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2024-04-10

anond:20180817221651

ローマは行ったことはないが、フィレンツェジェノヴァトリノミラノその他付近都市でそんな目にあったことは無い。ランチは14時までだと店の人が最初に言ってても客は16時くらいまで食べ続けるくらいでサービスもいいんだけどなイタリア人は。移民の人らは別だけど。そういう店に入ってしまっているというだけでは?日本でもそうなる人達じゃないかと思ってしまう。

2024-02-19

悲惨旅2

四章 40万()のアクセサリー

その日祖母は朝からガサガサと何かを探し回っていた。

「無いわね〜」

「何かなくしたんですか?」

アクセサリーが入った袋がないのよ」

昨日はあったはずのアクセサリー類がまとめて見つからないのだという。身なりにこだわる祖母だ。アクセサリーもこの服にこれを!というものをあのギチギチのスーツケースに詰め込んできたらしい。

「あら、どうしようかしら〜……40万くらいするんだけど……」

パタパタと探してる最中爆弾発言に思わず固まった。なんだって

「あれ全部で40万くらいするはずなのよ!だから困るわ……💦💦」

困るって、そういう問題ではないだろう。祖母がそういうちょっとお高めのものを好む人物ということは知っていたが、具体的な値段とかは初めて聞いた。というか、なぜ旅行にそんなに値の張るものを持ってきているの?そんで、なんでそんなのを無くす?

すごい、疑問符オンパレードだ。なんなんだこの人。

「どうしようかしら!どこかで盗られたのかも……」

探し始めて20分ほどで大胆で心配性の彼女の悪い所が出る。

探しているところを見ていたが、ギチギチのスーツケースを撫でるように探すだけで「無いわ…」と言っているがまずその布しか入ってないスーツケースを全てひっくり返す方が先だろう。

でもこれは今の私だから言えることであって、当時その場にいた私はそれなりに焦っていた。ちょうど母方の祖父インドで30万円をすられた話を聞いていたから、もしかしたら…の気持ちがぬぐえなかったのだ。

うちの親戚たちはなぜ旅行に行くのに数十万を迂闊に持ち運ぶのだろう。成金なの?それともマヌケ?まぁ、もうじいさんは死んでるから知りようもないが。かなしいかな、私たちはしっかり両方の間抜けの血を引いている。せめて他人に余計な迷惑をかけずに生きましょう。

それはさておき、見つからなくても旅行は始まる。

とりあえず添乗員さんに知らせるとすごい必死で前日止まった宿に連絡してくれた。申し訳ない。

そんでもってその伝え方がまぁ"繁子(祖母)節"だったから聞いてもらおう。

添乗員さん、あのね、全部で40万のアクセサリーの入った袋が無いのよ…」

「えぇ!」

「もしかしたら昨日の宿に置いてきちゃったのかもしれないから連絡してくれない?40万くらいのアクセサリーが入った黒い袋ね、盗られたのかもしれないわ…」

「わ…かりました。すぐに連絡致します。」

これを早口でまくし立てる。ポイントなのが、「40万」という金額連呼すること。その単語いる?

可哀想添乗員さんはすぐに宿を始めとする各所に連絡してくれた。

その間祖母迷惑をかけたなんてさらさら思っておらず、わりと旅行を楽しんでいた。さらには昼食の席で一緒になったご婦人方に「40万くらいのアクセサリー類が無くなったのよ〜」と話していた。ご婦人方は心配してくれたが、傍から聞くと困りに見せかけた金持ち自慢にしか聞こえない。

さら添乗員は休憩時間に入った時に「すみません、もうクリーニングが入っていて、そういった届けは無いようです…」と報告してくれた。ぜんっぜん悪くないのに「申し訳ございません」と述べる添乗員さんが哀れで祖母迷惑をかけていたたまれなかった。

当の本人は「あら…。じゃあどうしようかしら…」と不安げな表情を浮かべたが、盗られた(仮定)ことには微塵の疑いもなく、金のイヤリングだのバカかいカメオだの、アクセサリー類がどんなものだったか説明していた。それを聞いてさら添乗員さんの顔がますます曇る。そりゃ、自分が引率した客がすられたなんて良い話じゃないだろう。しか祖母いわくかなりの高額商品。あるのかは知らないが保険とかそういう手続きだってある。添乗員さんの皮膚の見える頭頂部はこの心労で抜け毛が増えるんじゃなかろうか。

なんだってそんな高いもんを持ってきたんだ。見栄です。って、理由があまりにもしょうもないでしょ。

結局見つかりそうもないままホテルへ。荷解きをしている時祖母が声を上げた

「あ!あったわ!

「えっ!?!?

例のアクセサリーが見つかった。スーツケースポケット部分に入っていたらしい。真っ先に探すべきところでは?そして、

「なんだ、こんなとこにあったのね。」

一言。こういう時、普通の人ならば「よかった…」とか、「心配かけちゃったわね…」とかの反応をすると思うが、そこは祖母他人迷惑をかけたという発想がない。一日がかりで何人も余計な心配をかけたことに対する謝意とか、そういったことはこの人の頭には存在しないのだ。それに気づいて力が抜ける。

添乗員さんと昼のご婦人方はに無事見つかったことを伝えたが、その時も"繁子節"は圧倒的だった。以下はご婦人方に知らせた時の祖母だ。

「ほら、見てぇ〜!見つかったのよ〜!」

と言いながら早速見つかったブローチを胸元に付けたのを見せつけに行った。昼間に散々「盗まれたかも」とか言って心配してもらってた相手にできることじゃない。呆れを通り越して面の皮の厚さに天晴れだわ。その精神力があれば怖いものなんかないだろう。

こうして、40万アクセサリー紛失事件添乗員さんに余計な苦労をかけただけで幕を閉じた。

余談だが、この話はリアルタイムLINEで共有していたのだが、帰国してから父が「ほら見てぇ〜!」と言いながら胸元を指さすモノマネをしばしばやるようになった。こうしてネタにしてはいるが、もし、当時同行していたのが父だったら海外で最悪の親子喧嘩をして帰ってきていたと思う。

閑話・ボッティチェリに敬意を示して。

さて、前回無くしたアクセサリーが無事見つかったが、次の日はフィレンツェにあるウフィツィ美術館に向かう。ボッティチェリの「春」「ヴィーナス誕生」等某ゼリヤ店内で必ずと言っていいほど飾られている有名すぎる絵が見どころだ。

正直ヨーロッパツアーだと1週間とかでいくつもの美術館を巡るから作品ひとつひとつの貴重さとかよりも人でごった返す中、はぐれないよう頑張ってついて行きーの作品チラ見して説明聞きーの写真撮りーのの繰り返しで鑑賞する風情もへったくれもあるもんじゃなかったけど、そんなもんなのか。

ツアー自体の目玉でもあるこの日、祖母特にオシャレをして臨んだ。あのギッチギチのスーツケースからこの日に着る服を決めていたのだと思われる。毎日服を変えていた祖母ファッションショー写真で残しておけばよかった。当時はそんな余裕もなかったが。

その日のコーデの主役は胸元に付けられたバカデカカメオ。5~6cm程のブローチにしてはかなり大きなそれは真偽は知らないが祖母曰くかなり高級なものらしい。そう、前日無くしたと騒ぎを起こしたあれだ。

同じツアーの客にブローチ素敵ねと声をかけられ祖母の鼻は高々。

「えぇ、ボッティチェリに敬意を示してね。ほら、プリマヴェーラの柄なのよ」

添乗員さんにまで聞かれてもないこだわりを披露する祖母。ああもう、添乗員ちょっと引いてるじゃないか他人のフリをさせてくれ

この話、何がすごいって、祖母別に美術に特段関心がある人でもないということ。美術が好きでボッティチェリの実物を見れるのが嬉しい!という人ならばまぁ、「ボッティチェリに敬意を示して」なんて言っても許されるが祖母絵画の前を結構素通りするような人だから、余計に「んなこと言う!?」という気持ちが大きい。普通に生きててそんなの言う様な人は叶姉妹くらいしか思いつかないのだけど、祖母普通一般人じゃん、ハイソぶってるん?恥じゃん、そんで身内じゃん。勘弁してくれ。

しかボッティチェリの実物を間近見てもまぁサイゼで見たのも同じだなぁという感想になった自分ももしかしたら祖母と似たような感性を持っているのかもしれない。血の繋がりに震える。しょぼい感想しか言えなくて情けなくなるが、貴重なものを鑑賞したこと自体は間違いなく良い経験になったと思いたい。小学2年生並の感想ではあるけど。


5章 ナポリと靴

青の洞窟に行く日、ついに私は限界を迎え、その日の観光を全てブッチして一日ホテルに留まる権利を獲得した。そして、ここまでで祖母性格をなんとなく知っているならばこの権利を得るまでにも戦いがあったことも想像に難くないだろう。

この作戦はまず第一に私とおばあちゃんとの別行動が肝だ。というか、そのためだけに私はわざわざ観光の目玉ともいえる青の洞窟キャンセルしたのだ。

朝食の時間から勝負は始まった。朝食会場に着くと同時に添乗員に駆け込み

「スミマセン、チョットタイチョウガワルイノデ今日観光ホテルヤスマセテイタダキタイデス」

添乗員は当然心配ポーズを取りながらも了承する。

「あら!そしたら私も一緒にいた方がいいかしら!?

間髪入れず飛んできた祖母(謎自信杖無し)の攻撃に、勘弁してくれ!!!叫びたくなる。若干叫び漏れたかもしれない。

大丈夫です!なのでおばあちゃんはぜひ行ってきてください!!!!!貴重な体験ですし!!!!!!

ビックリマークの数は必死さの証。ここで折れたら全部ムダ。白刃戦の火花が散った。

「でも…」

ダイジョウブデスカラ!!!!!!

押し問答を何回か繰り返し、半ば無理矢理一人の休暇を勝ち取った。勝ちました。人生は強引さが必要な時もあって、それは今だった。朝から何をやっているんだろう。

部屋でのことは特に書くともないけど、FGO夏イベをやっていたことと、わりと階数の高い部屋で窓がやたら汚かったことぐらい。

私が一人時間を無為ソシャゲに費やしている間に事件は起こった。祖母は、ウン年前、下手したら二桁年前に買った慣れない靴を引っ張り出してきていたのだった。ツアーについていけなくなったあたりから「靴が悪いのよね!前の奴だから!」と旅行初日から怪しい声を聞いていたその靴が遂にぶっ壊れたという。

身体能力ごまかすような靴への悪態を聞くたびに普通に靴は古いし本人の体力も身体能力も落ちてますよ、の言葉を喉元で押しとどめていた。あたりまえ体操過ぎる。

帰ってきた祖母第一声は「この靴ナポリで買ったの!」だった。足元にはメタリックな輝きを放つパープルの靴が光る。まずなんで洞窟を見に行った人の足元が新しくなって帰ってきてんの?

頭に???が浮かぶ

肝心の洞窟はと言うと「ああ、綺麗だったわよ、うん。」とホントに行った???と思うようなうっすい反応。

その後ろを添乗員さんが「すごかったですよおばあ様。店内でたくさん試し履きをされていて」と伝えてくれた。

すごい、見てないのに光景が目に浮かぶ添乗員さんにお世話を丸投げしたようなもんだ。心なしかげっそりして見えて申し訳なさが募る。ごめん、でも限界だったんだ。

当の本人はケロッとしておニューの靴にご満悦なようだ。きっと気に入るものが出てくるまで沢山試着したのだろうと想像して頭が痛くなる。添乗員さんの様子を見るに多分現地の店員さんにも日本語で「もっと𓏸𓏸なのはないの!?」とかなんとか言ってたんだろうなあと思う。言葉の通じない異国の地で謎に自信に満ち溢れてる(そのくせ心配性な)のはなぜなんだ。

こうして、ぶっ壊れたウン10年前の靴はろくに使われずに外国ホテルに捨てられて行き、おばあちゃんの足元は新しく"ナポリで買った靴"で飾られ、その後の旅路を共にすることとなった。

今回の教訓:靴は履きなれたもの履いて行こう。

間違っても大事しまい込んだ靴を久々に出すもんじゃないよ、旅先でぶっ壊れるからね。

六章 おばあちゃんクレーム

クレームクレーム (クレイム、英語: customer complaint, consumer complaint)は、サービスに対する苦情や改善要求契約あるいは法律上権利請求を指す和製英語。ーWikipediaより

クレームを入れたことはあるだろうか。私はない。大体の人もそこまでのことがなければクレームを入れることは無いと思う。サービス側が悪いこともあるが、客側がかなり無茶苦茶をいうことがある。無茶苦茶クレームを入れる人のことをクレーマーと呼び、さらサービスだけでなく個人的な怒りも乗せてくるような輩は一段昇格して「モンスタークレーマー」と呼ばれる。こうなってくると、もうヒューマンじゃありません。ホモ・サピエンスから新しい生き物への変身だ。

コールセンターアルバイトで実際にクレームを受けたことがあるが、その時は相手の「だいたいお宅はさあ!」との発言に(本当にこんなことを言う人がいるんだ!)と感動したものだ。今まで私が見てきた創作内のクレーマーが言ってたことそのまんまの言葉を受け取って、おお!と今までの答え合わせができた気分だった。まぁ、バイトの内容的に相手の氏名住所生年月日職業家族構成家族情報も全部知っているという圧倒的に有利な立場だったから慌てなかったというのもある。

さて、クレーマー対処には同じ気持ちになって怒ると有効というのがある。自分より起こってる人を見て逆にクレーマー側が冷静になるとか、自分の怒りが認められたと思うことによって満足するらしい。

一方で、対処相手同調してくれたと思い込みさらに怒りがヒートアップするタイプもいる。もちろん祖母後者だった。

悲惨

ツッコミ祖母ファンタスティックで困るって話【不在】

膝の手術を3回受けた70代祖母が同行者の孫に無断でイタリア縦断弾丸ツアーに申し込んだ話。

序章 不安しかない出発

一章 〜杖買うって言ったじゃん!!〜

二章 「歩くのが早すぎるのよあのオバサン!」

三章 こんなとこに住む人の気がしれませんよね

四章 40万()のアクセサリー

五章 ナポリと靴

六章 おばあちゃんクレーム

七章 ローマの夕食

終章 逃げ切った空港バス

サイドストリー

シャワーとかは感覚で使わせて欲しい

・激重スーツケース

・Tボーンステーキ〜季節のマウントを添えて〜

・自慢話と夏の空

ボッティチェリに敬意を示して。

・嵐ってすげぇや!

