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2009-06-11

http://anond.hatelabo.jp/20090611224550

悪を表現することが偉大でありうるのは、「悪を表現しているから」ではない。戦争の悲惨を表現した作品が名作でありうるとして、その理由が「戦争の悲惨を表現しているから」ではないのと同じように。悪を表現することを通じて、何をしようとしているのか、その表現の意義は何か、ということが、常に問われる。そして、名作・傑作とは、その意義の実現に大きく成功している作品に対して言われる。意義を作者が示す必要はない。しかし、その意義を読み解くことが「誰もできない」ような表現には、表現としての価値はないし、表現としての役割を果たしてもいない。逆に言えば、一人でもちゃんと読み解けるんであれば、そこに価値を見ることは可能だ。

陵辱ゲームはいかに「読み解かれて」いるのか。以上述べたような肯定的な読み解きはまったくない。それは陵辱をたのしむことを目的とした表現であり、つまり、それが肯定されることは前提されている。繰り返すが、「前提されている」だ。それは人間の中にある悪を悪として「問うている」のではなく、それを前提して「たのしんでいる」のだ。そのような「読み解き」を前提するならば、それは純然たるヘイト・スピーチ以外の何物でもない。そんな表現に意義などないし、規制論を押しとどめるものはもはやない、ということになる。これに抵抗したいならば、別の「読み解き」を示す必要がある。ところが、示されない。言い換えれば、陵辱ゲーム擁護論は「表現の自由市場」に参加していない。

これを引用するだけで、「ドン・ジョヴァンニ」を抹殺する必要などないことが分かるのだが。

一本取ったつもりかね?

男がレイプされる恐怖を味わうには

完璧マウントポジション取られて延々と殴られるってのがかなり近いらしい。

自分の意思で動けない、抵抗もできずにやられっぱなしって苦痛絶望感が。

インターネット世論中国独裁政権の脅威となった。

共産党員の腐敗と荒淫に抵抗したヒロイン登場!映画にでもできそうだ。

いささか旧聞だが、その事件は5月10日夜におきた。

中国湖北省巴東県政府の幹部3人が、地元の「雄風賓館」でカラオケ楽しみ、飲んだ勢いか女性従業員の玉嬌に「性的サービスをするよう」要求した。

ところが拒否されたため三人は集団で強姦し、玉嬌が強く抵抗、所持していたナイフで、主犯格を殺害し、もう一人の幹部に怪我を負わせた。

殺害後、自ら警察に通報し自首警察彼女逮捕して精神病院に収監した。ここまではよくある話、中国では日常茶飯、たいがいは泣き寝入りである。

ネット時代、共産党末端の横暴は民衆から意外な手段での報復を受ける。

地元警察精神病院に収監されていた玉嬌に暴行を加え、虐待したほか、玉嬌の母親を脅して、「死者(貴大)の精液が付着した彼女の下着を処分せよ」と命じた。さらに、無料弁護を申し出た弁護士の解任を強要した。

あまりの横暴を見かねた匿名氏がネットに書き込みを始める。

するとあっという間に中国いたるところに伝わった。共産党情報操作の網の目をくぐることがあるのだ。

およそ二億人の署名が二週間で集まり、殺人犯の玉嬌を支援した。彼女は一躍、ネット上のヒロインになった。彼女モデルの「巴東烈女伝」がネット網に流れると熱狂的に読まれ、若い男性を中心としたファン・クラブも登場した。

それらの多くは玉嬌を早く釈放するよう当局に要請した。

▲民衆の抗議がネット空間でなされ、それが成功した。

北京言語大学日学文研究所の高旭東所長が代理弁護を要求したおりの手紙も公開された。

高は次のように言った。

孟子曰く「富貴も淫する能わず、貧賎も移す能わず、威武も屈するあたわず、これ大丈夫という(富貴でも不正をせず、貧しくても卑屈になることなく、威勢な武力に屈することはない。これは立派な行いである。玉嬌さんの行為は中華民族精神である。事件を歪曲報道する新華社真実を語れ)」。

