はてなキーワード: 貿易赤字とは
貿易だけが為替を決定するのであれば、正しい。しかし、実際の貿易は、各国の関税・税制や規制、特許、損害賠償請求制度等によって歪められている。自由貿易の基本原則である市場原理は、これらのゆがみをも鏡のように映している。
たとえば、最近目に余る中国の人民元安であるが、これは、中国国内で発生した利益を国外に持ち出す事を禁止する資本規制と、海外との取り引きができるのは国営企業だけとするという二重の規制によって、人民元の値上がりを抑止して相対的な通貨安状態を維持しているのである。
これを貿易の問題として捉えるのは、表面だけしか見ていない。
その根本的原因は、民主党クリントン政権が行ったグローバリゼーションであり、中国内部の制度にある。
基軸通貨の覇権争いにおいて、ドルポンプとしての日本とアメリカの二人三脚を続けるという温和的対策を拒絶し、アメリカの貿易赤字の元凶であるとして日本をドルポンプ役から解任してまで、米ドル経済圏を広げようという過激な解決方法へと進んだ。
産油国や中進国・後進国が、自国の通貨をフロートさせていれば、外為市場において通貨価値は補正されて、輸出力の保有も一時的なものになるという善意溢れる思い込みは、中国のような為替操作国の存在によって裏目にでたのである。
過剰発行状態になった米ドルは、不動産バブルによる腐敗証券ビジネスに吸収させるしかないとなり、それを売りつける先が、グローバリゼーションによって豊かになった後進国・中進国の外貨の分散保有先であるユーロであり、欧州の金融機関が抱え込んだ腐敗債権は、投資元本も利払いも消滅しているのだから、正当な評価では大損になってしまう為に、会計ルールを捻じ曲げて、黒字にしている状態にある。
それぞれの企業努力や国内の制度やグローバリゼーションのような外交政策によって変動が発生し、貿易収支は、その結果でしかない。結果を規制しても、原因を放置するのでは、無意味である。
尖閣諸島や東シナ海の地下資源といった権益を守るのは日本自身の責務であり、国交断絶もやむなしとして、中国に対して強い姿勢を続け、国際会議から排除して孤立させるべき状態にあるが、そういったトラブルの原因である中国の増長を作り出したのは、アメリカの民主党政権である。
中間選挙に向けて、中国対策がかなり煮詰まってきているが、為替のフロートや資本規制の廃止、知的財産権の厳守や山塞品、表示と違う内容の不良品への取り締まり強化だけでは、自国への投資を打ち切り、中国に投資してきた多国籍企業が喜ぶだけで、自国の雇用問題や貿易収支問題は解決しない。
オレも理解していない。
確かに「真の価値」(?)と貿易赤字は直接的には関係ないだろうが、
累積的に赤字が嵩むことによる弊害は当然発生するのでは?
著者はドイツ系アメリカ人。原著の刊行は1998年で、世界中の専門家の間に論争を巻き起こした。
本書におけるメッセージは、冒頭書き出しの1文に凝縮されている。
本書において私は、既存のヨーロッパ中心的な歴史叙述および社会理論をグローバル学的パースペクティブを用いて転覆しようと思う
「西欧=先進国、アジア=発展途上国」という、我々が慣れ親しんだ世界の図式は、たかだかここ200年程度のことに過ぎない。西欧諸国はむしろほとんどの期間を通じて世界の傍流にあった。本書において、著者はこのことを繰り返し強調する。
フランクは、まず1400~1800年の交易データを検討し、次のようなことをインプリケーションとして述べている(2章)。
最大の経済大国は中国だった。中国は絹織物、陶磁器、水銀、茶の生産などで圧倒的な輸出競争力を誇っていた(全地域に対して貿易黒字)。インドも負けてはおらず、綿織物という輸出産業があった。東南アジアも同様、香料や胡椒があった。一方で、ヨーロッパはアジアに対してほとんど何一つ輸出競争力を誇る製品をもち得なかった状態で、一貫して貿易赤字を計上していた。その結果、欧州から中国などアジア諸国への銀(貨幣)の流出が常態化していた。しかもこの銀も、もともとはアメリカ産のものを奴隷貿易でぶんどってきた物だから(当時、銀の主要産地といえばアメリカ大陸と日本ぐらいしかない)、ヨーロッパ自体は、実は世界交易について何ら価値創出に寄与しなかったともいえる。
また、大航海時代以降、海上ルートがユーラシア大陸の隊商交易にすぐさまとってかわられたという主張も、誤りとして退けられる。アフリカ周航のルートは陸上輸送とくらべて決してコストが安かったわけではなく、ポルトガルの喜望峰周りの交易も短期間しか続かなかった。(223p)
定量的には複数の歴史家の推計を引き合いに、アジア諸国の生産性の高さにも言及する。曰く「アジアは1750年において、依然として世界人口の66%未満であったが、世界総生産の80%を生産していた。つまりアジアは欧州、アフリカ、アメリカよりも生産性が高かったことが示唆される」(p305)
科学技術についても、近世以降は西欧がアジアを優越していたという”常識”を西欧中心主義の誤謬だと批判する。例えば、当時の「ハイテク産業」でもあった造船業。中国の船は、ヨーロッパよりずっと数が多く、かつ大規模で、長期り輸送が可能な代物だった(342p)。印刷業も、中国は世界のどこよりも早く木版印刷を開始し、1500年代の早くには5色刷りの技術が存在し、日本や朝鮮に技術を輸出していた。
そうにもかかわらず、「世界経済の中心国が16世紀はポルトガルで17世紀にオランダに移り18世紀にイギリスに映った」などという、まるでヨーロッパ人によって一貫して支配されていたかのような馬鹿な議論(ウォーラーステインの「近代世界システム論」])がまかり通っている。しかし「1688年に、アジア間の交易のボリュームは、いつかのインドの港からだけでも、すべてのヨーロッパ交易を合算した交易よりも10倍も大きかったのである」(p320)
であるならば、なぜ近代以降の世界経済をの主役はアジアではなくヨーロッパだったのか。この点についてフランクは6章で100ページにわたる議論を展開しているが、正直ピンとこなかった。その骨子は「アジアの景気循環的な衰退期がたまたま西欧の勃興期と重なった」というもの。まさかここで「コンドラチェフの波」を引き合いに出すとは思わなかった。これはひどい
その他、素人目に見て反射的に気になったのは4つ。
1.「一人当たり生産性が近代までアジア>西欧だった」という記述について。これの反証となるようなデータは俺でもすぐ見つかる(例えばアンガス・マディソンの推計「The World Economy」)。むしろ地域間の一人当たり生産性は、まだ優劣に決着がついていないとするのがおそらく妥当なところではないか。
2.貿易収支の考察について。1400~1800年までの2章の部分、「中国はどの国に対しても貿易黒字だった。その背景には圧倒的な輸出競争力があった」と著者は言い切っているが、ここもまた留保が必要だろう。中国の貿易保護策の影響はどうだったのか。そもそも、中国がそれだけ例外的な貿易黒字を確保していたのならば、中国のマクロ的な貯蓄率はかなり高かったといえるだろうが、その辺は、当時の中国史の中で言及はされているのだろうか。
3.フランクはまた「アメリカの豊富な銀資源を搾取してアジア世界の交易に割り込んだだけ。ヨーロッパ人自体に富の増大をもたらすようなものは何もなかった」と強調する。これも逆差別の感がある。資源や強力な輸出産業はなくてもヨーロッパ人は知恵を絞って自分のところに富を惹き寄せた、という解釈もできる。「ビジネスの仕組み」を考案した彼らの力については、それ自体十分競争優位になっている気がするがどうだろうか。
4・「オリエント」地域にあるヨーロッパの支配地域(インドにあるイギリスの所領など)を考慮にいれても2章の結果はロバストか。
5. では、近代以前のヨーロッパにおいて、オリエントに(経済力、軍事力、知識等で)負けているという認識はどれほどあったのか。NOならばそれはなぜ?YESならば、彼らはその状況をどういった風に克服しようとしたのだろうか。
あなたも土下座するのかなあ?
都合の悪いことには口をつぐむよね、当然。
それが大人の処世術だ。
d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20081103
クリントン政権が対日貿易赤字是正のための圧力をかけたことが未だにトラウマになって、
「民主党が政権を取ったら日本にまた圧力をかけるぞ」と言い続けている連中がいるけど、いったい何のために?
クリントン政権が日本に圧力をかけたのは、米国内の生産業(特に自動車)を保護するためだった。
当時、日本はアメリカにとって最大の貿易赤字相手国だったからだ。
ところが現在、アメリカの貿易赤字相手国の第一位はダントツで中国なのだ。その額は2位以下とはケタ違いに大きい。
日本は第4位である。すでに大きな脅威じゃない。
まず、圧力をかけるべきは中国なのだ。
ブッシュ政権が日本に圧力をかけなかったのは親日だからじゃない。
貿易赤字に関してブッシュは年金問題などと同様にほったらかしていただけだ。
その時、日本も標的になるだろうか?
アメリカ国内に自動車工場を持ち、アメリカ人を雇ってアメリカに貢献している。
なにしろ、アメリカでいちばん沢山売れている車はトヨタのカムリだけど、アメリカで作ってるんだよ!いっぽうGMやフォードやクライスラーは工場を人件費が安いメキシコや健保を国が負担してくれるカナダに移している。
だからトヨタ・カムリは本当はアメ車で、フォードやGMやクライスラーの車は今やアメ車ではなくなってきている。
民主党が保護主義を取るのは、工場などで働く労働者を支持基盤としているから、彼らを守るためだ。だったら守るべきはGMよりもカムリの工場ということになる。
かつてはアメリカ人の6人に一人は自動車産業に従事していると言われたが、今はフォードもGMもクライスラーも三社ともすぐにでも潰れそうだ。
もう今さら日本に圧力かけても遅すぎる。
だからむしろ日本には、今の調子でアメリカを支え続けて欲しいわけだ。いや、アメリカの自動車産業を救ってくれと頼んでくるだろう。
「ブッシュは親日」とか言ってた連中は、ブッシュが北朝鮮による拉致問題に結局何もしないまま、北朝鮮をテロ国家指定から外したことをどう思ってるのかな?