序章 不安しかない出発

孫が中学三年になるのに合わせて祖母海外旅行に行きたいと言い出した。

昔は海外によく行っており孫と一緒に行くのが夢だったんだそう。

そこで白羽の矢が立ったのが、2番目の孫で初の女の子わたし

おばあちゃんは息子しかいないから初めての女の子をかわいがって、よく自分の好みの服やらを買って着せられた。娘がいたらしたかたことを私にしてる感じ。

あとまぁ「孫と一緒に旅行!」ってのが老人にとってはステータスなんだね。「孫と海外旅行をするくらい仲が良くて金銭的にも裕福な家庭」みたいなさ。

「あらお孫さんと旅行?いいわね〜羨ましいわ〜」って言われたいのもあったと思う。そりゃあ孫連れて旅行してる人がいたらそういう反応しかないでしょ。

当時は何も知らんかったか旅行行くのに全然賛成で二つ返事でOKしたし海外行けんの楽しみにしてた。

祖母は膝が悪く何度か手術の経験もあるため、最初は膝のこともあるしバンクーバーあたりのひとつ都市に留まってゆっくりしようねって話してた。

それが5月のある日

「孫ちゃんイタリアにしない!?もう申し込んじゃった!」

って。ねぇ、あんた。

パンフレット見せてもらったらまぁイタリアを北から南まで大移動する8日間の超弾丸ツアー。母が「大丈夫なんですか?」と心配そうに聞いても「大丈夫よ〜!」で聞きゃしない。

身体爆弾抱えてる人がどうしてそこまで自信満々になれるのか。謎です。

テンションの上がった人間は突拍子もないことを言い出すの典型を目の前で見た。

1章 〜杖買うって言ったじゃん!!〜

そして迎えた当日、前泊する為に祖母の家に行った私が「杖あります?」って聞いたら、自信満々に「無いわ!でも多分大丈夫だと思うから!☺️」

まって??

いやもう、「なんで??」の一言に尽きる。

だって言ったもん、「買う」って言ってたやんけ。母さんがおばあちゃんの膝を考慮して折りたたみ式の勧めたり口酸っぱくして杖を持っていけって言ってたから。そりゃあ買ってると思ってたし若くないんだから過信しないでくれ、たのむから

ここで私が間違ったのは不安に思いながらもすぐそばショッピングモールに走って杖を買いに行かなかったこと。これが後に解決できない大問題となる。

今なら過去の私をぶん殴ってでも杖買ってこっそり自分スーツケースに突っ込む。もし声だけでも伝えられるなら夜とか関係なしに「杖を探しに走れ〜!!!!!」って叫ぶ。絶対に。

「何かあったら現地で買うわ!」って言ってたか大丈夫かと思ってた。

予想してたとおり毎日足が痛くなるくらい歩く超弾丸ツアー。15歳の私でそうなんだから70代の祖母はさぞ辛かったと思う。

でもね?普通に考えて膝にボルト埋まってて普段杖ついてんのに、どう見ても歩くツアーに杖の1本も持ってかないなんて、そんなことある

現地について2日目くらいに高級店が並ぶ通りで杖を見つけた。べっ甲の持ち手のついたツヤツヤの杖だったからこれならおばあちゃんも満足だろうと思って「杖ありましたよ!」って声かけた。のに。

「でもね〜、ここ(現地)の人に合わせてあるからおっきいのよ」

なんて??????

現地で買うって?言ってませんでした???

祖母は中肉中背、ヨーロッパ基準の杖はそりゃ合わんだろう

ちょっとマジでよく分からないんだけどそんなん最初からお前わかってたの?つまり絶対買う気ないのに買うって言ってたんか?って。

既にツアーの列から遅れて添乗員さんに迷惑かけてんのに何言ってんの?って。

オシャレでプライドの高い祖母にとって杖を着いて歩くのは格好悪いと、ただそれだけだったのだ。

結局杖は買わず観光続行。明らかに膝を気にかけております

miss! 選択 を 間違え た !

地獄ルート に 決定 します !

to be continued

閑話 シャワーとかは感覚で使わせて欲しい

イタリアに着いて初日夕方に到着したのでそこからバスに乗る。着く少し前に機内食が出たから夕飯は無し、この日はホテル直行して寝るだけ、明日から観光が始まる。

10時間以上のフライトで腰は痛いしケツはもじょもじょするしで、10時間前に一瞬顔を合わせた人たちと一緒のバスに乗ってホテルへ向かう。

ホテルの部屋へ入り、荷物の整理をして、今すぐシャワーを浴びて寝たいところだが事は起こった。

シャワーが出ないのだ。

というか、湯をシャワーから出せないのだ。

普通、コックを上下に動かせば水が出るし、それをひねれば温度調節ができる。少なくとも日本ではそうだ。

このシャワーはどうだろう。コックを上にあげると蛇口から水が出る。コックをひねって温度調節も可能だ。それでも蛇口から繋がるシャワーはうんともすんとも言わなかった。

困った。いちおう先進国なのに世界共通必須のものの使い方がわからないなんてことある?私はある

もういっそこの蛇口で滝行をするしかないのか?とまで考えた。

長旅直後に知らない土地で使い方がわからなくてゆっくり風呂にも入れないなんて哀れだね。

しばらく考えて、海外経験豊富なおばあちゃんなら知ってるかなと思って聞いてみたら、祖母はすぐに「フロントに連絡するわ!」と。

あんたも知らないんかーい

いやいいんだけど、知らないのは別に良いのだけどね、ここでフロントに連絡してもイタリア語なんてさっぱりだし、なんなら英語も怪しい祖母と孫で外人スタッフコミュニケーションが取れるなんて到底思えない。

それだけは勘弁してくれの一心で私はひたすらスマホで使い方を探した。

その間も祖母3分に1回「やっぱりフロントに聞いた方が良いんじゃないかしら」と言ってきた。祖母なりに心配だったのだと思う。その自信はどこから来るのかだけ聞かせて欲しい。

型番を検索しても外国語のページが出るばかりで、祖母によるホテルスタッフ襲来の圧を受けながら色々いじくっていたら、ふとした拍子にシャワーから水は出た。

蛇口から水を出した状態蛇口の先の部分を引っ張るとシャワーが出る仕組みだったらしい。初見しか

なんでこんなとこで1人謎解きやってるのかさっぱり分からないが、ホテルスタッフを呼ばれる前に解決できたのはファインプレーだったと今も思っている。

二章 「歩くのが早すぎるのよあのオバサン!」

歩く!歩く!歩く!

弾丸ツアーはひたすら歩く。海外旅行に行く層なんて暇と金のある金持ちのじいさんばあさんが主なのに、旅行会社のツアーは「夢の🎶イタリア一周」だとか、「スペイン世界遺産ツアー」だとかの移動にかなり無理があるツアーばかりを組んでくる。

東京の有名観光地を巡るだけのツアーとか作れよ

例に出したのは私が実際に祖母(父方 母方)と参加したツアーだ。そしてどちらも参加者の平均年齢が60を越していた。

老人、己の体力を過信するな。

しかしたらゆったりしたツアーもあったかもしれないけど、私が知る前に祖母は申し込んでいたから知る由もない。そゆとこの報連相大事だと思うんだ!

数日で全部を回ろうなんてツアーでは大体の日程がメチャクチャ歩いてるか数時間バスに乗るかの2択になるが、直射日光を浴びて歩いたジジババばかりのバスなんて小学生遠足帰りのバスより爆睡率が高い。

寝息の聞こえる静まり返ったバス内は幼稚園のお昼寝の時間と同じ空間だった。

日に当ててから涼しいとこでゆっくりさせるのはね、寝かしつけの方法なんよ。

私はイタリアに行ってまでソシャゲガチャを引いて、推しが出ては「ありがとうイタリア…😭🙏」とTwitterつぶやくだけになった。景色は飽きる

観光地に着くとその場限りの現地ガイドが着くことがままある。

大体このガイドはやたら大声でハキハキと話す細身な40代くらいの女性が多い。あとなんかダサい旗持ってるよね、キティちゃんとか。

そんで、そのハキハキしたおばさんガイドはめちゃめちゃ歩くのが早かった。大股でズンドコ行くので必死で追いかけるが、配布のトランシーバー早口観光地の説明をするから忙しい。

実績解除のための観光だ。この現地ガイドにより観光RTA(リアルタイムアタック)に様変わりした。

参加者も置いていかれないよう頑張って着いていくが、ここで忘れちゃいけないのが祖母だ。

観光は現地ガイドが先頭に立ち先導しつつ、はぐれる人がいないよう1番後ろを常勤ガイドで挟む姿勢を取る。

私が息切れしながら振り返ると、横にいたはずのおばあちゃんがいなかった。

前に言った通り祖母は膝が悪く、普段杖をついているくらいだから当然歩くのが遅い。それに杖無しというデバフ+でこぼこの石畳+傾斜が拍車をかけた。

「歩くのが早すぎるのよあのオバサン!」

追いついた時、祖母一生懸命歩きながら悪態をついていた。

うん、まあ、なんだろう。同情できない。

列の1番後ろでガイドさんに付き添ってもらって悪態をつくって、どう???

ガイドさん、ごめんな。

杖があればどんなに楽だっただろうと今更ながら後悔したし、この旅行中頭10%くらいでは常に杖のことを考えていた。ちなみに今でも百均で杖を見ると「この!クソ!!これがあれば!!」と思う。500円しないで買えるんだぜ?

閑話 クソ重スーツケース

表題の通りである。おばあちゃんスーツケースバカクソ重いって話。

おばあちゃんスーツケースが重量制限心配になるくらいマジでバカ重かったんだけど、

「何も入ってないのよ〜このスーツケースいから〜」って言ってたし、古いスーツケースの重さなんて知らんからそんなもんかなって思ってた。ハードケースだったし。

重量制限23キロまでで、おばあちゃんのは20キロくらいだったはず。行きの時点でこれって土産のも買うはずだけど大丈夫????となったがホテルで開けて驚いた。

広げた両側に服が隙間なくギッチリ詰め込まれていた。

ニモ…入って…ない…❓

スーツケースが古いとかそんな問題じゃねーよ。ギチギチに布詰めて「何も入ってない」なんて言える姿勢は逆にすげーよ。

ちょっと冷静になったけどこの後のお土産タイムで早速おばあちゃんが買ったワイン旅行中ずっと私のスーツケースに入れて運ばれた。たまにスーツケースから瓶が擦れて酒屋の音がした。

旅行の回数が多いだけの自称旅慣れてると本当の旅に慣れてる人というのは別物だ。

閑話 Tボーンステーキ〜季節のマウントを添えて〜

閑話3つ目である。ちなみに書いてあること全部まだ2日くらいで起こったことで、たかだか1週間程度の旅行でよくここまでネタがあるなとしみじみ思う。

一応海外旅行に行くからには大体のツアーには現地の有名料理が組み込まれている。Tボーンステーキもそれのうちの1回。2日目の夕飯だったかな。

「夕ご飯のメインはステーキです」

ガイドさんがメニューを読み上げてなんかよくわからんサラダとか食べて、例のメインは来た。

ミスター味っ子存在だけは知ってる料理だけあって私は若干テンションが上がっていた。

出てきた肉は画像の通りである

第一印象、「左ちっっっさ!!!!」

漫画の微かな記憶では左がヒレで右がサーロイン、さっぱりしたヒレを先に食べ脂の乗ったサーロインを味わうのが鉄板だと味っ子の顔のうるさい審査員が言っていた。

記憶のTボーン比率は約1:2、出てきた肉の比率は1:5くらい。申し訳程度のヒレ肉に思わず笑ってしまった。これ、わざわざTボーンにする必要ある?