結果、当局は玉嬌さんを殺人罪起訴しようと準備したが、世論の高まりの前に、書類送検だけにとどめた。

こうしてインターネット世論独裁政権の脅威となった。

これまでの暴動やデモ農地を収奪された農民が政府ビルに詰めかけ、投石し、建物破壊し、パトカーを燃やすなど群衆行動が多かったが、近年は共産党幹部の不正や腐敗を批判する行動が目立つようになりつつある。

インターネット普及以後の新現象である。

そういえば、08年に上海公安警察六人が、たった一人の若者に刺殺された事件でも、ネット世論は圧倒的に刺殺犯を支援し、「烈士」「義賊」と賞賛の嵐だった。

ネットは西側の政治を大きく変えて、オバマ誕生を生んだが、中国でも次の段階へ至る。当局はあらゆるパソコンモニター化を制度化しつつあるが、新技術の進展のスピードには追いつけないだろう。

http://anond.hatelabo.jp/20090608212237

4万で追い炊き、物件ありますよ!

それはズバリ、みんなが避ける「バランス釜」仕様のお風呂

http://blog.smatch.jp/kagewari/archive/17

↑こんなのです。

浴室は古いタイル張り物件が多く、浴槽も間違いなく狭いですが、追い炊き出来ます。

ちゃんとメンテナンスされていれば、それなりに便利です。

抵抗がなければ、オススメします。

2009-06-09

http://anond.hatelabo.jp/20090609124114

てゆ~か、ピル飲まないで「避妊してる」とかマヂありえないしwww



…という意見女性からは少ないのかね。

もちろん身体に負担かかるから飲めない人もいるだろうが。

自分10年くらいピル飲んでるんだが、未だ抵抗ある人が多そうだな。

出来婚を否定してしまう理由

結婚することになり友人たちと集まった。




会話の流れで出た冗談で、ちがうよーできちゃった婚じゃないよー、

みたいな話をしたら参加者の一人から猛烈な勢いで反論があったので驚いた。

「出来婚だと子供が不幸になるというがそんなことはない」

「単に順番が逆になっただけで幸せな家庭を築くところもある」等。




もちろん出来婚で幸せな家庭を築いている友人もいるので

そういう家庭を否定したいわけではなく、感覚的に抵抗がある、

と感じていることを素直に言っただけだ、というような話をし、

とはいえ発言が軽率だったことを詫びた。




価値観は人それぞれで結果幸せなら誰に何を言われようと

気にすることはないと思うが彼女にとっては出来婚を否定されるのは

脊髄反射で反論してしまうくらいの何かがあるのだろう。




アラサー女子のひとつの考えとして知って欲しい、

出来婚が嫌な理由はひとつ。




自分が愛した男が結婚する前に女を妊娠させるような

避妊もできない、だらしない男だと思われるのが嫌だからだ。




もちろんコンドームが100%の避妊方法ではないとはいえ

妊娠という女性の身体と人生にとって大きなリスクと影響を与えることへの対策を

何もしなかった男、という烙印自分の男に押されるのは耐えられない。




その場ではとっさに考えがまとまらなかったのだけれど、

私はそう思うから出来婚をなんとなく否定してしまったんだと思う。




順番が逆になっただけだ、その程度のことだ、というのであれば、

段取りを踏んで、結婚届を出したあと。万が一妊娠しても

誰に何を言われても気にしなくていい状態になってから

避妊をやめる、その程度のことも守って欲しいと思う。




これにも同意。

http://anond.hatelabo.jp/20090604051352

二人の結婚はとても嬉しいが、結婚したら、まずは夫婦二人の時間を十分にはぐくんで欲しかった


加筆、これも納得。自分もそう思われたくない。

結婚してないのに子供ができるのは、だらしがないこと

っていう親の世代の感覚をまだ濃く受け継いでるんだと思う。

避妊は男だけがするものじゃないので 周りからは男だけがどうこう思われるわけじゃないでしょ