○正森委員 私は、残る時間について、まず最初に円ドル問題について聞かしていただきたいと思います。
総理、レーガン大統領に言うべきことを言わなかったことは、先ほど申し上げました核廃絶などいろいろございますが、経済で言えば、第一に、米国に対して財政赤字削減、軍事費削減を求め、日本経済の自主性を守られなかった点であります。順に聞いてまいります。
宮澤大蔵大臣、昨年十月末でございますが、あなたは新聞やテレビで日銀のドル介入資金は幾らでもあると公言されております。これはそのとおりですか。
○宮澤国務大臣 そういうことを申したかもしれません。
○正森委員 念のために申しておきますが、これは十月二十九日の朝日の夕刊などで「介入資金はいくらでもある」こう言われております。これは、幾らでもあるといいましてもあなたのポケットマネーから出るわけではないので、どこかから介入資金はつくり出してこなければなりません。どこからつくり出してくるかと言えば、これは大蔵省が外国為替資金証券という支払い手形を出して、これを日銀が引き受けまして割り引いて現金を渡すのではないのですか。
資料を配ってください。
○宮澤国務大臣 資金のもとは為券でございます。幾らでもあると申したといたしますと、金は幾らでもあると申した方が割に使わずに済むことが多いものでございますから、案外そんなことを申したかもしれません。
○正森委員 幾らでもあるというのですが、我が国の建前上幾らでもあるようにはなっていないのですね。
今手元に資料をお配りいたしましたので、私にも一枚下さい。
その二枚目を見ていただきますと、二枚目の下の方から三つ目ぐらいのところに書いてありますが、「外国為替資金「外国為替資金特別会計法」第四条第二項」で二十八兆と書いてあります。つまり、為券を出す場合に無制限に出されると困るので、外国為替資金特別会計法という法律があって、予算の総則に掲げて承認を得なさいということになっているわけであります。それで、日銀が引き受けて出すことになっておるわけであります。この限度は、調べてまいりましたが、昭和五十六年ごろから六十一年まではずっと十三兆円だったのです。それがプラザ合意になりましてから急激にふえまして、六十二年には当初予算で十六兆円、第一次補正で十九兆円。第二次補正、これは八日、九日に審議されるそうですが、二十一兆円。そして六十三年度の、今我々が審議しております当初予算では二十八兆円にも膨れ上がっておるのですね。
いいですか、六十三年度の我が国の本予算でさえ国債発行額は九兆円に満たないのですよ。そのために、中曽根内閣以来竹下内閣は、一生懸命財政再建、財政再建でいっているのです。借換債を入れても二十三兆円ですよ。ところが、我が国の予算五十六兆の半分にも匹敵する二十八兆というお金が、事もあろうに日銀引き受けで、輪転機を回して日銀券を出して引き受けて、それが円をば
らまいてドルを買って、そしてアメリカの経常収支の赤字や財政赤字に事実上充てられておるということになっているんじゃないのですか。それがこの仕組みでしょう。
○宮澤国務大臣 途中まではおっしゃるとおりなんでございますが、最後のところがまた違いますので、これは我が国のやはり経済の安定ということが一番大事でございますし、ひいては世界の自由主義経済の安定ということに寄与するためでございます。
○正森委員 前半はお認めになったと思いますけれども、きのう同僚委員が、永末委員でございましたが質問しましたときに、これは日本国民に対して損害を与えていないんだなと言うたら、そうですというように言われましたけれども、それは事実と違うのじゃないですか。
この資料の三枚目をごらんになってください。外為の評価損というところに書いてありますけれども、六十三年末には六兆円もの外為会計の評価損が出ているじゃないですか。これは後で会計検査院に時間があったら聞きますけれども、郵政関係で一兆二千億円ほどアメリカの証券などを買って三千億円赤字が出ているという特別の注意がありましたが、三千億円程度じゃないのですね。六兆円ですよ。これがどうして我が国に損害がないのですか。
○宮澤国務大臣 この会計は、それこそ三百六十円のときからずっと続いておりますから、このような累積のいわばバランスシート上の評価損が出ておるわけでございます。
ただ、申し上げますと、これは資産運用をするためにこの会計を持っているわけではございませんで、外貨支払いのための会計でございますから、我が国の輸入が今大体九〇%ぐらいはドルで支払われております、したがいまして、これは外貨で持っておりませんと用をなさない会計でございまして、そういう意味でこれをこういう形で持っております。
なお、それはバランスシートのことであって、損益計算書で申せば、これだけ持っております外貨は運用をいたしておりますので、運用益は毎年かなり多くのものを一般会計に繰り入れております。
○中山国務大臣 今簡保の資金のことについてお話がございましたので。
売ったら三千億損をするけれども、売らない限りは損はないということでございますし、高利で運用をしておりますので、三十五兆の資金を持っておりますけれども、その三分の一は道路公団とか中小企業金融公庫とか、あとの三分の一は地方公共団体、公民館とか道路とか学校、そういうものを建てるものに回しておりまして、あとの三分の一がそういう運用をしておりますが、これは会計検査院の方で欄外にそういう報告の中に書かれるだけでございまして、決して損はいたしておりませんので、その辺御了承いただきたいと思います。
○正森委員 実際上損をしていないなどと言われますけれども、こういうのは、売りましていずれは日本国内へ円として持ってこなければならないものですから、これは為替差損がどんどん大きくなればやがては損をするということは非常にはっきりしたので、外為会計とはまたその点で若干性質が違うものであります。
しかし、外為会計についても、宮澤大蔵大臣、申し上げますが、あなたは何せ三百六十円の円の時代からの為替損が今は百二十円なんで累積しているんだというように言われましたけれども、私は過去何年分か調べてみたのですよ。そうしたら五十七年、五十八年分ぐらいまでは評価損は一兆九千億円ぐらいじゃないですか。ここ二、三年で急速に三倍に膨れ上がったのでしょう。
それからまた、あなた、運用益は利益として入れておると言いますけれども、出るのは運用益だけじゃないのですよ。これだけ為券を発行すれば利息を払わなければなりませんね。その利息は六千億円あるというようにここにちゃんと書いてありますよ。その差額はだんだんと減って、ことしは、時によっては大分吐き出ていたのが、利益はわずか三千億円しか入っていないでしょう。そう書いておりますよ。一方では三千億円しか入っていないのに、損失の方は六兆円になっておる。昭和六十一年に至っては一年間に、これを見てごらんなさい、二兆三千億円損を出しておるというようになっているじゃないですか。国民に損害がないとは絶対に言えないのですね。
損害はそれだけではありませんよ。日銀引き受けで為券を出しているのでしょう。これは、我が国の歳入であるならば財政法五条によって日銀引き受けなどは絶対にしてはならないと書いてあることじゃないですか。それが為券だからということで二十八兆円も出して、その大部分はニューヨーク連銀を通じてアメリカの証券として事実上固定しているじゃないですか。そのことによって円が国内にばらまかれて、マネーサプライがうんとふえているじゃないですか。八年ぶりにマネーサプライは一〇%を超えたでしょう。それだけ日銀券がだぶたぶと広がって、これだけ円高・ドル安で物価は低下していいのに、またそれだけ日銀券は要らないのに日銀券が非常にふえてきている。いいですか。学者は、こういう外貨介入があって、大蔵省の指示による日銀の介入があって日銀券のマネーサプライが一一・八%というようにふえたので、そのお金が土地に回った、あるいは株に回ったということで株の上昇が起こり、土地の上昇が起こった。東京経済大学の宮崎氏などはそういうことを明白に言っていますよ。それ以外の学者も言っています。
ですから、あなたはきのう永末委員の質問に対して、国民に被害はないんだな、そういうことだと言われたけれども、そうでないじゃないですか。為替では六兆円も損害をこうむっておる。そして日銀券がふえて、それがもとで実際上、土地という特殊な商品、株という特殊な商品については猛烈な投機が起こっておるじゃないですか。それで国土庁が言うように、特別に国会で特別委員会をつくるぐらいの事態になったのです。国民に被害がないなんて絶対に言えないじゃないですか。そして二十八兆円も日銀引き受けで金を出す。このお金は日本の国民の働いた富ですよ。こんなお金をアメリカに持っていくということがなければ、国内で使えば福祉、公共事業、幾らだってできるじゃないですか。現に西ドイツの首相だったシュミットが、日本は何だ、社会保障は不十分だし公共事業は不十分だのに、そういうことをやらないで日銀当局がどんどんドルを買って、アメリカの経常収支の赤字やあるいは軍拡予算による財政赤字、これを賄っている、何でこういうことをするんだと言っているのですよ。また……
○浜田委員長 答えは求めないのですか。一人で言いっ放しですか。
○正森委員 いいんです。だから大蔵大臣の言うことは違うんじゃないですか、こう言っているのです。
○宮澤国務大臣 まず、この会計が資産運用会計でないという点はおわかりいただけましたので、その点はそれといたしまして、さてその評価損がこの二、三年で急に大きくなったではないかとおっしゃいますことは事実でございます。それはいわゆるプラザ合意によるところのドルの引き下げ、円の上昇でございますが、そういうことのこの二年余りの結果であることは御指摘のとおりでございます。
それから次に、剰余金を一般会計に繰り入れているではないか。昭和六十二年度の剰余金は、たしか五千三百億円余りでございますが、そのうち千四百億円を繰り入れております。これは確かに資金コストはございますが、これが大体アメリカのトレジャリービルに運用されておりますから、両方の間の差額、金利差がこの会計のいわば決算上の剰余金になりまして、剰余金を形づくっておりまして、その一部を一般会計に入れておるということでございます。
それから、その次に言われましたことは、私はそうでないとは申し上げません。つまり、こうい