まぁそれは例によって外国なのでサーブされた人によって大きさも全然違っていた。海外に行ってまで日本のような画一化を求めるのが間違っているとも言える。日本が細かいのか、海外が雑なのか。

肉質にも差があって、同じテーブルのおじいさんは「固すぎて食べられない」と言っていた

私のは食べられないって程じゃなかったけど、先に言ったようにツアー参加者は老人の方が大体だ。その人たちにこれは重いんじゃないかと思う。

そっかーとか思いつつ1人で黙々と食べてたら祖母

「そうかしら?私のすっごく柔らかいのよ!ほら!」

と、見せつけるように肉を切っていた。肉が固いと言っていた人の目の前で。

何故。

嫌がらせか?と思ったが、別に祖母はそんなこと考えておらず、ただ思ったことを言っただけだ。それがナチュラルマウントになる人なのだ純粋培養のヤバ人(やばんちゅ)である。悪意は一切ない。

そしてその素直な性格がこの旅行悲惨にした一番の原因である

ただただ、いたたまれなかった。ここで私が「そういう意図はないんです!」なんてことは到底言えないし、言ったところで祖母理解するような人じゃないし、わたしにできることと言ったら押し黙って肉を食うだけだった。

言われた同じテーブルの人たちは「人によって差があるのね〜」とかで流してくれた。大人だ。

そしてうちの祖母がごめん。

3章 「こんなとこに住む人の気がしれませんよね」

イタリアといえばベネチア水の都。今回のツアーももちろんベネチア観光が含まれていた。

こんなにネタがある時点ででお察しだとは思うが、祖母はかなり癖が強い。私と年代が違うから、というだけでなく単に人間としての癖が強すぎる。だから付き合うにはかなりコツなり話し方なりに工夫が必要だ。特殊食材

祖母の特徴を端的に並べると

お嬢様趣味(メルヘン)気質なとこがある。

・謎の自信を持つ。

・反面、少々過剰に心配性な面もある。

個人的英語のレッスンを習っていた。

介護息抜き海外旅行へ行っていた。特にヨーロッパを中心に巡っていてイタリアにはもう何回も来たからもう飽きちゃったくらい!が旅の口癖だった。

謎の自信、杖の件はこれが遺憾なく発揮された結果だ。このエピソード祖母人間性が伝わったかと思う。決して悪い人ではないから逆にタチが悪いのだ。悪意じゃないから私もそんな強く言えないし、そもそも強く言えるような間柄でもないのがさらに状況の悪化拍車をかけた。私は押しに弱い典型的な日本人であったから余計に。あの場にいたのがアメリカ人かもしくは私たちの母だったら「ダメよ!杖を持たないと出発しないから!」と断固拒否姿勢を見せただろう。私も1人ストライキを決行すればよかった。

話を戻そう、ベネチアである

ここで問題なのが「イタリアにはもう何回も来て飽きちゃった!」の口癖だ。

わざわざ12時間飛行機に乗ってケツを酷使して見知らぬ土地に降り立って言うことがそれなの、普通にやばい。現地ディスしたい行動力の鬼なの?

修学旅行の同じ班に到着直後から「もう来すぎて飽きちゃった!」なんて言う奴がいたら、そいつ絶対回る友達いないでしょ。もし現地の京都人に聞かれて初手からぶぶ漬けを出されても文句は言えない。花輪くんでもそんなマウントは取らん。

しかし一番直近でも10年以上前イタリアだって発展し続けるのだ。祖母は旅の間中も思い出のイタリア(思い出補正シマシ)に浸り続けている。

ベネチアは陸から少し離れた場所にあり小さな船に乗って向かう。

海の水は綺麗ではないが、所狭しとゴンドラが並び、ヨーロッパ建築様式で作られたカラフル屋根や壁に白い柱、窓の一つ一つまで細かな意匠が凝らされた建物がずらりと並び、それらが海の上に浮かぶ光景は圧巻だった。色んな作品の題材になるわけだ。これは日本では見れない、世界は綺麗なものがいっぱいあるなぁ、連れてきてもらってありがたいなと素直に感謝した。

水に浮かぶふかふかした地面の繋ぎ目を歩き、現地ガイドさんの説明を聞きツアーの皆さんもワクワクした目で街を見渡しているその時

「こんなとこに住む人の気がしれませんよね〜」

ここでタイトル発言だ。

見れば祖母が隣の人になかなかの声量で話しかけていた。あえての悪意とかではなく井戸端会議で「や〜ね」とでも言うような表情で。

やめろや。思うのはまだ良いとして、百歩譲って話しかけるなや。瞬時に吹っ飛ぶ感謝もっとありがたがらせてくれ。

隣の人はどんな反応をしたっけ。曖昧に相槌を打っていたっけ。でもこの場で言うべき言葉ではないことだけはわかる。

KY発言選手権があればこの発言はかなり上位に食い込む確信があるし、さらに現地で言ったことで芸術点も加算、相当な高得点を取れるはずだ。エピソードとして聞く分には良いのだけども。

これによって私は生涯ベネチアを思い出す際にはこの時の祖母発言とあのいたたまれない気持ちを思い出すのだ。なんの呪いだよ。

以上、ベネチアでの思い出でした。

まぁこの後も絆創膏を探してドラッグストア店員(イタリア人)に「Where is バンドエイド?」と英語で聞いたり(結局買えなくて私が持っていたのを渡した)自由時間迷子になったり私が素敵な羽根ペン買ったら「お金あるわね〜」と本人にその気はなくても嫌味と取れる事を言われたりがありましたがエピソードとしては”弱”なので口頭で説明すれば良いかと思います

四章 40万()のアクセサリー

その日祖母は朝からガサガサと何かを探し回っていた。

「無いわね〜」

「何かなくしたんですか?」

アクセサリーが入った袋がないのよ」

昨日はあったはずのアクセサリー類がまとめて見つからないのだという。身なりにこだわる祖母だ。アクセサリーもこの服にこれを!というものをあのギチギチのスーツケースに詰め込んできたらしい。

「あら、どうしようかしら〜……40万くらいするんだけど……」

パタパタと探してる最中爆弾発言に思わず固まった。なんだって

「あれ全部で40

悲惨

ツッコミ祖母ファンタスティックで困るって話【不在】

膝の手術を3回受けた70代祖母が同行者の孫に無断でイタリア縦断弾丸ツアーに申し込んだ話。

序章 不安しかない出発

一章 〜杖買うって言ったじゃん!!〜

二章 「歩くのが早すぎるのよあのオバサン!」

三章 こんなとこに住む人の気がしれませんよね

四章 40万()のアクセサリー

五章 ナポリと靴

六章 おばあちゃんクレーム

七章 ローマの夕食

終章 逃げ切った空港バス

サイドストリー

シャワーとかは感覚で使わせて欲しい

・激重スーツケース

・Tボーンステーキ〜季節のマウントを添えて〜

・自慢話と夏の空

ボッティチェリに敬意を示して。

・嵐ってすげぇや!

序章 不安しかない出発

孫が中学三年になるのに合わせて祖母海外旅行に行きたいと言い出した。

昔は海外によく行っており孫と一緒に行くのが夢だったんだそう。

そこで白羽の矢が立ったのが、2番目の孫で初の女の子わたし

おばあちゃんは息子しかいないから初めての女の子をかわいがって、よく自分の好みの服やらを買って着せられた。娘がいたらしたかたことを私にしてる感じ。

あとまぁ「孫と一緒に旅行!」ってのが老人にとってはステータスなんだね。「孫と海外旅行をするくらい仲が良くて金銭的にも裕福な家庭」みたいなさ。

「あらお孫さんと旅行?いいわね〜羨ましいわ〜」って言われたいのもあったと思う。そりゃあ孫連れて旅行してる人がいたらそういう反応しかないでしょ。

当時は何も知らんかったか旅行行くのに全然賛成で二つ返事でOKしたし海外行けんの楽しみにしてた。

祖母は膝が悪く何度か手術の経験もあるため、最初は膝のこともあるしバンクーバーあたりのひとつ都市に留まってゆっくりしようねって話してた。

それが5月のある日

「孫ちゃんイタリアにしない!?もう申し込んじゃった!」

って。ねぇ、あんた。

パンフレット見せてもらったらまぁイタリアを北から南まで大移動する8日間の超弾丸ツアー。母が「大丈夫なんですか?」と心配そうに聞いても「大丈夫よ〜!」で聞きゃしない。

身体爆弾抱えてる人がどうしてそこまで自信満々になれるのか。謎です。

テンションの上がった人間は突拍子もないことを言い出すの典型を目の前で見た。

1章 〜杖買うって言ったじゃん!!〜

そして迎えた当日、前泊する為に祖母の家に行った私が「杖あります?」って聞いたら、自信満々に「無いわ!でも多分大丈夫だと思うから!☺️」

まって??

いやもう、「なんで??」の一言に尽きる。

だって言ったもん、「買う」って言ってたやんけ。母さんがおばあちゃんの膝を考慮して折りたたみ式の勧めたり口酸っぱくして杖を持っていけって言ってたから。そりゃあ買ってると思ってたし若くないんだから過信しないでくれ、たのむから

ここで私が間違ったのは不安に思いながらもすぐそばショッピングモールに走って杖を買いに行かなかったこと。これが後に解決できない大問題となる。

今なら過去の私をぶん殴ってでも杖買ってこっそり自分スーツケースに突っ込む。もし声だけでも伝えられるなら夜とか関係なしに「杖を探しに走れ〜!!!!!」って叫ぶ。絶対に。

「何かあったら現地で買うわ!」って言ってたか大丈夫かと思ってた。

予想してたとおり毎日足が痛くなるくらい歩く超弾丸ツアー。15歳の私でそうなんだから70代の祖母はさぞ辛かったと思う。

でもね?普通に考えて膝にボルト埋まってて普段杖ついてんのに、どう見ても歩くツアーに杖の1本も持ってかないなんて、そんなことある

現地について2日目くらいに高級店が並ぶ通りで杖を見つけた。べっ甲の持ち手のついたツヤツヤの杖だったからこれならおばあちゃんも満足だろうと思って「杖ありましたよ!」って声かけた。のに。

「でもね〜、ここ(現地)の人に合わせてあるからおっきいのよ」

なんて??????

現地で買うって?言ってませんでした???

祖母は中肉中背、ヨーロッパ基準の杖はそりゃ合わんだろう

ちょっとマジでよく分からないんだけどそんなん最初からお前わかってたの?つまり絶対買う気ないのに買うって言ってたんか?って。

既にツアーの列から遅れて添乗員さんに迷惑かけてんのに何言ってんの?って。

オシャレでプライドの高い祖母にとって杖を着いて歩くのは格好悪いと、ただそれだけだったのだ。

結局杖は買わず観光続行。明らかに膝を気にかけております

miss! 選択 を 間違え た !

