はてなキーワード: 惨劇とは
世の中に良いものを提供したものが勝つという競争主義は好景気のときには自然になるの。
不景気の時は人の足元を見て食い物にしようという怪物ばかりが勝つようになるの。むしろ起業だイノベーションだの世界は、いい餌ないかというピエロが踊り狂う悪趣味な人形遊びの様相にしかなってない。楽園を騙った墓場。
商品がきちんと良いものが作れてそれで受け入れられるならともかく、「そんなこと弱い立場の人間になんざ許されない」のが新自由主義であり、今の新自由主義に基づく起業だイノベーションだのの世界。
更に最近は究極の弱いやつが起業に関心を持ってくれれば十分だとマルチ商法だとかオンラインサロンの草刈り場にしかなってないじゃない。
一方で口先だけの詐欺師が金を集める。いや、本当に何か新しい良いものを作ろうとしたがそもそも投資家が技術なんか興味がなく、確実に儲かるものものしか求めず投資家の都合ばかりで振り回すから、本当に志があっても詐欺師のように振る舞う必要があるのだろう。
そうして最後は詐欺師扱いされて世間や、それこそこの世から消え去る。
不景気だろうが緊縮財政取ったり、資金循環を止める場所の減税をする新自由主義こそがこの惨劇の原因。社会は何もしないと金持ちが強く貧乏人が弱い世界なんだよ。
日本は米百俵で1990年まで科学にきちんと金を出して吟味の金と時間を出してたから昔は強かった。最も米百俵こそ一番汚されたな。だって教育や科学技術こそ新自由主義で破壊されたから。
無論ケインズ主義が途上国の腐敗や、アメリカのベトナム戦争による経常赤字化や、突然のオイルショックのような供給由来のコストブッシュに完全ではないことはあろう。何に政府が使い、何を使わないのは永久の課題だ。しかし最小限の何もしないというのは間違いだ。
しかし、いまのウクライナ戦争の余波のコストプッシュインフレを見れば緊縮財政や構造改革や規制緩和がなんの役に立つのか?といえば微塵も役に立たないのは断言できる。
正しい競争を起こしたいならこそ、まずはケインズ主義で必要であれば財政出動や金融緩和をし、その上で儲かる前の科学に金を出さないとならない。
anond:20220721070123とanond:20220721070237で書けなかった、思い出せなかった好きだったコンテンツについても書きたくなった。
あれも好きだったけど厳密には10年以上前に好きだったコンテンツだ!というのもあるので、
出来る限りはここ10年以内という最近に好きで堪らなくなったコンテンツについて思い出せたら良いなと思う。
この作品を始めてプレイしたのは2010年、ペルソナ3とペルソナ4のthe best版が発売される年の事だった。
この二作は以前から話題になっていて自分もプレイしたかったけど、いきなり三作目と四作目からプレイするのはどうなんだろう?と思い、まずは近所のゲームショップで割り引かれていたペルソナシリーズの第一作をプレイする事にした。
実を言うとこのペルソナの一作目が非常に難易度が高く初心者向けの作品では無いらしい事は知っていたので、「ペルソナシリーズとはどういう作品なのか?」という概要をざっくりと掴めたらすぐに辞めるつもりだった。
途中で詰みそうになったら止めよう…と思ってプレイした所、ゲームが始まって二つ目のダンジョンでもう投げてしまった。一回一回の戦闘があまりに長すぎて、これは自分では到底クリア出来ないだろうな…と悟ったんだと思う。
それでもこのペルソナのお陰でアトラス作品とはどういう雰囲気なのか?という感覚は掴めたし、その後P3やメガテン3、デビルサマナー葛葉ライドウをプレイした時は比較的遊びやすいゲームバランスだった事に感動してしまった。
それらのゲームをクリアした後、アトラスゲーって良いよなぁ…と思った。普段RPGというジャンルをあまりやらなかった事も大きいと思う。お洒落な雰囲気のペルソナ、大正モダンのライドウ、ダークな雰囲気のメガテン、皆面白かった。
とにかくアトラスゲーの作風に魅了されて…一度は序盤で投げてしまった初代ペルソナをまたプレイしたくなった。有り難い事にネットにはこのゲームの攻略情報が沢山あったので、今度はそれを読みながらプレイする事にした。
久々にプレイするペルソナは…攻略情報を読みながらでもやっぱり厳しかった。数歩毎に発生するエンカウント、一回数分はかかる戦闘、中々作れないペルソナ、異常に少ないセーブポイント等、新作の後に遊ぶには凄くきつかった。
それでもストーリーの続きは気になったのでヒーヒー言いながらプレイしていた。恐らく攻略情報を見ずにプレイしていた昔のプレイヤーはこれ以上に苦戦していて、だから途中で投げちゃう人も多かったのかな…と思った。
ただでさえボスの所に辿り着くまで数時間かかるのに総当たりで正解の道を探せ!みたいなダンジョンの数々にはプレイ中本当に苦労させられました…敵として出てくる悪魔も途中から魔法無効とか意地悪な奴が増えてくるし…。
ラストダンジョンなんか、ラスボスの所に辿り着くのに迷いに迷って3~4時間かかったのにタルカジャorマカカジャ持ちのペルソナを作ってなかったから火力が足りなくてまた最初からとか、本当今プレイしたら心折れてたと思う。
それでも、苦労してラスボスを倒して、学園物らしい素敵なエンディングを見れた時にはここまでプレイして本当に良かった!と思えた。物語の終わり方としてはこれまでに触れた創作物の中でも一、二を争うほど好きなんじゃないかな。
初代ペルソナはこの通常シナリオ以外にももう一つ雪の女王編という隠しシナリオがあるとは聞いた事あったけど、正直ゲームとしては十分堪能し尽したのでプレイする気は無かった。一週100時間以上かかったような覚えがある。
この初代ペルソナを後にもう一度プレイする事になったのは、当時行きつけだった書店で上田信州先生の漫画版ペルソナの全巻セットを見かけた事がきっかけだった。
漫画版ペルソナの評判が良い事は以前からネットのお陰で知っていたけど、これまで実物を見かけた事は無かったからかなりレアな物を見かけた気分だった。セットがお得なお値段になっていた事もあって、即刻購入して読む事にした。
基本的にゲームの流れに沿いながらも独自の解釈も取り入れられている漫画版ペルソナを読んだ時に思ったのは、上田先生は本当にペルソナの事が好きなんだな…という事だった。巻末のあとがき漫画でも愛が爆発していたけど。
自分が一周するのもヒーヒー言っていたゲームをこんなに愛している人が居るんだな…と思った。漫画版は隠しシナリオの要素も一部含まれていたので、ああこれが噂の雪の女王編って奴か…と興味を引かれた。
漫画版を読み終えて…この作品のペルソナ愛に当てられたのか…またペルソナをやっても良いかも…と思い始めていた。一度はクリアしたんだし以前より苦戦する事はそう無いだろうな…という気楽さもあった。
結果的にそれは間違っていて、雪の女王編突入前に数時間ノーセーブでLV上げ推奨とか、意地悪なダンジョンでラスボスの所まで辿り着くまで最後のセーブポイントから大分距離があるとか、苦労したのは通常シナリオと一緒だった。
ただ、この雪の女王編は通常シナリオとは全く別の作品を遊んでいるかと思うほどシナリオや音楽の雰囲気が異なっていて、一つのゲームで二つの作品を遊んだかのような不思議な充足感があって良い作品だった、と思えた。
ペルソナを遊んだ影響で、アトラスゲーの悪魔のデザインを担当する悪魔絵師こと金子一馬氏がイラストと挿絵を担当する上遠野浩平先生の事件シリーズをブギーポップの後に読む切っ掛けになった。こちらも良い作品だった。
更に更にまたペルソナをプレイするようになった切っ掛けは、書店で初代ペルソナの攻略本・所謂花畑本を見かけて購入した事が大きいんじゃないかと思う。攻略本を読んでるとうずうずしてそのゲームをやりたくなる現象、あるよね。
この女神異聞録ペルソナ、通常シナリオでは四人居る内の誰か一人を仲間に出来るんだけど…最初にプレイした時の話も結構忘れてるしいっその事四周しちゃうか!と思った。攻略本があるんだしとことんやるか!と思ってたのかな。
流石に一週目の時のようにヒーヒー言いながらプレイするの嫌だったから、今度は序盤の内から潜在復活マハブフピクシーを使う事にした。簡単に言うと、オート戦闘で放置する事で序盤から強いペルソナを作る隠し要素の事だった。
この潜在復活ピクシー、攻撃力をカンストさせるのに大体10時間ほど必要なのだけど…とにかく序盤に作ってしまえば後は終盤まで大体の敵に苦労せず戦えるので、一週目と比べて大分サクサクと進める事が出来た。
ちなみに女神異聞録ペルソナは個性豊かな仲間達やモブキャラクターとダンジョンの部屋で会話する事が出来るんだけど…実はこの会話、ボスを倒してストーリーが進むと全く別の台詞に変更されたりもする。
セーブが出来ず一度クリアしたら二度と中に入る事が出来ないダンジョンでもそういう仕様があるので、もし仲間と台詞を一言でも見逃したくないならボスを倒した後セーブせずにまたダンジョンの各部屋を回る必要があったりする。
ボスを倒した後セーブも出来ずに一時間以上一度クリアしたダンジョンの中を走り回っていると「自分は何をしているのだろう…」と思う事もプレイしている最中もあったけど、途中からとにかく意地になって遊んでいた。
これを仲間に出来る4キャラ分、はっきり言うと少しキャラの掛け合いが変化するくらいの差分のために四周したんだけど…意外な事にそれほど辛くは無かった。プレイしている内に慣れた、というのもあるかもしれない。
同じダンジョンを四回攻略して、同じシナリオを四回見て…一週あたり大体40~60時間くらいかかっていたけど、それを込みでもこのゲーム滅茶苦茶面白いな!と思えるくらい女神異聞録ペルソナにのめり込んでいた。
雪の女王編は仲間に出来る組み合わせが三通りだったから通常シナリオよりはプレイ時間も短く済んだけど、それでも一週40時間はかかった。正確に測った訳じゃないけど…恐らく累計プレイ時間は500時間を超えてると思う。
こんなに遊んだ事もあってか、最初は序盤で投げたこの女神異聞録ペルソナが今ではアトラスゲーどころかこれまでプレイしたゲームの中で一二を争うほど思い入れのあるタイトルになっている。今後もそれは中々変わらないと思う。
