2007-01-30

http://anond.hatelabo.jp/20070130050811

君が法学を学んだ事があるのかないのかは私には知りえないのだけれども、たった30ページの日本語PDF位きちんと読めるような能力がない事だけはわかった。しかも匿名者に対する名誉毀損の成否の議論は最初の8ページまでに書かれていることから8ページすらきちんと読む能力がない事が(少なくとも私には)明らかになった。以下当該PDFから引用

実際の事件ではすでに指摘したように、「ニフティ第1事件」をはじめ全く本人が特定できないにもかかわらず名誉毀損の成立を認めたものはない。

ここから言えることは、「判例が無い」という事であって、「名誉毀損が認められない」という事ではない。

この辺混同すると法学的にはもうどうしようもない。

また、ハンドルネームに対する名誉毀損の成否という項目で各学説が示されるが、ここでは肯定派の主張しか書かれていないので留意が必要。

山田いつ子は、ハンドルネームのみを用いた攻撃であっても、攻撃対象となった当人にとってはパソコン通信の世界で活動する上で不利益がもたらされる可能性があると説く。

町村泰貴は、さらに進めて次のように説明している。「コンピュータネットワーク上の社会であるサイバースペースでは、住所氏名に表章される現実社会アイデンティティとは切り離された仮想人格ヴァーチャルパーソナリティ)を一つないし複数発展させる事が可能であり、現に行われている。この仮想人格は、それ自体の名誉が傷つけられても現実社会の名誉・信用が毀損されたとは言えない程度に独立性の高いものでありうる。そしてこのような仮想人格を発展させることは、単なる現象にとどまらず、人格権ないしプライバシー権の一つとして法的保護に価いし、匿名による情報発信を禁止する法令憲法上の問題を惹起するであろう。また、サイバースペースに他人の実名・住所などを無断で暴露することは違法と評価されるのである。」

次いで論者は自己の考察へと移るのだが、ここでも匿名者に対する名誉毀損の成否を肯定しているように思える。しかしながらそれは仮想人格に対する名誉毀損ではなく、あくまでも本人の人格に対する名誉毀損であると構成しているように読める。

インターネット上の電子会議室掲示板を利用するにあたり,インターネット上では本人の徴表として通用が認められているハンドルネームに対して名誉毀損が行われた場合に,本人にインターネット社会での評価の低下」が生じることは認めることができるから,これに対して保護の必要性は否定できないと思われる。

しかし,実在の人物とは全く切り離されたハンドルネームで活動する「インターネット上の人格」の存在を認める必要までもなく,あくまで本人の人格的利益がインターネット上で侵害されたとみることで十分ではないかと考える。実在しない人格をあたかも実在するかのようにインターネット上に作り上げることは可能であるが,このような創造の産物に対して名誉やプライバシーは考えられない。

インターネット上の社会的評価の低下を名誉毀損として考えるならば,名誉毀損となる発言の対象が客観的に見て実在の人格に結びつくことまでは必要ないと考える。したがって,ハンドルネーム宛ての名誉毀損であって本人と結びつく要素がないときであっても名誉毀損の成立は認めてよい。

本人との関連性は,その名誉毀損の内容の判断,つまり「本人の」社会的評価の低下が存在するかどうかの判断の際に考慮されるべきである(前述の通り全く架空のキャラクターであるならば,この意味での社会的評価の存在は認められない)。したがって,私見としては,そもそも第3者からみてハンドルネームと本人が結びつく必要はないから特定する要素の幅を広げるまでもなく,本人自らが名乗り出て特定させたからといってインターネット上の社会的評価の低下については影響ないものと考える。ただし,インターネット上の名誉毀損の相手方と本人が連結されることによって,インターネット外での社会的評価が低下するということも考えられるので,この部分については本人の加功が考慮され得ると考えるべきであろう。

上記の引用を見てもわかるように、あくまでこれは学説であり、判例ではない。

この文章を読んであなたは一体どこから「匿名が保たれている同士でのネット議論にもとづく名誉毀損というのは成立しない」ということを主張したのでしょうか。僕には見えない何かがこのPDFの中には含まれているのでしょうか。

記事への反応 -
  • プライベートモードにしたら 憑き物が落ちたようにスッキリした。 この儘匿名ダイアリで書くのも悪くないかな<あるあ・・・ねーよ 未読トラックバックが随分と溜まっているが、放置...

    • http://anond.hatelabo.jp/20070130014439 増田まで出張ってくんなバカが。お前は揉め事起こしまくってアクセス稼いでただけの乞食だろうが。はよどこへでも消えろ。

      • こういうストレートな感想が聞けるのも匿名ダイアリの良いところだね。 テラジンの中の人はただの釣り人だけど、このエントリを書いた君は、相当に心がすさんでいるか、ululunに対し...

        • anond:20070130015838 おきづきとは思いますが、匿名が保たれている同士でのネット議論にもとづく名誉毀損というのは成立しないそうですよ。 www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/law/lex/03-6/wada.pdf など。 だ...

          • 君が法学を学んだ事があるのかないのかは私には知りえないのだけれども、たった30ページの日本語PDF位きちんと読めるような能力がない事だけはわかった。しかも匿名者に対する名誉毀...

      • http://anond.hatelabo.jp/20070130015019 こういうのに「ululun乙」って言ってみるのが匿名掲示板的なお約束だよね。

    • http://anond.hatelabo.jp/20070130014439 はてな村の井戸端であるところの匿名ダイアリーでしか書きこめる場所がないんですね。 ちょっとかわいそうに思えてきました。がんばれ!

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