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2023-02-26

女性契約社員任天堂脅迫文送りつけたとかいうアレ

なんでやらかしたのかの動機ゲハ住人でないとわからない(共感できるという意味ではなく思考トレースできるという意味で)と思うのでちょっと解説してみる

ゲハでは任天堂PS箱のハード間で煽りあいが日々発生しているわけだが(もちろん住人全員そうというわけではない、ゲーム業界ネタを肴に雑談しているだけの人も大勢いる)

煽る連中はだいたい「俺はこのハードが好きだがあのハードは嫌い」と好き嫌いがそれぞれのハードで発生し、同じハードを好き同士嫌い同士で徒党を組んでいる

それぞれのハードが好かれたり嫌われたりしてる理由は様々だが、今回のケースのようにPSが好きで任天堂が嫌い、の思考説明すると以下のようなパターンが多い

まず、任天堂ゲハで嫌われる理由で最も多いのが「任天堂リア充向けハードであり我々コアゲーマーをないがしろにしている」というもの

任天堂WiiDSで大ヒットを飛ばしときWiiスポーツやnintendogsなどの従来のコントローラ依存しない新機軸で今までゲームに触れてこなかった層を大量に取り込んだ

あれ以降任天堂企業イメージとして全年齢向け、初心者向け、ファミリー層向けという固定観念現在に至るまでずっとある

対してWiiDSに押されまくっていたころのソニー任天堂新規ユーザー大量獲得に対抗して、「ゲームらしいゲーム」「コアゲーマー」などの単語をちりばめ、

ソニーは昔からゲームをやりこんでいるゲーマーさんたちを(任天堂と違って)大切にしますよ、というメッセージを打ち出す広報戦術をとった

ソニーPSもこれ以降コアゲーマー向けという固定観念がずっと続いている

実際のところは任天堂ゲーマー向けソフトはたくさん出してるし、ソニーだって初心者新規ユーザー獲得のための施策を行っている

あくまでもイメージの話である

ここからが本番なのだが、この頃のソニーコアゲーマー優遇(のように見えるマーケティング)がもろに刺さった人たちがそれなりにいた

特に熱狂的にソニー支持になったのはいわゆるギャルゲーエロゲ移植もの乙女ゲーアニメゲーなどのまあ言っちゃなんだが日陰者扱いされてきたソフトエロゲームを好む底辺層

「今まで細々と日陰でゲームしていた自分たちソニーコアゲーマーとして認めてくれる!リア充に媚びて我々をないがしろにするばかりの任天堂と違って!」

これで一気に彼ら彼女らはソニー支持かつアンチ任天堂になった(もちろんPS好き全員がそうなわけではない、マーケティングが刺さった一部の層がいるという話)

