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2024-04-01

まもって守護月天!を読み終えた その1


当方40代であるはてなユーザーでは平均ほどか。

数年前に父が亡くなり、半年前に母も亡くなった。ずっと実家暮らしで、会社仕事の合間に農業をやっていたが、そろそろこの家ともお別れである家族が俺一人になったので、土地建物を売りに出して、会社の近くにある空き家ハウスに引っ越すのである

相続が終わってから遺品整理屋とかリサイクル屋とか解体屋さんと話をすることが多くなった。処分すべき財産はあっという間に片付いたが、最後に残ったのが……西暦で言うと2000年頃に亡くなった実弟漫画だった。部屋を共有していたので、本棚には俺と弟の漫画が並んでいた。

その大半は、ブックオフでも1冊10円すらつかないモノだった。メルカリで売るにも手間がかかりそうだ。遺品整理屋も「今のご時世、紙のマンガは売れないんですよ」と引き取りを断った。ほかの価値のなさそうなモノは、タダ同然でも引き取ってもらえたのだが。

何か月か経って、今年の正月を過ぎた頃だった。

実家本棚にあった俺の漫画を何冊か、手に取って読んでみた。うーん、これは……「懐かしい」という感情が僅かにあった。一番好きだった漫画、『天使禁猟区』『スカイハイ』『クロマティ高校』を読んでみたが、いまいちピンとこない。楽しい思い出が蘇ってこない。お楽しみの記憶脳裏から消えてしまったのだ……。

ふとここで、亡き弟の漫画を手に取った。あいつは将来裁判官になりたいと言ってたっけ。『家栽の人』が本棚の目につくところに置いてあった。一番上の段だった。

そして、一番下の段に視線を移すと……ここで一番、ドーン!! と、当時の記憶が蘇った。それは、『まもって守護月天!』だった。弟が一番好きだった漫画

家族食卓を囲んでいる時も、旅行をしてる時の車内でも、何気ない団らんの瞬間でも、とにかく弟は、この漫画の話をしてることが多かった。

弟の死因は、自動車に轢かれた後の外傷から内臓の疾患にかかったことにある。交通事故の原因の半分は弟にあり、当時は自業自得だと冷たいことを思ってたけど、まさか亡くなるとは……。病院でお見舞いをしてる時にも、弟はこの漫画を繰り返し読んでいて、ずっとその話の内容とか喋ってるんだよ。どんだけ好きなんだよって思った。

確か、アニメも観たいって言ってたかな。病室にテレビはあったけど、ビデオ再生できるものがなかった。弟は泣いて悔しがっていた。

さて、当時の俺は高校生であり、ガンガンコミックス漫画を読むことはなかった。守護月天漫画を読んでみたことはあったが、すぐに読むのをやめた。「稚拙だな」と思ったのもあるし、「絵がちょっとな~」という思いもあった。当時の俺は、CLAMPが描くような、Xとか聖伝とか、ああい精緻な絵柄のエログロが好きだった。

とにかく弟は『まもって守護月天!』が好きだった。それを、この本棚を見ていて思い出した。この日は休日であり、時間がたくさんあった。せっかくなので、この日から一週間ほどかけて、全11巻を読んでみることにした。

読んでみた感想を、以下に綴っていこう。感想を交えつつ、各巻に1~2箇所ずつ、印象的だったところを抜き出して引用する。

ネタバレがあるように見えるけど、本当に大事なところは抜き出してない。隠してる。まあ、俺の人生で『まもって守護月天!』を取り上げるのはこれっきりなんだし、少しくらいは許してくれ……。

その前に、これはどういう漫画やねん、と気になった方はWikipediaでググってほしい。あらすじは、概ねこんな感じである

~ブックライブから引用

一人暮らしで寂しさを抱える少年と、ご主人様をあらゆる不幸から守る役目を持つ守護月天美少女とのファンタジーラブストーリー一人暮らし中学2年生・七梨太助(しちり・たすけ)は、中国を旅する父親から支天輪(してんりん)という八角の輪を送られる。


まり主人公の何気ない行動をきっかけとして、小璘(シャオリン)という女神様のようなものがやってくる。お互いに惹かれつつ、ラブコメディが進行していく。その中で、超えないといけない壁がいくつもあって、主人公である太助シャオにふさわしい男になるために奮闘する物語である

では、さっそく始める。



【第1巻】

読み始めは、正直キツかった。絵柄が古いのもあるし、漫画表現が昔風なのもあるし、ラブコメを読んだ経験がない人間には何がどう面白いのかわからない。

まり楽しめないのは、すでに四十を過ぎているからだろう。子どもの頃であれば、まだマシだったのかもしれない。ただ、まあ……コンセプトはいいと思う。すごく。

なんとなくだが、『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』という映画を思い出した。某グルメ漫画でいうと、「うん こういうのでいいんだよ こういうので」を地で行く。

シャオリンが「この平和時代に、どんなものからご主人様を守るか」を決めたシーン

太助様…」

「…え……」

「もし迷惑でなければ あなたの中にある「孤独」や「寂しさ」から あなたを守ってさしあげたいのですが それではいけませんか?」


シャオ歴代の主を守ってきた手段は、主に暴力である。星神を呼び出して使役し、主人を狙う者を撃退する日々を過ごしてきた。だが、平和現代でそんな行為需要があるはずもなく。シャオは、呼び出されてすぐにお役御免になってしまう。

ならば、主人である太助をどのように守ればいいのか――その答えが上記台詞である。命を狙う敵がいないのであれば、孤独や寂しさから主人を守るのだ。太助には家族が3人いるが、全員家を離れて放浪の旅をしている。ネグレクトに限りなく近いものがあるが、ラブコメの都合というものだ。