ちなみにシナリオが少し進む度にキャラクターの会話のやりとりが全て変わる仕様はデビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団にも引き継がれて、そっちも苦労しながら遊んだ。P4は未だに積んでいて、その内崩したいなと思っている。
これも行きつけの書店で見かけた本だった。タイアニアや灼熱の竜騎兵の影響でスペースオペラ物を読みたい!と思っていた時期の事だから、多分2015年以降の事じゃないかな…と思う。少なくとも2016年以前だった。
植木等がモチーフの主人公ウエキ・タイラーが上司へのごますりと運の良さだけでトントン拍子に出世していくSFコメディ小説、だったと思う。自分は植木等を知らない世代なのでタイラーの元ネタの人、と認識している。
銀河英雄伝説のヤン提督が実力と戦功で出世していったのと対照的に、タイラー提督は運と調子の良さだけで出世していくのが笑えて良い…と思っていたけど、実は本当に只者では無い可能性も終盤示唆されていて良かった。
元祖にあたる宇宙一の無責任男シリーズはあっという間に読み終えて、よしじゃあ次は続編に行くか!と思ってタイラーの子供が主役の無責任キッズも読み始めたけど…これはどうも作者の吉岡平先生のやる気が感じられなかった。
そもそもこの無責任シリーズは90年代のライトノベルという事もあってか今では書店にあまり出回っていなくて、読む事も困難な作品だった。行きつけの書店に宇宙一の無責任男シリーズが全巻揃ってたのは幸運だったのだと思う。
折角ハマったのにもう続きは読めないのかな…と思っていた所に出会えたのが宇宙一の無責任男のリブート作品、真・無責任艦長タイラーだった。レーベルは富士見ファンタジア文庫からファミ通文庫に移籍したようだった。
これはリブート…という事もあってかキャラの設定が大幅に変わっていて、しかも元祖無責任艦長タイラーを薄めて引き伸ばしたような作品ではないか…?と読みながら思ったけど、それでも無責任キッズより大分面白かった。
吉岡平先生が後書きで腐女子ファンを狙って美形キャラを多めにし、同性愛キャラを増やしました!とぶっちゃけていたのはそういう事言わなくも良いのに…と思った。2000年前後に腐女子という言葉を知っていたのは凄いとも思う。
薄めて引き伸ばしたような作品、と最初は思ったけどそれでもリメイク前の宇宙一の無責任男が面白かったからか、このリブートの真・無責任艦長タイラーシリーズもスイスイと楽しく読めるくらいには面白い小説だった。
特に外伝にあたる真・無責任艦長タイラーReMixなんかは「これ旧タイラーの正史に組み込んでも良いんじゃない…?」と思えるほど面白くて気合いが入った作品だった。これで完結なら納得が行く、と何とも満足した気分になれた。
宇宙一の無責任男シリーズ全15巻と真・無責任艦長タイラーシリーズ全13巻の累計28巻は自分がこれまで読んだライトノベルの中でも長い方だった。それだけあのSFコメディを夢中で読んでいたんだろうな、と思う。
SFCで絶大な人気を博したチュンソフトのサウンドノベル作品。自分が遊んだのPS移植版だった。
プレイした経緯は恐らく西尾維新作品からミステリに興味を持つ→名作ミステリと噂のかまいたちの夜も遊んでみたい!って感じだったんじゃないかな…と思う。
とにかく色んな選択肢で変化するシナリオが面白かった。ここまでこんなにあっさりバッドエンドになるの!?と驚いたり。惨劇が起きた後に犯人を見抜いても後味の悪い終わり方になるのはやるせなかった。
早めに犯人を見抜いてハッピーエンドを迎えたと思ったら、今度は本編と全く関係無いシナリオが複数解放されたのは驚いた。ノベルゲームでここまで多彩なシナリオが収録されている作品はそう無いのではないだろうか?
シナリオチャート機能を使って全ての選択肢・全ての結末を埋めてついにピンクのしおりを入手した時の達成感は凄かった。こんなボリュームがあるゲーム元々はSFC時代の作品だったなんて…と昔のゲームの凄さを思い知った。
その後はPS2で出たかまいたちの夜2もプレイしたけど…これも悪くないゲームなんだけど、1と比べると少し好みとズレるかな…?と思った。人を選ぶ所はあるけど、ハマる人は1以上に好きになるタイプのゲームだと思う。
更にその2の後日談的なかまいたちの夜3もプレイしたけど…2はボリュームがあるだけ良かったんだな…と思わされた作品だった。1の多彩なシナリオに惹かれた身としては3は寂しい感じのゲームだった。
このシリーズをプレイした影響で1のシナリオライター我孫子武丸先生のデビュー作「8の殺人」や2のシナリオライター牧野修先生の書いたデビルサマナーソウルハッカーズのノベライズ版を読んだりした。
かまいたちの夜と似たゲームがやりたい!と思いサウンドノベルとして前作にあたる弟切草もプレイしてみたけど…とにかく、凄いゲームだった。スキップ機能やシナリオチャートが無いのでピンクのしおりをゲットするまでに本当に苦労した。
館が舞台の密室殺人の話繋がりで綾辻行人先生の「十角館の殺人」を読んだのもこの頃だったと思う。自分にミステリというジャンルの面白さを教えてくれた名作ノベルゲームだった。いつか同じチュンソフトの「街」も遊んでみたい。
恐らく直近で一番ハマった作品はこれ、じゃないかと思う。PS時代のガンダムゲーはGジェネレーションもそうだけど作品からとんでもない熱量を感じる事がある。
自分の中でレトロガンダムゲーを遊びたい時期にプレイした作品。PS2のアクシズの脅威Vは既にプレイした事があったけど、正直戦略SLGは苦手だった。
PS1作品だけあってロードが異常に長かったり毎ターン世界各地から進行してくるジオン軍が嫌になって何度もゲームオーバーになったけど…ある日プロトタイプガンダムの開発に成功してから全てが変わった。
アムロ、ヤザン、バニング小隊が駆るプロトタイプガンダム部隊がたった三機でジャブロー以外全てジオンの領土になった地球圏で進撃を果たし…数十ターン後には連邦軍を勝利に導いた時、このゲームの面白さが分かった。
侵入相互ロックという滅茶苦茶面倒臭いけどプレイヤー有利な裏技の存在も知り、レビル将軍率いる地球連邦軍が幾度も現れる敵勢力を打ち倒しついに地球圏を平和を取り戻した時…ああ、やっと終わった…と息を吐けた。
自分はこの時Gジェネレーションなどでもユニット図鑑埋めとかちょっとしたやりこみ要素にハマっていたので…ギレンの野望でも同じ事をしようと思った。
ジャミトフ閣下率いるティターンズ、シロッコ率いるティターンズ、ブレックス准将率いるエゥーゴ、デラーズ閣下率いるデラーズフリート、ハマーン様率いる女性軍…色んなシナリオで遊んだ。
とにかくこのゲームはロード時間が長く、そうでもなくてもプレイに長い時間がかかるゲームなので…恐らく自分がプレイしたPSのゲームの中で女神異聞録ペルソナに次ぐくらい遊んでいるんじゃないか、と思う。
あまりの難易度に心が折れそうになったデラーズフリートをクリアした後、今度はジオン編を遊ぶか…という所で何があったのか忘れたけどプレイを中断している。何故中断したのかは忘れたけど…。
最近は…色々あって家庭用ゲーム機を遊ぶ事もすっかり無くなったけど、また何かの拍子にこのジオンの系譜を夢中になって遊べる時が来れば良いな…と思っている。
他にもパッと思い出せない作品はあるだろうけど、ここ10年で「滅茶苦茶面白いな!」って自分が感じてハマったコンテンツは結構挙げられた気がする。
個人的に「ハマった」の定義は・それの事が気になりすぎて他の趣味に手が付かない・関連する作品や人物もつい追ってしまうのどちらかが当てはまる事かな…と思ってる。
https://anond.hatelabo.jp/20220429220736
——ゼレンスキーについてどう思う?
「大人物だ。with the capital letter P{増田注:Aによると、「とても良い人物」と言う意味の言い回しらしい} 人々に、また彼が選ばれたときに求められていたものに注意を払っている。ウクライナはウクライナの人々と文化によってより良くなった。これからもより良くなるだろう」
「すべてのウクライナ人は自分達の国に興味と心配を抱いているので、すべての政治家を知っている」
——「ありそうな未来」と「望む未来」について政治面で具体的に教えてほしい。
「未来については一つだけ言う。全てが良くなる、より良くなっていく。唯一悪いことは人々の命を取り返せないことだ。戦争が終わったらこの惨劇で親を失った子供を養子に取ろうと思う」
——ウクライナのlanguage lawについてはどう思う?
「どんな国にもある法律だ。人々はこの法を誤解している。私はこの法をenableしている{増田注:賛同という意味…か?}が、見ての通りロシア語で書き送っている。ウクライナでロシア語を話すことは禁じられていない。政府機関と公共機関ではウクライナ語を話さなければいけないというだけだ」
——(日本にそんな法律あったっけ)DNRとLNRの人たちはどういう暮らしをしているの?
「ウクライナに統治されていたときにはあった自由を全て失っている」
「人々は互いに親しくなり、自己中心的ではなくなった」
——ロシア軍がウクライナ人を捕まえてシベリアに送っていることについてどう思う?
——日本人に言いたいことはある?
「援助してくれたこと、理解してくれたこと、ウクライナの真実を見て語ってくれることに感謝する」
——ロシア語で「ウクライナで」を表すна Украинеという言葉についてどう思う?
「в Украинеと表すのが正しい」
——ゼレンスキーについてどう思う?
「最高の大統領だ。ヤヌコビッチとは違い、ウクライナと人々を見捨てなかった。ゼレンスキーと彼のチーム、そして我々国民は国を救うために可能なことも不可能なことも全て行っている」
「たくさん知っている」
——(そういう質問された時ってふつう知ってる人を何人か挙げるもんじゃない?)「ありそうな未来」と「望む未来」について政治面で具体的に教えてほしい。
「ウクライナの領土を全力で取り返したい。国際法に承認された領土だったから」」
——ウクライナのlanguage lawについてはどう思う?
