2006-12-11

形容詞

ジョージアテレビCMを見て,あるフレーズに興味をひかれた.

「このろくでもない素晴らしき世界に」

なんだこれ?

"ろくでもない"と"素晴らしき"が奇妙に馴染んでいる.

相反するとまでは言わないが,方向性の異なる形容詞たちがぴったりと結び付いている.

"ツンデレ"とかも似た表現なのかな?

しかも,"ろくでもない"と"素晴らしき"が,1+1=2的な関係に収まってねぇー.

この二つの形容詞で新しい意味を創造しているぞ.

しかかも,この表現が持つニュアンスを,他のいい方で表現できるのか?

言い換えることが困難,交換不可能,その人にしかできない仕事

なんかこのフレーズが輝いて見えてきた.

でも,落ち着いて考えてみると,

「なんだかんだ言って,世の中って素晴らしいよねぇ」とか「ろくでもねぇ世の中だよ.今の世界は」みたいに,

「世界」ついて言いたいときって,いい性質とあんまよくない性質の両方から言及されるからね.

だから,さっきのフレーズは当り前って言ったら,当り前だな.

他にも,「いつもひどい扱いをされるんだけど,たまに優しさを見せてくれるの.そんなところが好きなのかなー」のように,

裏と表のどちらも内在している物事に,惹かれることがよくある.

やっぱり,普通のこと?

でも,それを越えた何かが,あのフレーズにはあるような気がしてならないわ.

じっとあのフレーズを眺めてみると,ただの紋切型の表現とは思えん.

最後に,翻訳エンジンにかけてみた.

google

It is dense, is not slowly, it comes splendidly, in the world

excite

To the wonderful world that is not either

infoseek

In this worthless splendid world

googleは論外だけど,他はぱっとみ,意味が通じているように思える.

と同時に,字句を辞書みたいな1対1対応で,ただ羅列しただけのようにも思える.

nativeはどんな感覚をもつんだろう?

ていうか,計算機と人間のどっちでもいいんだけど,

英語でどう表現できるんだろう?

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