【第2巻】

このあたりは、まだだるかった。物語登場人物は揃いつつあるのだが、展開が退屈でなかなか話が進まない。この巻から、慶幸日天の汝昴(ルーアン)という主人公の恋路を邪魔する、まさにお邪魔キャラみたいな人が出てくる。

別に、なんということはない恋愛妨害工作なのだが、この時代ラブコメ高橋留美子の影響がまだ色濃いのだろうか、暴力性が強い。この巻以外にも「死ぬやろ……」というシーンがけっこうある。昔は気にならなかっただろうが、やはり時代というものか。

ルーアンの計略によりシャオ太助の元から離れようか迷っているシーン ※太助が駆けつける

「えーっと 今はうまく言えないけど… 俺はシャオにずっとここにいてほしいんだ ――それだけじゃここにいてもらう理由にならないかな……」

「…いいえ… ………あの 私…… 太助様がここに来てくれるの 待ってたかもしれないです」


ルーアンがそれっぽい発言をして、「シャオ現代には不要ではないか」という意見を伝える(あなたなんて いても邪魔なだけなのよ)。シャオは真に受けてしまって、支天輪に帰ろうとするのだが……すんでのところで太助がやってくる。そして、ふたりきりの状態で上のような会話をする。

この場面は気に入っている。シャオ気持ちも、太助気持ちリアルに描いていたからだ。ストレートさがいい。



【第3巻】

このあたりから恋愛路線に入ってくる。太助シャオ愛情意識する場面が出てくる。

ネタバレは避けるが、シャオには恋愛ができない事情がある。本人ですら認識できない事情が。

以下の山野辺というのは、最初の頃は万引きとかするキャラとして描かれていた。物語が進むにつれて応援キャラになっていく。

シャオ山野辺が一緒に温泉に入っているシーン

「なあ シャオ…」

「…………」

シャオ?」

はい?」

「なんか元気ないけど七梨と何かあったのか?」

翔子さん…………私 病気かもしれないです なんだか…ね 胸が苦しい… 太助様がルーアンさんと一緒にいると とっても胸が苦しくなります さっきなんか どうしてだか自分でもわからないけど そっけない態度とっちゃったし太助様が話しかけてくれたのに 太助様にきっと変に思われちゃった きっと悪い病気にかかっちゃったんです ――でも どうしたらいいのか わからなくて…」 

(へえ…精霊ってのも 人を好きになったりするんだあ…)


うん。女性作者が描いてるラブコメってさ。女性側の心理描写リアルだよな。女の子ってさ、好きな男性の目の前だと萎縮することがあるじゃん意中の人を目の前にすると、体がつい後ろに下がってしまうとか、廊下を走って逃げだす子とかいるよな。

なんかこう、恋愛感情に対して不安になった時の女性心理というか。リアルさが伝わってくる。子ども時代に読んでも全く認識はできなかったろう。



【第4巻】

この巻くらいになると、ストーリーの基本線が定まってくる。何らかの事件イベントが起こって、太助シャオが巻き込まれて、レギュラーキャラがそれぞれの立ち位置で動き回って、なんやかんかで解決して、ふたり(又はほかのキャラ同士)の間柄が深まって……という流れである

基本は、太助シャオ関係性がメインだ。この作品うまいところは、ふたりばかりを推すのではなく、ほかのキャラクター間の友情とか愛情ガッツリ描いてる。

この巻だと、2つの場面が印象に残っている。いずれも、ルーアンふたりの仲を妨害するための工作を試みて、やってしまった結果である

④-1太助高速道路自転車走行中にタイヤバースト、そして前方車両(トラック)と自転車を括っていたロープが取れて転倒した後のシーン

「………え 太助様!? 太助太助様!! 太…助様あ… ……う…」

「あ…あの小璘さん…」

「どうしよう…どうしようどうしよう ルーアンさん! ――太助様が 死んじゃったらどうしよう!!」

「あ…いや まさかそんなあ」

「どうして支天輪を車に乗せちゃったりしたんですか 私……太助様に何かあったら ルーアンさんのこと絶対さない!!」

「…………」

太助様に…太助様に何かあったら… 太助様… 太助様早く帰って来てください」

「小璘…………あんた」

④-2保健室で、シャオがベッドに横たわって寝ているシーン

「なあ…ルーアン

はい!?」

「…俺シャオのこと 好きにならない方がいいのかな…」

「………… あんたあのおじょちゃんになんか言われたでしょ ――じゃあひとつ聞くけどなんでそう思うの?」

「――…」

「小璘が人間じゃないから?」

「…………」

「………俺とシャオって絶対結ばれないのかなって…」

「…ねえ たー様 あたしは たー様のこと好きよ 考えれば悩みなんていくらでも出てくるけど 一番大切なのは自分気持ちでしょ だからあたしはあんたみたいに悩まない 悩んでも変わらない想いなら 悩むだけ損だと思わない?」


気持ち、とでもいうのかな。かの有名な『BLEACH』でいうと、ウルキオラ・シファーの名台詞ひとつである



心か



みたいな感じだ。登場人物の心境がさ、わかるんだよな。喜んでるのもわかるし、苦しんでるのもわかる。そんな中でキャラクターが足掻いている姿が印象に残った。

漫画を読む前に下調べはしなかった。今も一切してない。よって推測になるんだけど、この作者である桜野みねねっていう人は、この時(1998頃?)は大学生かそこらの年齢なんだよな。作者あとがきを読むと、若いんだなというのは伝わってくる。

俺が二十代前半の頃は、地面から出てきたばかりのカブトムシの如き勢いでスポーツをするか、水道工事現場であくせく働くか、盛りのついた獣のように女を口説いて、年間に何人とセックスたか記録を付けるとか……同じ会社女の子と無理やりそういうことをした後でも、最後にベッドの上で「愛してるよ」と言ったら許されるから大丈夫とか、そんなことしか考えてなかった。人間性が動物レベルだった。