あの頃はいくつかのまとめブログが徹底的にアンチ任天堂スタンス記事を量産していたが、主な読者層は彼ら彼女である

あえて嫌な言い方をすると、ソニーPS弱者男性弱者女性希望の星だったのだ

ここらへんの事情を知っていると、例の事件解像度も多少は上がるのではないかと思う

ぜんぜん役に立たない知識だけど

余談だが彼ら彼女らはPS自体は変わらず支持してるが、エロ規制推し進めフォトリアル洋ゲーばかりを重視する現社長ジムライアンのことはめちゃくちゃ嫌っていたりする

2015-06-25

新規IPで単体プラットフォームで100万本のゲームリストアップ

ソースhttp://www.vgchartz.com/gamedb/

タイトル名は日本で発売されてるもの日本名にしてあります

※後にシリーズ化されているものは1作目だけリストアップしました。

※1作目からマルチものは一番売れてるプラットフォームのみ

キャラクターものとかはシリーズなのか微妙なので除外、ハード名がついたものは悩んだが入れた

※調べて気がついたけど、1作目はまあまあで2作目からバカ売れってパターン多いな

Wii Sports(Wii)                         8244万本 ※ただしセットで格安で売られていた
スーパーマリオブラザーズ(ファミコン)    4024万本
Nintendogs(DS)                          2466万本 ※ネコ専用版まだですか?
ダックハント(ファミコン)                2831万本 ※欧米人この頃から射撃ゲーム好きなのか
Wii Fit(Wii)                            2269万本 ※体重計込みでこの記録だから恐ろしい
Kinectアドベンチャー!(Xbox360)          2146万本 ※キネクト込みでこの記録だから恐ろしい
脳を鍛える大人のDSトレーニング(DS)      2012万本 ※いまならスマホでタダでやれそうなゲーム
ザ・シムズ(PC)                          1124万本
グランツーリスモ(PS1)                   1095万本
Wii Party(Wii)                           834万本
ゴールデンアイ 007(N64)                  809万本
Myst(PC)                                 803万本
パックマン(Atari2600)                    781万本 ※売れたけどクソゲーなので注意
マインクラフト(Xbox360)                  726万本 ※低価格ゲームなので単純比較はできない
Just Dance(Wii)                          718万本
クラッシュ・バンディクー(PS1)            682万本
Zumba Fitness(Wii)                       668万本 ※なにこれ初めて聞いた・・・
やわらかあたま塾(DS)                     661万本
ゼルダの伝説(ファミコン)                 651万本
キングダムハーツ(PS2)                    640万本
レッドデッドリデンプション(PS3)          634万本
Driver(PS1)                              627万本 ※タイトルのググラビリティ低すぎ!
Kinectスポーツ(Xbox360)                  607万本
メタルギアソリッド(PS1)                  603万本 ※ソリッドがついてこそのこのシリーズなので
リトルビッグプラネット(PS3)              577万本
クッキングママ(DS)                       561万本 ※これ海外版とかあったのか
大乱闘スマッシュブラザーズ(N64)          555万本
ラスト・オブ・アス(PS3)                  550万本
アサシンクリード(Xbox360)                550万本 ※なおPS3版は484万本
レイトン教授と不思議な町(DS)             518万本
スパイロ・ザ・ドラゴン(PS1)              500万本 ※やべえ聞いたことねえ・・・
アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝(PS3) 484万本
Destiny(PS4)                             471万本 ※これはさすがにもっと売れて欲しかった所
トゥームレイダー(PS1)                    463万本 ※ララ・クロフト欧米人的には萌えキャラ
Fallout 3(Xbox360)                       456万本 ※一応1と2あるけどこのシリーズは3からなので
ピットフォール(Atari2600)                450万本
God of War(PS2)                          445万本
ソニック・ザ・ヘッジホッグ(メガドライブ) 450万本 ※あの頃は光かがやいていたなあ・・・
アステロイド(Atari2600)                  431万本 ※知らん・・・
RESISTANCE人類没落の日~(PS3)          429万本 ※え、そんなに売れてたのかコレ
ナムコミュージアム(GBA)                  424万本
アイトーイプレイ(PS2)                    420万本 ※意外と売れてたんだー
エキサイトバイク(ファミコン)             416万本
Half-Life(PC)                            412万本 ※3早く出せよ
Carnival Games(Wii)                      404万本 ※なにこれ情報なさすぎなんで売れてんの?
ゴルフ(ファミコン)                       401万本 ※これまたググれねえ名前Nintendo Land(Wii)                       388万本 ※WiiUだってこれくらいは行ける
モーターストーム(PS3)                    385万本
ローラーコースタータイクーン(PC)         384万本
スポーツチャンピオン(PS3)                377万本
スタークラフト(PC)                       374万本 ※韓国にはプロゲーマーがたくさんいます
トモダチコレクション(DS)                 367万本 ※なお日本での売上のみ
ウォッチドッグス(PS4)                    361万本 ※UBIのオープンワールドは2作目から化けるはず
ゲッタウェイ(PS2)                        354万本 ※すまん知らぬ
Diablo(PC)                               346万本
Borderlands(Xbox360)                     334万本 ※洋ゲーだけどトゥーンレンダリングです
ラチェット&クランク(PS2)                333万本
Max Payne(PS2)                           331万本 ※PS2版とかあったのかよ
鉄拳(PS1)                                324万本