地獄ルート に 決定 します !

to be continued

閑話 シャワーとかは感覚で使わせて欲しい

イタリアに着いて初日夕方に到着したのでそこからバスに乗る。着く少し前に機内食が出たから夕飯は無し、この日はホテル直行して寝るだけ、明日から観光が始まる。

10時間以上のフライトで腰は痛いしケツはもじょもじょするしで、10時間前に一瞬顔を合わせた人たちと一緒のバスに乗ってホテルへ向かう。

ホテルの部屋へ入り、荷物の整理をして、今すぐシャワーを浴びて寝たいところだが事は起こった。

シャワーが出ないのだ。

というか、湯をシャワーから出せないのだ。

普通、コックを上下に動かせば水が出るし、それをひねれば温度調節ができる。少なくとも日本ではそうだ。

このシャワーはどうだろう。コックを上にあげると蛇口から水が出る。コックをひねって温度調節も可能だ。それでも蛇口から繋がるシャワーはうんともすんとも言わなかった。

困った。いちおう先進国なのに世界共通必須のものの使い方がわからないなんてことある?私はある

もういっそこの蛇口で滝行をするしかないのか?とまで考えた。

長旅直後に知らない土地で使い方がわからなくてゆっくり風呂にも入れないなんて哀れだね。

しばらく考えて、海外経験豊富なおばあちゃんなら知ってるかなと思って聞いてみたら、祖母はすぐに「フロントに連絡するわ!」と。

あんたも知らないんかーい

いやいいんだけど、知らないのは別に良いのだけどね、ここでフロントに連絡してもイタリア語なんてさっぱりだし、なんなら英語も怪しい祖母と孫で外人スタッフコミュニケーションが取れるなんて到底思えない。

それだけは勘弁してくれの一心で私はひたすらスマホで使い方を探した。

その間も祖母3分に1回「やっぱりフロントに聞いた方が良いんじゃないかしら」と言ってきた。祖母なりに心配だったのだと思う。その自信はどこから来るのかだけ聞かせて欲しい。

型番を検索しても外国語のページが出るばかりで、祖母によるホテルスタッフ襲来の圧を受けながら色々いじくっていたら、ふとした拍子にシャワーから水は出た。

蛇口から水を出した状態蛇口の先の部分を引っ張るとシャワーが出る仕組みだったらしい。初見しか

なんでこんなとこで1人謎解きやってるのかさっぱり分からないが、ホテルスタッフを呼ばれる前に解決できたのはファインプレーだったと今も思っている。

二章 「歩くのが早すぎるのよあのオバサン!」

歩く!歩く!歩く!

弾丸ツアーはひたすら歩く。海外旅行に行く層なんて暇と金のある金持ちのじいさんばあさんが主なのに、旅行会社のツアーは「夢の🎶イタリア一周」だとか、「スペイン世界遺産ツアー」だとかの移動にかなり無理があるツアーばかりを組んでくる。

東京の有名観光地を巡るだけのツアーとか作れよ

例に出したのは私が実際に祖母(父方 母方)と参加したツアーだ。そしてどちらも参加者の平均年齢が60を越していた。

老人、己の体力を過信するな。

しかしたらゆったりしたツアーもあったかもしれないけど、私が知る前に祖母は申し込んでいたから知る由もない。そゆとこの報連相大事だと思うんだ!

数日で全部を回ろうなんてツアーでは大体の日程がメチャクチャ歩いてるか数時間バスに乗るかの2択になるが、直射日光を浴びて歩いたジジババばかりのバスなんて小学生遠足帰りのバスより爆睡率が高い。

寝息の聞こえる静まり返ったバス内は幼稚園のお昼寝の時間と同じ空間だった。

日に当ててから涼しいとこでゆっくりさせるのはね、寝かしつけの方法なんよ。

私はイタリアに行ってまでソシャゲガチャを引いて、推しが出ては「ありがとうイタリア…😭🙏」とTwitterつぶやくだけになった。景色は飽きる

観光地に着くとその場限りの現地ガイドが着くことがままある。

大体このガイドはやたら大声でハキハキと話す細身な40代くらいの女性が多い。あとなんかダサい旗持ってるよね、キティちゃんとか。

そんで、そのハキハキしたおばさんガイドはめちゃめちゃ歩くのが早かった。大股でズンドコ行くので必死で追いかけるが、配布のトランシーバー早口観光地の説明をするから忙しい。

実績解除のための観光だ。この現地ガイドにより観光RTA(リアルタイムアタック)に様変わりした。

参加者も置いていかれないよう頑張って着いていくが、ここで忘れちゃいけないのが祖母だ。

観光は現地ガイドが先頭に立ち先導しつつ、はぐれる人がいないよう1番後ろを常勤ガイドで挟む姿勢を取る。

私が息切れしながら振り返ると、横にいたはずのおばあちゃんがいなかった。

前に言った通り祖母は膝が悪く、普段杖をついているくらいだから当然歩くのが遅い。それに杖無しというデバフ+でこぼこの石畳+傾斜が拍車をかけた。

「歩くのが早すぎるのよあのオバサン!」

追いついた時、祖母一生懸命歩きながら悪態をついていた。

うん、まあ、なんだろう。同情できない。

列の1番後ろでガイドさんに付き添ってもらって悪態をつくって、どう???

ガイドさん、ごめんな。

杖があればどんなに楽だっただろうと今更ながら後悔したし、この旅行中頭10%くらいでは常に杖のことを考えていた。ちなみに今でも百均で杖を見ると「この!クソ!!これがあれば!!」と思う。500円しないで買えるんだぜ?

閑話 クソ重スーツケース

表題の通りである。おばあちゃんスーツケースバカクソ重いって話。

おばあちゃんスーツケースが重量制限心配になるくらいマジでバカ重かったんだけど、

「何も入ってないのよ〜このスーツケースいから〜」って言ってたし、古いスーツケースの重さなんて知らんからそんなもんかなって思ってた。ハードケースだったし。

重量制限23キロまでで、おばあちゃんのは20キロくらいだったはず。行きの時点でこれって土産のも買うはずだけど大丈夫????となったがホテルで開けて驚いた。

広げた両側に服が隙間なくギッチリ詰め込まれていた。

ニモ…入って…ない…❓

スーツケースが古いとかそんな問題じゃねーよ。ギチギチに布詰めて「何も入ってない」なんて言える姿勢は逆にすげーよ。

ちょっと冷静になったけどこの後のお土産タイムで早速おばあちゃんが買ったワイン旅行中ずっと私のスーツケースに入れて運ばれた。たまにスーツケースから瓶が擦れて酒屋の音がした。

旅行の回数が多いだけの自称旅慣れてると本当の旅に慣れてる人というのは別物だ。

閑話 Tボーンステーキ〜季節のマウントを添えて〜

閑話3つ目である。ちなみに書いてあること全部まだ2日くらいで起こったことで、たかだか1週間程度の旅行でよくここまでネタがあるなとしみじみ思う。

一応海外旅行に行くからには大体のツアーには現地の有名料理が組み込まれている。Tボーンステーキもそれのうちの1回。2日目の夕飯だったかな。

「夕ご飯のメインはステーキです」

ガイドさんがメニューを読み上げてなんかよくわからんサラダとか食べて、例のメインは来た。

ミスター味っ子存在だけは知ってる料理だけあって私は若干テンションが上がっていた。

出てきた肉は画像の通りである

第一印象、「左ちっっっさ!!!!」

漫画の微かな記憶では左がヒレで右がサーロイン、さっぱりしたヒレを先に食べ脂の乗ったサーロインを味わうのが鉄板だと味っ子の顔のうるさい審査員が言っていた。

記憶のTボーン比率は約1:2、出てきた肉の比率は1:5くらい。申し訳程度のヒレ肉に思わず笑ってしまった。これ、わざわざTボーンにする必要ある?

まぁそれは例によって外国なのでサーブされた人によって大きさも全然違っていた。海外に行ってまで日本のような画一化を求めるのが間違っているとも言える。日本が細かいのか、海外が雑なのか。

肉質にも差があって、同じテーブルのおじいさんは「固すぎて食べられない」と言っていた

私のは食べられないって程じゃなかったけど、先に言ったようにツアー参加者は老人の方が大体だ。その人たちにこれは重いんじゃないかと思う。

そっかーとか思いつつ1人で黙々と食べてたら祖母

「そうかしら?私のすっごく柔らかいのよ!ほら!」

と、見せつけるように肉を切っていた。肉が固いと言っていた人の目の前で。

何故。

嫌がらせか?と思ったが、別に祖母はそんなこと考えておらず、ただ思ったことを言っただけだ。それがナチュラルマウントになる人なのだ純粋培養のヤバ人(やばんちゅ)である。悪意は一切ない。

そしてその素直な性格がこの旅行悲惨にした一番の原因である

ただただ、いたたまれなかった。ここで私が「そういう意図はないんです!」なんてことは到底言えないし、言ったところで祖母理解するような人じゃないし、わたしにできることと言ったら押し黙って肉を食うだけだった。

言われた同じテーブルの人たちは「人によって差があるのね〜」とかで流してくれた。大人だ。

そしてうちの祖母がごめん。

3章 「こんなとこに住む人の気がしれませんよね」

イタリアといえばベネチア水の都。今回のツアーももちろんベネチア観光が含まれていた。

こんなにネタがある時点ででお察しだとは思うが、祖母はかなり癖が強い。私と年代が違うから、というだけでなく単に人間としての癖が強すぎる。だから付き合うにはかなりコツなり話し方なりに工夫が必要だ。特殊食材

祖母の特徴を端的に並べると

お嬢様趣味(メルヘン)気質なとこがある。

・謎の自信を持つ。

・反面、少々過剰に心配性な面もある。

個人的英語のレッスンを習っていた。

介護息抜き海外旅行へ行っていた。特にヨーロッパを中心に巡っていてイタリアにはもう何回も来たからもう飽きちゃったくらい!が旅の口癖だった。

謎の自信、杖の件はこれが遺憾なく発揮された結果だ。このエピソード祖母人間性が伝わったかと思う。決して悪い人ではないから逆にタチが悪いのだ。悪意じゃないから私もそんな強く言えないし、そもそも強く言えるような間柄でもないのがさらに状況の悪化拍車をかけた。私は押しに弱い典型的な日本人であったから余計に。あの場にいたのがアメリカ人かもしくは私たちの母だったら「ダメよ!杖を持たないと出発しないから!」と断固拒否姿勢を見せただろう。私も1人ストライキを決行すればよかった。

話を戻そう、ベネチアである

ここで問題なのが「イタリアにはもう何回も来て飽きちゃった!」の口癖だ。

わざわざ12時間飛行機に乗ってケツを酷使して見知らぬ土地に降り立って言うことがそれなの、普通にやばい。現地ディスしたい行動力の鬼なの?

修学旅行の同じ班に到着直後から「もう来すぎて飽きちゃった!」なんて言う奴がいたら、そいつ絶対回る友達いないでしょ。もし現地の京都人に聞かれて初手からぶぶ漬けを出されても文句は言えない。花輪くんでもそんなマウントは取らん。

しかし一番直近でも10年以上前イタリアだって発展し続けるのだ。祖母は旅の間中も思い出のイタリア(思い出補正シマシ)に浸り続けている。

ベネチアは陸から少し離れた場所にあり小さな船に乗って向かう。

海の水は綺麗ではないが、所狭しとゴンドラが並び、ヨーロッパ建築様式で作られたカラフル屋根や壁に白い柱、窓の一つ一つまで細かな意匠が凝らされた建物がずらりと並び、それらが海の上に浮かぶ光景は圧巻だった。色んな作品の題材になるわけだ。これは日本では見れない、世界は綺麗なものがいっぱいあるなぁ、連れてきてもらってありがたいなと素直に感謝した。

水に浮かぶふかふかした地面の繋ぎ目を歩き、現地ガイドさんの説明を聞きツアーの皆さんもワクワクした目で街を見渡しているその時

「こんなとこに住む人の気がしれませんよね〜」

ここでタイトル発言だ。

見れば祖母が隣の人になかなかの声量で話しかけていた。あえての悪意とかではなく井戸端会議で「や〜ね」とでも言うような表情で。

やめろや。思うのはまだ良いとして、百歩譲って話しかけるなや。瞬時に吹っ飛ぶ感謝もっとありがたがらせてくれ。

隣の人はどんな反応をしたっけ。曖昧に相槌を打っていたっけ。でもこの場で言うべき言葉ではないことだけはわかる。

KY発言選手権があればこの発言はかなり上位に食い込む確信があるし、さらに現地で言ったことで芸術点も加算、相当な高得点を取れるはずだ。エピソードとして聞く分には良いのだけども。

これによって私は生涯ベネチアを思い出す際にはこの時の祖母発言とあのいたたまれない気持ちを思い出すのだ。なんの呪いだよ。

以上、ベネチアでの思い出でした。

まぁこの後も絆創膏を探してドラッグストア店員(イタリア人)に「Where is バンドエイド?」と英語で聞いたり(結局買えなくて私が持っていたのを渡した)自由時間迷子になったり私が素敵な羽根ペン買ったら「お金あるわね〜」と本人にその気はなくても嫌味と取れる事を言われたりがありましたがエピソードとしては”弱”なので口頭で説明すれば良いかと思います

四章 40万()のアクセサリー

その日祖母は朝からガサガサと何かを探し回っていた。

「無いわね〜」

「何かなくしたんですか?」

アクセサリーが入った袋がないのよ」

昨日はあったはずのアクセサリー類がまとめて見つからないのだという。身なりにこだわる祖母だ。アクセサリーもこの服にこれを!というものをあのギチギチのスーツケースに詰め込んできたらしい。