でも、この桜野みねねという人は、そんなどす黒い人間の対極を行く感性がある。この作者は凄い……と、いい年になったおっさんは感じた。※私個人と作者の年齢差は、干支0.5周り分ほどと思われる。



【第5巻】

20年以上前漫画なので、さすがに創作でも……というシチュエーションが生じることがある。作品内では、たまに登場人物がみんなで旅行とか海とか温泉に行くのだが、メインキャラがほぼ中学生で、20才以上は大変少ない。無理があるし違和感がある。

しかし、旅行とかでないと表現できないラブコメ的なシチュエーションもあると思うので……そこが創作の難しいところである。いや、文学作品創作とかしたこといからわかんないけどさ。

⑤仲間と海に来ていて、ようやく夜の海岸で二人で話ができたシーン

「なんだかね………私 太助様ととってもお話たかったです 別にお話したいことがあるわけじゃないの… でも… 太助様とお話してるととっても落ち着くから…」

「……シャオ

だってお話してるってことは 一緒にいるってことでしょ? だから…」

(だから… きっとこんなに 安心できるのね)


太助シャオは、何度もこういうシチュエーションになっている。が、恋愛が進む気配はない。事情はあるのだが、あまり絶望的な事情なのだ

あと、文章量の都合で載せなかったが、クラス演劇(かぐや姫)の数話分も大変よかった。ルーアンと、ほぼサブキャラの乎一郎が主体の話なのだが、中学校の学芸会かぐや姫をやることを通じて、「離れていても心は繋がってる」という要素を表現している。

この回は、大人ながらにしみじみときた。気になる人は、是非5巻を読んでほしい(ダイレクトマーケティング決行)。

大まかな流れを言うと、ラストのお別れシーンでかぐや姫役のルーアン台本にないセリフを言う → 月の使者役のシャオがお迎えを中止発言 → 乎一郎がそれを制止 → その後の会話のやりとりで、離れていても心は繋がっていることを示唆~といった具合である

ここまで五千字以上は書いている。一旦切ることにする。



文量の都合で2分割。

次に続きます

https://anond.hatelabo.jp/20240401122023

2024-02-24

遺品整理

思い出した・かつ気力体力のあるタイミング祖母遺品整理を進めていて、

今そのどちらもないが時間だけあるからやらねばならぬ…と対応していたら、

亡くなる数年前の分の、丁寧にまとめられた領収書群に折り重なって自分七五三写真が出てきておお…となった

 

祖母血縁的には大叔母にあたる人で、自身子宝には恵まれなかったんだけど、

養子に入った両親のこと、そしてその娘息子である自分達のことをちゃん子供として孫として大事にしてくれていたんであろうこと、

整理していると感じる場面がとても多くて気恥ずかしいやら情けないやらで困る

寡黙で、幼少期の自分には何を考えてるかわからず少し怖いような印象があったけど、繊細で愛情深い人だったんだろうと思う 

ちゃんと整理を進めるくらいしか返せるものもないな〜と思って今日も荷解きを進めてる

2024-02-13

anond:20240213095523

多分出来たとしても、死に向かって遺品整理財産国庫に返納してる作業を生きてるうちにやるタイプになって途中で辞める人が多そうなイメージが湧いた

書類審査とかが終わったら金払ってやるとかなったらどうなるんだろうな

私は死ぬために金が無いといけないようにしたほうが良いとは思っているが

2024-02-11

anond:20240211014407

遺品整理業も今後アツそうだよな

家の掃除スキルとして重宝されそうだし

2024-01-28

両親が死んだら自分の代で墓じまいする

年末祖母が亡くなったのだが、先週末、遠方に住む妹を含めて兄妹三人で集まって遺品整理をしていて、流れで、この先両親が亡くなった際に墓をどうするかという話になった。

自分はかねてから自分の代になったら墓を閉じる意向でいたのだけど、妹二人が同意してくれるか分からないな…と恐る恐る聞いてみたら、あっさりと同意してくれた。三人とも子持ちなのだけど、この負債を下の代に残すのはあり得ない、という感覚を共有していた。

そんなわけで、その後はどうやって墓じまいするかちょっと調べていたのだけど、墓の撤去や寺とのやり取りをやってくれる代行業者があり、両親を火葬したあとの骨についても、火葬場によってはそのまま引き取ってもらえるそう。

長年に渡り漠然とした懸念を持っていたけれども、いざその時が来ても案外シンプル解決しそうと分かったのはとても良かった。

2024-01-17

昔、芸人事故恫喝されたのは週刊誌に持込出来ますか?

かなり昔、父がいわゆる出会い事故を起こした。

これ今なら実名書いてもセーフですかね?

もうおぼろげだが、こちらが駐車場から出ようとした所に、車道走ってた車側面をガリガリ〜としてしまった。

一時停止していたかは、もう記憶にないほど昔。

覚えているのは、その車から「ワシを誰やと思うとんじゃー!今すぐ100万もってこい!」と。

財布から数万抜かれて、免許証を取られていた。

父の年になってみて、いきなり100万用意する大変さが解った

何より、あん恫喝に物怖じせず対応したのはすごいなと。

私なら泣いちゃう

まあ警察呼んで事故報告もしなかったのはアレだが、昔はそんなもんだった気がする。

遺品整理してたら、叩きつけられたマネージャー名刺が出てきたので。

ちなみに松本さんではないです

2023-11-14

日記、どうやって捨てようかな

15歳〜23歳くらいまで毎日せっせと書いてた日記処分したい。

今は鍵のかかる場所に保管してあるんだけど、先程

ときめくかときめかないかより死後どうすんのこれって思った方が断捨離って進むなー」

というツイートを見かけてやべーなと思った。

日記があるおかげで若き日々を昨日のことのように思い出せる。ときめくかときめかないかでいえば圧倒的に「ときめく」品なんだけど、

奔放に過ごした青春の記録を全部克明に書いてしまっているので、死後とて家族に見られたくない内容でびっしり埋まっている。

もし明日私が事故で死んだら、遺品整理日記が見つかって、家族に読まれて、私は二度死ぬことになる。

ゴミ出し当番の夫はかなりゴミ分別に厳しい人なので、こっそり燃えるゴミに紛れ込ませるのは至難の業

日記、どうやって捨てましょうかね。

2023-09-19

[] そのななひゃくきゅうじゅ

ティトゥーッス

 

