2006-11-30

生理水戸黄門の印籠じゃないぞ

生理の苦しみを切に訴えられて、ドギマギタジタジしない男は余程女の扱いに慣れたスーパーモテ男か、妻と長年連れ添って女のマタから血が出ようがハトが出ようが一向に動じない域まで達した既婚(特に子有)男性くらいである。あと男が好きな男もか(女を毛嫌いするタイプの人だと、やあねえそんなきったない話アタシにしないでよ!って意見はあるかもしれないが)

大概の男は女が好きだが女性のあんなところから血がドバドバ出る生理からは目を背けたい、それ故に「女は生理で大変だから男は女にやさしくすべき!」なんてイカれた論法で迫られても「ちょっと待て!」とも言えずぐうの音も出なくなってしまう。「うん…そうだね…俺にはわからないけど、大変だっていうし、やさしくしなきゃいけないな…」そのくらいしか言えない。言えるはずもないだろう。

何も、生理で苦しむ女には何の気遣いもかけなくていいって訳じゃない。

生理が非常に重く苦しい女性が、その苦しみを延々愚痴りたくなるのも理解はできる。

女だらけの環境で過ごした経験もあるので、「生理痛のせいで倒れて救急車で運ばれた」などという恐ろしい話も耳にした。病的な重さではない自分からすると想像もできない苦しみであろう。

が、その苦しみ故に「女にやさしくすべき」などと問いかけるのはいかがなものか。

それは女性一般の意見としては一致せず、現に反論も出ていて、「女の人は生理あるから大変だねえ」とやたら気遣ったり機嫌を取ったりしてほしくない私のような女も多数存在するだろう。

非常なデリケートな問題であればこそ愚痴愚痴として留めておくべきで、簡単に一般化すべきではない。

それにそもそも男が生理の話をされると途端に水戸黄門の印籠を見た皆の衆が如くひれ伏してしまうのは、実際生理の苦しみを「自分で」味わう男は存在しないからでもあるだろう。

しかし経験がない故に実際のものよりとてつもなく凄い痛みを想像してしまう、「痛みの神格化」の可能性があることも忘れてはいけない。

生理」という語から逃げ回っている男だって、実際その痛みを彼自身が経験すると意外に平気なものかもしれないのである。

実際私も男の「人生の中で大事な袋のひとつ」を打った痛みは分からない故に恐ろしいものだと認識しているし、同じ女の痛みであっても出産経験がないため予定もないのにいつか経験するかもしれない出産の痛みをめちゃくちゃ怖がっている。

自分の知らない痛み苦しみを持たない人間は、この世に一人も存在しない。

追記:

「つらい時にはやさしくしてほしい」のは当然。苦しんでいる時例えば恋人が優しくしてくれなければ文句を言うのも当たり前。

苦しんでいる人に手を差し伸べないのは冷たい人間だとも思う。

しかしそれを「一般化」して語ることとは全く別問題。デリケートな問題だからと即感情論に走るからおかしいことになる。

  • ハトに吹いた。血が出てきても、「そうかそうか出てきたか。そりゃおなかも痛かろう」となるが、ハトが出てきたらさすがに驚く。びっくりして、まずハトに餌をあげると思う。そして「

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