性格悪いかな。

確かに自分幸せだから他人に配慮できなくなってるかもしれない。

2009-06-08

http://anond.hatelabo.jp/20090607232227

まず、今の増田の状況を端的に言うと、ジェンガで、あと一つ、二つピースを取れば崩壊するまでバランスが崩れた状態です。

専門っぽく言えば、意識潜在意識に著しい乖離が生じているので、体が悲鳴をあげ始めたところ…という感じです。

あと一つ、ピースが外れて崩壊すれば、いわゆる「心が折れる」という状況に陥り、家から出られなくなる可能性が高いです。

ただ、嫁さんの理解を得られていないので、板挟み状態で、家ですら安息の地にならないので、家にも帰れず、路頭に迷う…という事態もあるかも知れません。

とにかく増田、嫁さん共に今は正常な判断が出来ない状況である、と言うことを受け止めてください。

嫁さんは自分がダウンしていたときに、増田との対話で薬を使わずとも治り、自分の方が大変だった、と思い込んでいる(そう思いたい)ので「私は増田より大変(だと思い込んでいる)な境遇でダウンしていたけど、増田との対話で治ったから、私との対話で治るはず。(治るべき)」と言う意識と「かつて助けてもらったから、今度は私の番だ」という強い使命感、責任感を持っているのだと思います。

嫁さんはとても増田思いで、強い使命感から、価値観自分経験でしか計れなくなっている状況です。

これを説得するのはとても大変です。理論を通しても通用しないでしょう。これは嫁さんがヤンデレなのではなく、これだけ思いが強く、使命感、責任感が強いと、視野が狭くなってしまうので、どうしても正常な判断が出来にくくなってしまいます。

恐らく、増田は自身の状況を全て嫁さんには話していないんじゃないですか?心配させたくない、話す必要がないとかで…。

もう少し状況が良ければともかく、増田は既に心身症を発症していますので、まずは嫁がなんと言おうが心療内科か、精神科受診した方が良いです。診断書をもらっておいてくださいね。

嫁さんがどうしても抵抗して行きにくい…と言うことであれば「学校側から受診するよう『命令』を受けた」などと、受診せざるを得ない状況をでっち上げるのも良いでしょう。状況が許せば先に学校に相談して既成事実にするのも良いでしょう。

その結果、必要に応じて薬が処方されるので、まずはそれで心身症を緩和させましょう。

その後、上長(主任?校長?)にことの経緯を報告し、「医者からこう言う診断が出た、どうしましょう?」という感じで相談します。

そこで休職となるか、勤務を続けながら治すかが決まると思います。理解のない学校では退職勧奨となってしまうかも知れませんが、事実を隠しても状況がどんどん悪化していくだけです。

その後、夫婦二人でカウンセリング受診し、根本原因と対策を練りましょう。

薬は頭痛薬と同じで、症状を緩和させるだけです。

2009-06-06

自慰中の死亡」について (補遺

 

この記事は、

自慰中の死亡」について

http://anond.hatelabo.jp/20090606092243

の補足記事です。

 

 

コメントを見て、うちの法医学伝説的にひどかった(褒め言葉)のだなあと再認識

 

では、補足説明。

 

id:rna いやいや、そこじゃなくてもう一本のほうのロープの使い方が気になるんだ。

id:nasunori ドアノブはなんとなーく分かるが、"押し入れに釘を打ちつけ、自ら宙吊りになりつつ(首も絞まりつつ)"ってのが全く想像できない…。

 

http://plaza.img.jugem.jp/20090606_660602.jpg (グロ注意)

 

法医学期末試験に「異常性行為による死亡の例を挙げよ」という問があったので、

上の写真みたいな図を一生懸命描いたのをおぼえている。...ふう。

 

 

ジョジョのファンだった○北大学の大学院生

「波紋」の呼吸法を試すべく強制過換気ベンチレータを自作し、

自らそれを試し、ガムテープで顔をぐるぐる巻きにしてダッシュして

窒息死した事例

 