「あら、どうしようかしら〜……40万くらいするんだけど……」

パタパタと探してる最中爆弾発言に思わず固まった。なんだって

「あれ全部で40

2023-08-27

20230827[アタック25]Next 2023年8月27日 #75 中学生大会 2023-08-27結果

BSジャパネクストで日曜昼などに放送

日曜日の本放送だけ1時「25」分から

BS1からボタン2回(今だけ?)とか

ケーブルテレビSTBでは見られない場合が多いようなのでBSパススルーとか

地域によってはSTBで見られるようになったかもしれないので最新情報確認

 

今日の答え(放送とは表現が異なる場合があります

・01 [ある漫画タイトル] SPY×FAMILY スパイファミリー

・02 夢の跡

・03 二酸化炭素

・04 三笘薫 みとまかおる

・05 [すべて]栃木県 東京都 富山県 鳥取県 徳島県

・06 [近似値]2.6(パーセント

・07 [2択]南 極点

・08 チルチルとミチル

・09 90(点

10 フィレンツェ

11 P丸様。 ピーまるさま

12 [2択]孟子 もうし

・13 ラート

・14 300(点

・15 バスコ・ダ・ガマ

・16 柾目 まさめ

17 [ふるさとクイズ][長野県佐久市]アイドルグループ

・18 フェルマータ

・19 序の口

20 オーストラリア

・21 [2択]太陽

・22 [AC]大村智 おおむらさとし

23 [AC2]ダーク(ホース

24 [択]木星

・25 ホーンテッドマンション

・26 マウリヤ(朝

・27 ずっと真夜中でいいのに。

28セロ弾きの)ゴーシュ』

・29 くち(へん

・30e 210

・xx [ある島の名前]屋久島

2023-07-30

ルネサンス期のフィレンツェは都会に出てきたお上りさん達が郷愁都市不安に駆られ、寂しさを紛らわすために自然信仰聖母マリア信仰流行りました

現代でも東京のようなお上りさんの集まる都会で田舎のような花火祭りイベントが繁盛するのは当たり前なのです。

東京イベントごとが盛り上がるのは孤独な人が多いからなのです。

2023-06-09

anond:20230609194205

イタリアとか一部はそうなってる

南部アマルフィ海岸付近にあるリゾートの町ソレントでは最近旅行客が町の中心部ビキニを着用したり上半身裸で歩いたりすることが禁止された。違反者は最高500ユーロ(約7万円)の罰金を科される。

英紙ザ・タイムズによると、マッシモコッポラ町長はその理由として、地元住民は肌の露出が多い服装を「礼儀正しさや慎みに反する」と考え、「不快感」を持っていると説明旅行者行為住民生活の質や同市のイメージ観光に影響をもたらすことへの懸念を示した。

ビキニなどの水着禁止している地域は他にもある。シチリア州パリ島も、街中でビキニTバックなどの水着の着用を禁止ベネチアでも、観光中の水着着用は法律で禁じられている。

問題になるのは水着だけではない。ここ数年で、観光客の悪い振る舞いに対し多額の罰金を科すようになった地域が相次いだ。首都ローマ2019年スペイン階段にたむろする行為への罰金を設定。フィレンツェでは、歴史地区散策しながら軽食を取る行為罰金を科している。

 

イタリアの町がビキニ禁止 | Forbes JAPAN 公式サイトフォーブス ジャパン

https://forbesjapan.com/articles/detail/49213

2023-04-24

マンガを買うという行為結構難しい

日常的にマンガを読む人は感じないだろうけど、マンガを買うという行為結構ハードルが高い。

最近経験したので書いておく。

 

マンガ単行本というのを今まで買ったことが無かった。いや、AKIRAは買ったが大分前だ。

一方、無料で公開されてるWEBマンガ結構読んでいて漫画太郎や『アンテン様の腹の中』とか、漫画家の病気体験記とか楽しく読ませてもらっていた。

そこで虚構新聞を見るたびに広告が出て気になっていた『無能の鷹』のリンククリックしてAmazonで買ってみた。

めっちゃおもろいやんけ。美人で身のこなしもさまになっていて如何にも仕事が出来そうな女性社員が実はポンコツ仕事も出来ず仕事の話も出来ずに話にならない。

でもその天然ボケなのに威厳がある立ち振る舞いによってポジティブ勘違いされ組織としての仕事うまい方に転がるって話だ。

主人公の鷹野爪子が三浦瑠璃に似ている。

 

次に以前かなり人気があったブログデマこい」の作者が描いたという『女騎士経理になる。』を注文した。

これ読もうと決意して6年以上経ってるわ。

これも最高に面白かった。昔ネトゲしてた頃、中世ヨーロッパファンタジー文脈勉強していたので話の勘所が判って大変に面白い。

ファンタジー舞台はどっかの港町なのだが、これは中世近世を調べた事があればモデルイタリア都市国家フィレンツェジェノバベニスなどと判る。この頃複式簿記が普及し、同時に紙と株式会社持株会社という資本主義の原型が出来た。そこら辺の歴史会計史)を教養主義外連味なくプロットにしている。

同時に度々複式簿記実践が挿しはさまれるという流れだ。これ青色申告簿記勉強してる時に読みたかったぞ。

 

そんな風にマンガ熱に浮かれだした増田は街の本屋に出かけたのだ。

すると、どうやってマンガを買えばいいのかが全然判らぬ!

まず、『無能の鷹』と『女騎士経理になる。』の続巻がどこにあるのかが判らない。また、ネットちょっと読んで名前を知っているような本も全く見つからない。

探しているうちにすっかり疲れて何も買わずに店を出てしまった。

 

次に小さめのブックオフに行ってみた。

すると女戦士の方は見つかった。しかしそれ以外は見つからない。

 

家に帰ってから考えるに、どうも店が大きいと見つからないが小さいと限定的に見つかるという事のようだ。

それは察するに総当たりで探しているからでは?

 

という事で次は棚の並びの特徴を捉えることを目標にしてみた。

すると、ダーッと並ぶ棚は集英社講談社の大出版社単行本が並び、それが一番の売れ線らしいという事が判った。

そして自分が探しているようなマンガマイナーロングテールに属するものになり、それらは端っこや奥の方に追いやられて陳列されているのだと。

でも待てよ?奥付を見ると『無能の鷹』は講談社刊だ。なんで講談社のところにないのか…。

考えながら棚を観察するとマンガ雑誌の連載の有無で場所が決まっているらしいという事に気が付いた。講談社刊であっても連載物じゃない作品中小出版社のものと同じ扱いを受けるようだ。世知辛い

ここまで到達するのに2週間程度を要した。

 

しかし未だ解明されていないのが、漫画家の病気ルポみたいな実録マンガがどこにあるか?だ。

本屋マンガコーナーをぐるぐる回り続ける増田氏はやがて棚の下の方に「大判本」というジャンルを見つけた。

普通単行本より一回り大きいので、高さが違う棚に入っている。

そして下の方にあるという事は売れ行きは良くないという事であろう。本屋によってはこの大判本は柱の影の凹みなどに棚があったりする。

そして実録マンガ系はこのジャンルなのだと。

更に気が付いたのは、連載物は巻数が多く、新刊が出てる限りは現役で、棚を占拠し続ける。

だが実録系は単発なので売り切りなのだ。元がマイナー発行部数が少ない上に、配本があった時しか棚刺しされない。

それが売れたらそれっきりなので本屋で買うのは結構難しいらしい、という事に気が付いた。

ネットで見るとフラットに見えてしまうが実店舗ではヒエラルキーがある。増田が好むのは下層に近い。実録系に至っては一期一会で、偶然見つけた時に確保せねばもう出会いはないのだ。

 

ここまでに至るのに1ヶ月くらい掛かっている。

最初の右も左も分からずすごすごと敗退した時に比べたら大分成長したが、それでも未だに不如意感覚はする。

東京に出てきて「中央線黄色じゃなくてオレンジ電車に乗ればいいんだ」と覚えていたら深夜早朝に黄色電車が無くなって混乱みたいな事が良く起きる。

マンガを買う層と買わない層の間には結構深い溝があり、マンガの売り場は購買スキルがある人間最適化されていると思われる。

シャバに出てもスーパーでの買い物が出来ずに他の客が買ったものを大量にかごに入れてるニキータになった気分である

 

因みにせっかく買ったマンガ本はと言えば、全然読んでいない。

というのも、かなりの速読なので半日10冊近く読んでしまうのだ。買う時に苦労するもの半日10冊も減らしてしまうなど勿体なくて気軽に読めない。無くなったら「どのマンガ面白いのか」という新しいミッションエイムに立ち向かう事になるのだ。

から大事積ん読したままである

2023-02-05

anond:20230204162244

マキャベリ名前が上がってるけど、能吏だったかもしれないし重要思想家だと思うけど、英雄じゃねえだろ、アレ。

マキャベリ時代フィレンツェは苦難の時代で、苦労ばっかりで報われない一生じゃん。

2022-10-15

anond:20221015015839

俺も彼女冷静と情熱のあいだを観た。

小説彼女と読んで楽しんだ。

フィレンツェに行く約束はしたが、彼女がどうしようもない依存症だった為、結局互いの意見の相違が別れる原因になった。

今思えば懐かしい思い出だ。

今も冷静と情熱のあいだ話題が出るたびに当時の事を思い出す。

冷静と情熱のあいだ

冷静と情熱のあいだという映画がある。2001年末に公開された原作つきの恋愛映画で、大学生の頃に別れた男女がその後それぞれの人生を歩みながらもお互いを想い続け、彼女の30歳の誕生日フィレンツェのドゥオーモ(大聖堂)で会うという10年前の約束を果たし再び結ばれるという話だ。

この映画が公開されたとき俺は大学生で、クリスマス彼女と一緒に見た。俺も彼女もこの映画をいたく気に入り、映画の通り、月並みに、彼女の30歳の誕生日フィレンツェのドゥオーモで過ごすことを約束した。しかし多くの大学生カップルがそうなるように、俺たちは社会人になる前に別れた。別れた理由映画ほどドラマティックではなく、月並みな別れ方だった。それにどちらもイタリアとは無縁の学生で、その後もフィレンツェに行くこともなかった。彼女の30歳の誕生日までは。

10年前の今日彼女は30歳になって、俺はフィレンツェのドゥオーモにいた。映画のように彼女のことをずっと想っていたわけではない。ただ、誰かと付き合うたびに彼女の影を見ていただけだ。その時俺は当時の恋人には出張だと告げ、会社には彼女旅行と言ってイタリアに行った。

映画の中でも主人公の男は、一人で来て一人で帰ることになると思っていた、というようなことを言っていたが、俺もそのつもりでいた。再会した映画の中ほど俺たちはドラマティックな関係ではなかったか彼女がこの約束を覚えている可能性なんてないと思っていた。しか彼女は現れた。映画と同じ日暮れ前に。

映画と違ったのは彼女がその時既に結婚していて、俺と同じように周囲の人に嘘をついてフィレンツェに来ていたことだ。俺たちは一晩だけの愛を交わして連絡先も交換せずに別れた。それ以来彼女とは連絡も取っていないし、俺は当時の恋人とそのまま結婚した。映画ほど俺たちはロマンティックではなかったからだ。

10年経って時効だとは言わないが、誰にも言えなかった話をここに記す。この話にはオチもなければ教訓もない。今でもあのフィレンツェの一日が何だったのか俺にはわからない。わかるのは、ただ冷静と情熱のあいだに居たことだけだ。

2021-10-10

anond:20211010033400

悪いこと言わないかローマ行ってこい

フィレンツェもすごくいい

日本では奈良だな(仏像ばっかだが楽しいよ)

2021-02-12

必読書コピペマジレスしてみる・海外文学編(1)

方針

ホメロスオデュッセイア

イリアス」は捕虜奴隷女の配分をめぐった交渉がこじれた結果、勇者が拗ねて戦場に出ず、味方がどんどん死ぬところからスタートするので、昨今の倫理観から問題があり、神話初心者にはこっちをお勧めしたい。「オデュッセイア」も家で待っている妻を忘れてよその女のところで数年過ごすが、まあ魔法をかけられていたということでこっちのほうがマシだ。舞台もあちこち移動するから飽きないし。

ユニークなのは劇中劇的にオデュッセウス時間をさかのぼって事件の進展を語る箇所があることで、ホメロス時代にはすでに出来事が起きた通りに語る手法が飽きられ始めていたのかな、と想像できる。

実は「ラーマーヤナとある共通点があるが読んでみてのお楽しみ。

旧約聖書創世記

聖書はなんせ二千年前以上の宗教書から原典に当たる前に基本的出来事の流れと時代背景や当時の常識理解していないと読解が難しい。当時のユダヤ民族偏見も混じっているし。加えて、ところどころ立法全書的に当時の習慣や禁忌を延々述べる箇所があり、通読はさすがにできてない。新約聖書だけは何とか意地で読破した。