うことをやっておればかなりの円資金が日本経済に放出されるであろう、それがマネーサプライを引ぎ上げているのではないかという点は、私はそういうことは全くないというふうには考えません。そういう効果が幾らかあるということは、日銀、中央銀行当局においていわゆる金の、マネーサプライの管理と申しますか、それの上で一つの問題を提供しておることは事実でございますから、日銀はその辺は非常に苦労をされながら、それが我が国のインフレにつながらないようにやっておられる。また、現にインフレにはなっておらないということはもう御承知のとおりでございますが、さらに申せば、しかし過剰流動性に無関係ではないだろうとおっしゃれば、それは私は全く無関係だとは申し上げません。それはそれなりに、土地なら土地につきまして金融機関の行き過ぎた貸し出し等々について規制をする、注意をするというようなことをやっておりまして、それはそれなりに管理をされておると考えております。つまり、こういういわゆる為替市場における操作というものは、これをいたしませんとやはり我が国の経済、殊に中小企業等々を中心にして非常に急激に大きな影響があって、それが雇用問題につながるというようなことはおわかりいただけることでございますから、そのためのいわば対策をとっておる、こういうものとして御理解をお願いいたしたい。それはまた、それによって世界の、いわゆるG7等々を中心といたしました経済の安定にもつながっておる、このように御理解をいただきたいと思います。
○正森委員 宮澤大蔵大臣、あなたに申し上げますけれども、ドル介入によって事態がよくなりましたか。あなたは、ここに資料を持ってきておりますけれども、これだけ円が高くなりドルが安くなれば貿易収支にも影響があらわれないはずがない、これは六十一年の十一月六日の予算委員会でも言っておられるし、六十二年の二月二十五日の大蔵委員会でも言っておられます。あなたが大蔵大臣になられてからずっとこう言っておられるのです。一向に貿易収支は改善されないじゃないですか。また、ドル買い介入をプラザ合意以来二年余りやってこられました。一向にドルの安いのはとまらないじゃないですか。二百四十円以上あったのを二年間一生懸命買って、去年は三百九十二億ドル買ったけれども、百二十円台になっているじゃないですか。それはなぜでしょうか。それは、現在の為替市場では一日に二千億円動いているのですよ。そして、年間四十七兆円動いているのですよ。これはニューヨーク為替市場、ロンドン為替市場、東京為替市場が実態調査をやってそういう結果が出ているのです。そういう膨大なお金に対して、アメリカの経済の実体を直さないで日本だけが一生懸命日銀に引き受けさせてせっせとドル介入をしましても、その額は知れているのです。二十八兆といったって、全部合わせたって約二千億ドルじゃないですか。それで効果がないからどんどん円高・ドル安が進み、貿易収支の赤字は直らないということになっているのです。ですから、円高・ドル安になれば中小企業は困りますけれども、それを直す道は、財政法の五条で事実上禁止されている日銀引き受けでどんどん札束を出して、その札束を日本国じゅうにばらまいて値打ちがどんどん下がるドルを買う。そのドルをニューヨーク連銀に預けて、日本の民間企業は生保でも何でもこんなに値打ちの下がるもの買うといたら大損をする。政府はおととしは九千億円、去年は二兆円、そしてことしはまた大方二兆円ということで、もうアメリカの国債やらそういうものは買わなくなっているのです。買うことは買っても、あなたが答弁されたでしょう、買え買えと言えないんだ。買うことを強制しても、売ることは自由だと言っているでしょう。どんどん売っているのですよ。そのどんどん売っているのを為替市場で日銀に引き受けさせて、日銀券をつくって一生懸命値打ちの下がるものを買っているのが政府じゃないですか。日銀の為替介入というのは全部大蔵省が指示してやらしているのです。こういうことが効果がないということは、私たち共産党だけが言っているんじゃないのですよ。
例えば、東海銀行が八八年一月に調査月報を出しました。東海銀行といえば都銀の一つですよ。それがどう言っていますか。「アメリカの貿易収支の赤字幅は、九〇年に千百五十億ドル、九三年に一千億ドルまで縮小しよう。しかし、赤字から黒字に転換するには至らない。この結果、対外純債務は、九二年に一兆ドルを上回ろう。経済の規模の拡大速度よりも債務の累増速度の方が速い状況が続けば、利払いだけを考えても、アメリカ経済の債務負担はかなり重いものとなろう。対外純債務の累増を放置しつづけると、アメリカ経済はいつか破綻を迎えることになろう。また、アメリカ経済の破綻を予見して、アメリカ経済への信認が失われると、通貨不安などが起こる可能性がある。」こう言って、需要抑制政策をとらなければためだということを東海銀行が言っております。
現在の連邦準備理事会議長に任命されたアラン・グリーンスパン氏がこう言っております。この「三カ月間、日本、西ヨーロッパ、カナダの中央銀行はアメリカの貿易赤字をファイナンスするのに必要なすべての金を提供してきた。ドルを買い支える努力の一環として、これら中央銀行はドル債や他のドル投資に三百億ドルも投じてきた。」三カ月間です。「これは大まかにいってこの間のアメリカの貿易赤字に匹敵する額である。この数字は、いまや、民間投資家ではなく外国政府がアメリカ経済に必要な資金を貸しつけていることをしめしている。こんな状況がながつづきするはずはない。宴はおひらきになろうとしている。」これはグリーンスパン氏が言っているのですよ。
もっと言いましょうか。
○正森委員 いいです。三菱銀行が言っています。
○浜田委員長 あのね、あなたの質問が終わる前に、ちょっとおかけください、恐縮ですが。
○正森委員 私は質問中です。これの切りのいいところで伺います。切りのいいところで伺います。
○浜田委員長 いいんですか、そうでないと後悔しますよ。それはどういうことかというと、昭和八年十二月二十四日、宮本顕治ほか数名により、当時の財政部長小畑達夫を股間に……
○正森委員 委員長、そんなこと言ってないじゃないか。何言うてんです。
○浜田委員長 針金で絞め、リンチで殺した。このことだけは的確に申し上げておきますからね。いいですね。
○正森委員 何を言っておるんだ。そんなこと、聞いておらないことを何を言っているんだ。(発言する者あり)
○浜田委員長 いいですか。それを言わぬとあなた方は……そのことだけは言っておかなければ、あなた方はそのことでごまかそうとしておる。
○正森委員 委員長は、私が質問しているのに対して関係ないことを何言うんだ。(発言する者あり)
○浜田委員長 異議があるなら言ってきなさい。それだけを明確にしておかなければなりません。
○正森委員 先ほど委員長の発言で……
○正森委員 先ほど委員長の発言で、我が党の宮本議長に対し著しく事実に反する不当な発言がありました。宮本議長の事件は、侵略戦争反対を貫く日本共産党指導者であること自体を重罪とする治安維持法等違反に問われたものであります。
○正森委員 その戦前の判決でさえ殺人とは認定していないものであります。しかも、その治安維持法自体、戦後の民主化の中で廃止され、宮本議長は勅令七百三十号で刑の言い渡しを受けざりしものとみなすとされ、判決自体がなかったものとされているのであります。ここに私は判決を持ってきております。勅令適用の文書もここにあります。このことは国会でもたびたび確認されていることであります。(発言する者あり)
ちます。
○正森委員 法務省、この点等再度確認していただきたい。
○岡村政府委員 私といたしましては、ただいま手持ちの資料もございませんので、どういう事実関係になっているかにつきまして直ちにはお答えいたしかねるところでございます。ただ、安原刑事局長が答えておられるのであればそれはそのとおりであろうかとも思いますが、今申し上げましたように、私としては、今の時点ではお答えをいたすだけの資料も持ち合わせておりません。
○正森委員 刑事局長ともあろう者が、自分は知らないなんということは言語道断だと思います。しかし、安原刑事局長がそういう答弁をしておることは承知しておりますという格好でお認めになったことは間違いのないところであると思います。
政府の答弁でも明らかなように、先ほどの委員長発言はこうした事実を全く無視したものであります。委員長の不穏当な発言について、取り消し削除の措置をとられることを求めたいと思います。
私は、真実は真実として申し上げているのでありまして、取り消す考えはありません。
○正森委員 私は委員長の発言は不当だと思いますが、私の大事な経済の発言の途中に突如として関係のないことを発言された委員長の態度は、これは全国民が見ておりますが、決して正当だと思われないであろうと思います。
○正森委員 私は自分の質問を続けたいと思います。私は自分の質問を続ける権利があります。
○正森委員 大蔵大臣、続けますが、三菱銀行もこう言っているのですよ。三菱銀行はこう言っています。「目下の米国にとって……」(発言する者あり)
○正森委員 そんなばかなことがあるか。
○浜田委員長 私が言っているのは、ミヤザワケンジ君が人を殺したと言っただけじゃないですか。それは何が悪いんですか。これは真実を言っているだけにすぎない。しかし、あなた方は、正当性を主張しようとしながら真実を隠そうとしていることはいかぬ、それは。
○正森委員 委員長がそんなことを言っていいのか。委員長がそんなこと言っていいのか。委員長は公平でなければならぬじゃないか。そんなばかなことがあるか。何ですか委員長は。
○正森委員 委員長はそんな権限があるのか。
○正森委員 委員長はそんな権限があるのか。
○正森委員 そんなばかなことがあるか。
○浜田委員長 あなた方は、委員長が黙っていればいいことに事を欠いて、共産党は何だ。
○正森委員 何にも今聞いてないじゃないか。経済の論議をやっているのじゃないか。円ドル問題をやっているのじゃないか。だれがそんなことを聞いた。そんな委員長があるか。そんな委員長があるか。
○浜田委員長 それでは、社公民も続行を主張しておりますので、質問を許します。正森君。(発言する者あり)とんでもなかったら議会法に基づいて可罰性を問いなさい。こんなところで大きな声を出さなくても、そのために議会法が存在するのだから議会法にかけなさい。あえて受けて立ちます。
審議を続行します。正森君。続行しなさい、質疑を。
○正森委員 極めて遺憾ですが、私が冷静に円ドル問題を聞いていたときにいろいろ違う意見が入りましたので、中断されました。大蔵大臣、大蔵大臣……
○浜田委員長 しかし、あなたの政党は何ですか。その間に刑事局長を表に出して何をやっていたんですか。(発言する者あり)何を言っているんだ。
