2007-07-23

なんつーか、ゲーム業界って、誤解が多いな。

ここで言うゲームってのはPCゲームではなくて家庭用ゲーム機の事を指すわけで、

王者ってことで調子乗ってたPS3が惨敗しているとか、負け組みだった任天堂WIIでがんばってるってことで語るのもちょっと違う。

いや、違いはないんだけど、じゃ、ゲームってどうなの?って話。

そもそもの始まりはファミコンからまあ、他にもいろいろあったが、まあ、とりあえず家庭用ゲーム機という語り部としてふさわしいのはこいつだ。

当時ファミコン店頭に並んでいた時代、ゲーム製作は金山堀りとおんなじだった、

ちっともうだつのあがらなかったどうしようもない大学生専門学校生がはじき出されるように社会に出て、「どうする?俺就職できね、ゲームでも作る?」って具合にはじめることが出来たのが当時のファミコンゲームソフト会社の製作環境

ちょうど雰囲気的には今のエロゲ製作サークル活動に似ている。

マンション借りて、ちょっとした機材そろえて、全く初期投資がほとんどかかんなかった、で見返りはでかい、

制作費300万円くらいの今だったら誰も手をつけないような糞ゲーでも売れた、売れた、もう馬鹿みたいに売れた。

ファミコンソフトってだけでこんな馬鹿な話があるかってぐらい売れたんだから、そりゃ同業他社もどんどん参入してくることになるんだが。

んで、ファミコンソフトがいくらで売られていたか、大体7000千円??多くて10000円越えがふつーだった、もちろんこれは暴君任天堂ロイヤリティーが絡んでいたわけだけど、それでもユーザーはなけなしのお年玉で、いや、そのころは景気がよかったからか、まあ、とにかく売れたんだ、あの糞ゲーも、この糞ゲーも誰もそのソフトの価値がわからなかったし、そもそもゲーム自体ほとんどやったことかったから批評のやり様もない、また、買い比べをするにはいささか高すぎる。

だがそんな地上の楽園のような状態も長くは続かなかった、

そもそも、ゲーム会社とはゲームを作って売る商売である、幾数ヶ月かけてゲームを作り、それを売ってその利益でどうする?

そりゃ、ゲームを作るしかない。じゃまた作った、で、また次だ。

こんな感じで回っているのだから一本売れなかったらどうなる?

アウト・その会社は一気に資金難に陥ることになる。

でその会社の末路はどうなるのか、現在製作中の完成率70%のソフトを売りに出すのである、なぜか?

それしか売るものがないからだ、で完成率70%のソフトが売れるのか?

売れるわけがない、じゃあ次だ、次は45%だが仕方がない、スタッフには申し訳ないが死ぬ気で働いてもらうしかない。

このソフトが売れなければ、我が社は。。。。

会社ってものはそうそう現金を溜め込んでおけるわけもなく、他に事業でもしていない限り資金は次にまわされる、ゲーム会社は作ってはぼろ儲け、また作ってはぼろ儲けの連続だった黎明期と時代がうって変わったことに気づかなかった、そしていきなり訪れる、不作。

ネットゲームなんてなかったころの話だ。

こればっかりは天に雨乞いをしようともどうしようもない、多すぎるソフト会社の山は大量の売れ残りを生み、負債を抱え込んだ企業は次々にその命を絶っていった。

あれだけの作品があったのに、といわれたゲーム会社が1本や2本そこらの不作で潰れる、そんなことがざらにあった。

だが、まだゲーム業界の生命は絶たれていなかった、そのころは新規参入企業は死兵よりもはるかに多かったのである、

それもスーパーファミコンの中期になってくるとちょっと事情が変わってくる、どうやらユーザーは3日間徹夜で作ったようなゲームには見向きもしなくなった、それこそ指一本触れなくなったのだ、ユーザーゲームの価値がわかってきた、面白いものとそうでないものがあって、面白いものだけ買えばいいと気がついたのだ。

じゃあ、そのころ何が売れていたのか?

開発に数ヶ月、しかも多くのスタッフを抱え、同人サークルではありえないようなクオリティを生み出す集団、すなわち大手ゲーム会社ソフトだった。

その傾向は高まるにつれて大手ゲーム製作会社はその規模をどんどんと拡大していく、そして戦争、その後、PSの時代が来る。

ま、大手ソフト開発会社が何をやっているかといえば結局規模の大きい綱渡りであることには変わりはない。

PSが何をしたのか?成長したソフト会社を味方につけたことが大きい、任天堂封建国家ロイヤリティま、年貢、を廃したのだ、これは多くのソフト会社が飛び乗った、だれもがそれが正しいと考えた、そしてその恩恵ユーザーにも訪れた、だれもが目を疑ったスーパーファミコンより明らかに高性能のソフトが5000円台で買える、そんなあほな、今までのはなんだったんだ?