Wii Music(Wii)                           323万本 ※思ってたより売れてる印象
ベースボール(ファミコン)                 320万本 ※こういうタイトルやめてくれ
キラーインスティンクト(SFC)              320万本 ※オリジナル版のほうね
L.A.ノワール(PS3)                        311万本 ※開発スタジオは消えました。戻ってきてくれー・
レイマン(PS1)                            303万本 ※かってはUBIのマスコットでした
Star Fox(SFC)                            299万本
デビルメイクライ(PS2)                    299万本
HEAVY RAIN 〜心の軋むとき〜(PS3)         297万本 ※まじヘビーで心が軋んだよ
マスエフェクト(Xbox360)                  288万本 ※欧米の人は勧善懲悪じゃないの好きだよねえ
INFAMOUS悪名高き男〜(PS3)              288万本 ※欧米無双
Doom(PC)                                 285万本 ※ここから俺の人生は狂った
バイオショック(Xbox360)                  279万本 ※全部生贄にしてしまったよ。
メトロイド(ファミコン)                   273万本 ※FPSな新作でないかなあ。アレはなし。
鬼武者(PS2)                              270万本 ※カプコンシリーズ続けるの下手だよなあ
モータルコンバット(メガドライブ)         267万本 ※最新作はありえないレベルの残虐さです
Fable(Xbox)                              266万本 ※モリニューさんはもう復活できないだろうな
タイタンフォール(XboxOne)                259万本 ※忍者ロボットFPS。嘘はいってません。
クレイジータクシー(PS2)                  252万本 ※ドリキャス版よりPS2版のほうが売れてるとは
パーフェクトダーク(N64)                  252万本 ※ある意味007の続編かもしれないけど
ドラゴンクエスト(ファミコン)             252万本 ※ゆうべはお楽しみでしたね
Pure(Xbox360)                            246万本 ※こういうググる不可能名前マジやめて
アイスホッケー(ファミコン)               242万本 ※同上
ディノクライシス(PS)                     241万本 ※カプコンシリーズ(以下略)
uDraw Studio(Wii)                        241万本 ※なおTHQ倒産の一因
プロレスリング(ファミコン)               242万本 ※もうググれないFCタイトルはのせない
ギターヒーロー(PS2)                      238万本 ※なお専用ギター付き
デッドアイランド(Xbox360)                234万本 ※死の天国ではなくてバグ天国だった
グランド・セフト・オート(PS1)            232万本 ※なお最新作は累計3300万本
クロノトリガー(SFC)                      231万本 ※FF7の次はこれのガチリメイクお願いしまセインツロウ(Xbox360)                    217万本
ヒラメキパズル マックスウェルの不思議なノート 214万本 ※タイトル長!もう揃えたくない。
ダークソウル(PS3)                        197万本 ※ブラッドボーンも100万本を突破デッドスペース(PS3)                      197万本 ※3作目で課金アイテム入れてオワコン化
The 7th Guest(PC)                        195万本
アレイウェイ(GB)                         194万本
デモンズソウル(PS3)                      177万本 ※一応ダクソとは別扱い
黄金の太陽(GBA)                          176万本 ※4作目まだですか?
光神話 パルテナの鏡(ファミコン)          176万本 ※スマブラしか知らないけど
State of Emergency(PS2)                  176万本
ライオットアクト                         173万本
ドラゴンズドグマ(PS3)                    171万本 ※オンライン期待してますタイムクライシス(PS1)                    168万本
Dishonored(Xbox360)                      167万本
ファミリースキー(Wii)                    167万本 ※バンナムだって頑張ってるんだよ!
ディグダグ(Atari2600)                    164万本 ※ 
魔界村(ファミコン)                       164万本 ※カプコンシリーズ(以下略)
Heavenly Sword 〜ヘブンリーソード〜(PS3) 163万本 ※なんでSCE和名に~をつけるんだ?
ピクミン(ゲームキューブ)                 163万本 ※歌詞を貼りたいけどジャスラック怖い
サルゲッチュ(PS1)                        163万本
アーミー オブ ツー(Xbox360)              162万本
BEYOND: Two Souls(PS3)                   162万本 ※和名に~をつける人辞めちゃったのか?
Sled Storm(PS1)                          162万本
DRIVECLUB(PS4)                           162万本 ※なお評価微妙
あつまれ!ピニャータ(Xbox360)             161万本
サイレントヒル(PS1)                      160万本 ※コナミマジでP.T.製品化してお願い
Rage(Xbox360)                            158万本 ※FPSの父カーマックが最後に手がけたゲームCRAZY BUMP'S 〜かっとびカーバトル!〜(PS2) 156万本 ※~付ける人この頃からいたのか
Twisted Metal(PS)                        156万本 
ファイナルファイト(SFC)                  156万本 ※なおストリートファイターと同世界観
Stuntman(PS2)                            155万本
ダーククラウド(PS2)                      154万本 ※あの頃のレベルファイブはコアゲームだった
ゼビウス(ファミコン)                     152万本 ※ゼビ語で語ろう
アイスクライマー(ファミコン)             150万本
ゼノギアス(PS1)                          146万本
サイコブレイク(PS4)                      145万本 ※まだ和ゲー世界でやれる!

