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2019-06-21

女の生き方を描いた漫画の変遷

元増田漫画家だし、知ってる話かも知れないが、”女性生き方を描いた漫画”が人気を博し、多様になったのは比較最近の話だと思う。


元増田が挙げてた「凪のお暇」(2016年~)の登場・ヒットの前に

「逃げるが恥だが役に立つ」(2012年2017年)や「東京タラレバ娘」(2014年2017年)のヒットがあると思う。


ヤマシタトモコBLの頃から人気だったが、『違国日記』の前段階となる作品は多々あるように思う。

フィールヤングで連載した「HER」が注目され(2009年2010年)、「このマンガがすごい!2011」オンナ編は「HER」だった。

アフタヌーン」で連載していた「BUTTER!!!」(2010年2013年)でも少年少女の様々な想いを描いていた。


それとは別に育児休暇後の女性漫画家が描いた「37.5℃の涙」(2013年2014年)が、

雑誌連載時は不人気で打ち切られたのに、WEB広告電子配信きっかけにヒットし、ドラマ化、連載再開したり、

TwitterなどSNSで「深夜のダメ恋図鑑」が話題になり、ドラマ化したりしている。


他に、33高齢処女を描いた「きょうは会社休みます。」(2012年2017年)もあるし、

干物女を描いた「ホタルノヒカリ」(2004年2009年)もあった。


長くなるので割愛するが、2000年代には「働きマン」のような働く女性を描いた作品もあったし、

ハチミツクローバー」は女性恋愛感情ではなく自分の夢の為に男性を選ぶ物語でもある。


女性の生きづらさを描いた漫画”として高野文子萩尾望都作品を挙げる人も多いので、

”女の生き方を描いた漫画歴史”は”少女漫画歴史”にも近いように思えてくる。


ただ、現在少年漫画少女漫画青年漫画といった縛りも緩くなり、性別も年齢も問わずまれ時代だと思う。


元増田元増田が思う作品を描いてみると良いと思うし、

出版社に期待せず、個人電子書籍配信したり(ナンバーナインとか電書バトとか配信代行業者は何社かある)、

同人誌にしてコミティア販売してみたり(BOOTH通販も出来る)、

Kindleインディーズマンガで発表して、報奨金を狙ってみたりのもありではなかろうか。


元増田が描きたい漫画を読みたいと思っている男性はいると思う。

男性の辛さを知りたいと願う女性も読むと思う。


応援してる。がんばれ。

2018-12-20

2017年「今年読んで良かった漫画」3席

平成期末の12月、さりとてただの西暦2018年末も暮れゆきEvernoteを整理(という名目現実逃避)していたら、去年の末に増田に投下しようとして書き上がらないまま放置されていた漫画レビューが転がっていたので、供養として投下してみようと思う。細かい表現ばかりが気になり頭をひねっていたら知恵熱を上げてしまって、結果として放り投げてしまったのだった。けど1年寝かすと、ほんとうどうでもよくなるもんだ。今年こそ、ちゃんと書こう。

以下、そのままコピペ

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年の瀬ということで、あっちらこっちらで総括的なものが始められている模様。そういうところにブコメをして推し布教していくのもいいが何せ100文字で多くを語ることができない、ので徒然に増田に投下してみるわ。あー、明後日納会行きたくねー(社内ぼっちなので)

お題は表題の通り。コミックスとして発刊されてるもの対象。発表時期は昨年以前のものでも、今年私が買ったものなら対象流行に疎いものでね)というどこまでもジャイアニズム全開のまとめだ。誰かのこころに刺さるものであれば幸い。

【1席】

「違国日記」① ヤマシタトモコ祥伝社

https://www.amazon.co.jp/dp/B077GQL19W/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

ヤマシタトモコモノローグのうまさが前からそれなりに好きではあったのだけど、話や画づらがガチャガチャしていてあまりハマり切れてなかったところがあって(「BUTTER!!!」とかね)。

だが今作は主人公(の片割れ)が小説家ということもあって純粋に持ち味である「語り」が活きてきたな、という感じ。(ベタなフィーヤン的おセンチメンタリズム…ではあるのだが)

気が付いたらハマっていて、「2巻ないの?」となった。

両親を亡くした思春期の子を叔母(母の妹)が引き取る…なんて話だったら往々にして、「世の中を斜に見ているひねくれもの」という設定が「思春期の子」役にあてがわれることが多いんだけど、本作の「田汲朝」ちゃんはとても素直な性格なうえ、人見知りしない(齢34を超えて未だに他人とまともに話が出来ないおばさんにちょっとコミュ力分けてくれよ)。この人物造詣がなにより良かった。

