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2023-06-29

宇克蘭、どうなるんだろう

白露西亜と露西亜の仲も良いのか悪いのか分からないし、

波蘭土もそれを警戒してる。

土耳古露西亜関係を深めてるのも怖いところ。

英吉利仏蘭西伊太利亜などの欧羅巴諸国はどう考えてるんだろう?

日本亜米利加関係を強化するべきだろうな。

2022-03-08

anond:20220308163423

ウヨク的にはどういう視点で見た方が冷静?

 

ウクライナ親ロシアテロリストを殺した!戦争の発端を作ったのはコイツらだ!

ロシア軍事的作戦なのに民間人を殺す必要性はない!コイツらは現代悪魔だ!

ウクライナ人←戦争になることがわかっていた!お笑い大統領祭り上げて戦争を煽った!

ロシア人←プーチン奴隷!何を言ってもプーチン礼賛になる!

海外にいるウクライナ人←国に帰るなら黙って帰れ!平和な我々を煽るな!

海外にいるロシア人←ざまあみろ!プーチンから逃げようと思っても祖国貧困具合からは逃げられなかったようだな!

NATO←あくのちゅうすう

アメリカ←でぃーぷすてーと

日本大日本帝国魂再来願!!中国韓国北朝鮮露西亜全方位竹槍爆撃神風特攻!!!靖国敬礼!!

中国←超宇宙規模絶対的顕在嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼遺憾乃意!!!!!!!!!!!!!!!

 

なの?

2019-08-05

派手な異能デスゲーム

(マズイな……)

(ああ……)

マスダ達は、テレパシー危機感を共有した。

懸念しているのは、猛威を振るっている雑誌の濁流だ。

仲間が数人、雑誌の下敷きになったが、問題はそれだけではない。

マスダ達の戦略は「見」である

基本的に、テレパシーメンバー補充の能力しかない彼らは、積極的攻撃をしない。

強力な能力者達に潰し合ってもらい、弱った生き残りを倒す。

それが狙いだ。

しかし、今回のように強すぎる者が出てくるとそうもいかない。

無傷で生き残られては、マスダ全員でかかっても勝てない可能性があるからだ。

(俺が行こう)

マスダの1人、ニノミヤが名乗りをあげる。

(おい、お前はダメだっ!お前は貴重な「二段ジャンプ持ち」なんだぞっ!)

仲間の制止も意に介さず、ニノミヤは、二段ジャンプ雑誌激流遡上していった。

(跳躍(ジャンプ)が雑誌マガジン)に負けるかよっ!!)

やがて、ニノミヤはテンチョウの元へたどり着く。

高台の頂上、開けた場所にテンチョウはいた。

両者の距離は、数十メートル

(マスダの二段ジャンパーか……)

すぐにテンチョウもニノミヤに気付く。

その足下には、十数本の酒瓶。

テンチョウは、瓶を1本手に取った。

その間も、増援を防ぐべく、もう一方の手で雑誌を出し続ける。

(〜〜〜ッッ!!)

瓶が投擲されて初めて、ニノミヤはその正体に気付いた。

火炎瓶である

酒瓶、新聞紙ライター花火灯油……。

コンビニによっては、その商品だけで、簡易式火炎瓶を作ることも可能なのだ

近づきさえすれば勝てると踏んでいたニノミヤに、これを防ぐ手段はない。

ひたすらジャンプして避けつつ、テンチョウに近付こうとするが、数本は当たってしまう。

結局、テンチョウまで数メートルのところで力つきることとなった。

それは、テンチョウがとどめを刺そうと火炎瓶を投げる体勢に入ったときだった。

突然、火炎瓶が爆発し、彼の上半身は炎に包まれた。

「 Добрый день 」

現れたのは、ロシア人

それと、ニノミヤと同じ顔をした日本人である

(二段ジャンパーは2人いたのか……)

それが、テンチョウの最期思考であった。

「『二段JUMP普及協会』なんだ。1人のわけがないだろう?」

マスダの1人にしてもう1人の二段ジャンパー、ナナミは、燃え盛るテンチョウに向かってそう言った。

彼は、《謎露西亜人》セルゲをおぶって雑誌を乗り越えてやってきたのだ。

いまいちもえない」セルゲの炎も、火炎瓶を持った相手には有効であった。

「二段ジャンプが、手から無限唐揚げを出せる奴に負ける訳にはいかない」

ナナミは、ひとりごちた。

ナナミがニノミヤに近づいた瞬間だった。

2人は、炎に包まれた。

セルゲが再び火を吹いたのだ。

ナナミの脳裏によぎったのは、セルゲの裏切りへの怒りではなく、協会員の全滅への悲しみであった。

一方その頃、島の反対側。

アキュウの近くには、《沈黙回春》の能力により、続々とムッツリな参加者達が集まりつつあった。

サキュバス……エッロ……)

(三連発とかアキュウさんすげえ!)

(まさに性豪!)

(性豪伝説だわ……)

のちのアキュウ性伝である

To be contibued...