ところで、どうして「創世記」だけを取り上げたのだろう。たとえば物語として盛り上がるのは「十戒」の「出エジプト記」だ。「ハムナプトラ」とかでエジプトが悪役になるのは大体これのせい。いきなりこれにチャレンジするのなら、手塚治虫聖書物語のほうがいいかもしれない。

ソポクレスオイディプス王

犯人探しが不幸を呼ぶことからミス的な要素もあるし、ギリシア神話の「不幸な運命を避けるために必死になって行動した結果、結局その運命を呼び寄せてしまう」というアイロニーが大好きな自分としては、その典型例なので好物だ(予言鵜呑みにした結果ドツボにはまる「マクベス」も好き)。

これが面白かったら、アイスキュロスの「オレステイア三部作」もおすすめしたい。何世代にもわたる恨みの念が恵みの女神として祀られることで鎮められるというモチーフは、異国のものとは思えない。

唐詩選』

一般教養唐詩の授業を取ったので岩波文庫でぱらぱらとめくった覚えがある。なにぶん昔のことなので記憶曖昧なのだが、はっきり覚えているのが王梵志の「我昔未生時」で、天帝に生まれる前の時代の安らぎを返してくれるように願う詩だ。当時は反出生主義が哲学思想界隈でここまでホットトピックになるとは予想してはいなかった。

他にいいな、と思ったのは杜甫厭戦歌「兵車行」。

ハイヤーム『ルバイヤート

酔っ払いの詩。酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞーという内容。著者は文学者であっただけでなく天文学者数学者としても知られるが(三次方程式を解いた実績がある)、ここで展開されている詩はひたすら現世の美しさとはかなさをうたったもので、酔っ払いは世の東西を問わず、というところか。イスラム世界の厳格なイメージをひっくり返してくれるので面白い。ガラン版のアラビアンナイト高野秀行の「イスラム飲酒紀行」とあわせてどうぞ。

ダンテ神曲

フィレンツェ追放されたダンテが苦しみの中生み出したキリスト教最高峰文学のはずだけれど、とにかく気に食わない政敵地獄でめちゃくちゃな責め苦に合わせているところを面白がる下世話な楽しみ方ができる。地獄にいる人物聖書ギリシア神話歴史上の人物も多く、ヨーロッパ歴史文学をざっくり知っているとダンテがどれだけやりたい放題やったかがわかるので愉快。

ただし、地獄編の続きの煉獄編・天国編はキリスト教哲学をかじっていないと結構しんどく、しか風景が山あり谷ありの地獄と比べてひたすら恵みの光が明るくなっていくだけなので、絵的に面白いのは地獄のほうだ。

ついでに、ヒロインがかつて片思いをしていたベアトリーチェという女性なので、ベアトリーチェの美しさを歌う箇所も下世話な目線で楽しめる。妻帯者の癖に未練たらたら。

ラブレーガルガンテュアとパンタグリュエルの物語

未読。後述のラテンアメリカ文学とかジョイスとかは読んだんだが、そこに出てくる過剰なものや糞尿譚も結構楽しんだので、いつかは読みたいと思っている。

シェイクスピアハムレット

四大悲劇と「ロミオとジュリエット」はざっくりと読んでおくと、いまにも受け継がれているネタ結構あることがわかって楽しいし、意外と下ネタオンパレードなので当時のイギリス人に親しみを持つことができる。ついでに上記のうち二作は黒澤明映画元ネタでもある。

興味深いのは、劇中劇というかメタフィクション必然性を持って登場することだ(父を殺した叔父の目の前で、その殺人の場面そっくりの劇を演じて動揺させるシーン)。すごく先進的だ。かっこいいぞシェイクスピア

セルバンテスドン・キホーテ

基本的には正気を失ったおじさんが繰り広げるドタバタ劇で、下巻では著名になったドン・キホーテからかう公爵夫妻までも出てくる。これだけだと精神を病んだ人をおちょくる悪趣味書物だとしか思えないのだが(というか最初時代遅れの騎士道精神批判するために書かれた)、昨今はドン・キホーテに同情的な解釈が主流。最近テリー・ギリアム映画化した。

スウィフトガリヴァー旅行記

自分が道を踏み外した元凶。誰だこんな子供人間嫌いにする本を児童書の棚に並べたのは。クレヨンしんちゃん夕方アニメにするレベルの蛮勇だ。四部作だが、最後の馬の国では人間という存在醜悪さをこれでもかと暴き立てており、おかげさまですっかり自分人間嫌いで偏屈な人になってしまった。作者の女嫌いの影響を受けなくて本当に良かった。

とはいえ、当時のアイルランド支配はこれほどまでの告発の書を書かせるほどひどかった、ということは知っておきたい。

スターントリストラム・シャンディ』

夏目漱石吾輩は猫である」に出てくる。基本的にはふざけた話であり、著者が自分誕生から一生を語り起こそうとするがなかなか著者自身誕生せず、しか物語の進捗が遅いせいで半年ごとに本を出す約束なのにこのままでは永遠に現在自分に追いつかない、みたいな語りで笑わせてくる。挙句の果てに著者が途中でフランス旅行に出かけてしまう。英文学というジャンルがまだ黎明期なのに、こんな愉快なのが出てくる懐の深さよ。

だが、これだけふざけているのに、登場人物の一人がうっとうしい蝿を「この世の中にはおれとおまえと両方を入れる余地はあるはずだ」といって逃がしてやるシーンはいい。

サド悪徳の栄え

未読。「毛皮を着たヴィーナス」と「眼球譚」は読んだんだが。バタイユどんだけおしっこフェチなんだよ。自分もお尻とかブルマーとか競泳水着が好きだから笑わないけどさ。

ゲーテファウスト

個人的にはとても好き。人生できっと何かを成し遂げられるはずという万能感ある思春期に読みたい。主人公行為は決して褒められたものではない。様々な悪事を働き、幼い少女妊娠させたうえ捨ててしまう。このシーンのせいで、もしかしたら二十一世紀には読み継がれない古典になってしまうかもしれない。しかし、主人公最後にたどり着いた境地の尊さの価値は失われることはないと信じている。現世で最も美しい瞬間とは何か、あらゆる物質的な快楽を手に入れた主人公が見つけた答えを読んでほしい。後半はギリシア神話を知らないとつらいかもしれないが、そのためにギリシア神話入門を読む値打ちはある。

スタンダールパルムの僧院

未読。同著者の「赤と黒」は貧乏青年がひたすらのしあがろうとする話で、あまりピンとこなかったのだが、文学サークルの友人から最近来たメールに「訳者を変えて再読したら面白かった」と書いてあった。

ゴーゴリ外套

さえないかわいそうなおじさんが好きなので好き。ロシア文学というものは、名前がややこしいうえに同じ人物が様々に呼ばれるので敬遠されがちなのだが(イワンが何の説明もなくワーニャと呼ばれるなど)、登場人物メモしたり、ロシア人名の愛称の一覧を頼りにしたりして飛び込んでほしい。このハードルさえ超えれば最高の読書体験が待っていることは保証する。ロシア文学はいいぞ。

ポー盗まれた手紙

ポーは大好きなんだけどどうしてこれを代表作に選んだのかはよくわからない。個人的には王道の「黒猫」とか「アッシャー家の崩壊」とかを最初に読むのがいいと思う。中学生の頃、狂気や暗鬱さにどっぷり浸っていた頃に読んだのだが楽しかったし、作中の詩が今でも世界で一番好きな詩のひとつだ。ちなみに、東京創元社ポー全集には、ポーユーモア作品もいくつか収録されており、意外な顔を知ることができる。もっとも、今読んで面白ジョークかどうかまでは保証しないが、こじらせ文学少年文学少女としては必読か。

エミリー・ブロンテ嵐が丘

最高の昼ドラにして非モテ文学。俺は愛されずに育った、俺は永遠にからも愛されない、だから他人幸福破壊してもいい、的な気分に一度もでもなった人は何としても読んでほしい。

メルヴィル白鯨

スターバックスコーヒー元ネタ

映画マチルダ」の中で児童書に飽きた天才少女がこれを読もうとする場面があるんだけど、これ小学生が読む本じゃないだろ。単純に難しいのではなく、とにかく話が脱線しまくる。まともにストーリーが進まずに、著者自身クジラに関するうんちくが延々と続く箇所もある。雑学隙の自分は楽しく読んだが。

敵のクジラを殺してやろうとするエイハブ船長狂気についていけるかどうか。

フローベールボヴァリー夫人

自分人妻萌え発症した元凶の一つであり、世界文学初のカーセックスシーンがあることでも知られている(自動車ではなく馬車でだが)。ストーリーは夢見がちな女性が夫に幻滅して若い男やチャラ男浮気し、サラ金から借金を重ねて自殺するという「闇金ウシジマくん」的なノリ。妻の浮気を知ったさえないボヴァリー氏の哀れな反応は必見。自分が寝とられ文学が好きになってしまった元凶の一つ。

続きますanond:20210212080411

2021-02-08

anond:20210208211032

これほんとそうおもう

日本じゃ無いけど海外じゃ下記のような事件もあったりするので頭の良さと関連付けたくは無いけど

(厳しい状況の時こそ安易自由制限する主張に対してはしっかりと声を上げなければならない)

下記の ツイートフィレンツェマスクをしていなかった男性警察官乱暴逮捕される様子の動画

Florence Italy, a guy is savagely arrested for not supplying details after being caught without a mask.

The Police are off their heads in Italy, any force needed is acceptable. We are fighting evil here people, we must unite, as times nearly up.👊

https://twitter.com/riseupmelbourne/status/1323405372309164033?s=21

 

文責は無いので100%信じて良いかはわからないが、イタリアではマスク都市部大通り義務化されてから(現在は全国で自宅以外は室外含めて義務化)、

マスク未着用者への些かやりすぎ感のある警察官対応、逆にマスクルールを徹底させようという警察官へ対するの嫌がらせ暴行が多かったそうな

[The Local] Italian police report rise in attacks on officers enforcing mask rules

https://www.thelocal.it/20200827/covid-19-attacks-increase-on-italian-police-enforcing-mask-rules

 

まぁ9割は単なるアホだろなって思ってる

   

アメリカ社会人種ではなく“知能”によって分断されている

https://anond.hatelabo.jp/20200919222828

2020-11-03

[] 日本って「Goto」するわ「空港でのウイルス検査不要」にするわ「それ国際学会で言ってみて?」な発言するわな国だけど、なぜか自由平和な国だなって

下記の ツイートフィレンツェマスクをしていなかった男性警察官乱暴逮捕される様子の動画

Florence Italy, a guy is savagely arrested for not supplying details after being caught without a mask.

The Police are off their heads in Italy, any force needed is acceptable. We are fighting evil here people, we must unite, as times nearly up.👊

https://twitter.com/riseupmelbourne/status/1323405372309164033?s=21

 

文責は無いので100%信じて良いかはわからないが、イタリアではマスク都市部大通り義務化されてから(現在は全国で自宅以外は室外含めて義務化)、

マスク未着用者への些かやりすぎ感のある警察官対応、逆にマスクルールを徹底させようという警察官へ対するの嫌がらせ暴行が多かったそうな

[The Local] Italian police report rise in attacks on officers enforcing mask rules

https://www.thelocal.it/20200827/covid-19-attacks-increase-on-italian-police-enforcing-mask-rules

 

そこに来て日本は本当に自由平和な国だなって。何故なんだろうね。

要らんことばっかやってる国なのに不思議でならないわ

2020-10-31

日本学術会議会員任命拒否についてイタリア学会による声明

http://studiit.jp/

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日本学術会議会員任命拒否についてイタリア学会による声明

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 日本学術会議が推薦した第 25 期会員候補者 105 名のうち、6名が菅総理によって任命されなかったことについて、

明確な理由説明はなく、説明要求を斥けることは学問の自由理念に反すると同時に、民主主義敵対するものであり、

これに断固として異議を唱えます

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 《説明しないこと》こそが民主主義に反する権力行使国民に対する暴力)であり、主権者である国民説明責任を果たすことが

民主主義の基本だからです。

情報公開制度古代ローマ時代イタリアの地で芽生えました。イタリア学会としてこれを看過することはできません。

必ず説明責任が果たされることをイタリア学会の総意として要望します。

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令和 2 年 1017

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イタリア学会会長

藤谷道夫慶應義塾大学教授

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理由

 イタリア学会は「日本におけるイタリア学の発展と普及に寄与することを目的としている。」(イタリア学会会則第 3 条)

イタリア学を通じて学び得た知見を社会活動適用することは、学会目的に適う実践行為判断し、

今回の声明を発した理由簡単説明したい。

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 菅首相は「(学術会議の会員は)広い視野を持ち、バランスの取れた行動を行ない、国の予算を投じる機関として国民

