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2018-08-04

青二才に本をあげたのだがレベルが高すぎたらしい

青二才さん、地頭は悪くないんだからもう少しweb経由だけじゃなくて全うで体系的な知識仕入れたら一皮剥けると思うんだけどな、

と思って彼に何冊か初心者向け(?)の本をブックオフの108円コーナーで見つけて飲み会の時に彼にあげたのだが、なかなかそれに関する記事を書いてくれないのでまだ記事になっていない本のリストと共にここに書く。

歴史人口学で見た日本

歴史人口学の大家にして時刻表である速水融先生の本。拙まとめ日本人が増えすぎた人口をエド・シティに送るようになって1世紀の主な種本である

ユーゴ紛争

オシム通訳を務めたことでも知られる千田善氏によるルポ。これは必ずしも初心者向けではないが(起きたことが酷すぎるので)。

覇道~心に刃をのせて~

1990年前後、憎らしいくらいに強かった時代西武ライオンズを率いた森祇晶監督の回顧録。だが青二才さんは30歳くらいなのでこの時代がピンと来ないらしい。

前田建設ファンタジー営業部

一番最初に出た本で、マジンガーZ格納庫編である、と言ったのだがこちらも青二才さんはピンと来ていなかった。増田スパロボで知った人なので偉そうに言える立場ではないのだが。

ジャブロー編にすれば良かったのかもしれないが、流石にジャブロー編は108円では見つからなかった。

王朝貴族物語

文字通りの平安貴族に関する本。藤原道綱母蜻蛉日記の著者)がボンクラな息子・道綱のために恋文を代筆した話や、四位の貴族芋粥を食べて感動する話なんかが載っている。

女子大生がヤバイ!

とある女子大文章創作講座を受け持つ著者が、女子大生が書いてきた短編小説に現れる彼女らの生々しい生態に迫った本。ちなみに『ヤバイ』は汎用性の高い若者言葉の用例です。

カラシニコフ

説明不要の名著で朝日新聞の連載をまとめた物。『小さな大量破壊兵器AK-47カラシニコフ自動小銃にまつわる色々なこと。

2016-11-14

http://anond.hatelabo.jp/20160521160642

いくつかツッコミ

江戸期も男性の約半数、女性の3割強が生涯未婚だったし、

 これはどこでの事例なのかソースがあったら教えて欲しい。(都市部っぽいが。地域差は当然あるだろうし)

考えようによっては、生涯未婚率は5割を優に越える。なぜならば、それくらいの人数は病気などに対する抵抗力の弱い子どものうちに死んでしまうからだ。

そのような防ぎようのない未婚率を抜きにして、生きて15歳を迎えた人の未婚率は、東海地方での調査では1割以下らしい。

特に江戸期の農村では長子以外の男子子どもを持つこと自体が望まれていなかったわけだから

 んなこたーない。理由は先述した通りに乳幼児死亡率が今と比べて比較にならないほど高い上に出産での事故による母親の死者も多いからだ。

上でも書いた東海地方での調査によると

小作層ほど子どもが少なく、地主層ほど子どもが多く早婚傾向にある。

小作の子どもは男女問わず、多くが名古屋京都大坂出稼ぎに行く。そして半数は帰ってこない。

・そうすると小作の家は断絶が増える。そうした世帯の減少を地主層や自作から分家による増加で補っている。

・以上のように下層ほど子どもが少ない傾向にはあるが、根本的に多産多死時代ではあるし労働力需要も多かったので子どもはどの階層でも多め。もちろん、多すぎたら間引きすることもあったのだろうが。

再婚は多い。なぜならば(離別も確かに多いのだがそれ以上に)結婚後数年も保たずにパートナー死別することも多いからだ。特に結婚後1~5年後の夫婦は妻の死による死別が多く、おそらく出産での事故死が相当数を占めていることが推測される。

という結果が出ているそうだ。ソース歴史人口学の大家である速水融先生の数々の著作

 史料として主に使われたのは江戸時代宗門改帳だ。高校日本史でやったかと思うが、江戸時代にはキリスト教徒(および一部の禁止宗派)で無いことを示すために民衆はどこかの寺の檀家であることを必要とした。

この「村ごとの寺の檀家であることを確認する」調査宗門改だ。これとは別に人別改という戸籍調査をしていたが、江戸の中期には事実上宗門改と人別改は一体化した。

この宗門改帳には、少なくとも「子どもが生まれ一定年齢を過ぎたら家ごとに掲載される」「結婚したらその旨掲載されるし、その際には『○○さんの所に嫁(婿も少数ある)に来たのは△△村の□□家の人だ』程度のことは書いてある」

「死亡したらその旨書かれる事が多い(抜けもあるが)」という特徴があるので、宗門改帳がまとまって残っていれば江戸時代家族実態はある程度把握できている。

 余談だが、キリスト教圏、特にカトリックが強い地域でも神父日記が残っていれば似たようなことができる。というかこちらが先にあって速水先生がそれを日本宗門改帳に応用した。

村ごとにあるキリスト教会神父には「赤ちゃんが生まれたら洗礼を施す」「結婚する時には誓いを受けるし、その際には村外からやってきた新婦簡単出自程度は書いている」「死亡したら葬儀を行う」という重要仕事があり、

それらを日記から追っていければ村単位家族状況はある程度把握できた。

 
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