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はてなキーワード: 香車とは

2024-02-12

桂馬って何がモチーフなの?

おかしくね?

ピョンピョン飛び跳ねるとか?

歩兵は分かる。最初に決められた配置の中で前進しか許されない。

銀と金は分かる。現場指示の権限があるので横に動いたり撤退したりも可能

王が自由に動けるのも分かるよコイツ権限一番強いもの

飛車はつまる所は戦車だろ?一直線に突っ込んでいくだけしか出来ない。

ここまでは分かる。

文句はない。

んで、角はなんなん?飛車と90度動きが違うわけだが、コイツは何?ていうか飛車戦場で90度グルって向きを変えれば一直線に突っ込めるやろ。なんで斜めは駄目なんだ?

香車も良く分からんコイツも車でいいのか?なんで一直線にしか動けない?実際には人間大砲とかなのか?

そして桂馬。全く理解できない。騎馬の動きって割りと直線的では?飛び跳ねる動きは確かにあるが、馬防柵で跳ね返されているようなイメージの方が強いんだが?

2023-10-01

anond:20231001120235

成金桂馬香車の機動力が上がっているとは思えない

役職ごとに持てる武装が違うのだろう

そして、将棋ワールドでは、一気に金将になる「成金」以外の昇進はなく

歩は、香車になって駆け抜けたり、銀将になって斜め後ろを攻撃することは許されない

鹵獲されると資格が失われ、元のコマの性能に戻ってしま

anond:20231001002948

金は軽装兵(近衛騎士)、銀は重装兵(護衛兵士)。

「銀」は自陣では王の護衛が主目的から重装を脱がないが、敵陣では敵王を討つために重装を脱ぎ捨てて行動する。だから金将と同じ扱いになるわけだ。

でもって、

香車」…分かるな?「車」だ。敵陣に入ったら車を捨てて自由に動き回るんだよ。

桂馬」…同じく分かるな?「馬」だ。敵陣に入ったら馬を捨てて……(以下略

「歩」…「敵陣に入るまでは真っすぐ歩いてけ」って命令されてるんだよ。敵陣に入ったら命令から解放されて……(以下略)ただし「王」を打ち取っちゃいけない。雑兵からな。

飛車角」…これは「大ゴマ」で移送装甲車複数兵士が乗ってるとこを想像してくれ。敵陣に入ったら下車して散開するんだよ。強力だね。

まあそんな感じだ。王と金将が成らない理由も、これで理解できたか? つーか、こんなことでいちいち悩んでたらゲームできなくないか? 社会生活とか大丈夫か?

2023-08-21

香車男性

前にしか進めない

ぶつかりおじさんとよく間違われる

2023-08-15

おっす!俺は香車(きょうしゃ)男性

前にしか進めないからよくぶつかりおじさんと間違えられちまうんだ!

2023-03-13

勝負師羽生善治

 第72期ALSOK王将戦7番勝負は、藤井聡太王将羽生善治九段を4勝2敗で破り、王将位の防衛を決めた。本当に、本当に面白かった。手に汗握る、ヒリヒリするような名勝負連続名実ともに歴史に残ることとなったこシリーズを振り返っていきたい。

 棋士は「勝負師」「研究者」「芸術家」の顔を持つ。そう唱えたのは永世名人谷川浩司である。この3要素は、どれか1つが10割というものではない。一流棋士は、これら全ての要素を持ち合わせ、盤上において切り替えながら戦っていく。それが、一流棋士の一流棋士たる所以である。そうはいっても、棋士によって個性、より強く出てくる要素というものは確実に存在する。私見だが、藤井聡太にとってのそれは「研究者」、羽生善治にとってのそれは「勝負師」だと考える。そして、羽生の「勝負師」としての側面が、何よりもこの番勝負を白熱させたように思う。

