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2009-03-04

去りゆく米軍、増加されるロシア空軍 キルギスタンは誰の国?

マナスの基地代替はトルコのトラブゾン基地移転

米軍は2010年8月までに、中央アジアキルギスから去る。

アフガニスタンへの最大兵站拠点を失う。

米国退役統幕幹部のリチャード・マイヤーズはAFP(2月20日付け)のインタビューで、キルギスマナ空港米軍使用しているのは主として燃料補給であり、代替はいくらも可能という「強がり」の見解を示した。

米軍マナ基地を撤収することになる18ヶ月後にそなえ、ひそかにカザフスタンタジキスタン基地使用交渉をしてきた(ユーラシア・ディリー・モニター、2月23日)。

またウズベキスタンとも基地使用再開の交渉秘密に開始したという噂も飛び交った。

 

俄然トルコのトラブゾン基地が有力視される。

理由はトルコNATOの一員でもあって米軍との共同作戦が多いうえ、トルコ地政学的にもカフカス中東、そして中央アジアに近く、恒久的な戦略ポイントであるからだ。

ましてキルギストルコ系の民族トルコ系のコトバを喋る。

オバマ政権によるアフガニスタンへの増派が決定した以上、2010年8月までに代替基地建設するか、外国の既存の基地借用を決める必要がある。

それも早急に代替基地を見つけなければならない。

一方、受け入れに熱心に見えるトルコだが、この世俗イスラム国家の国内にはイスラム原理主義が猖獗を極めており、アルカィーダがトルコ国内に多数が潜伏、とくにユダヤ人を標的にテロを再開する動きがある。

 08年12月にもトルコ警察はアルカィーダのメンバーと見られる二十数人を拘束している。

テロリストの攻撃目標は国際都市イスランブールのほか、NATO海軍基地があるイズミール、加えて首都アンカラだ。ユダヤ人観光客を狙うという情報もある。

こうしたテロ情報により、これまでテルアビブトルコを結んでいた航空機フライト中断に追い込まれた。

ユダヤ人観光客への攻撃を恐れたこともあるが、トルコ飛行機は、イスラエル警備員を登場させないため、安全保障上問題があり、同時にイスラエルの「サンドル航空」も、トルコ乗り入れ便を休便とした。

不気味に高まるロシア軍存在

他方、キルギスではロシア軍の動きが活発化している。

ビシュケク国際空港マナスに米軍は2000人規模で駐留しているが、そこから30キロだけ離れた場所がロシア軍の駐留するカント空軍基地だ。

イシククル湖はソ連時代、秘密ベールに包まれた保養地だった。このイシククル湖を囲むようにキルギスという国家は地形的になりたつが、湖にロシア軍海軍施設が残っている。

沿岸警備というより湖沼警備隊で、主たる任務は武器密輸の取り締まりである。

ロシアにはCSTO(緊急展開部隊)があり、キルギスカント基地に駐留している700名は、このCSTO所属。

キルギス政府米軍撤退をきめた直後から動きが出た。

第一にビシュケクカザフスタンを繋ぐ鉄道計画の着手と見られる初期工事を始めた。モスクワから鉄道工作兵30名がキルギス入りしたのが2月20日に確認されている。

第二にキルギス南部オシにある飛行場も軍事利用する可能性を探っている。これは近未来タジキスタンのアンイ空港を本格化させて、カントーオシーアンイを結ぶ空のルートを確定する動きと見られる。

第三にロシアカント基地にはミグ21が、48機配備されているほか、スホイ25,スホイ27,アントノフ輸送機(AN26)、武装ヘリにくわえて、L39訓練機などが駐機している。

オバマ政権アフガニスタン増派に対して、米軍の有力な兵站基地キルギスマナ空港。背後から政治的に圧力をかけてバキエフ政権を動かし、米軍を撤退させる一方で、ロシア軍は着実に増加させる。

これがロシアの対応である。

 
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