「支持している。この国にはいくつかの言語があるという事実に関わらず、迫害や摩擦が起きたと言う話は聞いたことがない」
{増田注:無回答だった}
「人々はとても団結し、互いを助け合うようになった。戦争は皆に消えない経験と痛みを残した」
——ロシア軍がウクライナ人を捕まえてシベリアに送っていることについてどう思う?
「恐ろしい罪だ」
——日本人に言いたいことはある?
「我々の国を支援してくれてありがとう。平和、成功、繁栄を祈る」
——ロシア語で「ウクライナで」を表すна Украинеという言葉についてどう思う?
——日本語のインターネットにロシアからの声を届けたいから協力してほしい。
「『peace! peace!』ジャッキー・チュンがこのYTPの中で言っている通りだ。https://archive.org/details/rytp-feat-megahitmen-1」
「大して」
——ならゼレンスキーは?
「ああ、知っている。
実のところ私はどの立場もとらない。どちらの側も支持しない」
——どうして?
「どちらも好きではないからだ。2014年のときもそうだった。中立の立場と呼んでほしい。」
——なんで好きじゃないの?
「どちらの政府もいわば犯罪行為によって作られた。つまり、前の犯罪国家https://en.wikipedia.org/wiki/Mafia_state ソ連によってだ。…いや、完全に連合していたわけではない。いくつかの意味で完全な統一とはいえなかった。
私は1世紀以上前から犯罪国家だったのだろうと思っている。プーチンはただそれを継承しているだけだ。
実のところその解釈は誤りを含むと考えている。思うに政府自体が犯罪者になっているのだ」
——シベリアに送られたウクライナ人には会ったことある? {増田注:ちなみにこのインタビューはDMで他の人と並行して行っている}
「refugee? 会ったと言う人はいるが、私は会ったことがない」
——なら2014年に送られた人は?
「知り合いに数人いる。そのうちの1人はDNRかLNRから来ている」
——そこの人々はどういう暮らしをしているの?
「多くの噂や目撃談がある。私が知っているのは、その二つの政府が旧ソ連諸国のうちで最も不名誉であること、人々はそれに耐えていることだ。DNRとLNRは明らかにロシア連邦に参加したがっているが、せいぜい強盗団と仲良くすることしか成し遂げられていない」
——ウクライナのlanguage lawについてはどう思う?
「囲い込みのためのものだと考えている。ロシア連邦の周りのすべての国にとってOKなものだろう。しかし奇妙なものだ。注意を払わなくてはいけない」
「ジョージアのことを少しだけ覚えている。すべてのものが今ほど隠蔽されていなかった。ナチスがどうとか、その類のたわごとを口にする人はいなかった。
他の国のニュースのことはよく知らないが、ここの国営放送ではいつもウクライナはナチの国ということになっている。このような作り話は老人のためのものだろう。テレビを見ているのは老人だけだ。若者は見るとしてもドラマか映画だけだ。圧倒的多数の人々がインターネットを使っている」
——ジョージア?
——(アゾフ……なんか見覚えがある名前だ。なんだっけ)なんで急にジョージアの話をし始めたの?」
——戦争?
「そうだ。これもロシアの荒っぽい外交政策の影響で起きた。『協力しないなら武力で攻撃する』ロシアは弱い国相手にはそうしている。強い国には逆だ。ウクライナがロシア軍を花束を手にして迎えるとロシア政府は思い込んでいたのだろうと私は思っている。おそらく私以外の人もそうだ。
——私もそう聞いた。
「言語法の問題は難しい。一方では、ロシアはウクライナが公的な場で国民の母語を話すのを禁じたことを非難している。ちょうどバルトの国々と同じように。他方では、ロシアはトルキスタンが同じようなことをしたのは無視している。ベラルーシ以外の旧ソ連諸国ではどこでもあることだが、トルキスタンでもロシア系住民に抑圧がある。国家同士の友好関係を壊さないためだろう。不愉快な偽善だ」
——抑圧?
「ロシア語の使用が制限されている。トルキスタンもmultinationalなのにもかかわらず、だ。ソ連がトルキスタンをロシア帝国におけるシベリアや大定帝国におけるインドのような流刑地にしたためにそうなった」
「mononational国家では自然なことだ。実のところmultinational国家でもそうだ。国への帰属意識を高めるために一つの言語を公用語にする。ビッグブラザーとは隔たりがある、ここが重要だ」
「ところで、ウクライナはこの8年でかなり強くなった。戦争を始めるなら遅すぎたと思っている。この長い間ウクライナが進歩していないと思っていたとは甘い。これは私が戦争を支持しているということではない」
——わかってるから安心して。するとつまり、Dさんはこの法律に賛成しているの?
「賛成でも反対でもない」
——ふむ。
「どちらかといえば反対している。人は自分の話したい言語を話すものだ。とはいえロシア語は今も使われている。ブロガーたちもロシア語を使っている」
——どうしてだろう。
「彼らはどちらも話せる。香港には中国語も英語も両方できる人が多いのと同じことだ。ブログではロシア語を使う人が多く、メディア{増田注:テレビのことかも}ではたいていウクライナ語だ」
——ウクライナのロシア語が母語の人の割合は3割くらいらしい。なんでブロガーには多いのかな。
「私が2013年にウクライナを訪れたときには、ロシア語を好む人が多い印象を受けた」
——ウクライナ東部の人はロシア語をよく使うと聞いたことがある。
"そう。"
——ちなみにロシア軍がウクライナ人を捕まえてシベリアに送っていることについてはどう思う。
「聞いたことがない。たとえ本当だとしても、ロシア政府は自らの信用を落とすようなことをしないだろう」
——いま06:13だけどそっちは?
「1:26」
——2014年にそういうことがあったというのは本当?
「知らない」
——ロシア語で「ウクライナで」はどうしてв Украинеではなくна Украинеなの?
「島や半島、山地、統治者のはっきりしない土地にはнаを使う。ただ私にはこの違いは方言のようなものに思える。{増田注:ちょっとわからない箇所があったので今本人に尋ねて答え待ってるところ}
実はプーチンも2014年まではв Украинеと言っていたがその後на Украинеに変えた。独立国家の尊厳を犯しロシアの一部であることを匂わせるためだろう。その年からウクライナとウクライナ人に対するいじめのような番組がテレビにあふれかえった。もしかするとウクライナのテレビではロシアとロシア人に対し同じような放送をしていたかもしれない。
祖父が一日中このような番組を見ているのは気持ちのいいものではない」
——(あっ)
——ゼレンスキーについてどう思う?
「戦争が起こるという不運に遭った、普通のウクライナの大統領だ。愉快で信頼が置けるように見えるが、ときどき経験の欠如を見せる」
「知っている」
——(そういう質問された時ってふつう知ってる人を何人か挙げるもんじゃない?×2)「ありそうな未来」と「望む未来」について政治面で具体的に教えてほしい。
「ウクライナにはそこそこの、ロシアには悪い未来が待っていると見ている。ロシアは30年以上にわたって積み上げてきた信用と親交を失った。暗い数十年が目の前にある。
——ウクライナのlanguage lawについてはどう思う?
「彼らの国の問題だ。彼らの話したい言語を話せばいい。たいていのウクライナ人はロシア語を{増田注:ロシア語「も」だと思う}話し、Khar'kivなどロシア人が圧倒的に多い街さえいくつかある。ロシア人に対する抑圧などは感じない」
「それらは北朝鮮と同じくロシアのための緩衝国家で、国民の自由も同程度。この世の地獄だ」
——ロシア軍がウクライナ人を捕まえてシベリアに送っていることについてどう思う?
「それについては知らないが、ロシア軍による市民の殺害と民家の略奪については知っている。恐ろしいことだ。彼ら兵士は化け物で、ロシアを代表してなどいない。彼らを同胞たるロシア人とは思わない。野蛮人だ。プーチンの走狗だ。ロシア人ではない」
——日本人に言いたいことはある?
「私は日本とその人々を愛している。我々が平和を打ち立てて一緒に活動できることを願っている。どうかロシア人を悪い人々と思わないでほしい。我々は戦争を支持しない。ウクライナ人と同じく、プーチンとその警察国家の被害者だ」
「2014年のときは確かにウクライナから移送された人たちを見たし、移住先の住民が彼らについて話しているのも聞いた。だが今回そのようなものは全く聞いていない」
——まだ到着してないだけじゃない?
——じゃあサハリンには?
「それは知らない」
——どうして国は普通в Россииみたいにвをつけるのにウクライナだけはна Украинеなの?