これは彼の講義でも出色の内容だった。本文にも書いたが、彼の講義はすべて現場写真つき。

 

まず、講義スライドは、顔をガムテープでぐるぐる巻きにされた若い男性

道端に倒れて死んでいるところからはじまる。当初は殺人の線で捜査されていたのが

自室で妙なマシーンが見つかり、本棚にはジョジョ単行本、そしてガムテープの切れ端が

彼を死に至らしめたものと一致した。本人の指紋も検出。

それらを、警察教授が鑑定し、事故死を認定したとのこと。

 

これがサスペンスタッチスライドショーで流れるのだから、いかにも不謹慎だ。

 

 

このころ、jojoの真似をした過換気の精神障害者の方が

いきなりトラックに自ら突っ込んで死亡した事例が2例あったそうで、

法医学会では「jojo奇妙冒険」は危険という話が(半分冗談で)

あってるんですよ~と教授は言っていた。

 

 

id:anigoka 鹿肉うんぬんは聞いたことないなぁ そもそも他人の家の鍋でも抵抗あるのに人ンちの風呂いっぱいのわけわからんスープ飲んじゃったりするかなぁ??

id:Meat_eating_orchid いや、首吊りオナニーはホントだけど、さりげなく都市伝説混ぜるな。なんで人ん家の風呂の中の正体不明の有機物に口つけるんだよ。

id:memoclip 風呂の中で煮込まれた云々は本当にあるのか。。?

id:atcgouch 鹿の肉と間違えられてどうなったの・・・

id:inuimu 不謹慎ながら、鹿の肉と波紋使いの話が気になってしかたない。増田さん、詳細キボンヌ

 

書ける範囲で書きます。

 

東北の寒村。鹿撃ちが盛ん。村祭り近し。毎年村祭りには鹿料理登場。

当該者宅は典型的田舎の民家で出入り緩い。

祭りの役員が訪問→干上がった風呂でグズグズのものを発見→鹿と誤認

→飼い犬にあげた(本人は食べてないと主張)→死体遺棄罪で捜査教授登場

 

このスライドでは、犬小屋の前に転がった骨が出てきた。

 

鹿を煮るか?とか疑問はもっとも。うろ覚えだけど、鹿だったのはまちがいない。

2009-06-04

グレートゲームの大激変、米国オバマ政権、闘う前に敗れたり。

イランのガスはパキスタンから中国ルートが確定、米国勢は敗退

▲第一幕 イラン悪魔、でもタリバン交渉相手だった

 

そもそもの新グレートゲームの始まりはクリントン政権のときである。

中東から南アジアにかけての資源争奪戦争冷戦後新しい局面を迎えていた。

ユノカル」は米国石油メジャーの後発企業で、カリフォルニアが地盤、ただし海外に鉱区の開発権を多く抱える。米国内での政治コネクションが薄く、主流のメジャー共和党系が多いため、ユノカル民主党を頼った。

出発からボタンの掛け違いだったかも知れない。

クリントン大統領ホワイトハウスに実習生モニカ・ルインスキーを招き入れ、情事にふけっていた。

後日、大統領弾劾裁判において、「あれは挿入していないからセックスではない」ととてつもない言い逃れの詭弁クリントンは危機を切り抜けた。

そんなおりに遠路はるばるとアフガニスタンから珍客があった。タリバン幹部である。

要件はなにか。

トルクメニスタンのガスを、アフガニスタン経由でパキスタンの港へ運ぶ。総延長1560キロのパイプラインを敷設する。これをユノカルが主導する。

米国を引きつけた魅力の第一は、このルートは「悪魔」のイランを通過しないこと。

第二にロシアを通過しないこと。クリントンは乗った。

ソ連崩壊後、世界帝国の輝きを取り戻したかの錯覚のなかに米国は酔った。

クリントン政権はこのプロジェクトに前向きで、カリフォルニアメジャーユノカル」はトルクメニスタンアフガニスタンを根回しし、それからパキスタンから分岐してインドへも輸出ルートを追加でつなげようとインドを訪問した。

