2006-12-15

ロバ耳

ぼくは「穴」を欲している。「王様の耳はロバの耳」そう大声で叫ぶことができる、あるいは小声で囁くことのできる「穴」を欲している。

2chがぼくの求めるものかもしれないと思ったこともあるけれど、それは違った。あそこには名前はないけれど、対話はある。ぼくは対話なんてしたくない。それに、あそこはむしろ穴の中で蠢いているような、そんな気がしていやだった。はてなダイアリーを書いてみたりもしたけれど、やっぱりそれも違った。誰のものともつかない日記でも、それが幾日でも続けば、そこに属人性が立ちあらわれる。はてなダイアリーはぼくの自己顕示欲を少し満たしてはくれたけれど、ぼくが本当に欲しいものではなかった。

本当に大切なことは誰にも言えやしないということを、ぼくは最近知った。程ほどに重要なことは誰かに相談したりできるけれど、真に大切なことは口にすることすらできない。それでも、たまに無性に大きな声で叫びたくなる。「王様の耳はロバの耳」

ぼくは穴を欲している。

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