 6局が指された番勝負で、羽生勝利した第2局と藤井勝利した第5局は特に名局だった。第2局は羽生の先手番で相掛かり。59手目、盤上のそっぽに放たれた金が驚きの一手。どこから飛び出てきたのかという異筋の金打ちだが、浮かび上がってくるとこれがべらぼうに厳しい。簡単に指せる一手ではないが、羽生はこの手をノータイムで着手。凄まじい事前準備、乾坤一擲番勝負に懸ける決意をみた一手だった。しかし、この一手だけでノックアウトされる藤井ではなく、将棋はその後も難解な進行を辿る。羽生の本当に凄かった一手は、その後の銀打ちだ。盤上の中央で威張る藤井の馬にアタックする一手。理屈としては分かるが、それにしても怖い。この手を指すと、自らの玉頭に風穴が空く。無傷では済まされない変化だが、それでも羽生は果敢に飛び込んでいった。対する藤井、「許さん」とばかりに猛攻に出る。銀をかち込み、馬と角の睨みで羽生玉を一気に仕留めにかかる。危険まりない羽生玉だが、ここでほとんど唯一といってよい、絶妙な凌ぎの手順が存在していた。そして、羽生はそれを読みきっていた。これが本局のハイライト藤井の猛攻を正確にかわし続けた羽生が、シリーズ勝利ものにした。何という勝ち筋か。銀打ちの一手は、藤井をこの変化に誘い込んだ渾身の勝負手だったのかもしれない。羽生最後に放った香車は唯一の正解手である。持ち駒も打ち場所も多いが、ここにこの駒を打たなければ助からないのだ。傍目には怖すぎる変化にも果敢に飛び込んでいった勇者羽生投了図は、勝負師が生んだ最高の芸術であり、羽生の名局である

 第5局は藤井の先手番。戦型は羽生誘導して横歩取りとなった。飛車角が空中を乱舞するスリリングな戦型で、かくして本局も華々しい展開となる。激しいやり取りがあり、羽生陣は空中分解の寸前。玉が露出し、またしても危険まりない状態となった。戦況は藤井有利から優勢へ。このままじっくり勝ちを固めてもよさそうなところだったが、本局の藤井アクセル全開。防御を完全に放棄する驚愕の手順で、一目散に羽生玉に襲い掛かっていった。このまま押し切れば藤井の快勝譜だったが、その先で羽生が放った金が受けの妙手。藤井の攻めから逃れるために作った即興の囲いだが、この懐が妙に深い。アクセル全開だった藤井の手はパタリと止まり、戦況は混戦へともつれていった。本当に、妙なところに懐はあるものだ。将棋の奥深さ、恐ろしさ。羽生がどこまで狙っていたのかは分からないが、藤井の快勝に思われた一局は一気に混迷を深めていった。形勢は逆転し、むしろ羽生がよくなった局面もあったようだが、あまりに難解で、羽生はこれをつかみきれなかった。最後藤井が抜け出し、シリーズを一歩リードする3勝目。攻めの藤井と受けの羽生。互いの特徴がよく出た名局で、深淵羽生の受けは藤井の手をも止めさせた。藤井にとっては薄氷勝利だったといえるだろう。

 最終的には、4勝2敗で藤井が制した番勝負しかし、星の差以上に競っていた、紙一重局面が多かったように感じる。ここで冒頭の話題に戻るが、これは「研究者」と「勝負師」による名シリーズだったように思う。藤井は「研究者」。盤上の真理、最善を追求し、そのためには持ち時間を一気に注ぎ込むことも惜しまない。相手の戦法は全て受けて立ち、相手によって戦い方を変えるということをしない。横綱王者の戦い方である。一方の羽生は「勝負師」。もちろん将棋研究も超一級品には違いないのだが、羽生相手によって戦い方を変えることも多いように思う。相手を見て、その相手有効と思われる勝負手を果敢に仕掛けていく。勝負への抜群の嗅覚であり、勝負勘。「羽生マジック」と呼ばれる絶妙手の数々はまさにそれで、時には善悪を超越した一手で勝利をつかみ取ってきた。そして、本シリーズでもそんな「勝負師」としての一面を遺憾なく発揮した。特徴的だったのは羽生の戦型選択である。今期の藤井は、先手番で圧倒的な勝率を誇り、なんと一時は28連勝を記録。特に角換わりは絶対的エース戦法であり、付け入る隙がないという強さを誇っていた。これを踏まえた羽生は、後手番で戦型を工夫していく。第1局は一手損角換わり、第3局は雁木、第5局は横歩取り。苦しいとされる後手番で、羽生藤井絶対的エース戦法を避け、様々なコースボールを散らすことを選択した。何を投げるかというところから勝負は始まっている。球種の多さで、狙いを絞らせない。羽生勝負術は、「次は何を繰り出すのか」と将棋ファンを魅了し、この番勝負を白熱させた。もちろん、角換わりを避けたからといって簡単に勝たせてくれる藤井ではない。どこにボールを投げてもその応手は的確で、結果として羽生藤井から後手番で白星を挙げることはできなかった。それでも、羽生が後手番で繰り出した3種類のボールはどれも見応えがあり、複雑なねじり合いを生んだ。後手番で必死に食らいつきながら、先手番の2局では会心の内容で勝利をもぎ取った。心から、素晴らしい番勝負だったと思う。