○正森委員 こちらが平穏にやろうとしているのに、委員長、委員長らしい態度をおとりください。
○正森委員 やっているじゃないですか、的確に。
大蔵大臣、こういうことを言っているのは、三菱銀行も言っているのですよ。「目下の米国にとって最大の問題は、景気が悪いことではなく、むしろ内需が強く、輸入が減らないこと、その結果対外不均衡が一向に解消しないことにあるように思われる。とすれば、米国通貨当局に望まれるのは、株価急落を奇貨として、内需の減速を甘受し、不均衡の解消を優先するという選択であろう。近着のビジネス・ウィーク誌は、「米国よ目を覚ませ」」ここにあります。「と題し、消費抑制と財政赤字削減による一種の耐乏生活を受け入れることを米国民に求めているが、まさにそれなくして目先の景気拡大を優先するというのでは、結局不均衡の解消を先送りにして事態をかえって悪化させることになる。」こういうように言っております。これと同じことは、ここに持ってまいりましたが、幾らでも言うことができるのですね。
そして宮崎義一氏は、結論としてこう言っているのです。スティーブン・マリスというOECDの事務局長のアドバイザーがおります、経済の。この人が、「なぜ日本は国債を買うのか、買うからアメリカは真剣に赤字財政の是正に努力しようとしないんだ、ブラジルなどがそうなっても誰も金を貸さないだろう、貸さないから余儀なく襟を正すのに、日本が貸すものだからアメリカは少しも襟を正さない、」こう言っているのですね。いいですか。
ですから、あなたが世界経済のために買っているんだというのは、かえって世界経済を危うくし、アメリカ経済の破滅をより劇的なものにする。そして日本経済にも決していい影響を与えない。論より証拠、二年間介入に介入を重ねたけれども貿易摩擦は緩和されない。よくならない。ドルは下がる一方だ。それはアメリカの経済実体がよくならないから。なぜよくならないかといえば、日本が、自分の国の歳入ではないけれども、財政法五条で日銀引き受けはいけないというのに、事実上日銀引き受けで証券を出して、どんどんと日本国内に円をばらまく。その分はアメリカに差し上げてアメリカの財政赤字を賄う。結局、アメリカの大軍拡を日本が日銀券を発行して賄っているのと同じことじゃないですか。これはアメリカの従属国であると言われても仕方がないんじゃないですか。こういうやり方、特に今度の予算で二十八兆円という、五十六兆の日本の国家予算の半分も出そうとしていることに対して、私は断じてこういうことは認められない。これは決して日本国民の利益にならない、世界の利益にもならないということを申し上げたいと思います。御意見。
○宮澤国務大臣 いつも途中まではなかなかいいお話なんですが、最後のところがちょっと曲がるように私は思うのでございます。つまりアメリカの貿易赤字、財政赤字というものがなかなか直らない、これを直さなければ問題は根本的に解決しないだろうというのは、私どももそう思います。たくさんの御引用をなさいましたが、それはそうなんでございますし、アメリカもそのことは知っておりますから、昨年も財政赤字の削減をやりましたし、また経済の競争力で貿易赤字を小さくしようとしておる。それが効果をあらわすのに時間がかかっておるということであろうと思います。
日本の企業がアメリカの証券、債券を買いますのは、これは何もアメリカのために買っておるわけじゃございません。自分の採算で買っておるのでございますから、これは政府が指図をすること
もできないし、またすべきものでもない。日本の企業の判断でやっておるわけでございます。
政府が為替市場に介入いたしておりますのは、そう申しましても、やはりドルが世界の基軸通貨でございますから、これを今急に何かに変えるということはできることではない。やはりドルが強くなるということが自由世界みんなのためになるわけでございますので、そのための努力をして、人のためではない、やはり自由経済の一つであります日本経済のためでもあるということでやっておりますので、正森委員の言われますように、ほっておいたらアメリカの経済がつぶれて大騒ぎになるだろう、かえってそうした方が事は早いんじゃないかとおっしゃいますようなことは、なかなか現実に政治をやっておりますとできるものではございません。
○正森委員 あなたの御発言をかりますと、初めから少し曲がっておりましたが、終わりはだんだん曲がっていくというように言わなければならないのですね。私がいつアメリカの経済がひっくり返ったらいいなんて言いましたか。そんなことは言いませんよ。アメリカの国民でさえウエークアップ・アメリカと言って、今のような状況を続けては生きていけないから、消費を削減して財政再建をしなきゃならない。そういうことに水を差して、今の放漫なことをやってもいいようなそういう後押しをするのはかえってよろしくない、こう言っているのじゃないですか。それを宮澤さんともあろう者がねじ曲げてねじ曲げて、私の言わないことをこっちへ持っていくなどということは言語道断だと思います。
そして委員長、私どもは今度の国会に、こういうことを踏まえまして米国の軍事費大幅削減要求に関する決議を出しております。これこそ私は本当にアメリカ経済をよくし、世界経済をよくし、そして我が国の経済をよくする愛国的な決議である。これは必ず後世の史家がそういうことがおわかりいただけるときが来るであろうということを申し上げておきたいと思います。
宮澤大蔵大臣、あなたは私に対して共産党だから対抗心を持っておられるのかもしれませんが、いいですか、日本の国債でさえやってはいけないことを為券で、日銀引き受けで引き受けさせて、お札は幾らでも出しほうだい、それでアメリカの財政赤字を賄うなどということは、いやしくも独立国であれば絶対にやってはならないことであります。そのことを強く指摘しておきたいと思います。
委員長、時間が残り少なくなりましたので、政治資金規制の問題について申し上げたいと思います。
政治資金規制につきましては、宮澤大蔵大臣、またあなたに当たって申しわけございませんけれども、あなたは去年、政治資金規制について改正すべきである、こういう意見を言っておられますね。どういう意味でおっしゃったのですか。
○宮澤国務大臣 それは昨年、自民党の総裁選挙のございます前のことであったと思いますが、そういうことを申しておりますし、ただいまもそう思っております。
○正森委員 今の御発言は、そういうことを申したことがあります、現在もそう言っておりますと言うだけで、なぜそういうことを言っているのですかということについてはお答えがなかったと思います。けれども、時間がございませんので、今度は総理に伺いたいと思います。
総理、昨年政治資金規制の届け出がございましたときに、斎藤英四郎経団連会長でさえこう言っているのですね。特にパーティー券についてであります。「やむを得ず買わされている。あの手この手でくるので、拒みにくい」「政治資金規正法の外であり、文字通り、大きな抜け穴だ。その結果、政治家が企業から収奪する金額が大きくなっている。」こう言っております。経団連の会長が、企業が収奪されるということまでパーティーについて言っているのですよ。
自治省、もう時間がございませんけれども、去年の一件当たりのパーティーは六千三百万円であります。利益率は八一・九%で、大したものでないおつまみだとかウイスキーを出して、そして実質上はもうける。八一・九%の利益率なんてめったにないですよ。行った者が水割り一杯飲めない、こう言っているんですから。そういうぐあいにしてお金を集められる。これは九月四日付の読売新聞でありますが、これであります。読売新聞で言っているのでは、あるゼネコン、ゼネコンというのはゼネラルコントラクターといいまして、日本の大成建設、清水建設、竹中工務店、大林組、鹿島建設、この五つのことですね。そのうちの一つがこう言っているのです。「むげに断ると、公共事業など受注の邪魔をされるとの思いがどうしてもつきまとう。一種、身の危険を感じて、相応のおつき合いをするわけです」こう言っているのですよ。だから自民党は……
○正森委員 今いろいろもめごとがありましたので、私はその分は引いてやらせていただきます。
いいですか、このゼネコンは、自民党の大きな派閥の方のパーティーのときに一枚三万円のものを一万枚持ってこられた。これを建設業界全体で持て、こう言われて泣く泣く買わされて、年間五億五千万円おつき合いした。政治資金規正法では一億円が限度じゃないですか。こういうことをやっているのです。もちろん……
○正森委員 これで終わります。
野党の議員もいろいろ事件がございました。こういう点は正さなければなりませんが、自民党はこういうことを正し、政治資金規正法について国民の納得のいく措置をとらなければいけないんじゃないですか。このことを竹下内閣総理大臣に伺いたいと思います。
○竹下内閣総理大臣 政治資金規正法の附則八条でございましたか、それで見直し規定というのがあるということは十分承知しております。しかし、これらの問題は、やはりその上に立つ政党の話し合いが一番いいんじゃないかというので、今自由民主党の方でも、私も幹事長時代に聞かされておりますが、小委員会が設けられ、検討されておるというふうに承っております。
○浜田委員長 これにて正森君、岡崎君の質疑は終了いたしました。
次回は、来る八日午前十時より開会し、昭和六十二年度補正予算の審査を行います。
本日は、これにて散会いたします。
午後六時十二分散会
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/112/0380/11202060380007c.html
正森vs宮澤の構図が、
http://d.hatena.ne.jp/usoki/20100122/1264167020
元増田です。原論文に当たる労を取ってくださったことに感謝します。
そもそも「有益」か否かで論を立てるのであれば、それが誰にとっての利益であるかをはっきりさせないといけないはずだ。そうではなく、単に統計数字を見ただけで言っているのであれば、何の疑いもなく「資本主義=good」「近代=good」と思い込んでいるだけである*1。また、その問いがなければ「善政かどうかはともかく」と言いながら、結局は植民地支配肯定論となってしまうだろう。
なんだか1段落でいくつもロジックが飛んでいて文意が取れません。まず、なぜ有益か否かを立論するに当たって受益者を特定する必要があるのかが分かりません(国レベルでの特定が必要であることは自明ですが、そういう話をしているわけではないでしょう。もしかして、就学率上昇の受益者は朝鮮人の子供と日本政府、とか全て特定しろということですか?)。「はず」で済まさずにその理由を説明してください。