※もう疲れたしこれ以上入らないのでここで終わりますざっと見た限りあと61個くらいありました。

※なお、任天堂タイトルは長期にわたってじわ売れすることが知られている。

※なお、http://www.vgchartz.com/game/82965/splatoon/世界累計0本。ここは情報は多いが反映が遅いので。

2011-01-23

http://anond.hatelabo.jp/20110123215927

マジで言うとWiiって任天堂商品しかまともに売れてない。

多分任天堂商品が家族とか多人数で遊ぶのがメイン、って感じで

それ以外は一人とかオンラインとかで遊ぶってのがメイン、って感じのイメージが根強く

Wiiほとんど任天堂独占になってる感じ。

3DSはその部分を反省してローンチタイトル1つに絞ったんじゃないかな。

nintendogsの犬の種類違いで3バージョンって解釈

2008-05-27

任天堂に対抗するだって?w 無駄な抵抗はやめておけ ~最強の55歳~

任天堂宮本茂Wiiに関するNew York Timesの記事。

http://www.nytimes.com/2008/05/25/arts/television/25schi.html より拙訳。タイトル含め、所々意訳。

追記:原題の " Resistance Is Futile (抵抗は無意味だ) " はスタートレックに出てくる有名なフレーズだそうですね。これはそのままのほうがよかったかもしれません。教えてくれた人どうも



任天堂に対抗するだって?w 無駄な抵抗はやめておけ 〜 最強の55歳 〜」



宮本茂ゲーム界のウォルト・ディズニーと言っても決して言い過ぎではない。


ディズニー1966年に亡くなったとき、宮本さんは14歳の少年だった。学校で教鞭を執っていた父の元、彼は日本古都京都で育った。当時漫画家を目指していた彼はディズニーキャラクターに夢中になり、ひたすら絵を描いていたという。絵を描いていない暇なときは、自ら遊び道具を作った。祖父の工具を借りては木彫りの人形を作ったり、予備のモーターを見つけてはそれに糸とブリキの缶を組み合わせてカーレースをしたり。


かの有名なドンキーコング、そしてマリオゼルダといったゲームを生み出し、最近ではWiiを世に送り出した宮本さんは世界で最も知られ、影響力のあるゲームクリエイターだ。世界中ゲーマーにとっても憧れの的である。しかし有名人になっても彼の仕事への態度は微塵も変わることはない。その姿勢はまるで謙虚な職人さんと言ったところだ。


ミッドタウンマンハッタンのとある高層ホテルの特別室にてインタビューは執り行われた。彼は部屋に設置されたソファの一角に座っていた。今年で55歳になる男とは思えない天使のような笑顔の彼は、長年人々を楽しませてきた人が持つ独特のオーラを発していた。