 防衛を果たした藤井王将は、羽生九段との番勝負について問われ、「羽生先生の強さだったり自分課題を感じたところがあった」と振り返った。藤井インタビューで対戦相手名前を出すことは非常に珍しい。なぜなら藤井は、前述のように盤上の真理を追究するタイプであり、対戦相手がどうこうというタイプではないかである。今回、藤井が「羽生先生の強さ」と述べたのは、それを肌で強く感じたところがあったのではないかと推察する。羽生の強さ。すなわち、勝負術であり勝負勘。これまで何度も目にしてきたつもりだったが、本シリーズではその真骨頂を見せられた気がした。そんな羽生相手防衛を果たした藤井王将のことを、心から讃えたいと思う。

 五冠を堅持し、さらなる頂に向かって突き進む藤井王将将棋界の絶対王者であることは全く疑いようがない。その他の棋士は、極めて厳しい戦いを強いられている。しかし、厳しいからといって戦うことをあきらめてしまえば、その時に将棋界は終わる。今回、52歳の羽生がこれだけの戦いをみせた。勝負を仕掛けた。このことが、将棋界に良い化学反応を起こしてほしいと願う。選ばれしプロ棋士たちには、藤井という絶対王者に対し、果敢に「勝負」を仕掛けていってほしい。必死に戦い続けてほしい。そのように願う。

 羽生さん。敗れはしたが、あなたは本当にかっこよかった。藤井王将は、その勝負術に正面から触れ、この番勝負で吸収した。今後は「勝負師」としての要素も強め、さらに手が付けられなくなるほど強くなるのではないか。そういう確信に近い予感がある。それでも言う。さらに強くなった彼に再び挑むのは、あなたであってほしい。

2021-11-15

藤井聡太けがここまで圧倒的につよいことに関する自分なりの見解

藤井四冠の強さが圧倒的だ。

タイトル戦では渡辺さん、豊島さんをいずれもストレートで下して早くも四冠。しかもまだ10代だ。

将棋は強さを数値化したレーティングというものがあるが、藤井さんは2位に約170ポイントの差をつけて圧倒的な首位

将棋には駒落ちというハンデがあるが、レーティング100差で香車落ち、250差で角落ちとなっている。

ざっくり言うと現状、他のトッププロ藤井さんの間で銀落ちくらいの差があるのではないだろうか。

レーティング2位は豊島さんだが、それに対する藤井さんの期待勝率は73%である

通常大きなタイトル戦は4勝先にしたほうが勝ちだが、そうなると藤井さんが先に4勝する確立は91%になる。

トーナメントで一発勝つことは大いにありうるが、番勝負となるタイトル戦に挑戦者として出場したり保持タイトル防衛戦ときには失冠しようのないレベルになっている。

今回の竜王獲得もある意味必然だったわけである

なぜここまで圧倒的なのか?