「окраина…『辺境』から来た国名だからだ。на окраинеというのと同じくна Украинеと言う。ウクライナ人はこれを好まないが私は気にしない。ウクライナ語では好きにすればいいが、ロシア語として正しいのはнаだ」
「いや、国名は変えたければいつでも変えられたはずだ。彼らはв Украинеと呼ばれることを望んでいる」
——そうなんだ。
増田が訳したものにはカギかっこがついています。元の文体や発言者の性格などに関わらず全て常体にしています。元の雰囲気が知りたい方はhttps://anond.hatelabo.jp/20220430000249 をどうぞ。
A:日本との時差は少なめ。シベリアのどこかの過疎地っぽい村に生まれてこの方住んでいるらしい。
C:まだ聞いてない。
D:日本との時差は7時間。10年ぐらい前まではモスクワと同じタイムゾーンだったらしい。
①、②:面識がない。知らない。
彼らに質問があればどうぞ。答えてくれるかもしれません。
「天候や海のせいじゃない。これは“人災”だ」──知床の観光関係者たちは、怒気交じりにつぶやいた。ゴールデンウイークを前に日本全国から集まった観光客たちを襲った惨劇。オーナーにとって「夢」だった遊覧船事業は、なぜ最悪の事態を引き起こしたのか。
4月23日朝、北海道・知床半島の斜里町には「波浪注意報」が出ていた。ほかの観光船はもちろん、漁船も出航を見合わせるなか、「知床遊覧船」が運航する観光船「KAZU I」だけが午前10時頃、オホーツク海へと出航した。
「波がけっこう高いけど、冒険だと思って楽しんでくださいねー!」
乗客の不安をかき消すかのように、船長は陽気な船内アナウンスをしたという。“冒険”が悲劇に転じたのは約3時間後、すでに波の高さは約3mに達していた──。乗員乗客26人を乗せた観光船が知床の海で消息を絶ち、11人の死亡が確認され、15人の行方がわかっていない(4月26日19時現在)。地元の漁業関係者が言う。
「あの日、朝の段階では波はそこまで高くなかったけど、次第に荒れることは容易にわかった。だから船長に“波がだんだん高くなるからやめた方がいい”って言ったんだ。彼は“はい”って答えたけど、そのまま出航した。港で船から“冒険”という言葉が聞こえたとき、海の怖さを理解していないなって思った。あの会社の船長は知床に来て2年の、経験の浅い彼しかいなかった。判断ミスでは済まされない事態だよ……」
船長の豊田徳幸さん(54才)は、埼玉県に家族を残して単身赴任中のいわゆる“出稼ぎ船長”だった。埼玉の自宅の近隣住民が言う。
「もともと観光バスの運転手でした。2000年頃に一戸建てを買ったはいいけれど、観光客を乗せて地方に行くことが多いから、ほとんど家にはいなかったと思います。
10年ぐらい前には水陸両用車の会社に転職。その後、外国人観光客向けのバスの運転手になったけど、運悪くコロナ禍で仕事が激減したって嘆いていました。昔から“お金がない”“税金が高すぎる”と言っていて、実際に自宅が市に差し押さえられたこともあったみたい。仕事をコロコロと変えていた印象でしたが、まさか船長になっていたとは思いませんでした」
知床の海は暗礁が多く、地形や運航ルートを熟知していないと座礁リスクが付きまとう。経験の浅い船長が、荒れた海に飛び出すのは非常に危険だった。
「知床遊覧船」は、地元では知られる有名一族が経営しているという。
「実質のオーナーは町議会議員を4期ほど務めた地元の名士で、不動産業やホテル経営、飲食業など手広くやっていました。『知床遊覧船』の社長はオーナーの息子さん。いまは58才ぐらいかな。若い頃は本州に出て神主を目指していたと聞いていましたが、どういうわけか陶芸家になって帰ってきました。2014年に父の後を継ぎ、地元でホテル経営などを任されるようになったのです」(商工会関係者)
「知床遊覧船」の経営に乗り出したのは、いまから6年ほど前のことだった。
「観光船を持つのはオーナーの夢でした。オーナーは経営していたホテル、飲食、そして観光船を合わせた『知床レジャーランド』の構想を持っていました。社長はその夢を実現させる形で、観光船の経営に乗り出したのです。有名コンサルタントからの助言を得て、言い値で買ったと話題になっていましたよ」(前出・商工会関係者)
当初はベテランの船長らを複数人抱え、運営に問題はなかったという。だが、次第に従業員たちから不満が漏れ始めた。
「社長は利益を重視するタイプで、ベテラン船長が天候を理由に出航を取りやめようとすると、“返金したくないから”と無理にでも出航させようとして、船長と言い争いになったことも。衝突が多かったこともあり、2年ほど前にベテラン船長を相次いで解雇。代わりに来たのが豊田さんだった。給料もかなり下げて募集したようで、社長はコストカットできて喜んでいたけど、安全面はおろそかになっていましたね。
最近では、コロナ禍で知床の観光業全体が下火でした。船首部分に入った亀裂のような傷を修理しなかったのも“倹約”ぶりのせいではないかといわれています」(前出・商工会関係者)
その経営姿勢が、経験不足の“ひとり船長”という事態を生んだのだろう。豊田さんも、社長の経営方針に疑問を抱いていたのか、自身のフェイスブックで勤務先を「ブラック企業」と表現していた。
懸命の捜索は続くが……
あの日、船には「特別な思い」を持つ男性の姿があった。交際中の女性に船上プロポーズをするため、人知れず指輪をバッグに忍ばせていた。事故後、男性の家族は報道陣の前で「もうダメなのは覚悟しているけど、2人一緒に見つかってほしい、それだけです」と言葉を絞り出した。
両親と弟の3人が船に乗っていたという男性もいる。知床旅行は、男性から3人へのプレゼントだった。旅行中の両親から届いた北海道の名産品に、お礼のメッセージを送っても返事は返ってこない。
3℃前後しかなかったという冷たい海水。そこに船が沈むとどうなるのか──海難事故に詳しい東海大学海洋学部教授の山田吉彦さんが言う。
「あの観光船は窓で覆われていたので、沈み始めたとき乗客は船内にいたはずです。波風も強いので外に出られません。できるだけ、水につからないようにしながら待つしかなかったと思われます。相当な恐怖です。船が沈んでいくなかで、出口に近い人だけが外に出られたのでしょう」
沈みゆく船内から脱出しても、冷たい海の恐怖から逃れられるわけではない。医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広さんは、低体温症の恐ろしさをこう語る。
「低体温症とは長時間、寒い屋外や冷たい水の中にいることで、体の深部体温が下がり、内臓や脳の機能が低下することを指します。早い人は3分くらいで症状が出ます。体温が35℃を下回ると、循環機能や生理機能が働かなくなり、おしっこが勝手に出てしまいます。すると、脱水状態になり、熱を逃がさないようにと血管が収縮し、血流量が下がり、意識がもうろうとする。そして、睡魔が襲ってきたり、幻覚を見ます」
遺族、そして行方不明者の発見を待つ家族は、張り裂けそうな思いで事態の打開を待っている。前出の山田さんが言う。
「私が今回の事故の問題だと思う点は管理体制です。本来13時に港に戻っているはずなのに、13時13分に海上保安庁へ通報するのはおかしい。もっと早い段階から船長は事務所に連絡していたはずです。本来出航したら常に連絡を取れる体制でなければいけませんが、担当者が不在だったか音信不通になっていたのでしょう」
実際「KAZU I」は事務所と連絡が取れていなかった。数ヶ月前から「知床遊覧船」の無線機のアンテナは壊れていて、事故当日、豊田さんは別の運航会社と無線で連絡を取り合うしかなかったという。海上保安庁は、不明者の捜索を続ける一方、業務上過失致死などの疑いを視野に捜査を進めている。
ひとつは言うまでもなく、日本、そして日本人に向けてのメッセージ。
ウクライナにおける戦争は決して日本に住む人々にとって無関係なものではなく、すぐ隣にある戦争であり、ここで日本がしっかり発信しないと厄災は日本にも襲いかかる。
もうひとつは世界に向けてのメッセージ、こちらは日本から発信する意味を考えてのものになる。
ゼレンスキー大統領がいま一番訴えたいことは第3次世界大戦の恐怖、そしてその前線で戦っているウクライナへの連帯だろう。
第3次世界大戦の恐怖とはなんだろう。
いまウクライナが受けている残虐非道が世界中に広がるのももちろんあるが、なんといっても核戦争だろう。
唯一の被爆国である日本で、広島・長崎が受けた惨劇を訴えれば、日本はもとより世界がその悲惨さを思い出すだろう。
そしてもし、いま核戦争が起これば、その被害は広島・長崎の例ではなく、世界の主要都市に壊滅的な被害を引き起こす事に思いが及ぶだろう。
ゼレンスキー大統領のアメリカでの演説では、真珠湾攻撃が引き合いに出された。
これはもちろん、アメリカ人の心に訴えたものだが、先に”Remember Pearl Harbor”を出す事で、後の”No more Hiroshima、No more Nagasaki”を出しやすくする意図もあったのではないか。
日本では真珠湾攻撃にショックを受ける人が多かったが、広島・長崎への原爆投下への言及はアメリカ人にとって、もっとショックが大きい。
先に”Remember Pearl Harbor”があれば、多少なりとも緩和する効果があるだろう。
またこれは、(日本とアメリカにとっての)第2次世界大戦の最初と最後でもある。
さしずめ、”Remember Pearl Harbor”はウクライナが受けた理不尽な攻撃、”No more Hiroshima、No more Nagasaki”はこれから世界が受ける惨劇と言ったら、言い過ぎだろうか。
核の恐怖を語るうえで、フクシマも引き合いに出されるかもしれない。
ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ……これは実際に日本が受けた厄災であり軽々と発信していい事ではなく、もし演説の中で取り上げられるとしても、どう取り上げられるか不安はある。
また、ゼレンスキー大統領が実際に日本の国会で核の話をするとは限らない。
それでも、世界に発信する場を提供する事は、日本が世界に向けてできる事であり、大袈裟ではなく日本の責務だと思うし、国会がその責を果たそうとする事に賛辞を送りたいと思う。
Changelogを入れたら末尾が切れてしまった…Changelogはリプにします。https://anond.hatelabo.jp/20220308162009
--
https://twitter.com/igorsushko/status/1500301348780199937
最初はTwitterに流しましたが(https://twitter.com/Vorspiel2/status/1500677825044819971)、誤訳を修正し、追加情報を入れて清書しました。
なお、この文書の真正性について、まずこちらの評価をご参照ください。(イギリスの情報サイトBellingcatの幹部Christo Grozev氏による)
https://twitter.com/christogrozev/status/1500196510054637569
以下はその翻訳です。
昨晩[日本時間3/5早朝]、FSBの内部告発文書と称するものが公開された。そこには、ロシア軍のウクライナでの失敗と、今後数週間~数ヶ月におけるロシアの惨状の予測が記されていた。これが本物かは分からない—ウクライナは以前に、心理戦の一環として偽のFSB文書をリークしたことがある。
だがこれはそれとは違うようだ: 情報源は信頼できるもので(gulagu.netの創始者)、偽造にしては遥かに長い文書だ(長くなるほどボロが出やすくなる)。
私はこの文書を、知己のFSB職員2人(現職または前職)に見せた。2人とも、これは間違いなく同僚が書いたものだと判断した。彼等は結論のすべてには同意しなかったが、それはさておき。
文書はこちら。一読の価値がある: https://www.facebook.com/vladimir.osechkin/posts/4811633942268327
内部告発というのが仮に真であったとしても、内容に虚偽が含まれている可能性にご注意ください。
更に、私はロシア語は分からないので、露→英訳時に意図的か否かを問わず誤情報が紛れ込んでいる場合にはそのままになります。この点について、ロシア語が理解できる方はチェックをお願いします。
以下本文です。
--
[冒頭は英訳者Igor Sushko氏のコメント。氏はウクライナ出身・アメリカ育ちのレーシングドライバー]
以下は、現職のFSB分析官による、ロシアの現状分析を英訳したものである。長いスレッドになるので心して読んでいただきたい。シェア歓迎。全文で2000語以上になる。カーテンの裏で起きていることに対する高度な洞察であり、幅広い題材を含む。
文意を明確にするための補足を、必要に応じて括弧書きで加えている。[日本語訳時に、追加の補足を角括弧書きで入れている。] では始めよう:
最近はろくに眠れていない。ほぼ24時間勤務で、頭に靄が掛かったような状態だ。過労なのだろうが、まるでシュールな世界の住人になったような気分だ。
パンドラの箱は開いた—本当の世界規模の惨劇は今夏までに始まるだろう—全世界の飢餓は避けられない。ロシアとウクライナは小麦の主要産地なのだから。(コメント: 世界規模の飢餓が起きるという予測には同意しない。)
我が国の指導者層に本作戦(ウクライナ侵攻)を決断させたのが何かは分からないが、彼等は揃って我々(FSB)の責任だとしている。我々の分析は非難され、もっと沢山報告を出すよう、最近はますます圧力を掛けられている。
こういう政治コンサルタント、政治家、権力者ども全員が混乱の元凶だ。何より重要なのは、誰もこんな戦争が起きるとは知らなかったということだ—開戦は誰に対しても秘匿されていた。
一例を挙げる— ロシアに対する隕石攻撃(コメント: 西側諸国による制裁を指すと思われる)[これは露→英訳時のミスと思われる。詳細はhttps://anond.hatelabo.jp/20220322231355を参照]があった場合の結果と影響の分析依頼があったとしよう—
そこで攻撃のモードを分析するが、一方これはあくまで仮説であって細部を強調するな、とのお達しがくる。なるほどこのレポートはどこぞの官僚がチェックリストとして使うもので、分析結果はロシアにとってポジティブなものでなくてはならない、
そうでなければ「仕事ができていない」と詰問されるんだな、と理解する。したがって、我々にはどんな攻撃にも対抗手段が揃っている、という結論を出さざるをえない。もう完全にやりすぎだ。
ところが、蓋を開けてみればこれが仮説ではなく現実に起こっており、こんな仮説に基づいた分析など全くのゴミ屑になってしまった。制裁に対抗できていないのはこのためだ。こんな戦争が起きることは誰も知らず、従って制裁への対抗策も準備していなかったのだから。
これは秘密主義と裏表だ—誰もが知らされていないのなら、準備のしようがあるだろうか?