さらに、受益者を特定しなければ『何の疑いもなく「資本主義=good」「近代=good」と思い込んでいるだけである』という文章も論理が飛躍しています。付け加えれば、私はGood/Badを議論しているわけではありません。有益であるかどうかとGoodかどうか(または、善であるか悪であるか)は別の問題です。だからこそ「善政かどうかはともかく」という但し書きを入れています。そもそも、「日本の植民地政策は正しかった、善政だったというコンセンサスがある」と主張するなら、私がCumingsの『日本人には、信じるに足る「自らを正当化する神話」は存在しない。』という言葉を引用した段階で、その主張は破綻してしまいます。
更に加えて、受益者が誰であるかという問いがなければ植民地支配肯定論となる、という文章も論理が飛んでいて意味が分かりません。それから、植民地支配肯定論というのは「植民地支配には肯定的な側面が存在した」という議論であると定義してよいのでしょうか。
それにしても、増田はKohliのOn the state and lower classesのパラグラフを紹介しながら、「日本の植民地は有益なものだった(というコンセンサスが英語圏の学界にはある)」という増田の理解が揺らぐことはなかったのだろうか。
国家権力を後ろ盾とした労使関係の(強制的な)改善とその経験は、戦後の韓国経済の離陸に当たって有益なものであったと思います(もちろん、日本政府が意図していたのは、日本統治下での朝鮮の生産性を向上させて日本の利益に資することであって、戦後韓国の成長など考えてもいなかったことは当然です)。経済発展の初期段階で賃金が上がりすぎれば、適切な資本形成が妨げられるだけでなく、インフレと(unsustainableな)貿易赤字を招来して最終的には国民の生活水準に甚大な被害をもたらしますから。
ちなみに増田が省略してる結論部では「日本の朝鮮植民地支配は無慈悲で屈辱的なものであったが、それと同時に後に韓国の高度成長へと進化することになる政治経済を形成するためには決定的な影響を持った」「植民地時代からの(経済発展の)連続性を強調することによって、日本の国益のための残虐な植民地支配を免責することはできない」って書いてあるぞ(強調は引用者)。
そんなことは、私のCumingsからの引用に同じことが書いてあります。『日本人には、信じるに足る「自らを正当化する神話」は存在しない。』私がエントリーの中で一度でも日本の植民地支配が慈悲深く思いやり溢れたものだと書きましたか?植民地支配の残虐性はその有益性を持って免責されると書きましたか?そんなことを思っているならCumingsもKohliも引用しません。この段落は私のエントリーのどこに対する反論として書かれたものなのでしょうか。
ところで、私のエントリーは「有益性についてのコンセンサス」を書いたものであり、冒頭で『・・・ことについては、学者の間である程度のコンセンサスがある”という考えにはとても同意できないな、と思った。』と書かれていますが、コンセンサスの存在に対する不同意の理由がどこにも見当たりません。この点についても説明を加えていただけますか。
情報と物質とでは、物質の方が先に着くというのが、物質媒体時代の常識であった。インターネット以後は、情報が先に着いて、後から物質が届くというのが、常識となりつつある。ロングテールという言葉が使われるようになったが、それは、情報が先に広まってから、在庫が動き出すという意味であった。
もちろん、インターネットがそこに存在するという意味では、物質が先であるという前提は崩れていないのだが、物質媒体と情報との不可分性は消滅しており、情報の不足している地域に商品を売り込む為に、サンプルを抱えた商社マンを送り込み、地域の商人や政治家を抱きこんでビジネスループを組み上げ、地域の経済成長の割り前を取るというビジネスモデルは(cf.[2007.12.16])、既に否定されてしまっている。後進国・中進国を発展させて、その成長の利益の分け前を受け取るというビジネスモデルは、米ドルの基軸通貨からの転落によって、否定されているのである。
世界中にインターネットが張り巡らされているわけではないし、インターネットを実現するのに必要な、安定した電源が供給されている地域は、先進国と呼ばれる地域だけであるというのが、現実である。
となれば、この現実の中で利益を上げるにはどうすれば良いのかという事を考えるしかない。
後進国・中進国において、現地の産品の商業活動を活発化させ、食料や燃料や消耗品を買う貨幣経済に取り込み、その上で、Made In Japanを買わせるというやり方がやれないのであれば、先進国を市場にするしかない。しかし、企業が商品を輸出し、現地で販売するというやり方では、貿易赤字が発生するし、現地の雇用が奪われるということで、批判の対象となる。
そこで取れる手段は、輸出するのではなく、個人輸入してもらうという事になる。
現地人が日本から個人的に商品を取り寄せるのであれば、それは、貿易摩擦を発生させない。現地に存在する日本企業や支店が、貿易赤字の元凶として攻撃されるのであって、それを購入した顧客は、決して批判されない。ならば、現地にサービス拠点を置かずに、商売をするしかない。現地に店舗を出して直接販売する方が、はるかに楽であるが、それがやれない以上、遠回りであっても、日本製品を個人輸入するという行為を、広めていかなければならない。日本製品を買わせるには、日本語を理解させる事が必要であるし、日本の常識を認識させる事が必要となる。
インターネットによって国境を越えて情報を広める事が出来る環境があるのだから、後は、人々の興味をいかにして集めるかである。日本の娯楽コンテンツは、その為の道具となりえる。ドラマや小説の中に登場した物が、実際に存在していて、お金を出せば手に入る、あるいは、日本に行けば実物に触れられるというのは、人々に行動を起こさせる動機となりえるのである。
もちろん、日本からの個人輸入が簡単に出来るように、日本国内での宅配便や外国為替・クレジットカードによる決済といったルールの整備も必要となる。日本国内での使用を前提とした製品を、勝手に海外で使ったユーザーがPL法関係の訴訟を起こすという事は考えにくいが、万が一の時でも、第一審の専属管轄裁判所を日本国内の裁判所に指定しておくという手段が可能になる。また、海外で使用されていたとしても、日本の法律が適用されるというように、法制度を整えておく必要があるであろう。この辺は、海外での使用に対して、事前にメーカーが知っていたかどうかというのも問題になりそうなので、小売業者を資本的にも切り離しておくという手管が必要になるかもしれない。
http://www11.ocn.ne.jp/~ques/diary/diary.html [2009.10.12]
大手IT屋はみんなハード・ソフトの生産拠点としては随分海外を活用してるし、
ハードのマーケットもそれなりに開拓してる。ただサービスやソフトのマーケット
としてはグローバル展開に挑戦しては失敗して…の繰り返しで、もはや懲り気味
ITサービスはなんと言ってもWinner Takes Allだから、一番じゃなきゃ駄目。
そうなると基盤となる言語障壁と文化障壁がない国内マーケットがでかい
アメリカが圧倒的に有利。サービスでは人件費が高いのも不利だし、アジアは
標準化でも不利(日本はAVで蓄積した技術があるからMPEG2やJPEGはとかは
取ったけど)。結局、日本が成功してないんじゃなくて
それにITサービスをアメリカ企業が寡占したところで、それがアメリカ経済
に無茶苦茶寄与してるかというと、IT産業のマーケットが如何に大きくなろうと
アメリカの貿易赤字は続いてて、超薄利多売のネットサービスなんて世界を
席巻しないとおいしくないし。ITサービスはマクロには日本企業があんまり
経営資源を突っ込むとこじゃないよ。
後、ゲームは、ハードはともかくソフトで任天堂の活躍があっても15年以上
IT屋はハード・ソフトの生産拠点としては随分海外を活用してるし、
ハードのマーケットもそれなりに開拓してる。ただサービスやソフトの
マーケットとしてはグローバル展開に挑戦しては失敗して…の繰り返しで、
もはや懲り気味なのは確か。大成功レベルはTRON、MPEG2、JPEGくらいかも。
ITサービスはなんと言ってもWinner Takes Allだから、一番じゃなきゃ駄目。
そうなると基盤となる言語障壁と文化障壁がない国内マーケットがでかい
アメリカが圧倒的に有利。
日本が成功してないんじゃなくて「アメリカ発以外のサービスが成功しない」
のがITサービス。
それにITサービスをアメリカ企業が寡占したところで、それがアメリカ経済
に無茶苦茶寄与してるかというと、IT産業のマーケットが如何に大きくなろうと
アメリカの貿易赤字は続いてて、薄利(ゼロ利?)多売のネットサービス
なんて世界を席巻しないとおいしくないし。日本企業としては、あんまり
経営資源を突っ込むとこじゃないよ。
後、ゲームは、ソフトで任天堂の活躍があっても15年以上日本企業のシェアが
下がり傾向と言う、典型的なグローバル化での負け業界なのに、日本が
頑張ってる例に「ゲーム」とか挙げちゃうのはちょっとね。
貿易赤字が増加する
↓
外貨準備高が足らなくなる
↓
ウォンを売ってドルを買う
↓
ウォンが安くなる ← いまここ
↓
国債の買い手がいなくなる
↓
↓
↓
↓
↓
↓
ウォン安がさらにすすむ
↓
\(^o^)/
==========================
この韓国破綻説が広まりはじめた時期を正確に覚えていないが、『教えて!goo』の『韓国経済の破綻説(http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3704397.html)』の質問日時が2008年01月22日であることから、少なくとも2008年初頭にはもう流行っていたようだ。そう考えると韓国破綻説が出始めてから2年近くたっているだろう。しかし韓国経済が破綻したとは聞いたことがない。しかも日本は韓国にGDP成長率で負けている。
| 年 | 日本 | 韓国 |
| 2006年 | 2 | 5.2 |
| 2007年 | 2.3 | 5.1 |
| 2008年 | -0.7 | 2.2 |
確かはてなでも「こんな韓国の危機を伝えないなんて、マスコミは偏向している!」なんて息巻いていた人たちがいたはずだけど、皆さんどう考えているのだろうか?