2019-07-22

続3・ブクマカ異能デスゲーム

露西亜人(セルゲイ):

口内に無限ウォッカを発生させることができる。

火種があれば火を吹けるが、すぐ飲んでしまうので、いまいちもえない。

互助会勢(たがいにタスク):

同じ能力を持つ相手に対し、「自身メリットはないが、相手メリットがある行為」をすることで、同程度の恩返しを強制できる。

(恩返しに対する更なる恩返しは強制されない。)

会話をする際、ですます調で話さないと死ぬ

尊重可能性(リーダービリティ):

はてな村民だと自認している相手に対し、一定程度、口頭での命令強制できる。

強制できる程度は、相手がどの程度はてな村民だと自認しているかによる。

瀟洒の奢り(バフなし):

相手に触れることで、相手に生じている、能力によるポジティブ効果無効化できる。

良きこと聞くもんっ:

自身にとって良い知らせに限り、未来予知ができる。

菊門とは関係がない。

anond:20190721123810

2018-07-12

国際大蹴球連盟世界選手権大会 2018露西亜場所

勝敗番付西勝敗
独逸●2勝4敗9休横綱伯剌西爾11勝4敗
伊太利亜全休横綱亜爾然丁○9勝6敗
西班牙10勝5敗大関和蘭全休
仏蘭西○15勝大関宇柳具11勝4敗
英蘭12勝3敗大関
白耳義○13勝2敗関脇葡萄牙○9勝6敗
哥倫比亜○9勝6敗小結克羅地亞○14勝1敗
瑞典10勝5敗前頭墨西哥○9勝6敗☆
韓国●6勝9敗☆前頭波蘭●4勝11
露西亜11勝4敗前頭米国全休
日本○8勝7敗前頭巴奈馬●1勝14敗
殊勲賞小結克羅地亞14勝1敗
敢闘賞前頭露西亜11勝4敗
技能賞関脇白耳義13勝2敗

※☆は金星

2016-03-08

http://anond.hatelabo.jp/20160308015806

冷戦2ならぬ、ロシア中国アメリカによる

冷戦三国志みたいな感じじゃね?

今の時代

三国志

ってよぼうぜ

本命(魏):大米帝国、人材科学技術国土ともに最大級植民地日本共和国ヨーロッパ共和国でさえ技術力は中華共産帝国凌駕する。破産するする詐欺がどう言った結果になるかは不明

次点(呉):中華共産帝国人口の多さとそこそこの技術力で確実に勢力を伸ばしつつ有る。公海への進出を大米帝国に阻まれているため東南アジア沖縄への進出をはかる

大穴(蜀):露西亜帝国、凄腕のスパイにより復活したが技術力が著しく遅れをとっているため崩壊時間問題か?現在米帝国と各地で戦闘中

さあおまえらどれにかける?


World is getting like Three kingdoms era.

Let's call this Era as New Three kingdoms era.

Bet which empire will be winner of this war!

Odds:1.1:American Empire(Wei) ...World largest and most advanced empire in the world.It governs US,Canada,UK,Germany and have colony countries,India,Japan,South Korea,Singapore,UAE,Saudi Arabia. Even though one of colony like Japan can fight Chinese Communist Empire. AE has massive natural resource and human resource.

Odds:3.5:Chinese Communist Empire(Wu)... No colony country, However technology level is getting high and has massive population. As CCE is surrounded by EMZ of other country, They are trying to bribe south east countries and Okinawa.

Odds:15.:Russian Empire(Shu)...Russian Empire has big land and massive natural resource, However technology is low. It requires high educated people to fight with AE. Now a lot of colonies,for example Syria and Yemen, are attacked by AE. RE is betrayed by Cuba.

2011-06-01

不信任案

通ったらどうするんかなぁ?

普通に考えたら次も民主党からだろうけど、不信任が通った時点で割れたようなもんだし。

順番から行けば岡田幹事長なの?

ほんとうに分裂した場合は、割れ方にもよるけど自民側は谷垣君なのかなぁ。いきなり増税とか言っちゃうようなオンチから、やっぱり残念な感じになりそう。

さらにほかの所からなんてのは流石にないよね。よね。

そして斜め上なら解散だけど…むりだよなぁ、期限を切って暫定処置ってわけにもいかんだろうし。

てかそれやったらまた詐欺集団が圧勝しそうで怖い。

でもホントに選挙やるってなったら「国内原発全部停めます風車太陽電池中国露西亜からの輸入です国債増税も無しです!光の道はB案で(こっそり)」って言いだすやつと乗せられるやつがすくなからず出るんだろうなぁ。

2010-03-27

民主党】デーブ「ばかげてる」 フィフィ「まともな外国人ほど、申し訳ない気持ち」 「子ども手当」、外国人タレントから疑問続々

http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1269672527/

173 名前名無しさん@十周年[] 投稿日:2010/03/27(土) 16:07:04 ID:wBOIZhb10

>1

民主党という"政党"

●結党以来、綱領はありません。

在日外国人も党員になれます。

●"脱官僚"や"政治主導"という稚拙スローガンを用いて日本国民を騙し、中国共産党を手本にした"独裁体制"を日本で実現します。

●"地域主権"という"地方への甘言"を弄して中央集権破壊し、党の支持母体外国勢力を含めた"地方からの国家解体"を進めます。

●支持団体である韓国民団との約束で、日本の将来に全く責任を持たない在日外国人に、国民固有の権利である選挙権を付与します。

●支持母体である部落解放同盟要請で、"人権侵害救済機関"を創設し、"人権侵害"を恣意的に判断し、"自由な言論を封殺"します。

特定アジアや亡国メディアの要求に従い、靖国神社参拝は今後一切行わず、無宗教である"国立追悼施設"を建立し、定着させます。

●"東アジア共同体"の構築の支障にならぬよう、"従軍慰安婦"や"強制連行"、"南京大虐殺"等の"歴史的な懸案事項"を"解決"します。

●"国連至上主義"を掲げ、常任理事国である支那露西亜日本国防に参画させ、国連での意思決定を"金科玉条"として仰ぎます。

子供手当てや高校無償化高速道路無料化等、"次世代へのツケ"無しには実行不可能な恒久的バラマキ政策で財政を崩壊させます。

■あなたも民主党に参加しませんか?

ttp://www.dpj.or.jp/sub_link/volunteer/index.html

党員とは?

民主党の基本理念と政策に賛同する18歳以上の方なら、どなたでもなれます。

 (在外邦人または在日外国人の方でもOKです。)

サポーターとは?

民主党を応援したい18歳以上の方なら、どなたでもなれます。

 (在外邦人または在日外国人の方でもOKです。)

民主党の入党資格(国籍条項)

ttp://www.dpj.or.jp/governance/policy/index.html

民主党規約 第2章 党員等 (党員) 第3条

>本党の党員は、本党の基本理念および政策に賛同する18歳以上の個人(在外邦人および在日外国人を含む)で、入党手続きを経た者とする。

2009-09-09

ウラジオストック、ナホトカ紀行(その1)

ロシア北朝鮮中国国境では何が始まっているのか?

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新潟空港からウラジオストック航空に搭乗することになった。東京駅から新幹線車内で待ち合わせたのはコラムニスト高山正之氏ら合計四人。このミニ探検隊が急遽「結成」されたのはひょんな経緯からだ。

昨年、フライングタイガー基地跡を湖南省の西南部にある辺境、渋江までこの四人組にあと三人ほどでグループをつくり見に行った。ここは岡村寧次と何応鈞の終戦協定を結んだ場所でもあり、反日宣伝が濃厚な記念館がある。

例によって改竄史観反日展示だが、日本軍と戦ったのは「偽軍」とあるので、この「偽」は何処かとガイドに問うと、国民党軍を意味することだったのには笑った。そうだ、フライングタイガー蒋介石に協力したのだ。

さてウラジオストック戦前日本人浦塩斯徳と表記したが、ロシア語の原義は「東方を征服せよ」という物騒な意味がある。

ロシア不凍港を求めて清帝国の版図を結果的に強奪し、地政学的にみれば中国の海の出口を塞いだ。中国にとっては恨み骨髄の場所である。

それゆえ中国人ウラジオストックとは言わず歴史的な地名=ハイサンウェイ(中国語では「海参威」)と言う。ついでに言えばロシア人は中国人を「キタイ」を呼び、いまも陰湿に排斥するし、中国人は「オロシア」と言うから、ま、お互い様か。

というわけで筆者の一番の興味は三カ国の国境の現状である。

ロシア中国北朝鮮国境地帯はいまどうなっているのか? 不思議日本マスコミはこのことを追求しない。

筆者は中国側からは何回かロシア国境を見ている。スイフェンガ、黒河、満州里、そして延吉から図門へ行くと北朝鮮、軍春からはロシア国境が、また吉林省の集安、丹東からは北朝鮮国境も見た。つまり旧満州の七箇所から国境を見た。反対にロシア側から中国国境をみたのはハバロフスクからアムール川との国境くらいだった。

とりわけウラジオストックより西側のハザン地区は北朝鮮国境を接し、ちょっと北側へ回れば中国の軍春である。

二ヶ月準備期間があった。第一にロシアのヴィザをとらなければ行けないが、これに一ヶ月を要する。つぎに肝心のハザン地区へ行けるかどうか。ポシェット港、ザルビノ港を見学できるか、どうか。

直前にこの地区に入ったNHKが追い出されたと聞いていた。旅行社を経由してロシアに打診したが、「審査」に最低一ヶ月、そして土壇場で蹴られると旅行そのものが成立しなくなる。というわけでハサン地区はあきらめ替わりにナホトカを加えることにした。

ロシア軍北朝鮮からでていったあとに

事態の変化はつぎのようである。

東西冷戦が終了し、ロシア極東軍は削減され、しかも北朝鮮から露西亜軍事顧問団は引き揚げた。北は最大の保護者を失い、唐突に北京へ秋波を送る。

一方、中国経済力が著しく飛躍し、北朝鮮経済の飛躍が政治安定を招くのではと経済改革を模索しはじめた。日本財界が主導した「日本海経済圏」の思惑とも合致してロシア中国北朝鮮国境付近の大開発が決まり、かなりのインフラ建設が進んでいた。十年前までの話である。

中国側は「図門江開発」、北は「豆満江開発」。そしてロシア側は「ハサン地区開発」(ザルビノ、ポシェット両港を含む)とそれぞれ名称こそ違え、経済交流による相互発展目的は温度差があったが、基本的に共通目標だったのである。

数年前にも中国からポシェット鉄道が通じたというので軍春へ見学に行くと、工業団地造成されており、中国企業韓国企業にまざって日本企業が三社ほど進出していた。

延吉から高速道路工事が進み、あたり一面が普請中だった。開発ブームは各地にクレーンを林立さえ、ブルドーザが動き回り、輝かしい未来を予感させていた。

ところがその後、北朝鮮の苦境と核開発が状況を激変させた。

第一に日本企業拉致問題の露呈と核開発に嫌気して進出意欲がそがれ、積極性を失う。

第二に中国北朝鮮へ直通ルートをつくり、ロシア側の港湾へ鉄道をつなげたものの昨今は北朝鮮の羅津、先鋒開発に重点を移した。つまり中国北朝鮮経済植民地となし、ロシアを袖にする野心を露わにしたのである。

第三にロシア中国北朝鮮への鉄道接続ルート強化に乗り出し、ちぐはぐに対応をみせた。

第四に韓国が間隙を縫って各方面に浸透していた。

そこである日、モスクワからプーチン大統領(当時)がウラジオストックへやってきて、「シベリア極東大開発」の号令を出し、状況が一変する。2014年ソチで冬季五輪。ならば極東の目玉を2012年、ウラジオストックでのAPEC。そのために大開発が必要というわけだ。

怪しい旅行団の結成にはそうした経緯があった。

(続く)

 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 

     平成21年(2009年)9月8日(火曜日)貳

        通巻第2701号 (2700突破記念増刊号)

2009-06-15

日米安保同盟、次の半世紀を考える その2

http://anond.hatelabo.jp/20090615232800

核は拡散し、ブレトンウッド体制は崩壊し、世界の危機は深化する

日米安保体制は風化して、強力な改定が必要になった

▲目を覆いたくなる米国の衰退、核拡散防止条約体制は風前の灯火

ブレトンウッド体制は世銀IMFを主柱として米ドル基軸の通貨体制である。

詳しくは拙著を参照いただくとして、1971年にニクソンが金兌換停止を宣言して以来、ドルは徐々に紙屑化し、08年のウォール街大不況入り以後は、米ドル基軸への根底疑惑が、とりわけ新興工業国家群を中心に拡がった。

真っ正面からブレトンウッド体制に中国が挑み始め、BRICSs(ブラジル露西亜印度中国サミットでは、ドルに変わる新通貨体制を模索し始める。

当面、中国ロシアはSDR債を購入することによって、ドル代替通貨の位置を目指す。この動きに米国債金利が跳ね上あり、猛烈なインフレ懸念が拡がる。

日本はこれほどのドル危機にあっても感受性が鈍いのか、一貫した揺るがぬ姿勢でドルを守る側になる。日米同盟が絶対不変の原則と幻覚症状にあるのと同様に柔軟な思考能力が奪われている。

もちろん戦略的発想は苦手である。

米国の力の衰退は顕著になった。

世界の危機は深化し、おそらく「イラクの西」は、今後イランを背景とするシーア派の統治区域となり、アフガニスタンは「タリバニスタン」となり、パキスタンは無政府状態に陥るだろう。

中東全域は混乱のちまたとなるだろう。

もっとも危険な状況は目の前、パキスタンが開発しストックする核兵器は60発から100発。開発資金の胴元はサウジアラビアであり、当然だが、核兵器の一部はサウジアラビア移転するだろう。もしイラン核武装をしたら間違いなくそうなる。

ザルダリ大統領軍部との調整が円滑にいっておらず、パキスタン軍の独走に歯止めをかけられるほどの政治力はない。この点で陸軍参謀総長出身だったムシャラフ大統領とは違う。

軍のトップ以外、パキスタン核兵器の隠匿場所を知らないという説が有力で、米国としては、ここでパキスタン保護国ともいえる中国と胴元のサウジアラビアとの協力が必要となる。

突拍子もない考えかもしれないが、パキスタンが無政府状態に陥った場合、米中の軍事共同作戦が展開され、核兵器保護隔離作戦を展開するというシナリオも考えられるのではないのか。

日本の核の選択は?