カディロフは激おこだ。ウクライナが「FSBからキーウのチェチェン部隊の情報をもらった」と吹聴したことで、我々(FSB)と連中は一触即発になりかけた。
カディロフの部隊は戦闘に入る機会すらなく壊滅し霧消した。FSBからウクライナへのリークがあったという情報を私は持っていないので、推測するにその可能性は1-2%だろう—とはいえ、可能性を完全に排除できるものではない。
我々の電撃戦は完全に失敗した。そもそもが完遂できないタスクだ: ゼレンスキーと部下を開戦3日で確保し、主要な建物をすべて占拠し、城下の盟を誓わせたとしたら、
ウクライナの抵抗は最小限に抑えられただろう。理屈上は。だがそれがどうした? こんな「理想的な」展開であってさえ、解決不能な問題が残っている: 我々は誰と交渉する気だ?
ゼレンスキーは排除するとして、よろしい、では合意に署名するのは誰だ? ゼレンスキーが署名するなら、彼の排除後は合意は役立たずだ。ОПЗЖ(ウクライナの親露派野党)は協力を拒否している。
臆病者のメドヴェドシュク[実業家。プーチンの友人]は逃亡。指導者は他にもいるが—ボイコ[野党党首]は拒否、彼の支持者も理解しないだろう。ツァリョーフ[DPR・LPR議会議長]を呼び戻そうにも、ロシア国内ですら不評。ヤヌコーヴィチ[前大統領]を戻す? どうやって?
占領は不可能、ということになれば、我等の撤退後、[ウクライナ]新政府は10分ももたずに倒されるだろう。
占領するにしても、必要な人員がどこにいるというのか? 司令部、軍警察、防諜、諜報—ウクライナ人の抵抗を抑え込んだとしても、50万人は要る。これに更に補給と兵站が加わる。
こんなのは決まりきったことだ—質の悪いリーダーシップを量で補おうとするなら、何もかも分が悪くなる。繰り返すが、これは「理想的なシナリオ」での話だ。現実はそうではない。
それでどうなっているのか? 総動員を掛けることはできない。理由は2つ:
1)総動員を掛けたらロシアの国内問題で自壊する: 政治でも経済でも社会でも。
2)我々の兵站は今日ですら伸びきっている。これだけ巨大な分遣隊をウクライナに送り込めたとして、何が得られる? ウクライナ—広大な国土を持ち、我々に向けられる敵意は半端ない国において。
我々の道路はこんな大部隊の補給に耐えうるようできていないから、何もかもがストップするだろう。現在の混乱状況を鑑みれば、指導者層がどうにかできるものでもない。
この2つの理由が同時に存在している。どちらか一方でも、失敗には十分だというのに。
ロシア軍の損失について: 実数は分からない—誰にも。開戦から2日間は何がしかの情報が入ってきたが、今となってはウクライナで何が起きているのか誰も把握していない。主要師団との連絡は途絶えている。(!!)
通信は回復するかもしれないし、攻撃を受けて散開しているかもしれない。司令官ですら戦死者数・負傷者数・捕虜数を把握できていない。戦死者の合計数は千人単位だろう。1万人か、5千人か、2千人ですんでいるか。
こんなことすら、司令部の誰も知らない。もしかしたらロシア兵の戦死者は1万人近くかもしれない。しかもここにはDNRとLNRの戦死者は含んでいない。
ゼレンスキーを殺害ないし捕縛したとしても、状況は変わらない。我々に向けられる敵意はチェチェンのそれ並だ。今となっては、ウクライナの親露派ですら公然と我々に反抗している。
それもこれも、(ロシアの)トップがすべて決めたから。こんなシナリオ(ウクライナ侵攻)など、先制攻撃を受けない限り起こらないと聞かされてきたから。
我々が脅威を高めていくのは、戦闘によらず交渉で結果を出すために必要と聞かされていたから。ウクライナ国内でのゼレンスキー批判の準備も、ウクライナ侵攻など考慮にも入れていなかったから。
今日、ウクライナ市民の死者数は幾何的に増加しており、抵抗は強くなる一方である。歩兵部隊は都市侵入を試みているが—落下傘部隊20隊のうち、わずか1隊が「暫定的に」成功を納めたのみ。
モスル侵攻を思い出してほしい。まるで同じだ—どの国でも起こることで、何も新しいことなどない。ここ数十年のヨーロッパでは—セルビアが一番良い例だろう—都市を包囲しても数年は持ち堪えられる。ヨーロッパからウクライナへの人道的支援が始まるのも時間の問題だ。
我々のひとまずの期限は6月だ。というのは、6月になったらロシアには経済というものが無くなるからだ—何にも残らない。
大局的には、来週には(ロシアで)(戦争賛成派対反対派の)両者の一方が崩れるだろう。こんな(ロシア国内の)緊張状態は長続きできない、というだけのことだ。
分析のしようもなく、混乱状態で予測の立てようもなく、何が起きるか確度を持って言える人間など(ロシアには)誰もいない。
直感に従って、しかも強い感情に動かされて行動するなどというのは最早ポーカーではない。だが賭け金は釣り上がってしまい、どれかしらの手段はうまく行くだろうという望みに掛けるしかない。悲しいけれど、人間は往々にして計算違いを起こすし、そうなればすべてを失うことになる。
見渡してみれば、ロシアにはアウト[ポーカーにおいて「これを引けば勝てる」というカード。「勝ちの目」]が無い。勝ち筋などなく、どうやっても負けるしかない—ということだ。(ここで一旦中断。小休止後に再開する)
(ここから後半。こちらはもっと興味深く、ラストには喜ばしい方向で驚くべきことが記されている)
我々は前世紀の失敗を100%なぞっている。「弱っちい」日本を蹴散らして瞬く間に勝利するつもりが、実は我々の軍はずたぼろだった。[日露戦争]
その後、また勝ちを目指して戦争[第一次世界大戦]をおっ始め、軍隊再教育のためにボリシェヴィキの徴兵を始めた。当時よく知られていなかったボリシェヴィキは戦争反対のスローガンを掲げ、ああいった行動に出た…
プラスの面も見よう: 懲罰部隊を前線に送り込むなんてことは考えもしないよう、我々は手段を尽くした。政治犯や社会不適合者を徴兵したら、前線の士気は下がるだけだ。
敵軍(ウクライナ)の戦意は高い。恐ろしく高まっている。戦い方をよく知っているし、有能な指揮官も多数居る。武器も補給もある。世界的な人道破局の舞台を整えているようなものだ。
我々が最も恐れていることは: 首脳が古くからの問題を新しい問題で糊塗しようとしていることだ。ドンバスで2014年に起きたことの大きな理由がこれだ—我々は西側諸国をクリミアの「ロシアの春」から引き剥がす必要があった。それで、いわゆるドンバス危機を演出し、西側の注意を逸らして
交渉材料にするしかなかった。だがそれで問題はさらに大きくなった。そこでエルドアンに圧力を掛けてサウス・ストリーム(ガスパイプライン)を4本引かせた上で、シリアに侵攻した。
ソレイマニ(イスラム革命防衛隊)が自分側の問題を解決するために、わざと偽情報を我々に流したために起きたことだ。その結果、クリミアの問題は片付けられず、ドンバスの問題も無くなっていない。
サウス・ストリームは(ガスパイプライン)2本に減らされ、シリアは宙吊り状態だ—我々が撤退すればアサド政権は倒され我々は無能扱いされるが、我々が駐留し続けるのも困難だし意味もない。
こんな「ウクライナ電撃戦」を誰が思い付いたのかは知らない。もし仮に我々が正しいインプットを受け取っていれば、少なくとも初期の計画には疑問点があり、大部分を再評価するよう指摘できただろう。それはもう大量に。
それが今や、我々はクソみたいな(PGな言葉遣いは英訳者による)ハマリ状態で、どうしたら良いかも分からない。「非ナチ化」「非武装化」というのは分析のカテゴリには無い。というのも、具体的に数値化されたパラメタが無く、目的達成を何をもって評価できるのか分からない。
今や我々は、頭のおかしい参謀がトップにヨーロッパとの紛争を決断させるのをただ待つだけだ。要求は制裁の緩和だ—制裁を弱めるか、それとも戦争か。
西側が拒絶したら? その場合、本物の国際紛争に巻き込まれる可能性も否定しない。1939年のヒトラー同様に。我々の「Z」[紀章]は鉤十字同様に扱われるだろう。
(ウクライナでの)局地的な核攻撃はありうるか? イエス。但し軍事目的ではない。こんな兵器は防御を崩す役には立たない。使うなら目的は我々以外(西側諸国)の恫喝だ。
我々はウクライナに全責任をおっ被せるシナリオの土壌を作っている。ナルイシキン(ロシア対外情報庁官)と配下のSVRは、ウクライナが密かに核兵器を製造していた、という証明をせっせとこさえている。クソったれ。
