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2019-01-27

anond:20190126210030

寅次郎というキャラクター批判的な目を向けてしまうと、単に「迷惑トラブルメーカーと、振り回される気の毒な周囲の人々」になってしまうけど、しかし実際のところ妹さくらと博が結婚し、博と父が和解したのも寅次郎がいたからこそだったように、いろいろトラブル引き起こしても結局なんだかんだでマドンナや周囲の人々を幸福にしている。やくざ商売ではあるが人を騙したり陥れることは決してない(しずかのパパが言うところの、のび太のような…)(1/29追記元増田メロンがどうこうと言及されてるのは『寅次郎相合い傘』だが、北海道浅丘ルリ子船越英二と組んで粗悪な万年筆を騙し売りしてたわ。まあそれはともかく)。さくらはもちろん、叔父夫婦の竜造とつねもそういうところは理解していて、寅次郎家族愛情を抱いている。こういう全体的な骨格は昭和でなくても一定の支持を受けると思う。

そもそもトラブルメーカーといっても、寅次郎高利貸しかに莫大な借金を抱えた結果とらやが潰れ一家離散、みたいなことは起きない。観客にはそういう安心感の前提がまずあって、その上で、彼らの人間関係破綻しない程度に巻き起こるあれやこれやの騒動を楽しんでいたのだろう。

とはいえその物語構造を肉付けしていくにあたって、時代背景が昭和中期ゆえに、テキ屋とか流しの歌手とか零細印刷工場ブラック労働とか、主人公恋愛観やマドンナの描き方とか、そういった諸々は現代感覚から見てなんでやねんと思われてしまうだろう。そもそも寅次郎自体インテリ山田洋次)が渥美清をダシに考えた「物語を動かすためのトリックスター」なので、ある種の偏見というか誇張もあるし(明らかにADHDだし)、今となっては見ていてヒヤヒヤする人がいるのは当然かもしれない(もちろん当時もアンチはいたはずだろうが、今はそういう“潜性”の意見がひとたび目立つと、さらにわれもわれもと集まる時代だ)。

1月29日(火)19時4分 第一パラグラフで『寅次郎相合い傘』に関する追記を行うとともに、文意を損ねない程度に一部の書き換えを行った。

 
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