心のイケメンは他人を見てブサイクだなどとは決して思わない。容姿の比較の無意味さを知っているからである。
心のブサイクは他人を見てブサイクだと思うばかりではなく、周囲に「ブサイクがいる」などと大きな声で叫ぶ。
心のブサイクはブサイクをそもそも自身に見出している。心のブサイクが鏡を見ると、決まってブサイクが映る。
だから心のブサイクは自分自身がとんでもないブサイクであると思い込む。それは彼らの日頃の行動にも表れる。
彼らはブサイクな自分が他人の目にどう映っているか心配で心配でたまらないから、自然と挙動不審気味になる。
また自分がとんでもないブサイクだと信じているから、自分よりブサイクな人間を四六時中探して過ごしている。
自分の容姿が他人よりも上であることを、他人をブサイクと嘲笑うことで確認し、自分自身を安心させたいのだ。
しかしそんな彼らはブサイクと嘲笑った他人よりもブサイクである。彼らはいつまでも他人への嘲笑を止めない。