北朝鮮の核保有は米中露をやきもきさせたが韓国は平気な態度である。

なぜなら韓国人感覚では北の「同胞」が保有する核兵器韓国が保有したと同義であり、いずれ日本攻撃用につかえると踏んでいるからだ。

もはや日本核武装が間に合わない。

数百億円を投じて国家をあげたシステムを組み、すべての公務員給料を10%返上して、大国民運動を起こさない限り、もはや独自の核開発は不可能と考えられるので、発想を転換する必要がある。

そもそも日本人の優秀な理工系学生アメリカ頭脳流出したか、国内にあっても宇宙工学職場より「金融工学」を目指した。

いま、原子炉ロケットに携わる日本人エンジニアらは核武装拒否反応をしめす人が多く、この有様では開発に乗り出せないだろう。ちょうど正しい歴史教科書を、短絡反応する現場教師のように。

そこで国益のためにも、日本核弾頭パキスタンから買うという選択肢考慮しなければなるまい。或いはインドから買うのもアイディアだろう。交換条件は従来の援助と引き替えるのだ。さいわい両国とも日本技術資本を必要としており、バーターの条件は整っている。

また日本は7000億ドル近い米国債を保有しているが、いずれこれは徳政令か、米国デフォルトで(GMがそうしたように)、紙屑となる可能性があり、それならば米国から担保を留保する必要があるだろう。

拙著でも何回か指摘したように、佐世保横須賀に寄港中の空母、原潜などを差し押さえ選択肢が残る。

もちろん核兵器付きである。衰退一途の米国軍部とあうんの呼吸が必要だろうが。。

安保条約米国が廃棄するだろう

戦後日本はふぬけ状態、とても中国北朝鮮戦争できる態勢にはない。

戦略兵器を保有できなかった日本には戦争能力が備わっていない。攻撃兵器がない。地雷を保有せず、今度はクラスター爆弾を廃棄する。こういう国会議決をする日本議員というのは安全保障イロハさえ分からない手合いが多い。

 独立国家とはとても言えないが、いまはそのことを論じている紙幅はない。

日本の防衛は過度に米国依存だった。

日本が望んだのではなく、安保条約の片務性と歴代米国政権の明確な意思からである。

米国アジャンダを付与され、その範囲内での防衛思考しかできなくなった自衛隊高官。日本には防衛戦略がないのである。

次期戦闘機をめぐって米国国防長官のゲーツはF22の開発を止めるので、つぎはF35にするから、日本の防衛ジェット機後継は、これだと一方的に言った。

なんとかF22で合意ができつつあった自衛隊も驚いた。MX構想のときもそうだが、つねに米国の移り気によって日本の防衛が振り回される。そんなことに驚くこと自体が植民地根性である。

 

日本には戦略兵器と核兵器を与えないというのが、米国占領政策の延長線上にある世界戦略である。だから空母、原潜、空中給油機、ICBM駆逐艦の保有が事実上禁止されている。

日本自衛隊にないのは核兵器ばかりではない。攻撃兵器がない。長距離ミサイルどころか、空母も長距離爆撃機原子力潜水艦も保有しないから、戦略的防衛計画を立案することは基本的に困難である。

自衛隊のすべての装備は米空母をまもる戦術的防衛の分担でしかないのである。

日本の謳う「専守防衛」というキレイゴトの標語が日本の政治看板にもなり、非核三原則とか、GDP1%以内とか、憲法にも書かれていない制約を受け、手も足も出ない「軍隊」なのである。

孫子がいみじくも指摘したように「攻撃こそが最大の防御」であるにも関わらず。

日本自衛隊戦術兵器こそ多少はあるものの、充足率がわるいうえ、戦場兵器となると弾薬がない。

実弾による火力演習は年に一度、全国の部隊から弾薬をかき集めて行わなければならない。

機関銃も不足し、手投げ弾も少なく、要は24万という表向きの「兵力」がサラリーマン化して、徐々に愛国心に乏しくなっていることも問題だろう。

かくて在日米軍を補完するだけが目的だったのが自衛隊だから、独自の戦力となると、はなはだ心許ない戦力しか保有せず、イージス艦六隻体制などと言っても、自衛隊の実力とは米空母を取り巻く守護兵力ではないか。

MDミサイル防衛)などと絵空事のために日本血税が投じられようとしてきた。

自衛隊は対米依存というメンタリティを辞めるべきだろうが、すでに親米根性の染みついた組織にそれが出来るだろうか?

▲「リバイアサン」から「普通の国」になるオバマアメリカ

ところが日本人戦後一方的に「恋した」米国がとうに心変わりを示し、日本防衛への熱意がうせ、つまり日本の対米期待に対応できるはずの米国の、北の核実験拉致問題への姿勢をみても、すでに存在していない空気がある。

アメリカ国家性格(国体と言っても良いが)が、劇的に変質し、リバイアサンから普通の国家に変貌していく過程に於いて、従来のNATOへの関与を弱め、米韓、米日、米印、米豪条約のあり方の再検討を迫られる。

米軍世界プレゼンスをやめて、米国内に引きこもれと主張したのはパットブキャナンだった。嘗ての米国を代表した右派の声が、これからはオバマ左派の声に変わっていくだろう。

米国は負担に耐えかねてアジアの防衛を「新同盟国」の中国にゆだねる選択も考慮することになるだろうし、現実台湾問題は投げやりになった。

おりしも来年日米安保条約改定から半世紀である。

日本はどうやって生き延びる道を探るのか。安保条約米国から廃棄される前に、自立自尊の道を考える秋が、ついにやってきた。

2009-05-28

中国政府チベットに次ぐ文化破壊の愚挙進行中。

ウィグル人の居住区とイスラム文化遺産破壊しつつ辺境「開発」。

景気刺激策のばらまきで少数民族の習俗をついでに破滅させる一石二鳥

アルタイ山脈モンゴル露西亜カザフスタン中国を東西に貫く。

その頂点とみられる、ベルーハ山は標高4506メートル、カザフと露西亜国境を分ける。中国側の「アルタイ市」は、地理的にウルムチの北方およそ600キロ、「阿弥泰」の漢語を当てるが、原住民はもともと漢族ではない。

ちょうどアルタイ市の位置は中国モンゴル露西亜、カザフ国境であり、北のロシア側はアルタイ共和国

明らかにウラル・アルタイ系の民族が住んでいた。

周辺は金、水銀ウランなどレアメタルの宝庫である。

アルタイ山脈の雪解け水は中国領内で「ウルンクル河」と呼称される河川カザフスタン側へ注がれ、ザイサン湖にたまり、そこからカザフ語の「イルティシ河」となって、カザフ北方を東から西へのび、ロシアへ流れ込むと西シベリアのオムスク市あたりまで達し、他の河川に合流する。

山岳地帯だが、水資源には恵まれる。

さて当該地域は山岳地帯、地震が多い。

アルタイ市の北側は北屯鎮をいわれ、河の北岸を新都心「北屯新区」とする計画が決まった。景気刺激策の57兆円プロジェクトに便乗し、三年間で四億元を投資する。

くわえて民間企業への貸し出しを十億元以上と見込むそうな。

2010年にはアルタイに繋がる鉄道高速道路開通も予定されている。巨大な開発は新都心つくり、新空港整備などに置かれ、アルタイ樹氷でも有名なので、冬の観光客が見込めると「取らぬ狸の皮算用」もやっているが、真の狙いはレアメタル確保である。

そしておそらくは過激派の温床となるのを防ぐために新都心を築くのだ。

中国共産党善意政治目的だけで辺境開発をするわけがない。

すでに新彊ウィグル自治区には14の空港がある。予算の分捕り合戦、あげくに地元デベロッパー賄賂、手抜き工事。危なっかしい工事予測される空港を、新彊ウィグル自治区では三つ、新たに増やし、合計17の空港を構築する。イーニン、アクス、ウルムチなどの空港は大規模な改修工事、クチャは移転工事が進んでいる。

砂漠オアシスカシュガルでは?

新彊ウィグルの西端、カシュガルという砂漠オアシス都市世界的にも有名だろう。キルギス国境を接する街、イスラム教聖地エディカル・モスクがあることでも知られる。

このカシュガル周辺がM6・8の地震の襲われたのは08年10月5日だった。同地区では1902年にもマグニチュード8・0の大地震があり800名前後の死者がでたという記憶がある。

夏は摂氏30度、真冬は零下十五度という寒暖差がはげしいカシュガルシルクロードの要衝として古くから栄え、駱駝が闊歩して胡人の隊商が行き交い、むしろ漢族の入植が遅れた。

殆どがイスラム教徒だった。

中国イスラム教徒にとって、カシュガルのエティカルモスク参拝は、メッカ巡礼のごとく聖地への憧れ、1422年の建立。正門12メートルミナレットは18メートルの高見櫓として左右に立ち、壁面にはイスラム文化の文様が彫り込まれている。

カシュガル市は、このエティカルモスクを中心にユスフ・ハズ・ジャジャブ(カラハン朝の大侍従)の墓、シルクロード博物館バザールが拡がって「カシュガル旧市街」を形成した。

近郊にはアバク・ホージャ(新彊イスラム白壇派指導者)の墓、30キロ北東には千年以上前の莫爾仏塔が砂漠のなかに蜃気楼のごとく残る。

このカシュガル旧市街という文化遺産を「地震対策」を名目に建て替え、住民を近郊に「新市街」を建設し、高層アパート移転させるという無謀なプロジェクトが展開され始めた(ヘラルドトリビューン、5月27日付け)。

すでに900世帯が立ち退き、残り13000世帯も「地震がくるから移転を急ぎなさい」と市当局から煽られて、強制的な引っ越し準備に明け暮れている。

「これはイスラムの文化遺跡破壊ではないか」と前掲ヘラルド紙が批判を繰り出した。

カシュガル市当局は対象住民と何回も話し合いを持ったと言い張るが、住民側は立ち退き日程と保証金を聞かされただけ、プロジェクト全体の費用はとりあえず4億4000万ドル、これに57兆円の景気刺激予算から追加の配分がある、という。

イスラム教徒を分散居住させ、治安対策にする?

 

二十日以内に立ち退けば、保証金の他に30ドルの報奨金、一ヶ月以内なら15ドルの報奨金が貰える、と即物的なカネの宣伝を繰り返し、ウィグル人の住居という習俗、文化風習を無視してプロジェクトを急ぐ。

この結果は、さらに漢族支配への敵愾心を増幅させたようだ。

どうやら中央政府治安対策上、イスラム教徒過激派の集合場所を分散できると踏み、省政府カシュガル政府の高官はプロジェクトでカネが転がり込むと踏み、土建屋的発想が文化遺産保存という考え方もついでに破壊した。

北京の文化関係者のあいだにも不評で「愚かな政策」と吐き捨てる者がいるが、国連ユネスコ世界遺産」登録リストから北京政府意図的にカシュガルをはずした。「これは政府高官の命令と思える」と文化遺産関係者が憶測しているという。

チベットに次ぐ文化破壊の愚挙、ますます深刻化している。

2009-03-15

キルギスの新しい独裁者=バキーエフ大統領の政敵が謎の事故

キルギスの新しい独裁者=バキーエフ大統領の政敵が謎の事故

資源鉱物リッチ、これから開発を展望される国で何が起きているか

2005年独裁者アカ―エフ大統領を追い出した“チューリップ革命”とは、いったい何だったのか?

欧米マスコミは、これを「民主化」と書いた。

期待の星といわれたバキーエフは、権力を握るや民主の顔をかなぐり捨てて、前のアカーエフ一族よりもひどい腐敗、汚職、部族重視の体質をもち、非民主政治をおこなってきた。

ビシュケクへ行くと、バキーエフ大統領の人気は低い。

メディット・サデルクロフは過去二年間、キルギス大統領府にあってバキーエフ大統領に仕えた。

モスクワへの急傾斜やビシュケク国際空港米軍使用などを烈しく批判し、09年一月に大統領府を去った。

モスクワへ行ったバキーエフ大統領が、ロシアからの23億ドル援助と引き替えにマナ空港から米軍を追い出すと宣言した直後である。

2001年9月テロ事件直後、同年12月から米軍キルギス国際空港に駐留してきた。2010年8月に撤収することになり、米軍は代替地を捜している。

つぎの事件には、こういう背景がある。

ウォールストリートジャーナルの独占インタビューに答えたサデルクロフは、「嫌がらせ脅迫日常茶飯で、死んだ人の指やら、肉片を送りつけるグループがある」と恐怖を語っていた。

次の大統領選挙に自らも立候補すると示唆した。

デルクロフは交通事故により、突然死んだ。2009年3月13日金曜日。そう、13日の金曜日イスラム圏でも何かが起きるのだ。

「この悲劇は事故である」とビシュケク大統領府は記者会見した。

疑惑は晴れなかった。

このサデルクロフとともに辞任したエルミラ・イブラヒモバ副首相は、「これは間違いなく政治暗殺だ」と言った。「ほかで殺されて、死体を移動し、交通事故に見せている」と。

キルギス中国北方にいたトルコ民族が17世紀頃までに移動してできた遊牧民国家。『突厥』や『鉄勒』の流れをくむ。

十八世紀あたりまではコーカンド・ハーン、1855年にロシアに併合され、1918年露西亜革命後は、ソビエト自治区。つまりモスクワ衛星国家となった。

1990年アカーエフが登場し、91年独立、93年にキルギスタン共和国を「キルギス」と国名変更。

そして95年、アカーエフ大統領追放劇があった。

アカーエフは学者出身。いつしか身内、部族で権力をかため、米軍基地使用は、これさいわいと基地の燃料供給サービスから付帯事業の悉くを一族が経営する企業契約させ、米軍基地使用料も私物化した。 

キルギスの北隣は資源リッチカザフスタン

こうした遊牧民的な近世首長支配統治の典型は、カザフスタンに見られる。

もともとナゼルバエフ「大統領」は、地元遊牧民が「ナゼルバエフ・カーン」と呼んでいる。

カーンは「汗」。成吉思汗(ジンスカーン)を連想すれば良い。

1991年ソ連から独立したカザフスタンは、共産党時代の書記だったナゼルバエフが、そのまま大統領に就任し、爾来18年間、この国の独裁者として国家を壟断してきた。

中国の新彊ウィグル自治区に隣接するため、鉄道繋ぎ、それを活用して中国石油を売った。

カザフスタンは、いまではガスもパイプラインを敷設して中国に売るかまえ、しかし、基本的には多くのパイプラインロシアへ繋がっているため、モスクワの顔色を窺う。

メドべージェフロシア大統領が就任後、まっさきに訪問した外国が、このカザフスタンである。

オバマ大統領が就任後、真っ先に外遊した先がカナダであるように、隣国関係の文脈で、ロシアカザフスタンという資源リッチの国を極めつきで重視している。

ウランが第一のねらい目。いずれウランカルテルを形成し、原発ブームにわく西側や中国を牽制する思惑が露骨である。

かくて中央アジアイスラム圏の政治暗闘はきょうもまた。

2009-03-10

ロシア資源戦略に予期せぬ躓き

ウズベキスタンキルギスもふたたびモスクワの家来の道を選んだが。。。

ペトロエコノミー

2009年二月現在、ガスの国際価格は1000立方メートルにつき400ドル強。

ウクライナに圧力をかけたロシアは十八日間にわたってパイプラインを止めガス供与を中断したが、1月18日に360ドルで合意した。

ところでロシアの仕入れ価格は? 