本日世界海賊口調日、日本においては苗字の日、糸瓜忌遺品整理の日、九十九島の日、クイックルの日、育休を考える日、9.19いけんの日、平和への思いを忘れない日となっております

そういえば先日は敬老の日でしたね。

年々自分が老に近付いていくので忘れてしまっていました。

良くないですね。

気を付けておきましょう。

それとも物忘れがもう始まっちまってるのでしょうか。

メモ取りは大事だぜですね。

頑張って海賊口調を出そうとしても上手くいかないのでここまでにしておいてやるますです。

 

ということで本日は【定期的なメモいか】でいきたいと思います

定期的なメモいか!定期的なメモヨシ!

 

それでは今日も一日、ご安全に!

2023-09-09

ネットミニマリスト馬鹿にするやからが多いのは

コレクター気質オタクが多いのも有るだろうが

多分自分掃除やってないからでは

遺品整理とかもやったことないからでは?

2023-08-24

anond:20230501144506

祖母を看取った

そのあと叔父すい臓癌で余命数ヶ月と診断されて祖母遺品整理出来なくなってしまったので、色々手伝ってる

母も入院することになり不幸が重なってる

お見舞いとかで体力結構きついなってなったけど、振り返ってみるとメンタルもジワジワ削られてることに気がついた

つらい

2023-08-20

anond:20230817224603

地方文化」って単語があるとして、都市文化との比較として使われるか、その土地固有の文化またはその集合を指して使われるかの2つだと思う。なので「自身知的好奇心リブンで年収職業訓練になんの役にも立たないことをしている。そういうのも一つの地方文化」という認識はよく分からない。本人の言うとおり、都市にも全国にもそういう人はいると思うので。無理に地方文化教養とか凝った理屈つけないで「父の遺品整理をしていたらこんなものを見つけた。改めて父を尊敬した。」でよかったんじゃないかな。

2023-08-18

実家掃除してきた

実家、北国の農家の家なんだけど築100年たってる

去年祖母が亡くなって父の妹や姉から「遺品の整理したいけど荷物多すぎてわかんない」って言われたんでGWからお盆にかけて仕事の合間に数日滞在して片付けに行ったんだよね

家には両親と兄がいるけど70超えてるし、仕事も忙しいしで全然手をつけられなかったって話をしてた

冬の間の実家は使ってる部屋以外は冷蔵庫みたいなもので長時間片付けられないし、夏は忙しいか祖母遺品整理はできてなかったって話

遺品整理って行っても祖母も両親も片付けられない・物を溜め込む・捨てないタイプの人で結構大変だった

生きてるうちには布団とか捨てないし、兄や私が使った学習机ではない机とかベビーベット貰ってきて何かに使える、あんたたちが家族できたら使えるとかっていって何でも貰ってくるし捨てさせないしで、実家にすごい広い家だったんだけど、生活できる空間以外は全部物置になってた

台所居間風呂以外に7~8部屋あるのに全部物置で、兄は物置少しよけて寝起きしてるし父と母は居間台所で寝起きしてる

父の妹や姉言葉濁してたけどごみ屋敷じゃん

そんなわけで使ってない客用布団を捨てて

(布団8セットくらいあった)

半世紀以上あるっていう机を捨てて

祖母の買い換えて捨てるはずだったベット捨てて

壊れたお盆灯籠捨てて

私が小さい頃に使ってたコート掛けラック捨てて

祖母着物タンス捨てて

つのかわからない梅干し梅酒の瓶たくさんすてて

古い足踏みミシン捨てて

段ボールは畳んで、ゴミごみぶくろにいれて捨ててきた

ブラウン管テレビは3つあったし

テレビサイズの古い大きいラジオもあったのも捨てた

祖母、天○教にハマってた時期があるみたいで

その関係の絵とかいっぱいでてきたけど全部捨てた

それでようやく3部屋と廊下が片付いた

ゴミで見えてなかったけど押し入れにもいっぱいがらくたがあった

先は長いなって思ってる

親が捨ててるものを「なんでもかんでも捨てる!」ってごみからわざわざ拾ってくることもあるからなんでもは捨てられてないんだけど

一応、写真書類は捨ててないし親や兄のの名前のかかれたものを捨ててない

汚れた毛布とか虫とホコリだらけのカーテンとかを洗って使おうとするんだよ、説得できなくて見てないうちに捨ててカビてたで通した

片付けって大変だけど親が生きてるうちにごみ屋敷片付けるのも大変だなって思った

2023-08-12

anond:20230811155825

共産党員てさ、この国で共産主義革命成功して人生一発逆転を妄想してるジジイってイメージなのよね

特に何か生産的な事をするわけでもない、それでいて「いずれお前らは共産党員たる俺に頭が上がらなくなるんだぞ」と周囲を見下してるのが透けて見える、そんな嫌われ者ってイメージ