これは藤井さんの手を読む際の思考方法にあるんじゃないかと考えている。

通常、棋士脳内に盤面を浮かべてそこで駒を動かして手を読む。強い人は複数将棋盤を同時に浮かべて同時に駒を動かせるらしい。

ただ、藤井さんは違っていて何かのインタビューで頭の中に盤面でなく、符号(駒の種類と位置を示した文字)を浮かべて読みを進めると答えていた。

通常、PCで処理をする際には文字データよりも画像データのほうが圧倒的にサイズも大きく、処理に時間がかかるものである

これと同じ状況が脳でも起こっていると推測する。

まり脳内イメージで盤面を浮かべて画像処理をするよりも、符号のみを考えて文字データとして処理するほうが同じ手数を読むのがより効率的なんじゃないだろうか。

から藤井さんは高速かつ大量に手を読むことができて、それが圧倒的な終盤力や正確さに繋がってるんじゃないかと思う。

これはある意味、これまでの将棋における思考方法に対する破壊イノベーションだが、もちろんこの芸当は一朝一夕に身につくものではなく、幼いころからの鍛錬の賜である

これから藤井四冠の将棋をたのしみに見ていきたい。

2021-08-15

anond:20210815211934

将棋で「ぼく香車好きだから香車集める」って言われても困るだろ

碁やオセロで「今日は白い駒で絵を描きたい」って言われても困るだろ

ポケモンユナイトで「好きなポケモン操作したい」って言われても困るのだ

2021-06-08

神々が叩き合い、神が降りてきた

 土曜日の夜は一切予定が入れられない。

 白熱の戦いが毎週繰り広げられている将棋の「ABEMAトーナメント」。6月5日は予選のCリーグ、チーム羽生対チーム木村が行われた。、この結果、この2チームにチーム豊島を合わせた3チームが、勝敗得失点差まで完全に並ぶという劇的な展開が待ち受けていた。最後リーダー3人によるプレーオフが繰り広げられ、決着が付いたのは日付も変わった翌0時すぎであった。翌日(というか当日)には、藤井棋聖渡辺名人棋聖戦があり、朝早くから中継があるというのに、この深夜までの激闘が寝かせてくれない。まったく、大事な日の前日になんてものを見せてくれるのか。

 劇的な展開にも魅了されたが、この日の決着局、羽生善治九段佐々木勇気七段の将棋はその内容も抜群に素晴らしかった。このABEMAトーナメントは、「持ち時間5分+1手につき5秒加算」という超早指し(フィッシャールール)のもとで行われる。このルールは、実際に指してみれば分かるが、非常に厳しく、スリリングである。ある程度、手の決まった序盤ならば時間を増やしていけるが、局面が複雑になった中終盤はそうもいかない。序盤で増やした時間はあっという間に溶けていき、秒に追われながら指し手を続けていくことになる。正直、アマチュアがこのルールで指しても、「そもそも将棋にならない」ということが多い。繰り広げられるのは、「将棋似て非なる何か」である

 しかし、そこはプロ。我々アマチュアとは違い、このルールでも「将棋」を指す。さすがに指し手の質は多少落ちるのかもしれないが、それでも将棋を指している。まずはそこに感動する。

 羽生九段佐々木勇気七段の一戦は、互いの読みと駆け引きがぶつかり合う激戦となった。この将棋は、持ち時間の長い公式戦と比較しても遜色ない名局だったと思う。将棋ファンとして、この一局への感動は言葉にして残しておきたい。

 先手番となったのは佐々木勇気七段。藤井聡太四段(当時)のプロ入り29連勝を止めた男としてあまりにも有名であるが、その後の活躍も目覚ましい。順位戦現在から2番目のB級1組。藤井二冠をぴったり追走しながら昇級し、現在も開幕2連勝と好調である居飛車党の本格派で、序中盤にも惜しみなく時間を投入する。深い研究と読みに裏打ちされた指し手が魅力である。それでいて、この早指しのルールでも滅法強い。

 後手番となったのは羽生善治九段。何をかいわんや、ご存じ永世七冠である

 

 戦型は角換わり腰掛け銀。事前のインタビューで、変化球ではなく、正面からぶつかりたいと語った佐々木宣言通り、得意戦法で真っ向勝負を挑んだ。対する羽生とて、相手の得意形を避けるタイプではない。いつも通り、泰然と、そして悠然とした手付きで佐々木の得意形を受けて立った。

 端歩の駆け引きもあったが、十分な研究があるようで、佐々木の指し手は早い。57手目、▲2五歩と攻めかかる。これは、羽生の玉が2二に入ったところに、真上から襲い掛かった手である羽生の構想を正面から打ち砕こうとしており、相当な迫力がある。一歩間違えればすぐに潰されそうなところ、羽生は一歩も引かない。佐々木飛車を吊り上げ、銀取りも手抜いて手裏剣を放った。

 66手目「△8八歩」。この手自体は珍しい手ではなく、相手陣形を乱す定番の手筋である。実際、その場にいた棋士も全員が一瞬で見えた手だと思う。しかし、問題はこの歩が「通るのか?」その一点である。もしこの手が不発に終われば、この将棋は一気に佐々木に持っていかれてしまいかねない。「一か八か」的な意味で、この歩を打つのは非常に怖い。しかし、羽生の手は8八に伸びる。「運命勇者に微笑む」羽生が好んで用いる言葉を想起した。勇者羽生善治、いつもこうやって、勝利を手繰り寄せてきた棋士である