宮本さんの生み出した数々の作品は世界中の人々に文化の壁を越えて受け入れられ、経済的な成功をもたらした。その成功はエンターテインメント世界で比べるならば、ディズニーのあの伝説級の成功と肩を並べると言ってもいいほどだ。


そんな宮本さんがもし西洋人間だったら、早々に会社を辞めて自ら会社を興していたかもしれない。きっと何千億もの大金を得られたに違いない。セレブになってエンターテインメント界の象徴としての地位を築いていたかもしれない。


しかし彼自身は任天堂王様として人々の憧れの対象になったにも関わらず、妻と子二人という家庭のごく一般的なサラリーマンという印象を与える。ただ一般のサラリーマンと違うのは、創造力に満ち溢れて特別幸福な点だが。そのためタブロイド紙を賑わすセレブのようにマスコミの餌食になることもなく、比較的平凡な生活を送っているようだ。


インタビュー中、宮本さんをウォルト・ディズニーに例える話が出た際、宮本さんはディズニーの功績にはとても及ばないとした上で、こう補足した。「僕にとって大切なことは、僕だけでなく任天堂で活躍する人たちがもっと世間に認められて会社全体のブランドが今以上のものになることです。もし皆さんが任天堂ブランドディズニーのそれと同等のものと見なしてくれるのならば、それは会社として大変光栄なことですし、私自身も嬉しいです」


宮本さんが30年近くも前に生み出したひげ面のイタリア人配管工・マリオは、ある調査によれば地球上最も有名な架空のキャラクターだそうだ。彼と肩を並べるのはミッキー・マウスぐらいだという。


宮本さんが生み出したゲームのうち、ドンキーコングマリオゼルダシリーズだけでも売上合計は3億5千万本はくだらないという。そして彼が生み出したのはゲームだけではない。任天堂ゲームばかりを買い求める熱狂的なファンも生み出した。全人類が今までゲームに消費した途方もない時間のうち、そのほとんどは宮本さんが関係しているのではないだろうか。ちなみに、今春に行われたTIME誌によるインターネット調査では、宮本さんは世界で最も影響力のある人物に選ばれている。


しかし宮本さんの最新の作品・Wiiに群がっているのはなにも古参ゲーマーだけではない。少し説明を加えよう。


ほんの18ヶ月ほど前、ビデオゲーム市場マニアだけが喜ぶニッチ世界へと沈みかけていた。だがそんな折、この産業に大革命をもたらしたのが何を隠そう、任天堂社長岩田聡とこの宮本茂宮本さんの正確な役職は代表取締役専務情報開発本部長)だったのだ。彼らのアイデアシンプルであるがゆえに革命的だった。ゲーム作りにおいて、コアゲーマーを刺激する次世代技術ばかりを追求するのではなく、家族で遊べることを重視し、複雑な操作の必要がない安価でお手軽な娯楽を追求しようとしたのだ。それがWiiの発売へと繋がる。そして特に従来のビデオゲームとは無縁だった女性層を呼び込むことに成功している。今のところ、Wii世界で2500万台以上を売り上げている。これはライバルのソニーマイクロソフトを上回る数字だ。


この成功をさらに積み上げようと、先週任天堂北米においてWii Fitを発売。従来のゲームドライブしたり物を投げたりジャンプしたり銃で撃ったりという動作を楽しんできたのと同じ感覚で、テレビの前に立ってヨガなどを楽しめるゲームだ。今のところ明らかにできる具体的な売り上げデータはないが、既に売り切れの店舗が多数報告されているようだ。


世界中アメリカメディア文化が幅を利かせているが、ビデオゲームに関しては日本が最も成功している。そしてWiiDSの成長により、任天堂日本で最も価値のある企業のひとつとなった。また経済誌・Forbesによると、前経営者山内溥氏が総額8000億円ほどで日本一資産家となったと報じている。(任天堂宮本さんの報酬を公開していないが、彼は資産ランキングには参加していないと思われる)