インド工業化を急ぎ、ガスは必需品、プロジェクトに乗ってきた。

これをトルクメニスタンアフガニスタンパキスタンインドの頭文字をとって「TAPI」という。

直後、タリバン系アルカィーダがタンザニアなどの米国大使館を襲撃し数百の犠牲がでた。

クリントンは激怒し、ただちに報復としてインド洋上の米艦からトマホークミサイルを五十発、アフガニスタンのアルカィーダ軍事基地にお見舞いした。

当時、カブールタリバン政権に協力して電話工事をしていたのは、中国企業だった。不発弾トマホーク中国タリバン政府から買った。

もちろん1560キロのパイプラインプロジェクト[TAPI]はご破算になった。


▲第二幕 NATOの勝利が上海シックスを刺激した

01年9月11日、NY貿易センタービルワシントンDCのペンタゴンが、テロリストの奇襲を受けた。ブッシュ大統領はただちにアフガニスタンへの空爆準備に入り、まずはロシアを口説いた。

旧ソ連衛星圏のカザフ、ウズベク、キルギス、タジク上空を通過して爆撃機は飛んだ。

米本土からは長距離爆撃機ウクライナ上空をかすめ、NATOトルコ基地から旧ソ連イスラム国家の上空を飛んだ。

そればかりか世俗イスラム国家となったウズベキスタンキルギスンは空軍基地米軍に貸与し、タジキスタンには訓練基地パキスタンも四つの空軍基地を貸した。

この時点での図式は米軍NATOの大勝利だった。

グレートゲームの変質を知覚していなかった。表面的に米軍の装備が優れていたため、地上戦ゲリラ戦抵抗をかるく想定してしまった。

仇敵ロシアとその配下だった国々がテロ撲滅戦争に協力するという目的米軍NATOの活動を支援したことも見通しを曇らせた。

そしてアフガニスタンに米傀儡のカルザイ政権が発足し、カブールにしか統治が及ばない新生アフガニスタン誕生した。

一応は合法政権ゆえに外交権をもつ。

ユノカルは、「あの話」(TAPI)を復活した。カルザイ政権発足直後にトルクメニスタンアフガニスタンパキスタンの三カ国は、例のパイプライン敷設プロジェクトで正式に合意した。

これを不快に見ていたのは第一にイラン、第二にロシア、そして第三が中国である。

密かな反撃が準備された。

イラン中国と密かに武器輸入などを交換条件として、ガス鉱区を与え、さらには25年の長期契約でガス輸出を許可していた。イラン中国からえるものは武器と核技術である。

中国上海シックスの主導権をもつが加盟六ケ国(中ロ、カザフ、キルギス、ウズベク、タジク)にオブザーバーとして、イランインドパキスタンモンゴルを加え、あたかもNATOに対抗するかのような、東側の軍事盟主の立場を確保し始めた。

解体されたワルシャワ機構に変わるものとしてロシアは「全欧安保」を言いつのり、CIS間では個別あるいは集団的安全保障条約を結んだが、バルト三国グルジアと、そしてトルクメニスタンが加わらなかった。

プーチンはがむしゃらにロシア帝国の栄光の復活を夢見て、バルト三国ウクライナへのガス供給をとめ、グルジアには戦争を仕掛けた。

同時に欧州ロシアルート一本のガス供給ルートを多角化するためにナブッコ、ジェイハン・ルート建設を始めるや、同時に対抗して北方ルート黒海ルートを提示して欧州を揺さぶっていた。

とくにオーストラリアブルガリアドイツにはそれぞれが薔薇色のシナリオを提示し、欧州の団結をそぎ、利益誘導型で西側の分断パイプライン建設を妨害する。

 