理解されるべき存在であるべき」だと述べた。これをテキスト解釈にかけると「国の税金を使っている以上、国家公務員

一員として、政権批判してはならない」という意味になる。ここには 2 つの大きな誤謬が隠されている。

学問国家従属する《しもべ》でなければならないという誤った学問観であり、国家からお金をもらっている以上、

政権批判をしてはならないという誤った公民である

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 学問は、国家や時の権力を超越した真理の探求であり、人類資するものである与党資するものだけを学問研究

なすことは大きな誤りである学問研究によって得られる利益人類全体に寄与するものでなければならず、

時の政権のためのものではない。

判りやすい例を挙げれば、日本西洋から数学物理化学を始め、あらゆる分野で多大な恩恵無償で受けた。

万有引力定数や相対性理論発見したのは日本人ではない。その恩恵利益を受けながら、その使用料は払っていない。

なぜなら学問成果は全人類共通善として無償で開放されているかである

日本国には受けた恩恵人類に返すべき義務があることは言うまでもない。

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 国からお金をもらっている以上、政権批判をしてはならない」というのは手前勝手な考え方である

公務員政権の《しもべ》ではないかである公務員国民全員の利益のために働く。

政権が間違った判断をすれば、それを国民のために批判することは、むしろ公務員義務である

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古代中国では臣下君主に行ないを改めるよう諫言することは褒むべき行為とされた。

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翻ってイタリアの地、古代ローマ時代には、時の政権勝手な振る舞いか国民を守るための公的機関である

護民官が設置されていた。現代公務員匹敵する護民官は、時の権力批判牽制するために作られた

驚くべき官職である

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 次に、菅首相憲法 23 条が保障している「学問の自由」の意味理解していない。「学問の自由保障とは、

学者学問良心に従って行なった言動評価は、まずは学者うしの討論に委ね、最終的には歴史判断に委ねるべきであり、

間違っても《時の権力者》が介入すべきではない、ということである。」(小林節慶應義塾大学法学部名誉教授

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権力学問世界に介入する事例は西洋史に無数に見出される。

1632 年ガリレオ・ガリレイが『天文対話』を完成させた時、ローマ教会検閲を行ない、教皇ウルバーヌス 8 世と

イエズス会士はこれに激怒し、同書を禁書にした。

ガリレオローマ異端審問所で証言するよう出廷を命じられ、翌年、6 ヶ月にわたる裁判を受けさせられた。

ガリレオ自分の誤りを認めさせられ、異端審問官の前で研究放棄するよう宣誓させられた。

そしてフィレンツェ近郊で残りの 9 年の生涯を軟禁状態で過ごすことになる。

教会の決定に疑義を挟むことなどあってはならず、時の権力に反する主張は時の権力判断によって封殺された。

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 「今回、菅首相は、特定学者言動について《広い視野を持っているか》《バランスの取れた行動であるか》

について自分権限判断した」と告白し、その結果、《国の予算を投じる機関(の構成員)として国民理解され

存在ではない》と認めたのである

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問題は、仮に菅氏が高い実績のある学者であったとしても、同時に、《首相》という権力者の地位にある間は、

そのような判断を下す《資格》が憲法により禁じられているという自覚がないことなである

にもかかわらず、高い実績の学者たちが全国から会議に集まるために 1 人につき月 2 万円余の交通費を用意する程度の

ことを逆手にとって学術会議に介入しようとするとは、《選挙に勝った者には何でも従え》という、政治権力者の思い上がり以外の

ものでもない。」(小林節名誉教授

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 私たちが最も問題とするのは、《説明がない》ことである憲法 63 条は「答弁または説明のため出席を求められた時は、

国会に出席しなければならない」と義務付けている。この趣旨について政府は「首相らには答弁し、説明する義務がある」(1975 年の内閣法制局長官

見解を示している。

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しかし、菅首相官房長官時代から記者会見で「指摘はまったくあたらない」と木で鼻を括った答弁を繰り返して憲法無視してきた。

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世界で初めて情報公開制度を始めたのはイタリアである。「執政官就任して(前 59 年)、まずカエサルが決めたことは、

元老院議事録国民日報編集し、公開する制度であった。」(スエートーニウス『ローマ皇帝伝』第1 巻「カエサル20

これが民主主義への第 1 歩である

それまで国民元老院でどんな議論を、誰がしているか知る術もなかった。

議員私利私欲談合を行なっても、知る由もなかったが、議事録速記され、清書されて、国民に公開されるようになったおかげで、

貴族権力は大いに削がれた。隠れての不正ができなくなったかである

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 一方、その時代から 2000 年以上経った今の日本では、安倍政権下で情報は秘匿され、文書改竄捏造、削除され続けてきた。

かに日本では民草に説明をするなどという伝統も習慣もなかった。江戸城で開かれる老中会義の内容が知らされることもなければ、

人事異動プロセスも民草には窺い知ることもできなかった。

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おそらく安倍菅首相が目指す世界はこうした江戸時代のものなのであろう。人事で恫喝して従わせる手法は、一種の《暴力》とみなされる。

紀元前 5 世紀のアイスキュロス作品『縛られたプロメーテウス』には権力の何たるかが活写されている。

この劇は二人の登場人物プロメーテウスを連行する場面から始まる。

プロメーテウスは絶対君主であるゼウス意向に逆らって、天上の火を盗み、人類に与えたために、

暴君ゼウスから罰を受けて、スキュティアーの岩壁に磔にされる。

この時、彼を連行する 2 人の登場人物名前に作者の意図が巧みに織り込まれている。

二人は Kra/toj(クラトス)と Bi/a(ビアー)という名だが、ビアーの方は劇中で一言言葉を発しない。

ギリシャ語でクラトスは「権力」を、ビアーは「暴力」を意味する。無言の暴力を用いて他者を従わせるのが権力であるという寓意である

ギリシャ語のビアーやイタリア語の violenzaは単に武力による物理的な暴力だけではなく、圧力強制意味する。

ビアーのように《説明しない》ことが権力(クラトス)なのである

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同じく、カフカの『審判』では主人公ヨーゼフ・K は、ある日見知らぬ 2 人の男の訪問を受け、何の理由も告げられず、逮捕される

(この 2 人の男はまさに「クラトス」と「ビアー」を暗示している)。

その後、何の説明もなしに、有罪とされ、「犬のように」処刑される。この小説でも《説明しない》ことが権力であるとして描かれているが、

これが現実になったのが、ソヴィエトである

ソルジェニーツィンの『収容所群島』にはまさに何の《説明もなしに》逮捕され、強制収容所に連行される日常が記録されている。

逮捕するのは決まって深夜である。深夜に訪れることで逮捕者を恐怖させる効果を狙ってのことだが、

また同時に、近隣住民が翌朝、隣人が忽然といなくなったことを知って恐懼するよう仕向けるためでもある。

これが不安をかき立て、恐怖を蔓延させる。いつ自分逮捕されるか人々は戦々恐々とし怯えるようになる。これによって国民心理的権力によって完全に支配される。

まり、《説明しない》ことこそが権力行使であり、国民を無力化させる手法なのである。こうして国民は恐怖と不安から権力に従うようになる。

なかに権力忖度し、取り入る者が出て来る。

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こうした事例から民主主義いかに「説明すること」にかかっているかが判る。

説明情報公開民主主義を支える命であり、それを破壊する手段は《説明しないこと》、《情報を秘匿する》ことなである

たかが 6 人が任命されなかっただけで、ガリレオを持ち出すのは大げさであり、学者はそうした政治的な喧噪から離れて研究をしていれば、好いではないかと思う人がいるかもしれない。

ましてや一部の学者の話であり、自分たちには何の関係もないと思っているかも知れない。

しかし、問題本質は、時の権力が「何が正しく、何が間違っているかを決めている」点において、ガリレオ裁判と変わりない。

科学分野の基礎研究予算は削られ続ける一方で、軍事研究には潤沢な傾斜配分がなされる今の日本にあって、

また軍事研究に手を染めない学術会議方針を苦々しく思う自民党政権においては、杞憂で終わらないことを心得ておく必要がある。

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実際、すでに文科省は今月17日に行われる中曽根元首相の内閣自民党合同葬義において弔旗を掲揚し、葬儀中に黙禱するよう、

国立大学都道府県教育委員会日本私立学校振興・共済事業団、公立学校共済組合などに通知を送っている。

公金は自民党のためのものではなく、国民のためのものである

国民全体の奉仕者である公務員を、自民党のための奉仕者に変えようとする暴挙は許されない。

かつて次のように臍をかんだマルティン・ニーメラーの轍を踏まないためである

(文責:藤谷道夫

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ナチス最初共産主義者攻撃した時、私は声を上げなかった。

なぜなら私は共産主義者ではなかったから。

社会民主主義者が牢獄に入れられた時、

私は声を上げなかった。

なぜなら私は社会民主主義者ではなかったから。

彼らが労働組合員を攻撃した時、

私は声を上げなかった。

なぜなら私は労働組合員ではなかったから。

ユダヤ人が連れ去られた時、

私は声を上げなかった。

なぜなら私はユダヤ人ではなかったから。

そして彼らが私を攻撃した時、

私のために声を上げてくれる者は誰一人残っていなかった。

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通常の娯楽に加えて、(古代ローマ人の労苦に満ちた厳しい生活を陽気なものにしてくれるものに、

凱旋式があった。

(中略)民衆は大喜びで拍手喝采していた。だが、部下の兵士たちから将軍に向けて罵詈雑言を浴びせる習わしがあった。

将軍の弱みや欠点、愚行の数々を公衆面前であげつらうのである将軍高慢ものぼせ上って、

自分を無誤謬の神(絶対に正しい偉い人間)だと思い込んだりしないようにするためである

例えば、カエサルには、部下たちがこう叫び立てていた。「禿げ頭の大将よ、他人奥さんたちを物色してんじゃねぇぞ!

あんたは商売女(淫売女たちで)で我慢してりゃいいんだ!」1現代独裁者たちに対しても同じように言うことが

できたならば、きっと民主主義にとって怖いものは何もなくなるだろう。

(Indro Montanelli, Storia di Roma, Rizzoli, Milano, 1969, pp. 141-142)

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犬儒派キュニコス派)のディオゲネース(前 400/4 頃-325/3 頃)は、

世の中で最も素晴らしいものは何かと訊かれたとき

《何でも言えることだ(言論の自由 parrhsi/a パッレーシア)》と答えた。」

ディオゲネース・ラーエルティオス『ギリシャ哲学列伝』69~

2020-06-24

アルテを見終わる

アルテは恋愛というテーマ最初配当することで二元的な要素を多重化している。他には画業の習熟と未熟、貴族平民恋愛師弟愛という三つの二元テーマ最初から盛り込むことができている。多重的な二元対立要素は二元という単純化やす構造を複雑化、あるいは解決困難にしてしまうためドラマと相性が良い。例えば恋愛師匠愛というテーマと、画業の習熟は早くから対立概念になる。アルテは師匠から恋愛に現を抜かしていることは知られないものの、仕事に集中できていないとして叱られる。テーマ外ではフィレンツェヴェネツィア二元を持ち出し、帰るべきか帰らざるべきかという二元で更に事態葛藤に導く。ここでは師匠収入の二つが天秤にかけられている。お得様の高級娼婦とアルテの関係では、高級娼婦生き方に対する尊敬顧客を袖にする娼婦特性に対する怒りとして葛藤表現される。

アルテの葛藤ヴェネツィアでも続いている。ここでは家庭教師仕事に就き、こまっしゃくれた子供の面倒を見る。この子自体が育ての親と実の親との間で二元対立軸を持っており、アルテ自身もこの娘と葛藤しつつ融和する。さらにこの娘の両親は意見の相違で特に奥方葛藤しており、最終話付近奥方と娘も融和を見せる。こうしたドラマの中でアルテは貴族出身者という言い回しを久しぶりに聞いて、技術的な面をアップデートしようとして葛藤した挙げ句倒れてしまう。

見ての通りしつこいほど葛藤二元対立入れ子構造を使っている。

しかし、感想という話なら「普通でした」という感想

至って普通のことを丁寧にやってゆくと上の内容になる。

でも裏側では割としつこいことやってるなと。

ただこれ、対立軸だけじゃなく画家独自通底する概念みたいなものだんだん分かってくるようになると更に面白かったと思うんだけど。いわゆる一芸は全てに通じる的な。

2020-05-30

anond:20200530073044

英語から原語風に変える流れの一環かな。

だけど、なんでヴェネチア英語風のベニスが広まってたのかなぁ。ローマミラノフィレンツェナポリイタリア語風の読み方が普通だったのにな。(パリジュネーブアテネワルシャワモスクワも)

