はてなキーワード: 胆嚢炎とは
はじめまして、内科勤務医(膠原病科所属)増田と申します。同業者の皆さんお疲れ様です!
私ごとですが一昨年から市中病院に転勤となり内科救急の現場にがっつり関わることとなりました。2年やっているうちに救急来院される患者様に時間帯ごと特徴があるのでは?と感じGWの息抜きに記録してみました。あくまでn=1の田舎2次救急、外科系は別医師が対応という条件なので、こんな病院もあるんだなぁくらいに聞いてください(コロナに関する当院での対応については省略します)
この時間は最後の駆け込み的に施設入所中の80-90才がいらっしゃいます。夕食前の検温で発熱を確認あるいはその時点で意識がはっきりしないとのことで救急要請になります。点滴も取れないほどの細くて脆い血管、複雑な病歴、認知症の進行、ADLは全介助と一筋縄ではいきません。大抵血液検査と画像で〇〇炎あるいは高度脱水の診断となり、半分程度の方が入院となります。
20-0時
この時間は一晩は我慢できると思ったけど駄目でした…と申し訳なさそうに来院される腹痛がメイン層です。なぜか朝からすごく痛いのに日中受診せず救急帯になってから来院される患者様もいますが。原因は虫垂炎、膵炎、胆嚢炎、感染性腸炎、月経痛がcommonですが、穿孔・捻転・腸閉塞まで多種多彩です。必要に応じて造影CTを撮りますが、その場合基本的に時間を急ぐなにかが写ります。一晩勤務していると消化器内科・外科当番医をどちらか呼ぶかどちらも呼ぶ症例に必ず当たります。呼ばない日はない気がします。消化器の先生いつもありがとうございます。
0-3時
遅れてやってくる腹痛患者様(救急センターが23時まで。そこからの転院搬送は遅くなる)を捌いていると、不摂生の末ついに心臓の血管を詰まらせたアドヒアランスの悪い患者様の時間に突入します。ぱんぱんに張った腕から点滴(難度高)、脂肪に埋まった大腿動脈…本当に医者泣かせです。痩せてください。それでも検査を進めていくと糖尿病のせいでさほど痛くない心筋梗塞と判明し、外来に緊張感が走ります。循環器の先生をコール後、外来で心カテ準備をしていると先生が到着。簡単な病歴をプレゼンしてバトンタッチ。解離の場合は当院では診れませんので造影CT・転院搬送の準備を進めます。この時間の胸痛は一刻を争うケースが多いので…
そしてこの時間帯といえば急性アルコール中毒と精神疾患患者様の過剰服薬…ガーグルベースン間に合わず床に広がった吐物の処理は精神的にくるものがあります。
3-6時
アラサーが視野に入ってきた私の活動限界は3時半なんですが、1時以降に来院がなければ3時くらいには仮眠が取れる…と見せかけて寝ついて1時間で事務から30分後に自家用車で来院ありと電話がはいります、がっかり。自家用車は来るまで遅いアンド時間通り来ないアンド30分が仮眠とるには短すぎるの三重苦。そして5時台の花形といえば起床後手足の麻痺に気づいた高血圧の患者様。まあ大体脳梗塞なので発症時刻推定して神経所見取ったあと頭部CT,MRIへ送り、神経内科の先生に引き渡す準備をします。MRIの長い長い撮影の合間に、意識消失できた若者と突然目眩で嘔吐を繰り返す中高年の検査を進めておきます。命に関わる疾患がルールアウトされれば帰宅可能です。
6-8時半
5時台に来た患者を診察終了するといつのまにか空が明るい。私も研修医も限界はとうに超えており、7時半の患者は病棟周りをしていた救急科の先生に引き継ぎ、救急外来は解散。しかしまだ救急来院者一覧の記載が残ってます。年齢性別病名入院の有無と助けてくれた先生の名前とありがとうを書いて今度こそ終わりです。今夜も15人診たんだなぁ…と感慨に浸ります。
と、大体一晩こんな感じですね。8時半になっても病棟業務があるので、救急外来終わってもまだ帰れません。回診、血液検査のデータ見て必要に応じて検査と処置追加、点滴と内服薬が切れてれば出す、カルテ記載。これが終わって持ち患の急変がなければ帰れます。帰って寝て次の日8時半からまた仕事です。我ながら働いてるなぁ。赴任したての頃は次から次に担ぎ込まれて来る患者!忙しい!現場やばい!寝れない!大学病院いた頃と大違い!と大慌てだったんですけど、命からがらなんとかやってます。あとどの診療科の先生にも本当にいつもお世話になってます!ありがとうございます!