連中は、我々がとっくに分析し放棄した論を押し通そうとしている: [核兵器開発の]専門家やウランがあったことの証拠や証明など、でっち上げることは不可能だ。ウクライナには劣化同位体238[ウラン238。劣化ウラン]が1トンある—だが問題にはならない。核燃料サイクル上、作り出すことを秘密にはできない。
「汚い爆弾」にしても秘密裏に製造することはできない。ウクライナの古い原発では、それに必要な物質は副産物として最小限産出されるのみだ。アメリカはMAGATE[IAEAのロシア語表記]と共にこういう施設を監視しているから、こんな論など出したら馬鹿にされるだけだ。
1週間後には何が起きているだろうか? 2週間後でもよい。我々はドツボにハマり、古き良き、空腹の90年代を思い出すことになるだろう。
市場が閉じつつあるのに対抗して、ナビウリナ[ロシア連邦中央銀行総裁]は正しい措置を講じているようではあるが、所詮は船に空いた穴を指で塞ぐようなものだ。状況はどのみちどんどん悪化し続ける。3日とか5日とか7日、などのうちには最早解決しない。
カディロフが地団駄を踏んでいるのも故ないことではない。彼等には彼等の野心がある。彼は「無敵」として名をあげた—もし失敗したなら、自分の部下達に引き摺り下ろされることになる。
それからシリア。「諸君—耐えろ、ウクライナは片づける、そうしたら我らのシリアでの地位を強化する。」実際のところ、ロシアの分遣隊はいつ補給が切れるかも分からず、その後には熱波が待っている…
トルコは海峡を封鎖したし、シリアに物資を空輸するのはかまどに金をくべるようなものだ。しかもだ—これはすべて並行して起こっている。ひとまとめにして分析する時間すら無い。
我々の現状は1943-1944年のドイツのようなものだ—だがこれはウクライナでの「初期状態」にすぎない。
過労でくらくらするし、これは夢で、実は以前と何も変わっていないのではないかと思うことすらある。
監獄について—今後も悪化するだろう。ナットは血が滲むまで締め付けられるだろう。どこでも。有り体に言って、純粋にテクニカルな観点では、現状をコントロールし続けるにはこの手しかない。
我々は既に総動員体制だ。だがこんな体制は長く続けられない。タイムテーブルがどうなっているのかは分からないが、状況は悪化の一途だ。国家統治というのものは、総動員を掛けたら狂い始めるものと決まっている。しかもだ: 100mを疾走できるとして—それをマラソンでやったらどうなるか。
で、ウクライナ問題について100m競走よろしく飛び出したものの、よく見たら参加登録したのはマラソンだった、ということだ。しかもこれは、現状のかなり簡潔な要約でしかない。
更に皮肉なことを言えば、私はプーチンが核の赤ボタンを押して世界を終わらせるとは信じていない。
まず、それを決められるのは1人ではない。誰かが反対するだろう。このプロセスには多数の人間が関与している。「赤」ボタンを1個押すだけ、というものではない。
経験的に知られているとおり、制御構造に透明性があるほど、問題点は見つけやすい。誰が何をどうコントロールしているか混沌としているにも関わらず、虚勢を張った報告ばかりが飛び交う状況にこそ、問題が潜んでいるのが常である。
「赤ボタン」システムが言われているとおりに稼働するかは確信が持てない。それに、プルトニウム燃料は10年毎の交換が必要だ。
3つ目、これが最も唾棄すべきで悲しいことだが、私個人の信念として、側近や忠臣すら近づかせないようになったプーチンが、自分自身を犠牲にするなどとは思えない。
プーチンが恐れているのがCOVIDなのか暗殺なのかはどうでもいい。もしプーチンが、自分が最も信頼していた人々すら恐れているのだとしたら、自分自身と最愛の人々を破壊するなんてことができるものかね? (英訳終)
こんなタイトルの中身を見る人は大抵が既にウクライナで起きている惨劇を知っているはずなので、まどろっこしい現状説明は省くが「ソ連に焦がれない者には心がなく、ソ連に回帰しようとする者には脳がない」という文言を十八番のジョークにしていた男が、ウクライナと全面戦争を始めた上に、ポーランドの国境にまで軍を貼り付け始めた。
冷戦が最悪の結末に終わってしまった世界を見せられているようなこの現状には、間違いなく日本国に責任がある。全兵力の75%を西端に集められたのは、どう考えても東を警戒する必要が無いからだろう。
なぜなら、我が国には憲法に反戦条項が含まれており、対外的な武力行使を禁じている。それでもロシアは在日米軍を警戒する必要があったが、モンロー主義に回帰しようとするアメリカを引き止めることは出来ず、ロシアの東側は極めて安定した状態にあった。
このロシアの東側の隣国たる日本の体たらくは、間違いなくこの戦争を誘発させた一因だ。
憲法九条で手足を封じられているのをいいことに同盟国の派兵要請を断り、あるいはPKOに参加しても銃をとらずに前線で傷つく国連軍の後ろで水を配って工事しているだけという状態に甘えていたと言ってもいい。
(もちろん、自衛隊は機雷処理や地雷処理などの危険な任務にも従事しているが、それらの消極的な防御活動のみで済むのは、かわりに前線に立つ他国兵士がいるからだ)
このウクライナの悲劇が終われば、その結果次第で次はロシアと中国の同時侵攻に備える必要が発生する可能性がかなり高い。あるいは終結を待たずして中国が台湾に侵攻を開始するかもしれない。
そうなれば沖縄は西側の対中最前線基地になり、日本は戦地となるだろう。しかも、それと同時にタガの外れたロシアが北海道を蹂躙する可能性すらある。
引き金が引かれた以上、何もしないで座して待つことはできない。戦う覚悟がない相手を一方的に蹂躙することほど楽な侵略はない。しかも、旗色の悪い戦争に援軍を出してくれる物好きがどこにもいないことも今回の戦争で分かるだろう。
日本を失うと経済的損失が多くの国に発生するような状況であれば話は別だが、残念ながらこの国は今や急速な経済後退を見せて先進国の枠組みから外れようとしてる、言わば衰退途上国だ。
日本の将来と国家秩序は、ありとあらゆる手段によって、完膚なきまでにロシアが叩きのめされない限り保障されない。
ロシア国民は本当に不憫だが、国家元首の不出来は国と国民が損をするというのは不変のルールだ。今は心を鬼にして、ロシアの国家を揺るがすことになるような重大な制裁をするしかないだろう。その結果、核が使われることを覚悟してでも。
うろおぼえを捜索する手法のようなものを備忘録的に投げておこうと思う。
予め言っておくが、専門的知識もなく文章能力もないので、読み難さは勘弁して頂きたい。
また、私は特に何の能力も持ってないので専門人には劣る。な~んも分からん。
それでも良いよ!という、仏の手の平よりも広い心を持った方のみ読んで下さい。
必然的に自分以外の人も探していたり、Twitterで呟いていたりする。
誰かに聞くのが早いのだが場所と人に因るので、自ら検索を行う方法を記しておく。
うろおぼえ捜索は、情報強度(勝手にこう呼んでいる)が高い部分を抽出し、検索にかけるのが早い。
の3つ。3つ目はTwitter上の作品及び、対象作品の感想を呟いている人を探すために使う。
とりあえず、実例を見てもらえれば分かるでしょう。
早速本編スタート。
※はてな匿名ダイアリーのリンク数制限上、いくつかのリンクは省略させて頂きます。
・お地蔵さんがたくさんある場所(恐らく愛宕念仏寺)に行き、お母さんそっくりのお地蔵さんを見つける
・「お母さんはここにいたんだ」的なことを考え、少し元気になる
こんな話だったと思います。
「ザ・うろおぼえ」と言っても過言ではない...と勝手に思っている。
それこそYahoo知恵袋に似たうろおぼえが挙がっている、と思う。
前述のとおりYahoo知恵袋がヒット。ほぼ同じ内容のうろおぼえに対しての回答を発見。
重松 清 - また次の春へ収録
『五百羅漢』
漫画で、不老不死になる治療?受けた男が宇宙へ行くが探索の際に事故で切り離されてしまい
取り残されて宇宙空間を漂っていて通りがかった宇宙船に助けを求めようとするけれども
死体と勘違いされて宇宙ごみと一緒に永遠に漂うと言う内容です。
最後は死にたいという一言と宇宙空間に残された男のコマで終わっていました。
まずダイソー マンガで検索。ダイソーコミックの一覧Wikipediaページがヒット。
立ち読みで読んだという内容だけど、話が完結しているのでオムニバスかな?