この韓国破綻説については『教えて!goo』の『韓国経済の破綻説(http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3704397.html)』の質問でomeger氏が述べている通りだろう。明らかに韓国破綻説はデマに近いぐらい韓国のリスクを大きく見積もった主張だろう。
また最近ではネットでは現在民主党政権で日本経済が破綻するという説が流行っている。内容は次のようだ。
財源 が足りない!
財源 が足りない!
財源 が足りない!
アメリカ が こっちを睨んでいる!
超円高 の 猛反撃!
輸出産業 は 死んでしまった!
メガバンクは 死んでしまった!
外資 が 逃げ出した!
投機資金 が 逃げ出した!
中国が仲間になりたそうにこちらを見ている。
仲間に入れますか?
→ はい
いいえ
日本は 馬車をのっとられた!!!
韓国経済破綻説を信じ、その裏返しとして過去円高を礼賛し、今民主党の円高容認を批判するネット右翼=経済音痴は韓国経済破綻説のときのように信じたいものを信じるのではなく、きちんと自分でいろいろな情報源にあたってほしいものである。
chaputer11にしない為に作られた和解案というのが、ぼちぼちと漏れてきている。この和解案が蹴飛ばされたので、chapter11になったのであるが、漏れ出てきた内容によると、労働者の債権が優遇され、部品業者や投資家の債権が冷遇されていたという話である。労働者の債権のうち、賃金については優先権が設定されているが、退職後の医療給付や年金給付まで労働債権に含めて優遇するという解釈が出てきたのは、初めてではないだろうか。
Big3の赤字体質は、医療給付や年金給付に原因があるのだから、ここを切り離さない限り、赤字体質は治らないというのに、それを温存する和解案では、賛成するのは労働者だけであろう。
従業員や退職者への医療給付や年金給付は、企業が支配的・長期的な存在になればなるほど、事業にとっては重荷になってしまう。つまり、企業は短期間での倒産や廃業、身売りといった手段を選択する事で、この重荷を手放せてしまう。企業の寿命を短くし、米国民を雇わず、雇用を不安定化することが、合理的になってしまうのである。自動車と軍需関係以外の工業が壊滅したのは、この為であるし、製造業の工場が海外に流出し、輸入超過となる貿易赤字に、国内に産業が無い為に税収が少なくなる財政赤字が同時に発生する双子の赤字体質は、ここに原因があると言える。
国民全員を加入させる医療保険制度は、この問題を解決するのに必要とされる手段の内の一つであるのだが、医師免許認定権が州政府にあり、標準的な医療とその報酬を規定するという、医療保険制度の根本がやれない状況にある。
州ごとの免許制度は、それぞれの州が必要としている医者の数を確保できるというメリットがある。全国共通にしてしまったら、金持ちがたくさん居る地域に医者が集中して、収拾が付かなくなるという予測は、確度が高い。しかし、その反面、医者が足りない州では認定基準が甘くなり、藪医者だらけなので、まともな医者を求めて飛行機や自動車で移動したり、自己判断で薬を買い、服用するようになってしまっている。
国民全員を加入させる医療保険制度は、その制度に従って診療行為を行う医師の側にも、メリットが無ければならない。たとえば、保険適用になっている事が藪医者ではない証明になるとか、基準に従って行った診療行為で問題が発生した場合には、刑事裁判には問われるが、民事賠償の責任は負わないといった免罪符が無ければ、喜んで加入するという状況にはならない。
現状では、医者は、高額化した賠償裁判に耐えられるようにする為の保険(Medical Malpractice Insurance)に加入する為に、診療費を上乗せしなければならない。賠償金額が高額になればなるほど、受任した弁護士の報酬が高くなるから、保険会社と被害者側の弁護士と共謀して、可能な限り高額の訴訟をでっち上げることにインセンティブが発生してしまう。こういった状態では、医師の仕事は、病気を治療するよりも、高額の請求書をでっち上げて集金し、保険会社と弁護士の為に医師賠償責任保険の保険料を納付する事になってしまうのである。
AIGのような保険会社にとって、医療行為の民事賠償責任が免責されてしまうと医師賠償責任保険が売れなくなり、重要な収入源の喪失に繋がるので、反対の大きな声と献金を通じた圧力がかかるであろう。万が一病気が治らなかった時に懲罰的賠償金が取れるのは患者の権利であり、医師に治療の為の努力を強いる手段となっていると主張するかもしれないが、莫大な懲罰的賠償金を取るには腕の良い弁護士を雇わなければならず、固定報酬ではその料金は高額にすぎるし、成功報酬では、ほとんどを必要経費と報酬として巻き上げられてしまうという現実がある。それは弁護士の側の問題であって、保険業者の問題ではないという考え方なのであろうが、保険会社にとって、必要な利益を得られる程度に医師賠償責任保険の保険料を引き上げる為に、特定の弁護士を勝たせるという手段は、すでに利権となっている。
標準診療基準とその報酬が設定されてしまうと、評判の良い医者にとっては、藪医者が藪でなくなって競争が厳しくなるという理由で、サボタージュする動機が成立してしまう。しかし、保険会社と弁護士への報酬を支払う為に、患者の不幸につけこんで高額の治療費を取り立てる仕事を続けるのと、どちらがマシかという選択を強いる事で、この問題は解決可能である。
労組や労働者を大切にするという姿勢は、票の為には重要であるが、実効性の無い提案だけしかやれないのでは、有権者の側も、投票しましょうという姿勢を見せるだけで、別の候補に票を投じるという、実効性の無い支持を返すようになるだけである。
信頼は、相互に積み上げていくモノであって、一方の行為だけでは成立しない。間違った制度であっても、実績が積み上げられていく事によって既得権益者が発生してしまうという事もあるが、間違いを間違いであると指摘し、ひっくり返す為に、最高権力としての政治が存在している。
間違いを正す為に存在を許容されている政治が、あからさまな間違いをやってしまうというのは、神ならぬ身がやる以上は仕方の無い事なのかもしれないが、それにしても、今回のクライスラー和解案の内容は酷い物であり、蹴飛ばされて当然の内容であった。
日本経済新聞 2009.2.11 大機小機
米国を震源とする金融経済危機が急速に世界のあらゆる国々を襲っている。
最初は米国のサブプライムローン証券化商品の値下がりによる金融機関の巨額損失問題として軽く考えていたが、欧米の金融機関の自己資本不足から急激な信用収縮が起こり、金融市場の機能が麻痺して深刻な経済危機へと発展したのである。
米国が膨大な物資を輸入し、貿易赤字を垂れ流して世界経済を引っ張ってきた二十世紀型の成長モデルは見直さざるを得ないであろう。一方、基軸通貨の米国は冷戦構造の崩壊による資本主義経済の爆発的広がりを受けて始まったグローバルな経済成長に対し巨額な経常収支の赤字を通じて成長通貨ドルを世界に供給してきた。
結果的に米国は世界の中央銀行としての役割を果たしてきたわけで、冷戦終了後の旧共産圏の国々やそれに続く発展途上国の経済が順調に離陸し、再び共産主義や全体主義に戻る国がほとんど出なかったことにつながった。そうでなければ、世界中に北朝鮮やキューバのような国が今も多く存在していたかもしれないのである。
もちろん、本来、住宅を買う能力のない人にまで持ち家を買わせるサブプライムローンや、値上がりした住宅を担保に追加貸し出しを行って過剰消費をさせるホームエクイティローンなど、バブルをあおるような金融機関の経営は変わらざるを得ない。当然、米国人のライフスタイルも収入以上に消費する貯蓄率マイナスの生活から、収入の範囲で消費する貯蓄率プラスの生活へと変わるであろう。
そうなると、米国の経常収支の赤字は大きく減少するが、同時に世界経済の成長は大きく減速し、日本や中国をはじめ、対米輸出依存度の大きい国の経済は大きな打撃をうける。世界の総需要はいったん縮小したら、経済危機を克服した後も危機前の水準へすんなり戻るのは難しい。企業経営者も劇的に落ちた需要が元に戻ることを前提に経営する事は出来ない。
米ドル以外に世界通貨としての役割を果たすことのできる通貨が見当たらないなか、米国が節度ある国際収支国になったら一体誰が世界経済の成長のために成長通貨を供給するかと言う深刻な問題も頭に入れておくべきである。
数年たったら猛烈なドル不足時代を迎えてドル高が進んでいるという可能性もあるのである。
(枯山水)
1月末、春節休暇で帰国中のかつての部下3人が拙宅を訪ねてきてくれました。
2人は中国での支店長経験を経て銀行を退職。今は日系メーカーの中国生産現地法人の責任者として各々香港、深せん(土へんに川)で働いており、他の1人は銀行の上海支店で働いています。3人が最近の中国情勢について見解を述べ質疑が交わされました。その中で以下の点が印象に残りました。
○ Lehman Brothersの破綻以降のアメリカ発の世界不況で中国の輸出は激減、生産縮小が続いており、人員解雇が行なわれている。
○中国当局は外国企業を含め人員解雇についてはそれがスムースに行なわれるようにしており協力的である。
○温家宝首相は頻繁に地方を訪れており広東省など華南への訪問が目立つ。
○政府は内需拡大による景気刺激策として4兆元の支出を公表しており更に積極的な金融緩和を望んでいるが中央銀行(人民銀行)は極めて慎重で両者の間に軋轢が 生じてる