最後にこれは我慢できないくらい痛い、何かある…!って思ったら躊躇わずに救急に来てください!!ただ何となくとかのような気がするとかちょっと心配でくらいであれば平日日中の診療時間中にお願いします。あと不摂生な人は生活バランス整えて機を見て定期検診行ってくださいね。心筋梗塞!吐くほど痛いですよ!
4月入ってすぐに胆石胆嚢炎で緊急入院して、即日手術になったのよ。
思ったより、悪くてね。
腹腔鏡じゃダメだった。開腹しなくちゃいけなくてさ。結構しんどかったけど、今になり、ようやく携帯が触れる余裕が出てきたんだ。
でさ、俺、いま、関東県の端に住んでるんだけど、俺の住んでる市とか総合病院が1つしかないわけよ。
この病院に入院できなかったら、地味に危なかったと思う。俺はついてる。きっと、運がよかったんだと思う。
思えばさ、ここにいるお前らみんなが、それなりに文句言いながらも自粛を頑張ってくれたから、俺は助かったんだ。
みんな、ありがとう。
俺もなんとか、次の人に還元できるように、出来ることを出来るだけするよ。
開腹手術後だから、腹を割って話したんだぜ!
疲れている人は今週も毎日来ていた。
「疲れがすっかり取れました。ありがとう!」
沈黙って言った瞬間沈黙がなくなるのと同じで、疲れている人の疲れがなくなったら疲れている人ではない。
「でも…」
風間とおるが神妙な顔で続けた。
「痛いんです。」
「そこは内蔵が一番多いんです。胃も食道も肝臓も胆嚢すい臓も大腸も心臓も肺もその辺に集中してるんですよ。」
私は先日触れた腹部のしこりを思い出した。
「食後に痛いです。」
「食後に痛いのは、十二指腸潰瘍の可能性がありますよ。逆に胃潰瘍は食前に痛みます。あと食後には胆嚢が収縮して動くので胆嚢炎っていう可能性もあります。」
「痛みに効きます。でも胃潰瘍だった場合は胃潰瘍を悪化させますから飲んではいけません。病院でみてもらったらいかがですか?」
すると痛い人は、
「それはどうしても…」
と、それは言わないでほしいという空気が流れる。
「なぜその辺が痛いのか原因が分からないと命に関わりますよ。」
と話す。
「潰瘍が出来てて痛いのか、胃の動きが悪くて痛いのか、胃酸が出すぎて痛いのか、痛いのにも種類があるんです。」
と説明するも、痛い人は
「一番いい痛み止めをください。ボルタレンと湿布も塗れば痛み取れますか?」
と言う。
「それらの薬はかえって痛くなるかもしれませんよ。」
するて、
「疲れの時はいっぱいくれたのに…」
と痛い人。
「え…」
まずかったのかと思い、ここは痛み止めじゃない方向へ行かないといけない。
「胃十二指腸潰瘍が出来ていて痛いとしたら、胃酸を止めなければなりません。口内炎にずっと塩酸をかけていたら口内炎はなおりませんよね。
胃酸は塩酸くらいの強酸性です。この胃酸を抑えないと、潰瘍に胃酸がかかり続けて潰瘍が治らないんです。潰瘍を治すには胃酸から遠ざけないといけません。
そこで、胃酸を抑えるのがH2ブロッカーです。ガスターという薬です。ガスター10という薬がありますが、病院ではガスター20というのが処方されます。
つまりガスター10を二錠飲めば病院の処方ということになります。飲んでみて痛みが止まれば、原因は胃潰瘍だったという可能性が高いかもしれません。
ただ胃潰瘍だけが痛みの原因じゃない場合もありますのでたまたまかもしれませんが。」
「胃酸が出なくて食事していいんですか?」
「食べ物は、胃酸だけで消化させているわけではありません。すい臓や肝臓から消化酵素が出ているから大丈夫です。」
「そうなのか。分かりました。ガスター飲んでみます。ありがとう!」
と言って帰った。
今までの流れだと明日も痛いって来る。
痛みの場所を変えてくるだろう。
私はすい臓のことや腎臓のことは分からない、あと当たり前だが虫垂炎のオペもしたことがない。
医者に行って欲しいな。