30冊程度なので、一応全作品をGoogle検索にかけてあらすじに目を通す。
コレで聞いてみたら、「まちこの千夜一夜」2巻だったとのこと。
母数が少ない時は全部に目を通した方が逆に早かったりする。
【自然現象】ニュージーランドで発生した石の川‼︎
この現象は「粒状流」という、小石が粒子のようになり、液体のようにふるまう現象。撮影地であるニュージーランドで、非常事態宣言が出るほどのサイクロンが発生し、その後発生したそうだ。
pic.twitter.com/nRrNpAKlUP— 気になる宇宙 (@Kininaruutyu) December 12, 2019
ここのmin_retweets:とはTwitterの検索オプション。最小RT数が30以上のものを対象にできる。
なぜ30を基準に設けたかというと、自然現象bot的な存在がTwitterにあったとして、
最悪小バズりしていてRTが分散する、という状況にも対応できるように少なめに設定した。
他のTwitter検索の際にもほど良く探しやすいので、以後30RTをボーダーにしている。
解説系のマンガを探すときは少し多めの想定で100RT...など判断は各自で。
ツイートのリプ欄を確認。該当曲はナシ。引用RTも確認するもなし。
これは集合知(他のみんな)に任せるか...?と思いつつもう一度。
社交 - KOHH
その線を障害物超えながら進め!っていう特訓やってたの何かわかる方います?
確か線上に東京タワーがあってうぉ…ってなってました
映画で盗賊が使用される例はあまりないので、怪盗?忍者?なんにせよ検索がブレそう。うーん...
東京タワー 地図 線ヒットせず。創作のなんちゃって陰謀論ばかり。
K-20というタイトルを呟いている方がいたのでタイトルを検索。ヒット!
マーダーミステリーが流行っています(1/2) pic.twitter.com/WwBP8ZyL83— ふぁっ熊 (@fakkuma) July 15, 2020
昔(と言っても3年も経ってないと思いますが)見たドラマを探しています
最後の一文のパワーがすごい。
このドラマがテレビで流れたら確実にTwitterで共有されるな...と思ったので、
https://www.telasa.jp/videos/164757?related=episodes
ガラケー(スライド式、クルクル回る所があるタイプ)のゲームを探しています。
・目つき悪め
思い当たる方いらっしゃったら…
これは確実な特定のためにワンクッションおいた。
ガラケー 回転で検索。回転するタイプの携帯はFOMAが多いとの情報を入手。
PART2に続く。
PART2 : anond:20211106011219
PART3 : anond:20211108012801
補足 : anond:20211105041538
数々の悪行、身勝手な動機、結果あらゆる所に集約される彼女への憎しみ。それら全てがとても悲しい。
だがかつてあれだけ衝突や惨劇を乗り越え互いを大切に想う仲間達の一人であるはずの沙都子は梨花以外は見えていても見ていない事が何よりも悲しかった。
ただこのひぐらし業卒の沙都子はどうも自分の沙都子像と乖離し過ぎている、業の郷壊し編から既に違和感はあったけど卒で暗躍している様を見る度に「(誰だ?)」とずっと頭に?マークが浮かんでいた。
それは劇中でもちゃっかり描写されてはいるのだがぶっちゃけ「(解ってやってるとか質が悪いしだったら最初からそんな事やるなよ制作陣)」としか言えません。
私が業卒を楽しめない最大の原因がこれ。正直勉強しろとかどうでもいい、こっちはこの子が誰なのかが気になるんだ。
んでこの業条さんを考えている内にある事に気が付いた、この構造って所謂『成り代わり型の転生モノ』のそれに近い感じがあるのでは?と。
たまに漫画の転生モノを試し読みしては「(『誰々に転生した俺/私は~』ってその俺/私はまず誰なんだ!)」と読む度にモヤモヤしていたアレと同じ現象がこっちでも起きていたのだ。
個人的で物凄い偏見な見解で申し訳ないですが、成り代わり型の転生モノって何処の誰ともわからない奴がいくら悪逆無道でもその元になったキャラ像を否定しているのがとても苦手です。
で劇中の他人物は「あいつ変わったな~」程度で基本は良いこととしてスルーされるのでたまには文字通り変わってしまった事に気付いた他キャラが元の人格の行方について考えて欲しいなとは思うのですがそれは最早転生モノに要求される要素じゃないのでそこはまぁよいでしょう。
ただ悲しいかなこれ、元のキャラ像を視聴者が把握しちゃってんのよ。
転生モノだと概ねが劇中劇の作品なので気にはならないのですが今回の場合『ひぐらしのなく頃に』という作品の『北条沙都子』というキャラが現実に存在している結果、何処の誰かもわからない奴に北条沙都子が乗っ取られた悲しみは深いし人によっては
「誰だよお前!元の人格は何処へやったんだよ!」ってなってしまうって訳です。少なくとも私がそれ
こんな転生モノ超見たかったけどいざ体感するとクソオブクソですわ!
ついでに成り代わり型の転生モノだとヴィランが善良化されるのに対しこちらは仲間ポジがヴィラン化してるのでそこも胸糞ポイントですね。
後ついでにエウアさんに関して。
エウアさんはエウアさんでうみねこを知らない人からするとぽっと出も同然、知っていたとしても劇中では業条さんにキッカケを与える程度で自分はだらっと見てるだけ。
当人は「あ~面白れwww」って毎度愉しそうだけどこちらとしては動きが無さすぎてすぐ飽きたよ。
あ、ちなみに残りのメイン各梨花は14話のキレっぷりは酷いし「(な~にOPEDで聖人面してんじゃダラズ)」って思うけど上二人程のモヤモヤは感じてません。後神楽しの羽入は邪魔。
上記二つの見解を踏まえた上で考えたら結局のところ『ひぐらし業卒』って成り代わりの別キャラが無双してぽっと出のキャラが嘲笑ってるだけ、残りの人達はフレーバー程度。
ぶっちゃけこれひぐらしとか抜きにしてもあんま面白くないんじゃないですか?
これだけならまだしも、かつての名作『ひぐらしのなく頃に』を利用した上であらゆる展開を踏みにじられているのでファンは原作レイプに嘆くしエアプはエアプで今作がノイズになって後に原作見てもスッキリしなさそうだしそもそもこんなの見て原作見ようとは思わないだろうから視聴者層は誰が得してんだ?!MAD製作勢か?
そんな訳で私の中で『ひぐらし業卒』は存在を忘却して封殺させた方が良いタイプの作品だと思いました。
長々な上に乱文で申し訳ございません。
最終回どんな展開でブーイングが言えるか楽しみです!
さんざん引っ張った業17話の続き。
あと数話でどうやって話を畳むのだろうという期待。
蓋を開けてみるとあっさりすぎる惨劇。
箱の中身は熊でしたが、私はKOパンチをくらいました。
意外という意味では惨劇に違いないのですが、ここまで同じことやられると流石に飽きます。
卒11話(祟明し其の伍)でわざわざ魔女と沙都子を分離させたのは一体何だったのか。
なんでこんなもの見せられなきゃいけないんですか!
そんな茶番でどれだけの人が死んだと思ってるんです!
シンエヴァ面白かったですもんね。わかりますよ。私もなんとかプライムで観ましたもん。
良い世界の畳み方だと思いました。でもそれはそれ、これはこれです。
あれですか、批判さえも誉め言葉として受け取るとかそういうあれですか!
クソ!!
作者は考察が「ひぐらし」の魅力的なことを言いましたがそれは原作の話。
だってそうでしょう?アニメならアニメから入った人や、完全新規の人だっているわけです。
私も業からみはじめて、リアタイの合間に旧作を観て、感動してゲーム買って!いいんですそんな話は。
アニメはグロに耐え抜いた(謎もあり)無印があって、解で救われるという話なんです。
でも業と卒はそんなんじゃないんです!
業の時点で既にネタばらしじゃないですか!
これじゃ業21話から卒14話につながってもそれほど違和感ないじゃないですか!
というかあの時の衝撃からこんな展開になるなんて思ってもいませんでしたよ!
丸々2クール分必要なかったじゃないですか。考察の時間?ええ楽しかったですよ。
でもなんですか、これで満足しろって言うんですか。
私には無理ですね、ええ。できっこありません。
記憶の累積も何もなくただ惨劇だけを見せられて、そのストレスをギャグで飛ばせと?
でもアニメの祭囃子編はギャグ全開ではなかったですよ。メイドインヘヴンも給料いくらだ?もないですよ。
ひぐらしの雰囲気に合わせて、静かに、でも感動的に解決するようにアニメはアレンジされているんです。
それに比べ卒のギャグははっきり言ってあげましょう。お粗末です。
どっかのえうあさんは鑑賞に値すると言ってましたが、その気持ちで観ろっていうんですか?
だったら仲間が起こし羽入が見届ける奇跡も複雑な気持ちで観ないといけないじゃないですか。
あれはレナが発症しているのに、言葉によって、信じることによって惨劇を食い止めるから良いんです。
毎度怒ってた惨劇を、「血を見ることなく」避けることができたから良いんです。
それが発症も何もしていない魔女2人が血だらけで戦っても何の意味もありません。
「ひぐらし」という世界観、テーマすら茶番にするようなものでしょう!
私はわかりましたよ。考察されまくる中でワンピースのように期待値が上がっていること。
本当は作者がエヴァのように期待とプレッシャーに押しつぶされそうになっていたこと。
それでも全力でシナリオを完成させたこと。それは凄いことです。
でもですね、大真面目でやってるとしたらそれはもう鉄血のなんちゃらなんですよ!
わかってますとも、自分が期待していたのと違っただけで駄々こねる子どもだってこと。
だったらなんですか!何も批判せず誉め言葉として受け取られる「クソ」って言えってことですか!
おうおう上等切ってくれんじゃないの!ぶちまけられてぇかぁあ!!
……
夢だったらいいのになって何度も思った。
だから書いてみた。
書いて夢になると信じて。
ほら、よく漫画の中にあるじゃない?
自分の中の闇を抱えきれずに、
それはとてつもなく王道なテーマで、私は何度も見たことがある。
羽入もいなくて、梨花はオヤシロ様の巫女だけど繰り返す者ではない世界がはじまって…。
あははは、さすがにこれは出来すぎか。
でも、いいよね?
そういうことにしても、いいよね?
