち直りはいくらなんでも速すぎる。

その後も同じような展開が次々と。

女と感動的なエピソードを作っては、また次の女へ。

前の女は忘れてしまったかのように主人公は振る舞い、そこでもまた次の女と感動的なエピソード。

このアニメ主人公はほとんど精神が崩壊してるように見える。

一個の人格を持った人間には見えない。

エロゲの複数攻略を一本道にした結果、このアニメはとてもいびつなストーリーになってしまってる。

このアニメを評価するには「これは原作エロゲだから」と別の参照点を持たなきゃならない。

そんなのアニメとしては、明らかな失敗作だろうに。

京アニ×鍵はもうたくさん。

フルメタやってくれ、頼むから。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん