決められた時間に行ってできない部分は言葉で誤魔化したりしつつ、終わりの時間が来るまで何とか乗り切る、その繰り返し
新しいことは学ばず、古いことはだんだん忘れてゆく
生活はだらしない
掃除機かけるのもバスタオルの洗濯も、月1回もやらない、猫のトイレだけは2日以内に何とか掃除する
税金払うのを忘れていてよく督促状が来るが、滞納金は発生する前に払えている
こんな駄目人間だけど、それでも自分の人生の中では、今は一番ちゃんとまともに生きられている時だ
何もできない子供の時代から、カタツムリよりもゆっくりだけど、前進はしていると思う
まがりなりにも自力で稼ぎ(そうできるようになれたのは、嫌がる自分に金と発破かけて受験とかさせてくれた親の力だが)
まがりなりにも自分で身の周りの事を処理して(一般的には処理できているレベルに達していないにしても)
周囲の話を聞くと、仕事も生活もそのレベルの高さにポカーンとする
そんなにもエネルギッシュに、高い目標をいくつも達成しながら、どうやって毎日を送れているのか
一人で適当に折り合いをつけながらだから、今ようやく自分は破たんせずに回っているのに
他人と日々折り合える点を探しつつ、自分以外の人間の人生に責任を持てるレベルの仕事や家事をするなんて
あまつさえ複数の人間関係を、何十年にわたって死ぬまで壊さず保ち続けられるなんて
自分には、宇宙飛行士になるとか石油王になるくらいに、想像がつかない遠い話だ
でも多くの人間ができているのだから、人という生き物のポテンシャルとしては、それは可能なことなのだろう
自分にだって、生まれた時点ではそれができる可能性があったに違いない
ただ、今までにそれが出来たことはないし、今後も実際に出来る有様をおよそ想像できないというだけで
今から宇宙飛行士になろうと本気で思わないように、今後そういう生活を目指そうとは正直思わない
低レベルながらも自力で何とか回している今の生活は、気に入っている(それが単なる錯覚だったとしても)
40年近くかけてどうにか作り上げた、このちっぽけで粗末な自分の世界を、壊したくはない
猫はいい
彼らの幸せに対して負うべき自分の責任は、人間に対するそれよりもずっと軽くていいことに、世の中ではなっている
同じキャットフードを毎日やって、トイレの砂を取り換えて、時々爪を切る
餌を食わなくなったら獣医に連れて行って点滴をしてもらう、そのくらいで済む
おまえは十○年前の俺か。 今も当時と変わらず活きてるよ。