まあ俺の父方の大叔父の事なんだけどさ

あいうのが共産党政権下で「〇〇地区××委員」みたいな肩書でふんぞり返る光景想像するだけで吐き気がするから、俺の一族郎党の間では共産党話題は完全にタブーだった

茶化すのも腐すのも憚られてたよ

叔父遺品整理をした時、「粛清リスト」と題が付けられた安っぽいノートに俺の両親や母方の祖父母名前がずらずらと書かれてるのを見て、ああ共産党は本当にどうしようもない屑を集める「塵取り」なんだなと思った

70代も後半の独居老人がシコシコこんな事書いて妄想に耽ってたなんて一族の恥さらしもいいところだった

2023-07-22

新型コロナ補助金助成金の類い

巧遅拙速に如かずみたいな感じで助成金とか貸し付けとかあちこちの省庁がやってたけど、どんだけ不正受給があるんだろう。

たとえば、雇用保険から支出してた雇用調整助成金なんかは労働保険の加入が前提条件なんだけど、雨後の筍のように保険の加入が増えたぞ、飲食店とか。

飲食店みたいに実際に事業をやってるのはまだいい。労働保険の加入時には、たとえば飲食店であれば保健所などの公的機関から出てる許認可を確認するんだけど、問題コールセンターとか遺品整理とか、許認可の必要のない事業

たいていは雇用契約賃金台帳なんかで労働者を雇ってるかどうかを確認するらしいが、そんなのいくらでも作れるよね。実際、労働局助成金センターではそういうのを用意しろ実態は問わないで形だけ作れってこと)を指導してたって話もある。

雇用調整助成金だけじゃなく、いろんな補助金ゼロゼロ貸し付け、家賃の補助なんかやってたけど、全部ザルでしょあんなもん。実際2020年頃には不正があるってニュースもあったけど何故か2021年以後にはそんな報道はなくなった。

どんだけ濡れ手で粟のように公的な金をもらった連中がいるのかね。その中には反社会的勢力もいたんだと思うよ。

2023-06-11

実父の遺品?をどうすべきか


大した内容ではないかもしれんが、ちょっと相談したい。

先月父が亡くなって、財産の整理も終わって、あとは父の部屋に残った(大したことはないであろう)遺品整理をしてた。それが一昨日の金曜だ。

大半はそのまま家に置いておくもので、あとは明らかなゴミとか、雑誌類とかだったんだが、とある衣装ケースの中に父が地元市役所に勤めていた時の思い出グッズがあった。

(以下明細)※見つけた順。(!?)は驚いたという意味。「疾風伝説 特攻の拓」みたいなやつじゃない。

 ・入庁した時(1973)の同期との集合写真

 (加山雄三に似てるって言われてたけど本当だった)

 ・父が作った手書き事務処理要領

 ・毎日気づき

 ・人事異動通知書数十枚

 ・選挙管理委員会から選挙事務委嘱状数十通

 ・市民業者との業務上の折衝記録

 ・納税者への請求書や催告書、納税者から届いた手紙(!?)

 ・ステンレス製境界プレート約10枚(!?)

 (地面に打って土地境界を示すやつ。○○市という刻印アリ)

 ・市民病院財政健全化支出カットを巡っての偉い人との折衝記録

 (普通に脅されてた。わが父ながら憐れだった...)

 ・止水栓の蓋を開けたり閉めたりする専用の道具(!?)

 (我が家が料金未納で上水道を止められても大丈夫!! ミッキーマウス「ハハッ♪ ボク、水道料金払わないよ♪」)

 ・公共事業と思われる団体の、お金けっこう入った通帳。(!?)

 ・同和教育を巡って広島県部落解放同盟と折衝した記録

 (昔、高校校長先生が教委と解放同盟の板挟みになって自殺したらしい)

 ・給与明細数十通

 (自営の俺より年間所得が多くて悔しい)

 ほかにも、「職場から持って帰っちゃだめなんじゃね?」的なものがわんさか出てきた。ここでは書きにくいものもある。正しい道とすれば、市役所に連絡して取りに来てもらうのがいいに違いない。

 でも、正直なところ、個人的な思いとすれば……めんどうくさいことに巻き込まれたくないから、闇に葬りたいと思ってる。このまま見なかったことにするか、うちの裏山に穴を掘って埋めるか、そういうのを考えてる。

 妻や兄妹には話してない。あれらは正直だから、きっと誰かが「市に連絡!!」とか言うに決まってる。ふざけるなよ、俺が家を継ぐんだぞ。お前ら何もしないじゃん。一緒に責任を被ってくれるわけでもなし。うちも市とか外郭団体から仕事もらってる身だから、面倒くさいことに巻き込まれたくない。

 でも、正しい道ってのがあるんだよなぁ。どうすればいいんだろう。迷ってる。本当に悩ましい。早くこのトピックから解放されたい。

 長い話になってしまったが、ブクマカ増田民意見が聞きたい。Yahoo!知恵袋はやってない。ここでだけ相談してる。

 6/11追記 タイトル間違えてましたごめんなさい。修正済です。

2022-12-14

anond:20221211005236

凄く分かる!!