この値下げは功を奏し、ゲーム業界PS時代に突入することになる。

だが、ゲーム業界は新たな難題を同時に抱え込むことになった。

制作費がかさむのだ、それこそCGMOVEが氾濫し、複雑なプログラミングを組み、職人一人がやっていたことを複数のさらに腕のたつ専門家が頭をひねらないと出来ない、とてもおいそれとゲームを作れるような環境ではなくなっていた。

じゃあ、販売価格を、NOだ、単価は上げることが出来ない、一度下がった単価はもはや二度と浮き上がることは無い、そんなことをすれば即あの世行きだ。

会議会議を重ね、制作期間は長期間にわたり、制作費はかさみ、捨てられたゴミアイデアは山のように積みあがる、ゲーム会社はいつの間にか一流企業になっていて、とても失敗は出来ないからだになっていた、だ、だが、ゲームは、ゲームソフトは。

その寿命をさらに短くしていたのだった、これはゲームの値段が下がったからだ、ユーザーは余ったお金で何本もゲームを買うが新作ゲームではなく中古ソフトだった。一本のゲーム市場存在する時間は無常にも半年を切っていた。

製作費はかさみ、制作期間は延びる、で、虎の子で出したソフトは3ヶ月の寿命しかない、ファミコン戦国時代を生き残った大手ソフト会社悲鳴を上げる未曾有の事態が訪れることになった、現場は火を噴き、経営陣は再販業者を鬼の子のように憎み、誰もが天を仰いだ。

ようやく均衡状態になったのは何かが改善されたからではない、何のことはない、ゲーム会社がさらに減っただけのことだった。

そして、PS3SONYは過ちを犯したのかもしれない、確かにこれ以上の制作費の高騰はソフト製作会社にとって負い目でしかない。

そしてユーザーは前には戻らない、いまさらファミコンなんかやらない、いまさら8ビットゲームなんかやるわけが無い、ましてや金を払うとは到底思えない、じゃあ、前作より高クオリティなものを?無理だ、不可能だ、そのソフトが不発だったらどうするんだ?いったい我が社はどうすればいいんだ。

今はまだネットゲームパチンコスロットで持っているけど、この先そんな綱渡りがいつまでも続くわけが無いじゃないか。

任天堂が突いてきたのはこの点だった、だったら、ユーザーがやったことのないことをやらせればいい、見たことないものを見せる必要は無い。ユーザーコントローラー以外のものをもたせろ、CGなんぞどうでもいい、そんなものは犬に食わせるんだ。今までゲームに目を向けなかったものにゲームをやらせろ、それは必ずしもゲームである必要は無い、目の肥えたコアユーザーなど今では害でしかないでは無いか。

ゲームというのは他の業種と違う、安定収入が全く無い(ネトゲは別)、同じものを二度以上作ってはいけない、単発で数打てばというように大量のソフトを出し続けることも出来ない、ブランドほど頼りないものは無い。

一球入魂、これだけだ、今も昔も変わらない、売れ残ったゲームソフトゴミにしかならない、そのソフトにいくら製作費がかかっていようと、いくら背作者が情熱を注ごうと、コアユーザーがいくら声を張り上げようとも。

もうひとつ、技術革新と共にゲームはあった、1から2に2から3に次世代作を出すごとにユーザーには感動があった、驚きがあった、新鮮さがあった。ユーザーの期待を裏切らなかったのは技術革新が共に寄り添っていたからだ。

だって、最初が0だったんだから当たり前の話だよ。

PS2の中盤になってそれがとまった、ぱったりとやんだ。

技術革新ユーザーに驚きをもたらさなくなった、ある一定以上の複雑さはユーザー限界を超えた、ある一定以上の高画質はモニターと動体視力の限界を超えた。

この頃のユーザーは0から共に育ったユーザーとは打って変わってもう大分進んだ先からゲームに触れた世代だというのもある、もともと高画質の世界を見てきた世代だ、いまさらMOVEの華麗さに声を上げることは無い。

根っからのコアユーザーは童心に帰りたがった、子供の頃の感動を求めた、だが、その感動は「大人になった今でも、山でカブトムシを見つけて狂喜したい」というような理不尽なものでしかなかった。

その要求にこたえようとした一部のメーカーは幾つかのリメイクを画策し、苦心して過去のヒット作のリメイク版を出した、あほだ。

童心に帰りたいやつに新しく作り変えた物を見せてどうする?

じゃあ、もう移植でいいよとばかりにデータコピーを投げやりに出したものが当たったのだから、何をかをいわんやである。

ま、これくらいにしておくか、愚痴愚痴言っても始まらんしなあ。

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