2020-03-02

 最近振られたので、野外で全裸になりたい。

 もちろん、合法的にだ。なので、海外で実行したく思っている。

 たとえば、今年の6月13日にはロンドンワールドネイキッドバイクライドなるイベントがあり、環境問題を考えるという名目で、全裸自転車に乗って疾走できる。このイベントロンドンのみならず世界中で開催されているのだが、自分語学力アクセスの便利さを考えると、ロンドンが適切だろう。

 あるいは、全裸ジョギングをしてみたい。しかし、その場所がわからない。一応、ミュンヘンのエングリッシャーガルテン英国庭園)やアムステルダム公園に、全裸日光浴できる場所はあるのだが、おちんちんぶらぶらさせながらジョギングできるコースがあるかまでは確認ができなかった。

 以前調べた時には、ベルリンアルテミスウィーンゴールデンタイムか、どっちかのFKK(合法風俗)にはスポーツジムが併設されていた気もするが、そこでは全裸で走れるかもしれない。とはいえ自分ブロンド美女セックスするのが目的ではない。いや、ちょっぴりセックスしたい気もするけれど、対人恐怖症な気分のときは、とりあえずすっぽんぽんで走るだけにしたくなっちゃうかもしれない。

 いちおう、美女との混浴全裸水泳は、オーストリア混浴サウナ経験済みだ。

 別にヌーディストビーチでも構わない。バルセロナにもあるし、ほかの地域にもある。ギリシアの島で全裸日光浴をしながら一日を過ごすのも素敵だと思う。南仏の全裸リゾートにもあこがれる。タイにもあるらしいが、とにかくそうしたところはアクセスが悪く、行くのがめんどくさい。バスに揺られているうちに、自分は野外でちんちんぶらぶらさせるためだけに、何でこんな長旅をしているんだ? ってアホらしくなるかもしれない。

 賢者タイムときには、お前ローマフィレンツェヴェネツィアは回ったけれど、ナポリミラノは行ってないだろ、そこに行け、で、ついでにどこか適当なところで全裸になれ、という声もして、それも悪くない気がしている。

 単純にまだ世界で行っていない地域があるのでそこに行きたい欲もある。北欧オーロラに興味があるし、東南アジア寺院には全然足を運んでいないし、台湾も再訪したい。友人からエチオピアにも誘われている。

 オーストラリアニュージーランドも悪くないが、これからどんどん寒くなる。オーストラリアニュージーランドにもヌーディストビーチはあるし、ニュージーランドには全裸洞窟ジョギングするイベントがあるそうだが、これもアクセスが悪い。ドイツには、ハル山地全裸ハイキングができるコースがあるそうだが、これもやっぱりアクセスがあまりよくない。

 それに、合法野外露出敢行のために海外に行くのもばかばかしい。何かサブテーマがほしい。絵画とか建築とか、それで時間が余ったら脱ぐ、そういう感じだ。

 単純に裸を見られたいんじゃなくて、全裸になって自然の風に当たりたいのだ。旅行だけなら、例えば琉球グスクだとか、那智の滝とか、国内でも行ったことないところもあるのだが、やっぱり素っ裸になりたい。

 東欧美女とのエッチ金髪デリヘルがあるかもしれないが、それだけじゃない気がする。まずは脱ぎたい。だから結論としてはさっさとコロナ終結してほしい。いや、ちょっと待て、調べたらフランクフルトにもミュンヘンにもFKKがあるのか、やっぱりブロンド美少女3Pしたいぞフィーヒヒヒ! みたいな気分にもなるぞ。ああ、どうしよう。

 なんて思ってたんだけど、昨晩ピンサロ動画で抜いたらどうでもよくなってしまった。

2019-11-22

anond:20191122091657

ついこないだ、こんな記事があったのにな

https://www.nanigoto.net/entry/2019/11/19/131011

中世どころか古代ローマ時代の段階で

ヨーロッパには多様な人種民族が混在していた

ことにローマ地中海で対岸のエジプトは縁が深かった

ローマ人は大量にアレクサンドリアだのチュニス移民して現地民と混血してる

エジプトからさらちょっと奥に行けばもう黒人がおる

フィレンツェだのヴェネツィアだのイタリア半島諸国による地中海貿易の全盛期には

北アフリカ出身者もさかんにヨーロッパに来ておったらしい

まあそのへんになるとルネサンス期の15世紀ごろの話になるが

8世紀人間だったカール大帝中東イスラム王朝と国交を持ってた

西欧中東の間に挟まってるビザンツ帝国に対する牽制意図もあった)

からアラブ北アフリカから外交使節が来ることはたびたびあった模様

ヨーロッパ人にはアラブ北アフリカ出身者との混血も確実におったろう

2019-09-15

ヨーロッパ旅の記録とオススメ

イギリス

ロンドン:ベタだが名所多数。ビッグベン、バッキンガム、セントポールウエストミンスターロンドン塔、タワーブリッジ、大英、ナショナルハロッズ等々。

マンチェスター:何もねえ

リバプール:何もねえ

カーディフ:何もねえ

エディンバラ:何もねえ

グラスゴー:何もねえ

飯:ロンドンイギリス料理以外はまとも。ロンドン以外は不毛

フランス

パリ:治安最悪、汚ねえ。でもルーブル、オルセー最高。エッフェル塔凱旋門ノートルダムは焼けたけど、ヴェルサイユ、モンマルトル、シャンゼリゼ、く、悔しいけど好き。

モンサン:遠い

マルセイユ:汚ねえ

ボルドー:最高

トゥールーズ:汚ねえ

カルカッソンヌ:広い城だけ

ニース:最高

カンヌ:まあまあ

パリツーリストトラップ以外、大抵の料理うまい

ドイツ

ベルリン:壁壁壁

フランク:何もねえ

ミュンヘン:オクトーバーフェストクリスマス、季節だけかよ。ノイッシュ。

デュッセル:駅前寂れすぎ

ケルン:大聖堂見たら途方にくれる

ハンブルグ:何もねえ

飯は肉しかないのかよ!

日本人アレ行き過ぎ。やっぱり肉しかないのかよ!

イタリア

ミラノ:最高

ローマ:汚ねえ

フィレンツェ:最高

ヴェネツィア:最高

ナポリ:汚ねえ

シチリア:最高

ジェノバ:何もねえ

トリノ:何もねえ

ボローニャ:何もねえけど、飯はたしかうまい気がした

ピサ:塔

アマルフィ:最高

チンクエテッレ:最高

飯:ローマツーリストトラップ以外はウマーーー!

スペイン

バルセロナ:サクラダと飯と海があれば最高

マドリー:バルセロナの後だと今ひとつレベルは高い。プラドピカソ

セビーリャ:最高

マラガ:最高

ハス:白い村ショッピングモールみたいだなと思った

グラナダ:最高

コルドバ:最高

ビルバオ:何もねえ

サンセバスティアン:飯最高

飯:ウマーーー!

ポルトガル

リスボン:スペイン田舎

ポルト:綺麗なスペイン田舎

飯:ウマーーー!

スイス

ジュネーブ:湖、国連

チューリヒ:何もねえ

ベルン:何もねえ

山:最高最高!!!!!

スイス欧州最高に挙げる人多し

ノルウェー

フィヨルド:単なる山。日本人には珍しくないリアス

オスロ:何もねえ

スウェーデン

ストックホルム:何もねえ

美人:笑うくらい綺麗。なぜに瞳が水色???

飯:ミートボールは大して名物じゃなかった。黄色にはめられた?

フィンランド

ヘルシンキ:何もねえ

デンマーク

コペンハーゲン:何もねえ。ガッカリ

北欧はまとめて飯ダメ

オランダ

アムステルダム:チューリップ意外に最高。ゴッホ。アンネ。

ロッテルダム:何もねえ

ハーグ:フェルメール

イマイチ

ベルギー

ブリュッセル:EU以外何もねえ、ガッカリ、汚ねえ

ブルージュ:綺麗だけど何もねえ

ワッフルうまくない、チョコ日本で食える

モナコ:綺麗だけど何もねえ

オーストリア

ウィーン:王宮美術館、もう飽きた。オペラは知らん。綺麗。

チェコ:

プラハ:中世の街並み、綺麗。タクシー酷い。

ポーランド

ワルシャワ:何もねえ

クラクフ:塩の洞窟と、ドイツ人が大嫌いになる見学

ハンガリー

ブタペスト:綺麗だけど何もねえ

ギリシャ

アテネ:最高

ミコノス:最高

サントリーニ:最高

飯は素材を生かせればまあ、という感じ。

クロアチア

ドブロブニク:最高

アイルランド

ダブリン:ギネス飲んだら、The 何もねえ

2019-02-10

ドイツFateラブライブの新作映画を見た

ドイツでも日本深夜アニメ公式配信はあるのだが、新作アニメ映画を見るのは通常困難である

しかし年に一度ドイツおよびオーストリアの各都市日本の新作アニメ映画ドイツ字幕付きで上映するAKIBA PASS FESTIVALというイベントが開催されており、そこで「ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow」と「Fate/stay night Heaven's Feel II. lost butterfly」を鑑賞することができた。

https://akibapassfestival.de/


以下はニュルンベルク会場の様子(他の開催地ベルリンドルトムントフランクフルトハンブルクケルンライプチヒミュンヘン、パシング、シュトゥットガルトウィーン)。


会場の雰囲気: ニュルンベルク場合は15シアターくらいある大きな映画館の2シアターが貸し切られ、1日アニメが上映される。普通映画上映とそれほど変わったことはなく、一日券の販売アニメグッズの売店があるくらい。会場によっては制作スタッフ等のゲストが来て質問会みたいなのがあるらしい。たまに気合入れてコスプレとかしてきている人もいる。


上映前: 日本と同様映画の前の宣伝映像は長い。ドイツアニメイベント宣伝日本アニメ配信関連会社のほか、アトラスコーエーシュタゲ等のゲーム宣伝がいくつかあった。


映画について(軽いネタバレもあるので注意)


ラブライブサンシャイン


人の入り: ざっと数えたところ70~80人くらい、割と空いてる。アイドルアニメはやはりヨーロッパでは受けが微妙かも。でも中にはグッズを付けていたり結構ファンもいる模様。女性も少なくとも2割くらいはいる。


盛り上がったところ: ドイツ映画鑑賞は笑ったりちょっと歓声を上げるくらいは許容。ライブパートは静か(集中して聞いていたのかもしれないが日本語の歌なのできついかもしれない)。女の子たちがコミカルな動きを見せるところはかなり盛り上がっていたように感じた。


笑いが起きたところ: 最初の追いかけっこパート。お尋ね者ポスター。月ちゃんフィレンツェのお屋敷マリ母に恭しく退出を促すポーズをしたところ。



Fate/stay night


人の入り: 200人を超えるくらい。満員ではないが混んでる。3部作の第2部にあたる映画であるが第1部は去年上映された。


全体の雰囲気: バトルシーンのクオリティが高く緊迫した場面が多かったためか会場全体を息を呑む場面が多かった。エロいシーンは若干の反応あり。


笑いが起きたところ: 士郎と桜がいちゃついてる食卓の向かいライダーが座ってたシーン、そのすぐ後のナイフフォークを出されるシーン。


喝采が起きたところ: 間桐慎二が死んだところ。


少しがっかりたかもしれないところ: 続編の公開が2020年春予定。ドイツで見れるのはおそらく2年後。

2018-06-18

[]アルテミジア・ジェンティレス

1593年、画家であるラツィオ・ジェンティレスキの娘として、ローマ生まれる。

弟たちと共に絵画を学ぶなかで次第に頭角を現した。

画家としては、カラヴァッジョの盟友であった父を通して、カラヴァッジョの影響を強く受けている。

女性であったせいで満足に絵画技法を学べないアルテミジアのために、オラツィオアゴティーノ・タッシという画家教師として雇った。

しかしアルテミジアが17歳のとき、タッシは強引にアルテミジアと関係を持った。

結婚をちらつかせていたもののタッシにその気はなく、それを知ったオラツィオ強姦の罪でタッシを告訴した。

タッシは余罪とあわせて2年間の懲役を課された。

その取り調べのなかで、アルテミジアは真実を明らかにするために、すすんで拷問を受けたという。

こういったエピソードのために、アルテミジアは後世にフェミニズム文脈で注目されることとなった。

その後、別の画家結婚したアルテミジアは、フィレンツェで大きな成功を収め、芸術アカデミーにも加入することができた。

ガリレオ・ガリレイとやりとりした手紙も残っているという。

夫と別れたあと、ローマヴェネツィアナポリ転々とした。

一時期、イギリス父親と共に仕事をしたが、オラツィオはまもなく亡くなり、その後はまたナポリに戻った。

亡くなった正確な時期は不明だが、1956年ごろに疫病で亡くなったとも。

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