職業クラシック楽譜を買うことが多いんだけど、古書店に行って色々な書き込みとかがある本を見ると、音は聞こえないはずなのにその人の音楽が感じられてとても風情がある

400年も前に作られた曲が、数百年経ってもなお無数の解釈息遣いをもってきらきらと輝いているのは言葉にできないほど感動的だ…

表紙の裏に”19xx年何月何日、〇〇にて購入”なんて書き込みがあるとそれはもうたまらなく嬉しい

そんな大切な本がどうして古書店に流れ着いてしまったのかを想像するのも良い…この歌曲集を歌った方はまだ存命でいらっしゃるのか…とうに亡くなっていて遺品整理などで手放してしまったのか…

古書店大好きなのに時代の流れに押されて歴史ある店がどんどん潰れていく、本当に悲しいよ

2022-10-07

エロってなんだよ

エロってなんだよ

まんこちんこつっこむだけがエロじゃないだろ

エロって生命だろ

エロスは命だろ

エロ漫画は命漫画

命の煌めきがエロ

例えば食卓に二脚椅子があるとするだろ

若い夫婦がそこで飯を食うんだよ

飯食って風呂入ってセックスするだろ

セックスしたあとそこで飲んだりするだろ

そんでまたセックスすんだろ

そのうち子供できるだろ

椅子が増えるだろ

子供が飯零しまくるだろ

あっという間に反抗期で揃って飯食わなくなるだろ

そしたらまた夫婦も仲良ければセックスするだろ

そのうち子供も大きくなって夫婦2人になって

セックスとかより一緒に手を繋ぐとかになって

孫なんか見て盛り上がって

どっちかが足悪くなったりして

病院通いが増えて

そのうち椅子に座れなくなって

2人とも座らなくなって

食卓椅子が埃被って

遺品整理業者が引取りに来て

そんでも2人の思い出はいろんな人が持っててさ

2人の話をしながらさ

また違う人がセックスするんだよ

もうエロさが違うね

命はエロなんだよ

飯食うのも

寝るのと

みんなエロなんだよ

エロってなんなんだよ

エロって生きることだろ

2022-09-30

叔父さんが亡くなって暫く経った

ある病気入院して昏睡状態から目覚めたはよかったが、その間に異世界に行って魔物討伐したり魔法を覚えて強くなった訳で無く、病気は完治せずに要介護になってしまった。そしてしばらくして亡くなった。

元気だった頃は海外旅行土産を持ってきてくれたり、新しい機種買ってもうプレイしないから〜とPS3ソフト沢山をタダでくれた。

時々叔父さんの家へ遊びいったけれど、壁にコミケなど色々なイベントでゲットしてきたと思われるポスターアイドル関連グッズが沢山あって、優秀で羽振りも良く、お金自由に使えていいな〜と正直羨ましかった。

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介護生活になってから誰が面倒を観るかで親族間で大モメになった。入退院から面倒を観てた実姉の母が「私だけに全部押しつけるな!」とブチ切れていた。あんなに怒声が出る人だとは思わなかった。

ヘルパーさんも含め親族間で持ち回りで介護するようにしたけど、負担を減らすには完全介護施設に入れたほうが良いし、その話は勿論出た。施設はすごい高い。預貯金はあるけれども足りない。資産を全部処分しようと叔父さんに言ってそこでまた大モメ。

これまで貯めたゲームやグッズやなど、処分されたくないよなぁ、キモチはすごいわかる。自分の一部だから

あの頃は親類で顔を合わす度にモメてたと思う。優しかった祖母が「これだから独りもんは・・・」とつぶやくほどだった。ばぁちゃん実の息子にソレ言っちゃおしまいよと言いたかったがこらえた。

そんな親族間の負の感情を感じ取ったのかどうか解らないけれども、叔父さんは「迷惑掛けてすまないね」「ネット広告で稼ぐように準備するよ」と前向きだったが、「男にオムツとりかえてもらうなんてな〜」とグチが増えるようになってから落ち着いた病気が進行し、痴呆の症状が出てから罵詈雑言を誰それ構わず繰り返し、自分も近寄るのがイヤになってしまっていた。

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いよいよ叔父さんの預貯金底つき、これからどうしよう、親族お金出し合うか…という矢先、叔父さんは旅立った。当たり前というか葬儀簡素ものだった。

仲良かったんだから何か棺に入れてあげてと言われ、某RPG説明書攻略本アイドル撮影会の時の写真棺桶にいれた。フィギュアも入れようかと思ったが出来れば紙製のものでと言われた。

葬儀を終えてしばらくしてからコレクター仲間と称する人が訪れて形見分けを…と言ってきたり、職場お金を貸し借りしていたと言ってくる怪しい人がきて、対応に苦慮した(詳しくは書かないけれど、警察呼ぶのが手っ取り早かったと思う)。

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モノが大量にある遺品整理もある程度は親族でやった。およそ昭和価値観の人には理解されないであろう理由を付けて家庭を持つのを拒んだ独身男性の部屋にゲームはまだしも萌えアニメのグッズなりフィギュア薄い本があったりすると、アニメ漫画世界的に認知されてる時勢とはいえ文句の1つも言いたくなるのは仕方ない状況だった。このあらゆるヘイトが暴発しそうな苦行はやく終わって欲しいと思ってい時、古めのパソコンバックアップと思わしきHDD20個ほど出てきてた。中を見て解約してないサービスいかチェックしておいたら?と言われたが、その辺は介護生活の間に済ませている。HDDマジックである単語と番号が書かれていた。

「これだけの数があるのは、何かの実験データじゃないかな?」とワケの解らない事をいって一式バッグに詰めて持ち帰った。

休日ホームセンターへ行って金槌、太めの釘、金ブラシ、ペンチを買ってきて、ベランダHDDを分解し円盤に金ブラシをかけてハンマーで叩いた。粉々に割れるモノもあったが、そうでないものペンチとハンマーで半分に折って釘を数カ所に打った。20個近くそれをやるのは結構骨が折れたし、妻からも「そこまでしなくても…」と言われたが修行僧のように無言で続けた。破壊したそれは燃えないゴミ資源回収日に少しずつ出した。

もったいない気もしたけど、これで良かったよね、おじさん。今頃は異世界魔法唱えて活躍してるかな。

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追記叔父が亡くなって2年ちょっと。もらったPS3も動かなくなって処分したのを機に書いた。

2022-09-19

[] そのよんひゃくにじゅうご

イングリッシュフォックスハウンドーッス

 

本日は2022年9月の第三月曜日ですので敬老の日です。

あと苗字の日、九十九島の日、クイックルの日、遺品整理の日、など色々な記念日がございます

あと世界海賊口調日みたいなのもあるらしいです。

ヨーホーとか言っとけばいいのでしょうか。

よく考えて使いたいものですね。

 

ということで本日は【用法容量よいか】でいきたいと思います

用法容量よいか用法容量ヨシ!