○当局は従来ホット・マネーの流入を監視・規制の姿勢であったが、最近はホット
○ 従来中国企業による海外投資は奨励されていたが最近では抑制が強まっている。
ここで大雑把な数字を挙げながら中国、日本、そして最期にアメリカの現状にアプローチしてみたいと思います。
昨年の中国のGDPは30兆元で1元13円 で換算すると約400兆円と日本のGDPの8割にまで達しています。輸出はその35%以上ですから約10兆元、内2兆元約3000億ドルが対米輸出です。
外貨準備は2兆ドルに近づいています。
こうした外貨準備の源泉は貿易黒字などと中国への海外からの直接投資、その他資金 流入などです。今回の世界経済不況はこうした図式に大きな影響を及ぼしました。
中国の成長を支えてきたアメリカ向けを中心とする輸出は大きく減少し、どうやら資 金も流入から流出へと変調を示し始めているようです。
中央銀行が為替市場に全く介入しない場合には外貨準備の増減はありません。
中国の外貨準備が世界第一位になったのは、輸出額が巨大なものとなり、為替市場で輸出業者の持ち込む外貨を中央銀行が外貨高・元安相場で買い取り続けた結果です。
これはアメリカの非難を浴びていたために中国は徐々に元高方向に動かしてきたことはご承知の通りです。
中国で生産活動を行なう外国企業も投資資金を持ち込み為替市場で外貨を持ち込み売却しますからこれを中央銀行が購入すれば同様 に外貨準備が増大するわけです。元が徐々に切り上がる状態だから今後 も元は上るであろうという予測でホット・マネーが流入するというのが今までの情況でした。しかしそれが今変わりつつあるようです。
輸出激減、工場操業率の低下、人員解雇で外国企業の撤収すら懸念される。
そんなことを避けたいために当局も人員整理には協力的なのでしょう。
このような変化に、入り込んでいたホット・マネーも元安を懸念し始めます。
昨年12月一時的に元安に相場が動いたのもこうした資金の流出の証となるものでしょう。
その後、相場は元の水準に戻ったそうですが、それ以降中央銀行は介入を今までとは 逆に外貨売り元買いに転換している可能性が強いのです。介入は外貨準備を減少させることになります。 中国当局がホット・マネーの流入への警戒から流出への警戒に変化し、奨励していた対外投資を抑制にきりかえたのも外貨準備の減少への懸念からであり、中央銀行 が金融緩和に慎重なのも緩和による元の流動性の増加が元売りドル買いの要因になりうるといった懸念からです。
こうしてみると今後中国の外貨準備の増大は余り望めそうもありません。
したがって仮にアメリカが今後発行が予想される巨額の米国債を中国に引き受けを依頼してもそれはかなり難しいことになるでしょう。
日本はどうでしょうか。
07年の日本の輸出は83兆円、輸入は73兆円、それが08年には輸出77兆円、輸入73兆円と貿易黒字は縮小しました。(貿易外収支を加えた経常収支では黒字は16兆円)この間円安から円高に移行していますが、これは今回の危機が始まる前には各国の金利に比べ日本の金利が低く、所謂「Yen carry」のためで、金融危機後各国が金利を引き下げたために日本の金利 との格差が縮小し「Yen carry」が消滅したからです。ここ数年日銀は介入を殆ど行なっておらず、外貨準備も米国債の保有も増加していません。
今後も外貨準備が増大し米国債の購入余地が増えるとは考え難いのです。
アメリカは膨大な国債を発行しておりそのかなりの額が中国と日本に引き受けられていることはご高承の通りです。
金融危機とそれに伴う不況に対してアメリカは積極的な対応策を進めようとしているようです。金融機関からビッグ・スリーにいたるまで広範囲な救済策が講じられ、つい最近は8250億ドルの景気刺激策が下院を通過しています。
問題はこうした政策の財源となる長期国債をどのようにし引き受けさせるかと言うことです。
巷間言われていることは結局中国と日本に奉加帳がまわされてくると いうことです。
しかしどうでしょうか。
以上見てきたように日本にも中国にももう今までのような余裕はありません。 そこでアメリカは今後増発される国債を自国内で引き受ける枠組み に作り変えつつあるのではないでしょうか。
以下三つに分けてアプローチしていきます。
当局は再建が可能であると認定した銀行や保険会社、その他の企業に対して資本注入を 行なうでしょうが、こうしたケースでは次の様に行な われるのではないでしょうか。先ず政府が資本注入する。資本注入を受けた金融機関、企業はその資金で政府から国債を購入し、そこで一応完結する。
ここで当該金融機関、企業のバランス・シートは資産勘定には国債が記帳され、資本負債勘定には政府出資が記帳されます。
一方、政府のバランス・シートでは資産勘定には出資金が、負債勘定には国債が記帳されます。
この方法ではFRBの国債保 有は無く、したがって紙幣の増発によるハイパワードマネーは生まれません。
金融機関への資本注入の目的は資産の劣化による損失の発生による自己資本の減少がBIS自己資本比率規制により自動的に資産圧縮を生み貸し渋り、貸しはがしをもたらすことを防止するためのもので、この国債を用いての自己資本注入で十分目的は達成せられます。
この方法は既にアジア通貨経済危機の際にIMFの指導にもとインドネシアで実施されています。因みに私は1999年から2001年の間貿易金融再建のためインドネシア中央銀行に派遣されその間のIMFの施策について東京リサーチインターナショナル(東京三菱銀行子会社)の月刊誌「アングル」に寄稿しましたが、このスキームについても触れまし た。
!) 次は今米国で検討されている景気刺激策8250億ドルなどのために発行される国債の引き受け先です。考えられるのは年金基金、保険会社などの機関投資家、個人です。
所謂"金融ハイテク商品"の多くが投資対象から消滅していることもあり、国債はそうした商品にかわりうるものであり、奨励策もとられるでしょう。
金融機関の自己資本の減少による貸し出し余力の減少、貸し出し審査の厳格化、貸し渋りもあり従来の借金による高い消費性向は急激に低下しており、借金返済が進んで いますが、同時に貯蓄性向は向上する筈であり、国債の保有の余地も拡大して行くで しょう。
!) 第三点ですが、今回の100年に一度と言われる世界大不況の中で最も注目されるアメリカの経済 政策なるものはFRBによる国債引き受けです。
ややもするとこの中央銀行による国債引き受けは景気刺激策のために発行される財源として、つまり受身のものとして議論されます。
しかし今アメリカで行なわれようとしているFRBによる国債引き受けは景気回復のための重要な金融政策の手段としてつまり景気回復の「決め手」とアメリカの政策当局に位置づけられているのです。今度の金融危機、経済不況の最も重要な要因は、金融システムが破壊され銀行部門による信用創造機能が働かず流動性が収縮し経済にマネーという"血液"がまわらなくなっていることとされます。
こうした非常時に国債をFRBが引き受けることで紙幣増発によるハイパワードマネーの供給で経済を立て直すというものです。
1929年のニューヨーク株式市場大暴落に始まる世界大恐慌に際してこうした政策を採用して成功したのは日本の高橋是清蔵相であったそうです。
大恐慌で労働力、設備などが余剰になっている状態のときにはこうした政策が有効であったとされます。
その後、我国では戦時中に戦費を賄うために日銀による国債引き受けをおこないますが、完全雇用の下で実施したために戦後のハイパーインフレーションを招いたとされます。(高橋洋一著「さらば財務省」)FRBバーナンキ議長は大恐慌研究の第一人者だといわれていますが、彼の上記のような理論に基づくFRBの国債購入の方針は1月28日のFRBの金融政策にも公表されています。
中央銀行による国債引き受けは学問上の議論の段階から実施される段階に移ったのです。
今後発行される膨大な米国長期債はこのFRBの引き受けを軸に展開され、既述の資本注入を受ける金融機関、企業による引き受けなどを含めあらゆる手段が動員されるで しょう。
それは従来の中国や日本による引き受けに依存する枠組みからは全く異なる自国内中心とするものとなると考えられます。
1月末アメリカ議会下院は8250億ドルの景気刺激法案を可決しました。同法案には法案に基づく公共投資に使用される鋼材はアメリカ国内からのものとするとされ、保護主義的であるとの非難の声が海外で上がっています。
そこには「自分の金はどう使 おうが勝手、自分の国の鋼材を買って何が悪い」といったものが窺えますし資金は自国内で調達するということを裏返しているように見えるのです。
アメリカ政府が今後発行する膨大な長期国債の引き受け先が従来の中国や日本ではなくFRBの引き受けを含むアメリカ国内での消化に移ることで、今までの世界経済システムは極端に変わらざるを得ないでしょう。
長い間、世界はアメリカが垂れ流す貿易赤字により流動性を拡大し成長してきました。
そのスキームが変わろうとしているのです。
それは衝撃的な変化であることは間違いありません。
このことはさらに国際政治にも大きな変化をもたらすことになります。ポールソン財務長官が揉み手をしながら巨額のアメリカ国債を引き受けてくれる中国を何度も訪問していた図式もすっかり変わることになります
別に一人がちというほどじゃないだろ一人当たりで見ればアメリカより上はいくつもある。人口が先進国で一番多いので目立つだけ。