それと、読まないと絶対からないような細かいポイントで恐縮だが、「乾いた寿司は殺す」。この一言でもう、やられてしまった。

【2席】

プリンセスメゾン」④ 池辺葵小学館

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B071J6PGN6/ref=series_rw_dp_sw

4月ごろに部屋探しをしていたので、結構感情移入しながら読んでた。

(割と長いシリーズなので、ご存知の人も多いだろう。ということで概要ははしょりまーす)

主人公・沼ちゃんはようやく「ここだ」という部屋に出会いマンション売買契約を結びました…ここまでが3巻のあらすじ。

で、それを受けた4巻だけど、平常運転です。相変わらず、沼ちゃんと周辺の人々のパートと、市井の人とその人の暮らす部屋にまつわるお話パートとを行き来しながらお話は続いていきます

いつもどおり続くけど。

例えば、娘に命かけたものは何か、と問われた母親が「出産」と答えるエピソード、それを受けた娘は「じゃあ、私、一生懸命生きなきゃだね」と応える。

「いつもどおり」は日々のなか暗渠のようにずっと流れ続けていて、ある時まれにそれが顔をだす。その輝きのなんと素晴らしいことか。

8年暮らした部屋を出る沼ちゃんエピソードに、5月10暮らした部屋と街を出た自分自身を重ねて、少し泣いてしまった。

【3席】

官能先生」① 吉田基已講談社

https://www.amazon.co.jp/dp/B0721MBYT7/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

ようやく「森・青木」以外の物語を書いてくれる気になったか…というところで、デビュー作「水と銀」以来ファン歴18年の私としては感無量です。

お話としては、相変わらずぶっ飛んでて良かった(吉田先生的には平常運転)。

ヘタレむっつりストーカー気質おじさん×ツンデレ狐目女子萌え(何やら言語中枢がやられてしまってるようだ)

当落ライン狭間で】

「淫らな青ちゃん勉強ができない」①・②・③・④・⑤ カワハラ恋/講談社

「男はケダモノ」という世界観で生きている女子高生が、ピュア男子高生に好きになられて…。

一人妄想を膨らまして、勝手に怒ってみたり悶えてみたり童貞マウンティングしたりする主人公・青ちゃんを「一番ケダモノなのはお前やないかーい」と愛でるのが本作の趣旨です。

とはいえタイトルでわかる通り、「出オチ」系のマンガなので、そろそろマンネリがきつい。最新刊では青ちゃんに想いを寄せる女子高生も現れ、百合展開もあり…次の一手に期待。

お前はまだグンマを知らない」①・②・③・④・⑤・⑥・⑦・⑧ 井田ヒロト新潮社

これも出オチ系。マンネリが気になるかな。でも、グンマのこと、好きになれたよ。

ラブ焼きまんじゅう

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追記

「違国日記」は3巻まで出たね。いいボルテージを維持しているので、引き続き期待しているけど、ヤマシタ先生の描こうとしているものの全容を想像するに、きちんと終わるまで何年かかるだろう、と思う。

巻末の「○○のそれぞれ」で脱線してる暇はないっすよ。

対照的に「官能先生」は2巻でもう物語の核心に触れつつある。次巻、起承転結の“転”となるエピソードがくるかな。「恋風」も「夏の前日」も5巻だしな、物語を転がすのが本当にうまいって思う。

ビジネス的にはどうなのかと思うが、「作品の質が全て」という信条なのでそれは無視

当落線上の作品は、結局捨ててしまった。

(「おまグン」はWebくらげバンチで読んでるけど、単行本を買うには至らない)

日々は、進んでないようで、過ぎていく。たまに過去自分が書き散らかしたものに出くわすたびにその少なくない変化を驚かされるばかりだ。

2018-05-08

ヤマシタトモコマンガが好きだ

多分マンガ家ってのは

うまくなったら人間機微みたいなもんを表現したくなるようで

それはよつばと!やら海街Diaryもそうだと思うんだが

自分の中で一番人間の清濁併せのむ感じを

表現できてるのがヤマシタトモコだと思う

売れてる作品、売れてない作品あるが

売れてない作品もまあおもしろ

おもしろいか気持ち悪い

とにかく忘れられない、なぜだか思い出す

ひばりの朝」という作品があるんだが

本当に嫌いな作品コミックスを捨てたいと思うくらいだが

作品名を忘れられないくらい印象には残る

今連載中の「違国日記」はそこらへんをだいぶマイルドにした作品ではあるが

やはり難しいテーマを読みやすく描いてて

まーすげえわという

生きている間にどこまで到達してくれるのか本当に楽しみな作家

読んだことがないという人には「BUTTER!!!」か「ドントクライ、ガール」あたりがオススメ

「花井沢町公民館便り」あたりははよドラマ化せんかなと思う

 
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