 

それでは今日も一日、ご安全に!

2022-07-15

うちの親は「真光」って宗教信仰したけど、信仰することになったきっかけや熱心な信者だった頃、最終的には止めたんだがその時のことを子供ながらに全て目撃してきた。

優しい人もいたし、彼らには真実に見えていたものもあったと思うし、その代償として付近住民からの冷たい視線子供自分には居心地が悪かったな。

父親の死後、遺品整理で見つかった教本や冊子、分厚く大きい百科事典のような記念誌の取り扱いに迷い、団体に連絡したら「お好きに処分してくれ」との返答があったので、古紙として全て出してきた。

部屋がすっきりしたし、これで確実に縁が切れたかと思うと安心した。そんだけの話。

2022-05-12

掃除業者を呼びたいんだけど

一人暮らしを始めてから15年くらい、ほとんどの期間を汚部屋暮らしている。

引越しても結局、新しい部屋が片付かないまま地層を形成してしまう。

ネットサーフィン中に掃除業者広告を目にして、ああプロに頼めば良いんだと思ってそのまま発注しかけたけど、いやちゃんと調べて評判の良さそうなところに頼もうと思い直した。

しかgoogle検索しても、あ〜SEO対策しっかりやってるんだなあという感じのやつしか出てこない。はてブ検索してもブクマ一桁のアフィぽいサイトか、遺品整理記事ばかり。生きてる自分の部屋をどうにかしたいんだよ。汚部屋脱した増田がいてもどうやって業者探したか書いてないし。

どなたか、生きている人間の部屋を扱う清掃業者の探し方をご存知の方はいらっしゃいませんか。客側の体験者とか、業者中の人とか。

2022-05-10

死んだら葬儀あげて遺品整理して

遺産分配して住んでたところも売却したり解約してくれるサービスいか

老年KKOだけどそろそろ手を打ちたい

2022-01-19

ウイスキー好きの叔父が死んだ

もう1年以上前の話になるが、ウイスキー好きの叔父が死んだ。とにかくウイスキー好きな人で、東京に出たまま故郷に帰らず、かといって結婚するでもなく酒ばかり飲んでいる変わり者だった。うちはあまり酒を飲まない家系から盆や正月に集まると本当に浮いている人だった。酒癖だけは人一倍良くて、酔っ払っても機嫌が良くなるだけで人に迷惑を掛けるということがなかったから嫌われてはいなかったし、小さい子供たちからは酒を飲んでるときお年玉をせびると気前がいいと人気だったくらいだけれど、何をしているんだかわからない一族のはぐれ者、というのが大人子供共通認識だったと思う。葬式コロナ禍の真っ只中だから親族で済ませたんだけど、叔父スマホ拝借して連絡した「最近もやりとしていていた人たち」は叔父が通っていたバー常連客達ばかりで、こいつらも香典と一緒に供え物としてウイスキーを送りつけてくるような変わり者ばかりで、四十九日には遺品整理で残った大量のウイスキー仏壇の前に並んだお供え物のウイスキーは合わせて100本をゆうに超えていた。

そんなウイスキーの扱いに困った親族の矛先が俺だった。俺は親戚の中では珍しく酒に強かったから(それこそ未成年の頃から)よく叔父の酒の相手を任せられていたし、地元大学ではなく東京大学一人暮らしで通っているというのも地元で暮らす親戚たちから見れば叔父との共通点だったんだと思う。そうして、「特に高級なものがあれば売っても構わないが、弔いだと思って気長に飲んでやってくれ」というものすごく無責任言葉と共に俺のボロアパートには大量のウイスキーがやってきたわけだ。

ともあれ時間だけを持て余した貧乏学生には悪くない話であった。俺は丸一日かけて叔父コレクション目録を作り、叔父が通っていたというバーマスターに連絡を取り、一部をマスターや他の常連客に市場の半値で売るという条件で全部査定してもらった。その結果、俺は十数本のウイスキーを売るだけで100万円を超える現金を手にすることができ、ちょっと税務署の方角が気になってしまった程だった。困ったのは残ったウイスキーだ。まだ1本あたり1万円を超えるボトルが大量にあったので売ろうと思えばいくらでも売れたのだが、そんなことをすれば当たり前だが残るのは今もネットで数千円で買える酒だけになってしまう。十分儲けさせてもらった負い目もあって、俺は残ったボトルを飲み干すことにした。

自分だけで飲んでいたら何年かかるかわかったものではないので友人を呼んで酒盛りをしたりしたのだが、叔父の好みがドライな方向に偏っていたせいで残ったコレクションはすこぶる評判が悪かった。だが評判が悪いからといって他の酒の持ち込みを許していたらいつまで立ってもウイスキーは減らないため、部屋にあるもの限定無料居酒屋を俺は開き続けた。当然客足はみるみるうちに遠のいていったのだが、最後まで残ったのがA子だった。