ガスは生産価格が謎なので、流通情報の一部から推定すると、おそらく1000立方メートルにつき300ドルだろう。

1月23日、メドべージェフ大統領タシュケントに飛んで、カリモフ・ウズベキスタン大統領と会談している。

この結果、ウズベキスタンのガスは全部がロシアに輸出されている。「全部」である。

地政学的に海への出口もなく、カザフスタン露西亜に挟まれた格好のウズベキスタンとしては他に手がない。とはいえ全てをロシア任せ、つまりロシアの完全な価格統制下にはいったという事態を意味するのだ。

08年の購買価格は160ドル、09年の価格は305ドルで合意、ウズベキスタン価格トルクメニスタンのガスを独占しているロシアの思惑よりちょっと高い程度と専門家は見る。

三年前の06年1月1日にもロシアは突如、ウクライナへのガス供給を中断し、値上げ交渉武器とした。

09年1月にもおなじ暴挙を演じ、18日間、ロシアはガス供給を止めてウクライナを締め上げたことは述べたが、ウクライナから先へ伸びるパイプライン供給するEU国分が激減し、EU諸国が悲鳴をあげた。「プーチンはガス供給の中断を政治的な武器として脅した」と。

プーチンの人気に大きな影

欧米経済危機が深化する中で、ロシアの思惑だったガス価格値上げはうまく機能せず、どちらかといえば中途半端に、今回の恐喝騒ぎは中断した。

「まったく商売の下手な実りなき闘争」という批判がロシア国内にも沸き起こる。

ロシア経済は好況から暗転、目も当てられない惨状となっている。

第一に「ペトロエコノミー」と別名されるロシア経済で、GDPの大部分をしめる石油とガスの収入が激減したため財政赤字がGDPの5%に達した。

第二に09年に支払いを迎える対外債務合計は1600億ドル。外貨準備は4000億ドルと言っても08年には、このうちの1300億ドルが海外へ流失し、さらに09年1月第二週だけでも外貨準備から303億ドルが減っている。

第三に経済見通しの暗さ。

09年のロシアGDP成長率は2・4%に落ちるだろう。反面、消費者物価は13%値上がり予測だ。

為替レートは一ドル=24ルーブルが、36に落下。50%もの通貨下落となれば輸入物資の価格が暴騰するだろう。

そこへもってきて中国露西亜の間を結ぶ石油パイプライン建設世界不況原油価格暴落の影響をもろにうけて暗礁に乗り上げたようだ。

シベリア資源を延々とパイプラインを敷設して、最初は分岐ポイントから中国の大慶を運ぶという計画。その次にパイプラインをさらに延々と敷設しナホトカまで運んで日本向けとするという世紀のプロジェクトが挫折する危機を迎えたのだ。

▲当初見積もりの十倍以上

SPO(東シベリア太平洋石油パイプラインプロジェクトだが、当初の見積もりより十二倍のコストがかかるらしい。事業主体「トランスネフツ」社のニコライ・トカレフ会長によれば総予算122億ドル(当初見積もりは10億ドルだった)。

第一期工事のスコボロディロから中国の大慶区間は3億ドル。タラカンタイシット間1100キロの工事は、すでに83%が完成した。

しかし83%完成という数字はパイプライン敷設だけ、ポンプ拠点は65%しか完成しておらず、難工事区間に至っては27%しか工事が終わっていない。

この区間が完成すれば年間3000万トンが中国向けに輸出される手はずだった。

第二期工事区間はタイシット~フコボロディロで2009年末の完成を目指す。これが出来ると年間8000万トン。

ところが専門筋の見通しによれば2020年までにせいぜい年間5000万トン、その裡の2500万トンがESPOに供給され、残りはロシア側へ運ばれるという。

あまつさえ東シベリアに眠るとされる無尽蔵の資源は、当初予測を大幅に下回り、このプロジェクトコストに見合わないと露骨に反対するロシア側の学者も出てきた(欧米メジャーが逃げたのは、これが理由だった)。

さらにややこしいのは中国側の事業主体「ペトロチャイナ」社とロシア側事業主体「トランスネフツ」との最終的詰めが成立せず、最終価格、信用枠とくに利子の支払い、中国側の建設契約を誰にするかなどの問題で、依然として話し合いはもつれ、紛糾を続けている。雲行きはじつに怪しくなっているのだ。

 
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