 勇者勇気が立ち向かう。羽生の放った歩を取っては弱いと見た佐々木は、一直線の攻め合いへ。71手目、▲4六桂と急所桂馬を放った。対する羽生、△6四桂と打ち返す。同じく急所に放った桂馬である。4六と6四の桂馬が、銀を挟んで対称に向かい合っている。この局面、互いの我が道を行くとばかりに読みがぶつかり合い、その衝突が盤上に表現されている。最高峰に美しい。

 美しい火花にくらくらしそうな局面で、佐々木が次の1手を放つ。73手目「▲6五銀」。最高峰の美しさに、さらに「その上」があったとは。叫びたくなるような手である。銀のただ捨て。しかし、この銀は取れない。取ると、羽生玉が弱体化し、一気に攻め潰される展開が見える。佐々木の放った会心の一手であり、観戦していた羽生チームメイト中村太地七段も「(佐々木の)決め手に見えた」と述懐したほどである

 佐々木勇気会心の一撃。そのままK.Oされてもおかしくない局面で、さら時間もない。そんな局面で、羽生は何を放ったか。74手目「△8八と」。やはり銀は取れない。羽生は最大の強手で応えた。ちなみにこの「と金」は、その前の局面で放った「勇者の歩」が成ったものである。歩を打った手も凄いが、「と金」を引いたこの手も凄い。鬼のような顔で剣を抜く勇者を見ているようである

 羽生踏み込みに、佐々木は盤上没我。長考の末、と金を払う。羽生は追撃の手を緩めず、△6六歩、そして残り2秒(!)まで考えた末に△4九角と放った。少し進んでみると、恐ろしい局面が見えてくる。この将棋、途中から佐々木一方的に攻めていくような展開ばかりが見えていたはずなのに、気付けば羽生佐々木を追い込んでいる。佐々木も相当な迫力で攻めていたはずなのだが、勇者踏み込みがそれを凌駕したように思えた。

 とはいえ局面はまだ分からない。佐々木、黙っていられないとばかりに攻めに転じ、羽生玉に迫る。羽生玉はかなり危ないところまで追い込まれるが、あと一歩が足りない。それを見切ったか羽生香車桂馬佐々木玉に覆いかぶさる。この手があまりにも厳しく、佐々木を一気に追い込んだ。

 土俵際の佐々木だが、あきらめきれない。115手目から、歩を打っては捨てるということを繰り返した。これは、「時間稼ぎ」の歩である。1秒で打てば、持ち時間を4秒増やせる。増やした時間で、必死に凌ぎを探す。歩の打ち捨ては、純粋な「損」であり、将棋の真理からはほど遠い。しかし、そんなことを言っている局面ではないし、なりふり構っていられないのである。鬼の顔をした勇者相手に、佐々木もまた鬼になる。非常手段で、最後可能性を探した。

 羽生にも余裕はない。一手間違えれば奈落の底である必死の形相で佐々木気合に応戦する。冷静に追い詰め、ついに矢尽き刀折れた佐々木最後羽生が、146手までの激闘を制した。終盤はたがいにほとんど時間がなく、チェスクロックの叩き合い。それが終わり、激闘に終止符を告げるブザーが鳴った。

 大熱戦の末、羽生勝利チームメイト中村七段、佐藤紳哉七段が控室で絶叫する。「感動した!やっぱ羽生先生は違うわぁ」その反応は、同じプロ棋士というより、画面の向こうで見ている我々将棋ファンのそれと近いものであったが、そうなるのも無理はなかったと思う。それくらいの将棋であったし、「羽生善治」とはプロ棋士にとってもそれくらいの存在なのである

 敗れた佐々木の指し手も素晴らしかった。忘れてしまいそうになるが、この将棋は「5分+5秒」の超早指しで指されたものである。それが到底信じられないような濃密な内容で、「神々の叩き合い」とでも言うべきものだった。極限の状況で指していたことで、羽生の「勝負術」「局面への嗅覚」といったものが最大限に研ぎ澄まされ、盤上に発露したように思う。棋士羽生善治の恐ろしさを改めて感じたし、その羽生が未だにあと1期まで迫った100期目のタイトルに届かない、将棋界の恐ろしさを思った。