宮本さんがいなければ任天堂はただの花札屋に戻っていたかもしれない」 No.1ゲーム雑誌・Game Informer 編集長、Andy McNamara氏は任天堂1889年創業当時からのビジネスに言及して指摘した。「彼はおそらく、ゲーム業界にいる99%の人間に影響を与えている。宮本さんと任天堂がいなければビデオゲームなんて存在しなかったに等しい。彼はすべてのゲームクリエイターの父の父なんだ。ゲーム業界に数々の遺産を築き、業界を象徴するキャラクターをたくさん生み出してきた。それでもおかしなことに、いまだに彼はWii Fitなどを通じて自らの限界を超えようとしている」


宮本さんは1975年金沢美術工芸大学卒業後、2年ほどして工業デザイナーとして任天堂に入社している。そして彼の作った初代ドンキーコングは、スペースインベーダーアステロイドパックマンとともに、当時急成長していたゲームビジネスの立役者となった。その後も初代マリオブラザーズによってアタリショックで疲弊していた家庭用ゲーム機市場を救い、1980年代以降、彼は社内で頭角を現し始め、任天堂と言えば宮本茂と言われるほどだった。


市場クソゲーが氾濫し、アタリ社が失脚した際に登場したのが、かの有名なNESNintendo Entertainment Systemである。任天堂NESによって人々の家庭用ゲーム機に対する熱を再び燃え上がらせることに成功した。西洋1985年に発売されて以降、瞬く間に当時最も普及したゲーム機となったのだ。


それ以降宮本さんは、最近マリオカートWiiスマブラXスーパーマリオギャラクシートワイライトプリンセスなどといったヒット作も含め、70近くものゲームに直接携わってきた。下請けメーカーの作るゲーム監督し、今までにのべ400人ほどのゲーム開発者と関わってきた。


Wiiによってゲームには無関心だった層を魅了する一方、馴染みのタイトルの最新作においても宮本節は健在で、ゲーマーたちの信頼も厚い。


彼はなぜこれだけのヒット作を生み出せるのか。彼のゲームデザインに徹底して一貫しているものは、細部への気配りと拘りの積み重ねである。それだけだ。ディズニー社がしゃべる動物たちであそこまで会社を大きくできたのにちゃんとした理由があるだろうか。それと同じだ。青い作業着を着た風変わりなおじさんが人気者であることにも、これといった理由はないのだ。


あえて言うなれば、宮本さんがゲーム世界において生き神のように崇められる理由、ひいては私が20年以上前スーパーマリオブラザーズを遊ぶためにピザレストラン行列に並んだ理由はこうだ。彼のゲームには、もうワンコイン投入してコンティニューすることを厭わない魅力があるからだ。現代風に言うと、もう一時間ソファに座っていたいという魅力だ。


また、映画評価が特殊効果の質で決まるわけではないのと同じように、ゲームの評価もまたそのグラフィックスだけで決まるわけではない。この基本を大概のゲームクリエイターは忘れてしまっている。しかし宮本さんはその基本を忘れることはない。それは映画マニアが例えば…そう、先日公開された「Iron Man」なんかよりも昔の白黒作品を好むように、宮本さんの初期の作品群もまた、今でも娯楽としての役割を充分果たし、広く楽しまれていることからもわかるであろう。


ディズニー副社長で、Disney Interactive Studios社のゼネラルマネージャーを務めるGraham Hopper氏は電話インタビューを通じてこう言っている。「ビデオゲーム産業において幾度も成功を重ねて来た人物、しかもそれが世界規模で、となるとそんな人はほとんどいません。宮本さんはそのうちの一人です。しかも彼の場合、長期にわたり成功を重ね続けて来たわけです。同じレベルで肩を並べられるクリエイターはおそらく存在しないでしょう」


宮本さんの生み出すキャラクターマリオドンキーコングだけではなく、ピーチ姫ゼルダ、そしてクッパリンクゲーム界の有名キャラ目白押しであることを考えると、彼がキャラクター中心のゲーム作りをしていると思われるかもしれない。しかし実際はまったく逆だ。宮本さんによれば、ゲームシステムや仕組みを考えるのがいつも先で、キャラクターゲームデザイン全体を見て考えられ、配置される駒に過ぎないという。それは一見平凡で退屈に見えるゲームの基本要素に注力するということだ。ゲーム全体の流れや設定をどうするか、ゲーム内で達成すべき目標や克服すべき障害はなにか……。


