タウンミーティングという「やらせ」では、青森・八戸でのやらせ質問の文案は、当時の文科省の広報室長が作っていた。そして当日の参加者の、なんと半数以上は、政府を支持する教員やPTA関係者などの、いわば「内輪」の人間が占めていたのである。
これは「二重のやらせ」だ。
質問がやらせなだけではない、舞台そのものが「やらせ」だったのだ。とんだ「対話」である。これが選挙で議席を与えた小泉政権の実像だ。
ともあれこうして教育基本法の「改正」に「賛成」する「世論」はつくられた。その「嘘」は国民の眼前に明らかになった。
しかし、国会での「流れ」は止まらず、「空気」は変わらない。これだけの大々的な世論操作が実行され、その悪行がバラされても、意識ある人は誰もが知るようになっても、当事者たちは、一向に反省してない。うまいもん食って、「法改正さえできればOK」「何人死のうがOK」とほくそ笑み、今夜ものうのうと眠るのである。