 激闘の余韻も冷めやらぬ中、さらに興奮するような出来事が起こった。この戦いの翌日、羽生中村七段のYouTubeチャンネルに登場し、なんと自らの将棋解説したのである羽生YouTubeで自戦解説をするのは初めて。あれだけの将棋を見せてもらっただけでも興奮が止まらないのに、その翌日に本人から解説が聞けるとは。神々が叩き合い、神が降りてきた。あまり出来事に、感情が追いつかないままに視聴した。

 佐々木の「▲6五銀」はやはり相当な一手だったようで、羽生も手放しで称賛した。「いい手だなあ」そうやって飄々と語る姿は、一日前の盤上にいた鬼の姿とは大きく異なっていて、少し呆気に取られてしまうのだが、盤上を離れればこれが羽生善治なのだと妙に納得もしてしまうのであった。

 いい将棋を見て、感動して、翌日には本人から詳細な解説が聞ける。凄い時代になった。将棋ファンは、本当に幸せである

https://www.youtube.com/watch?v=5IbgZBaTyoc&t=286s

2020-12-24

anond:20201224040322

歩=前にしか進めない

香車=まっすぐ前にしか進めない

「まっすぐ」という言葉で何マスも進めるということを表現しているのでは?

anond:20201224052146

香車も成れば下がれるけど、と金とは違うの?

はてラボ人間性センター問題

将棋の駒でまっすぐ前にしか進めないのは何?っていう問題で、歩と香車かと思ってたんだけど、なんで歩はだめなのか?

この場合、歩はどういう説明になるの?いやまじでわからない。

あと、桃太郎の部下で犬猿雉って書くと間違いになるんだがこれも違うのか?

2020-12-17

[]2020年12月16日水曜日増田

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2020-12-16

将棋の駒モチーフ

王将 ← 将軍死ぬと負け

金将 ← 武将

銀将 ← 格下の武将成る=武功を立てると出世

桂馬 ← 騎兵成る武将

香車 ← 槍兵、戦車兵(成る武将

歩兵 ← 歩兵成る武将

飛車 ← 戦車兵(成るドラゴンキング

角行 ← ??????成るドラゴンホース

角行って何や!?やっぱ僧侶系なんだろうか。

でも成ると馬ってのはおかしいよな。

2020-11-27

学校って

学校って、桂馬香車は変だから歩の動きができるようにって矯正しようとするよね。

飛車角金銀くらい突き抜けてたりオールラウンダーだったりするとなんか許されるけど。

2020-09-09

anond:20200909122001

視聴者ほったらかしの羽生先生解説結構好き

指した瞬間自分の中だけで分かっちゃって全然解説しようとしてないところが最高

羽生「はー、なるほど 1一の香車までしっかり利いて」

自分「1一?なにいってだこいつ?」

みたいなかんじ 

2020-08-21

将棋界は昔から現実離れしてたよ。

昨今の藤井聡太さんの活躍でもって「現実フィクションを超えてくる!」とはしゃいでるラノベ作家がいるが、

ぶっちゃけ藤井さんの活躍くらいのこと、棋界では別に珍しくもないんだよなあ。

名人香車を引いて(香車を落とすハンデありで)勝った升田幸三

・69歳で病死するまで棋界の頂点、A級に在籍し続けた大山康晴

・打倒大山に闘志を燃やし、研究研究を重ねタイトルを奪取し、しかし36歳という若さ夭折した山田道美

・最年少プロとなり、C2からA級まで順位戦を1期抜けして、最年少名人戦挑戦まで止まらなかった加藤一二三

弱冠21歳で名人位についた谷川浩二

自身が編み出した前代未聞の新戦法「藤井システム」を引っ提げ、最高峰竜王戦ストレート勝ちし3期連覇した藤井

天才羽生善治に先んじて永世名人資格を得た、羽生小学生からライバル森内俊之

・幼いころから難病を患い、病体ながらもプロになりA級まで登りつめ、羽生に6勝6敗の成績を残し、30を待たずに他界した怪童村山聖

・7冠達成他、数多くの記録を打ち立て、現在更新中の羽生善治

升田・大山時代から羽生世代までで、ちょっと思いつくだけでもこれくらいは書ける。

いずれも「話ができすぎ」または「ありえないと思われていた」ことである

戦前から令和に至るまで細かく記せば、まあ軽くこれの20倍は書ける。

件のラノベ作家将棋ラノベを書くはるかからこの程度のことはざらなので、

彼のはしゃぎっぷりはちょっとミーハーに過ぎるのだ。

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