A子はいつの間にか俺よりウイスキーに詳しくなっており、仲間内で唯一俺の部屋の徒歩圏内に住んでいたということもあって、勝手ウイスキーの山をひっくり返してはあれもあったこれもあったと毎日のように一人で俺の部屋に飲みに来ては、覚えたばかりのウイスキーのうんちくを俺に語るようになっていた。暇を持て余した男と女毎日二人っきりで酒を飲んでいれば肉体関係に至ったことは想像に難くないと思うのだけれど、俺とA子は最後まで恋人同士になることはなかった。俺はなんだか叔父が生き返ったような気持ちで酒に付き合っていたし(A子と叔父を重ねて見ていることに気づいたとき、俺は叔父のことを思ったより慕っていたんだなと気づいた)、A子から見た俺も、好きな酒をたらふく飲んで気持ちよくなった後についでに気持ちよくなる相手という感じだったと思う。それでも、酒の魔力かセックスの魔力か、泥酔して肌を重ねていくうちに俺達はとても親密な関係を築いていった。同性の友達よりずっと深く、恋人ほど依存しない、そういう関係だった。俺達は毎日のように酒の力を借りて自分の思いを何でも恥ずかしげもなく話し、肌を重ねながらお互いのことを受け入れていった。そんな関係半年ほども続いたある日、それは突然に終わった。彼女が消えたのだ。

彼女希死念慮のことを、俺はずっと知っていた。だが何もしなかった。ただアルコール摂取してそれを分解するように、彼女の話を聞いて、飲み込んで、それで終わりだった。俺は彼女の話すことを全て受け入れてはいたけれど、彼女のことは受け入れてなかったんだと思う。彼女の抱えていた漠然とした絶望を俺は理解できたけれど、彼女を受け入れる勇気はなかったから。

彼女消息が判明した後もわからないことはたくさんあった。わかったことは彼女遺書を書いていて、その内容が死ぬことにしたこと、その前に好きだったウイスキー蒸留所を見てくることにしたことだけだった。俺は彼女の親の顔を見ることも、俺と彼女のことを伝えることもしなかった。そうすることが正しいのかわからなかったし、今更そうして彼女を受け入れることが彼女に対する不義理に思えたからだ。だからこれ以上のことは何もわからない。わかっていることは部屋に残った大量のウイスキーを、叔父がそうしていたように一人で飲むことになったというだけだ。もうすぐ、彼女の好きだったウイスキーを作るための麦に花が咲く。

2022-01-03

anond:20220103132159

読み応えあるよねえw

ゴミ屋敷清掃は過酷仕事だ。そのかわり時給は約1400円、給与は即日払い、仕事の融通も利きやすい。ある会社では多くのスタッフが下積み中のお笑い芸人だ。その中には芸人の道を諦めて、社員になった人もいる。ゴミ屋敷清掃という仕事を、社員として続けることにしたのは、なぜなのか――。(連載第8回)

あんしんネット」の事業責任者石見良教さん(右端)と作業員のみなさん。撮影のためマスクを外してもらったが、普段コロナから終日マスク姿で作業をしている。

撮影今井一

あんしんネット」の事業責任者石見良教さん(右端)と作業員のみなさん。撮影のためマスクを外してもらったが、普段コロナから終日マスク姿で作業をしている。

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作業後、体に虫が這っているような感覚にとらわれた

ゴミ屋敷」を片付ける仕事――あなたはいくらならできるだろうか。

連載第4回で一緒にゴミ部屋を片付けたプレジデントオンライン編集長星野貴彦さんに「バイトとしてこの仕事ができるかどうか」と尋ねると、彼は首を横に振ってこう言う。

【連載】「こんな家に住んでいると、人は死にます」はこち

【連載】「こんな家に住んでいると、人は死にます」はこち

「一度や二度であれば興味本位気持ちが勝ってできそうな気もしますが、ずっとあの作業を続けるというのは厳しいです」

実は私もこれに関しては、同感だった。

取材のため、単発なら、できる。けれど“ずっと”は難しい。

なぜだろうと自分の心に問いかけると、やはり「汚い現場」だからだ。本音は、人の汚物を片付ける、虫がわいているような現場で働くことに抵抗があった。ゴミ屋敷掃除して帰宅すると、私はいつも真っ先にシャワーを浴びる。その日に身につけていた下着も、何度か処分したことがある。それでも自分の体に虫が這っているような感覚にとらわれて、眠れなかった。実際に体に赤い湿疹が出現したこともある。夏場に作業した後は熱中症にかかって、吐き気頭痛に苦しんだ。

皆はどのような気持ち仕事をしているのだろう。

社会的にきちんとしている人ほど、部屋にションペットがある

「ションペット処分する時は、なんらかの感情を持ったらダメ

アルバイトのAさんはそう言う。ションペットとは居住者の尿の入ったペットボトルのことだ。強烈な臭いを放つため現場で処理できず、会社(=生前遺品整理会社あんしんネット」)に持ち帰るのだが、この中身、つまり尿をトイレでひたすら流す作業については、誰もが「つらい」「苦しい」と言う。作業中に吐いてしまった人もいるそうだ。

ションペットの処理作業に“慣れ”はない。同社事業部長の石見良教さんも「これをやる時は一切の思考を停止させて、ほぼ無心で動いている」と話す。

「正常な感覚で臨むと、頭がおかしくなるかもしれません。みんな本音ではやりたくないですし、それをやらせるほうも覚悟がいります

ペットボトルの中身はウーロン茶ではない。

作業現場でたびたびみつかる「ションペット」。ペットボトルの中身はウーロン茶ではない。

ちなみにこの作業アルバイトが行う時は、通常の時給に“20%程度の上乗せ”がされる。再びAさんが怒ったように言う。

社会的にきちんとしている人ほど、部屋にションペットがあったりするんですよ。お茶先生学校先生医療関係者とか。人前できちんとしすぎているから、家の中がイカちゃうんじゃないですか。靴箱にションペットがずらりと並んでいたこともありましたよ。そんな現場では“依頼人の心に寄り添う”なんて絶対無理ですね」

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