▲第三幕 「中東金正日」=ニヤゾフ大統領の怪死

トルクメニスタン独裁者が「突如」死んだ。

トルクメニスタン砂漠の国だがイランやクエートの匹敵するほどの天然ガス埋蔵があり、いまのところ地政学的にロシア流通依存せざるを得ない。

だからこそニヤゾフ大統領はガス輸出の多角化に乗り気でアフガニスタンルートの開発が急がれた。これを“脱ロシア”化と捉えるモスクワ不愉快である。

 

ニヤゾフが突如急逝、主治医ドイツ人は前日に逃亡していた。

直後、トルクメニスタンの中立路線は変更となり、新政権はややロシア寄りに外交姿勢を修復した。

そして延々と中国へ輸出される総延長7000キロものガス・パイプライン敷設工事が始まり、TAPI・ルートへの比重は軽くなった。

いや、というよりも投げやりになった。

(所詮、アフガニスタン戦争は片付かない。パキスタンは所詮、米国にはつかない)。

つまり米国事実上の敗北が見えた。

トルクメニスタンは変心した。

イランはこの機会を待ち望んでいた。

もともと内陸部のトルクメニスタンアフガニスタンを経由して、パキスタンの港を目指すというユノカル案は、「イラン回避」ルートである。

米国イラン悪魔と呼びつつけた。

だとすればイランはガス油田から運搬ルートを南下させ、南の港へパイプラインを敷設していた。全長900キロのうち、残すところはあと250キロ。

地図凝視していただきたい。この地点からパキスタンのグァイダール港は「となり」なのである。

中国は古くから、この地政学的利点に目をつけた。

すでにパキスタンムシャラフ政権のときから、治安の悪いバルチスタン地域に中郷は労働者を運び込んで道路建設し、資材を運び、グァイダール港を近代的港湾設備を持ったものに改築してきた。

つまりイランからパキスタンの隣町へ運ばれるガスを、この地で精製し、パイプラインパキスタン西安から北東へ貫き、しかもインドへは分岐せず、この点でイラン中国パキスタンの利害は完全に一致した。

これが「IPCルートと呼ばれる。


▲第四幕 パキスタンイラン反米

パキスタンは白昼堂々の裏切りを演じた(ここで「裏切り」と穏当でない語彙を用いるのは米国契約概念からみれば、そういうニュアンスだから)。

五月下旬にパキスタンイラン契約したのだ。

中国が最終ユーザーとなり、中国パキスタンがともに天敵であるインドへは分岐しない。

パキスタン西端に位置するグァイダール港は、すでに中国資本技術をもって港湾のかたちをなしており、大々的改築(新築に近い)が進み、アラビア海に面する深海は将来、中国海軍の原潜基地になりうる。

げんに中国の六隻の軍艦アラビア海ソマリア沖の海賊退治に参加している。

パキスタンから中国への高速道路も着々と工事がすすみ、嘗てのカラコルム・ハイウエィは完成しているため、ガスの運輸ルートはこれに添ってパイプラインを敷設すれば良いのだ。

中国がこのルートに執着するのはマラッカ海峡への依存度を低減させるためで、ほかにもアンダマン沖合のガス田から(開発成功後は)ミャンマーを南北に貫くパイプライン建設して、マラッカ海峡への依存度をさらに激減させる計画がある。

中国にとっては、ユノカル買収を土壇場で拒否された米国への心理的復讐劇にもなる。

パキスタンはこのパイプライン通貨収入を年間五億ドルと想定、つまりこれをAPAI計画では、アフガニスタンがもともと受け取る予定だったのだが。

イランパキスタンとの正式調印はイラン大統領選挙の直後に盛大にテヘランで開催される(アジアタイムズ、5月27日、6月3日付け)

敗者はインドアフガニスタン米国、勝者はイランパキスタン中国

くそ笑んだのはロシア、臍を噛んだのはトルクメニスタン、そして日本はいつものように、こうしたグレートゲームの変質さえ知らず、ユウセイの人事とか、セシュウ制とか、およそ世界現実とは無縁の矮小な論議にエネルギーを費やしている。

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