「自分としては、私たちが作ったマリオリンクなどのキャラクターを皆さんが好きになってくれるのは、ゲームそのものが楽しいからこそだと思います。ゲームに夢中になれるからこそ、結果的にゲーム同様、キャラクターも好きになっていくんだと思います」と宮本さんは語る。


宮本さんの最近の作品はマリオキノコ王国ゼルダのハイラルのような風変わりな架空の設定や創作キャラクターに頼らないものとなっている。彼のペットであるシェットランドシープドッグに触発されたNintendogs を始めとして、Wii SportsWii Fit、そして次回作Wii Musicのようなゲームを見ればわかる通り、宮本さんはペットボーリングヨガフラフープ音楽といったいわゆる"趣味"に根ざしたゲーム作りに惹かれているようだ。まるで抽象画を極めた画家が最後には写実主義に目覚めたかのように。


「ここ5年間で自分のゲーム作りの方向性は変わったのかもしれませんね。昔はもっと自分自身の想像力を使ってゲーム世界観を練り上げていったと思うのですが、ここ5年間は自分の私生活での興味を引っ張りだして、それを何かしらの遊びに繋げられないかなと考えるようになっていったと思います」


このイカれた配管工はなんで亀を何度も踏み続けてるの? この緑のナイスガイはなんで同じお姫様を何度も助けにいくの? そんな考えを微塵も起こさないほどゲームに無関心な人たちの目を向けさせることに任天堂は成功している。それは宮本さんのこれらの考え方が強力な武器となったことの証ではないだろうか。


そして強力な武器はもうひとつある。


さて、プレイヤーゲームに直接参加したいと思ったときどうすればいいのだろうか。インターネットにはSNSMySpaceがあるし、テレビにはオーディション番組American Idolがある。何を隠そう、それを実現してくれるのがWiiMii機能だ。MiiWiiユーザーが自由に作れる変幻自在のアバターだ。そう、最新の任天堂ゲーム主人公マリオでもゼルダでもない。あなた自身なのだ。


「私はMiiに関してはマリオゼルダと全く同じ任天堂財産だと思っています」宮本さんはMiiに関してこう述べた。「Miiが面白い点は、子供であろうと大人であろうと、ひとたびゲーム画面のMiiを見てプレイし始めれば、もうその人はゲームに没頭できるんです。通常のキャラクターで遊んでいるときは、ゲーム世界から一歩下がって遊んでしまうことがありますが、自分のMiiを作成して遊べばゲームとの一体感はより増します」


任天堂は今夏にWii Musicの続報を発表すると期待されている。その基本コンセプトは、既に完成された楽曲を楽しむGuitar HeroRock Bandとは大きく違い、作曲即興演奏の楽しさを体験させてくれるものだという。


ところで、宮本さんは学生時代からBeatlesLovin’ Spoonfulのような洋楽を聞いて育ったという。ピアノカントリーギターも弾けるし、カントリー音楽マニアでもあるという。インタビューの後、宮本さんと会食の場を設けた際にこんなことがあった。その会食があったレストランのショーステージカントリーミュージシャンのRicky Skaggsが数日後に上がる予定だと聞いた彼は、即座にその名前に反応し、半ば冗談ではあるが「滞在期間を延ばしたい」と苦悶の表情を浮かべたのだ。実際には予定通り彼は帰ったのだが。


そんな音楽好きの宮本さんが作るWii Musicに関して彼はこう言及してくれた。「遊ぶ人がまるで本当に作曲しているかのような体験が簡単にできるものをお届けしたいと思っています」


これだけ彼のゲームがヒット作ばかりだと、次回作がヒットするかどうか賭けをするのはさすがに馬鹿らしい。誰よりも"遊び"を知り尽くしているのはデジタル時代のウォルト・ディズニーこと宮本茂なのだから。

 
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