それだけあれば十分だろう。他の国だってもっとたくさんあるわけでもない。
>アメリカの魂(笑)の自動車御三家も道楽みたいな車しか作ってないじゃん。
>その証拠に貿易赤字すごいじゃん。
>貿易赤字ってことは他国よりも劣ってるってことじゃん。
貿易収支は自動車だけd決まるわけじゃないし、生産性優劣と赤字の大きさも関係ない。
>デブ娘に「ああ、酔っちゃった、あなた素敵ね」とか言われて殺気立つじゃん。
「なんでアメリカは貿易赤字を出し続けているのに豊かなの?」って質問は80年代の日米貿易摩擦のころからよく聞いてたわけです。
そもそもアメリカはGDPに対する輸出入の寄与はそれほど大きくないので貿易収支はそれほど豊かさと関係ない。生産性が高いから豊かだとしか言いようがない。
ま、その答えは「世界中がアメリカに投資しているから」。それでアメリカが世界中の国からモノを買ってくれるから世界経済は回ってるよ、みたいな感じの説明がずっとされていたと思います。わかったようなわからないような、つまりは納得いかない説明なんですけどね。投資を受け入れるのは借金とイコールではないけど、無限にはできないしいつかは返さないといけないって点では借金と変わらないし。無限にはできないことで経済を回してるって、やっぱり変じゃないの。
何かを売って貨幣を手に入れる=貸す、何かを買って貨幣を手放す=借りるということさえ把握しておけば理解できるはず。貨幣での売買というのは貸し借りを繰りかえすこと。アメリカに投資するから貿易赤字になるというよりは外国から買った額>外国に売った額になると必然的に外国に出て行く貨幣が多くなる。ドルというのはFRBの借金だから、アメリカに投資先があろうがなかろうが外国人がドルを持つとその分アメリカ全体の純債務は必ず増える。
その変なアメリカへの「投資」がそれでも続いてきた理由ってやっぱり、ドルが基軸通貨なことと、なにしろアメリカが強くてでかいことだと思っていいんでしょうか。
基軸通貨でないアーストラリアやカナダだって経常赤字続けてたりするわけで基軸通貨だから経常赤字続けられるというのは都市伝説。
「なんでアメリカは貿易赤字を出し続けているのに豊かなの?」って質問は80年代の日米貿易摩擦のころからよく聞いてたわけです。「なんであそこの家は大して仕事もしてるように見えないのにあんなに何でも買えるの?」みたいな感じですか。まるで小泉容疑者。
ま、その答えは「世界中がアメリカに投資しているから」。それでアメリカが世界中の国からモノを買ってくれるから世界経済は回ってるよ、みたいな感じの説明がずっとされていたと思います。わかったようなわからないような、つまりは納得いかない説明なんですけどね。投資を受け入れるのは借金とイコールではないけど、無限にはできないしいつかは返さないといけないって点では借金と変わらないし。無限にはできないことで経済を回してるって、やっぱり変じゃないの。
その変なアメリカへの「投資」がそれでも続いてきた理由ってやっぱり、ドルが基軸通貨なことと、なにしろアメリカが強くてでかいことだと思っていいんでしょうか。どこが潰れようとここだけは潰れないだろうと。これをつまり信用って言うんでしょうか。「ここだけは潰れないでしょ」ってことでアメリカ発の金融商品とか米国債とかが資産と認められてきたってわけですね。
サブプライム騒動でよくわかったことが、欧州は主に金融機関が米国の家計に、日本と中国は主に政府が米国の政府に金を貸してたってことです。米国では政府より先に家計の方が借金生活の重みについに耐えられなくなって一斉踏み倒し、欧州の金融機関ピンチ、と。
で、そのピンチによる景気とか金融不安とか、各国政府の対応で何とかできるかもしれない問題のことに世界は夢中だけど、アメリカへ投資することの信用もその一斉踏み倒しで消し飛んじゃったわけで、こっちの方が重大ですね。もっとも、「無限には続けられないこと」の「いつか来る終わり」に過ぎないんじゃないかと思ってますが。
投資先でなくなったアメリカにはもうお金とか入ってこなくなるから、そしたら今度は政府は、今の借金を返すあてはどこにあるんでしょうね。次に貸し倒れで痛い目を見るのは日本と中国、っつう気がします。その時点でアメリカはすでに崩壊してることになりますが。
欧州は今後明るいんじゃないでしょうか。いま基軸通貨のドルがなくなったら、次は何で取引したり貯めたりしようって、それはユーロ以外残ってないでしょう。しばらくは前世紀のアメリカと同じ繁栄モデルをやれます。
評論家の小室直樹氏が著書「韓国の悲劇」の中で、核心技術を日本からの輸入に頼った韓国の組み立て貿易立国の構造を「鵜飼経済」と比喩してからかれこれ20年、韓国経済の実態はまったく変わっていない。
原材料輸出国や日本に対して赤字を積み上げて、アメリカや東南アジアで黒字を稼ぐ、韓国の貿易立国とはつまりはそうした仕組である。
内需型経済に移行する前の日本の状況と似ているようだが、おおきく違うのは部品材を日本は自国で賄っているのに対して、韓国は多くを他国(日本)に依存している点である。
このため、通常でも貿易黒字の3分の2程度をそのまま日本に“上納”する形になっており、韓国経済の構造的な脆弱さを招いている。
貿易黒字=原材料輸入+中間財輸入??輸出
この式の左辺が、韓国では既に貿易赤字になっているが、右辺のすべての要素が貿易赤字化を招く変化が生じているからである。
つまり、原油や金属価格の高騰によって、原材料輸入の額面が上昇し、通貨の下落によって中間財輸入の額面が上昇し、各国の景気減退や新新興工業国の台頭によって輸出の額面が減っている。
ウォン安は確かに輸出量の増大をもたらすが、韓国の場合は中間財を輸入に頼っているために、輸入の額面の上昇ももたらすのである。
ウォン高になれば輸出産業に打撃が生じ、ウォン安になれば原材料や中間財の高騰が生じる、この構造のために、韓国通貨ウォンが許容できる適正幅は非常に狭く、そのため韓国銀行は頻繁に為替介入をしなければならない。
ウォンが高くなっても安くなっても韓国銀行が介入することが自明であるから、投機筋は空売りをすることで容易に利益を上げることが出来、そのため韓国通貨市場は頻繁に投機筋に狙われている。
一連の通貨危機において、このまま行けば年内に韓国が債務不履行に陥る可能性は強く、単純に引き算をしても、来年の秋には確実に破綻する。韓国にとっては唯一の健全な収入の望みである貿易収支さえも赤字が続いており、これが好転する要素は少なくとも1年以内にはほとんど無い。
韓国が債務不履行を免れるためには、極端に収縮した流動性で新たなドル資金獲得が難しくなる中、唯一のドル供給源と化した日本と中国が韓国のために介入することを期待する以外にはこれという方策も無い。
このため韓国は日中韓で「共同」のスワップ基金の創設を呼びかけているが、これが自国経済の保全目的であるのは自明であり、既に余命いくばくも無い癌患者が共同の医療保険を呼びかけるようなものである。
日本に関して言えば、韓国が日本に対して巨額の貿易赤字を積み上げていることから、鵜を失うことは鵜飼にとっては損失だとも言えるが、IMF危機からわずか10年で韓国が再びデフォルト危機に直面していることからも分かるように、既に韓国型の経済モデルは限界に達している。
新新興工業国の台頭に伴い、低価格帯商品で急激に韓国製品が追い上げをくらう中、このモデルが今後、存続できる余地はほとんどない。何度も破綻を繰り返し、そのたびに巨額の救済費用を注ぐはめになりかねない。
円やドルでウォン買いオペを行ったとしても、ウォンはハードカレンシーではないので韓国の物産以外には購入できず、事実上、日本にとっては紙くずを積み上げる以外の意味をもたない。
韓国を救済するかどうかは経済的な判断からではなく、安全保障の観点からの判断になるだろう。
しかしこの危機が単なる状況によって生じているのではなく、構造的な理由から生じている以上、同じことが繰り返される可能性は高い。そのたびに日本は国民の血税や財産からの支出を強いられることになり、韓国を支援するという選択は短期的な対症療法としてはあり得ても、長期的には上策とはいえない。
韓国が中間財をも賄う、日本型の加工貿易立国に変換するより、構造的な問題を解決する手立ては無く、仮にそうなれば日本はむざむざとライバルを自分の手で作ることになり、経済的にも脅威の度合いは増し、安全保障上もよりコントロールの度合いを離れた反日国家が出現するという意味において、脅威が増大する。
昔は地産地消も多かったし、都市部への出荷も多かった。製造業にしても、窯業繊維業や造船鉄鋼にしても、さまざまな地方に製造拠点があった。それらの産業を支える沢山の会社があり、商店街があった。
それが、農作物は輸入が増え、製造拠点も海外に移り、町工場や商店街が消えて、海外製品やチェーン店、全国資本の大型店が進出してきた。
結果、地方での生産が落ち、消費の多い都市部からのお金の流入が減り、代わりに都市部への流出が増えてると思う。そういった、いわば貿易赤字が地方経済や財政を圧迫しているのではないか。
あと、結構大きい気がするのが、都市部へ進学する大学生の存在。授業料や生活費として都市部へ流れるお金というのは馬鹿にならない気がする。
じゃあ、どうすればいいのかと問われても分からない。
地方に産業を誘致できれば良いのだけれど、それで競争力を失ったら意味がない。日本の経済に悪影響を与えたら本末転倒になる。しかし、このままでは一極集中へ向かう。
どうしたものか。