こんな文章書いて…ごめんなさい。
本庄署では、前夜(三日夜)から保護していた朝鮮人が四十三名いたが、電話で、デマにおびえた人達から出動要請があって、警官は出はらっていた。
私が、警察に残って外からの電話に出ている時、警察がからっぽであることを見ていった奴がいたのだ。
(略)
本庄署へ引きかえしてきた三台のトラックは、朝鮮人を満載していた。私もそのトラックに乗っていたが、集まってきた群衆のなかに青木紋九郎という
ギュウタロウ(注:遊郭で客引き等を行う男子従業員)がいた。その紋九郎が、「あいつは、朝鮮人の偽巡査だ。あいつからやっちまえ」と煽動した。
それがあいずとなって、一斉に群衆が襲いかかり、あの惨劇がはじまったのだ。
(略)
惨殺の模様は、とうてい口では言いあらわせない。日本人の残虐さを思い知らされたような気がした。
何百人という群衆が暴れまわっているのを、一人や二人の巡査では、とうてい手出しも出来なかった。こういうのを見せられるならいっそ死にたいと考えたほどだ。
子供も沢山居たが、子供達は並べられて、親の見ているまえで首をはねられ、そのあと親達をはりつけにしていた。生きている朝鮮人の腕をのこぎりでひいている奴もいた。
それも、途中までやっちやあ、今度は他の朝鮮人をやるという状態で、その残酷さは見るに耐えなかった。
後でおばあさんと娘がきて、「自分の息子は東京でこのやつらのために殺された」といって、死体の目玉を出刃包刀でくりぬいているのも見た。
おとなしく送られてきた朝鮮人に民衆が集団で襲いかかり、牙をむけたところに熊谷の虐殺の特徴がある。
(略)
中心部入り口における殺戮に加わった民衆は、その昂奮をそのまま市街地へ持ち込んだ。彼らは血がついた刀、竹槍、棍棒を持って逃げた朝鮮人を探し、みつけ出しては殺す。
そこに自警のかけらは少しもない。狂気に支配されたとはいえ、血に飢えた者が獲物を捜し求め、狩りを楽しみ、みつけたら殺戮を楽しむ、というのが実相である。
殺戮は逃げた朝鮮人に向けられるだけではすまなくなった。逃げた者を探して殺すだけでは満足できなくなった殺戮者たちは、おとなしく数珠繋ぎで連行されている、
手を縛られたまま逃げる者、それを追いかける男。おとなしく縛られたままでいる朝鮮人、それを引っ立てて刀の試し斬りにする男。
自分で殺したくて、「こっちへまわせ」と息巻いている男。熊谷の町の中心部は、薄暮そして暗闇の中で殺戮のし放題であった。
オリンピック関連のホロコーストネタで盛り上がったが、個人的にはあまり興味はなかった。何せ、私はホロコーストそれ自体のことは実際詳しく知らないのだ。興味が偏っていて、関心があるのはいわゆる「ホロコースト否認論」だからである。否認論に詳しいのに、ホロコーストそれ自体のことをあまり知らないって変に思うかもしれないが、そりゃまぁ全然知らない人よりは遥かに詳しいけど、例えばワルシャワゲットー蜂起なんて言う有名な事件についてなどほとんど全然知らなかったりする。だもんで、話題になったホロコーストネタについては「へー」程度にしか思わなかった。興味が湧かないんだから仕方ない。
でも、ホロコーストへの興味が向く契機にはなる。最近は、ホロコースト否認に対する活動も停滞していたのだけど、Netflixで暇つぶしでもしようと思っていたら、たまたま目についた『シンドラーのリスト』。そう言えば、まだ二回しか見たことがない。その二回とも、ホロコースト否認やホロコーストそれ自体にすらほとんど知識がなかった頃の鑑賞だったので、ある程度知識のある今ならどんな感想を持つだろうと思って、鑑賞したのである。史実・原作通りではないこと程度は当然知ってる。例えば、映画の中の本当の主役であるアーモン・ゲート所長は、あのバルコニーから狙撃するのは実際には不可能だった、なんて話も知っている。プワシュフ収容所跡地はユダヤ人団体の反対により、当時使うことは出来ず、近所の採石場を使ったので、それに伴って原作の記述から変更したのである。
ともかく、映画は原作通りではなく、史実に基づき考証も経ているとはいえ、全体としてはフィクションである。そんなことは細かい話を知らなくとも映画を見てりゃ誰でも分かるはずなのだが、呆れたことにこのシンドラーのリストですら、ホロコースト否認論者たちは「事実ではない」と否認論に利用するのである。例えば以下のように。
この映画は、全く持って史実ではありません。その事を、私は、ニューヨーク・タイムズの2004年11月24日の記事で知りました。同紙が2004年11月24日に掲載した、エロン大学の歴史家であるデイヴィッド・M・クロウ(David M. Crowe)教授へのインタビューの内容は衝撃的な物です。クロウ教授に依ると、この映画が描く出来事が有ったとされる時期に、シンドラーは、収容所所長であったアモン・ゲートへの贈賄によって刑務所に入れられており、この映画が描く様な活動を出来た訳が無いのです。その他、多くの矛盾を同教授は指摘しており、この映画を「実話」と錯覚する事は全くの間違いなのです。(詳しくは、ニューヨーク・タイムズ2004年11月24日に掲載されたクロウ教授へのインタビューをお読み下さい。)
この映画が、イスラエルの墓地の場面で終はる事が、イスラエル建国の美化である事は余りにも明らかです。プロパガンダは感動的である事の一例です。皆さん、もっと、冷徹に物事を見てはいかがでしょうか。この映画が、オスロ協定に基ずく中東和平交渉とそれによって起こったイスラエル・ブームの時期に公開された事は、はたして偶然だったのでしょうか?私は、スピルバーグ監督が好きですが、同監督が、フィクションを史実と錯覚させるこの作品を作った事を本当に残念に思ひます。
http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/archives/7074177.html
西岡は、マルコポーロ事件で一気にその界隈の知名度トップに上り詰める以前は、英字新聞の常連投稿者であったらしい。だからニューヨークタイムズも定期購読でもしていたのであろうか、そうした記事を見つけたのだろう。
さて、西岡の文章、後半のイスラエル云々は、ネットの一般否認者でも使う論理なので無視して良いと思うが、問題は前段である。西岡の書き方では、『シンドラーのリスト』全体が全くの嘘であるかのようにすら読めてしまう。もちろん、映画はフィクション性が強いと言っても全くのウソではない。オスカー・シンドラーは実際に約1000人のユダヤ人の命を救ったのである。トマス・キニーリーの原作は史実と見做されているし、映画は概ね原作に沿っている。では一体どう言うことなのであろうか?
西岡は、私自身とTwitterでやり合った時もそうであったが、参照文献の示し方が杜撰なことが多い。その時は、西岡は「国会図書館で読める!」と豪語しながら文献名すら示さないという呆れた態度すら取っていた(その後その文献をめぐってややこしいやり取りになったがここでは触れない)。今回もまた「ニューヨーク・タイムズ2004年11月24日に掲載されたクロウ教授へのインタビュー」である。あのね、そりゃそのニューヨークタイムズは探せばどっかにあると思うけど、常識的に考えて一般日本人が、ある特定の日のニューヨークタイムズなんてすぐに探せると思う? 「普通は」とはあんまり言いたくないけど、普通は他者の参照のし辛さを考えて、一部その記事を引用とかすると思う。それを「お読み下さい」って、いちいち図書館にでも行って調べろとでも言いたいのか?
というわけで、普通ならニューヨークタイムズなんか参照できないと諦め、西岡の言っていることを鵜呑みにするか、あるいは真偽不明として信じないか、だけだろう。ところが、今時の時代、ある程度ならなんでもググれば見つかる便利な時代であった。その記事とはこれのことである。
Book Adds Layers of Complexityto the Schindler Legend - The New York Times
ニューヨークタイムズの記事って、有料だとほとんど全部ネットで読めるそうだけど、まさかこれが無料で読めるとは意外だった。当該部分のみを翻訳して引用しよう。このニューヨークタイムズの記事自体、ちょっと書き方が悪い。
「シンドラーはリストとはほとんど無関係だった」と語るのは、ホロコースト史家でノースカロライナ州イーロン大学教授のデビッド・M・クロウ氏である。『The Untold Account of His Life, Wartime Activities and the True Story Behind the List(オスカー・シンドラーの人生、戦時中の活動、そしてリストの背後にある真実の物語)』を今秋、Westview Press社から出版した。
映画では、リーアム・ニーソン演じるシンドラーが、1944年にポーランドのクラクフにあるエナメルウェアと武器の工場のユダヤ人経営者に、比較的安全な現在のチェコ共和国に連れて行くべきユダヤ人労働者の名前を教える場面が描かれている。しかし、クロウ氏が電話インタビューで語ったところによると、当時シンドラーは、映画の中でラルフ・ファインズが演じた残忍な親衛隊の司令官アーモン・ゲートに賄賂を贈った罪で刑務所に入っていた。また、経営者のイツァーク・シュターン(ベン・キングズレー)は、当時シンドラーの下で働いているわけでもなかった。
クロウ氏によると、リストは9つあったという。最初の4つのリストは、主にマルセル・ゴールドバーグが作成したもので、彼は腐敗したユダヤ人保安警察官で、ユダヤ人輸送を担当するSS将校の補佐役だった。(ゴールドバーグは後に、賄賂を受け取ったことや、好意的な態度をとったことで非難された。)シンドラーは何人かの名前を提案したが、リストのほとんどの人を知らなかったとクロウ氏は言う。他の5つのリストの作成者は不明である。
「そもそも、「シンドラーのリスト」はなかった」だなんて、ほとんどの人が「えっ?」と驚くに違いない。タイムズ紙も妙な書き方をするものである。だが読み進めれば分かるとおり、映画で描かれたようなシュターンとシンドラーが二人してリストを作ったというようなことはなかった、とクロウ教授は言っているだけなのである。そして、記事に書いていない内容を記事から類推するに、シンドラーは刑務所から釈放後、ゴールドバーグらが作成したリストに何人かの名前を加えるよう提案した、としてリストに関わっており、何れにしてもリストは存在していたのである。実際、原作者のトマス・キニーリーが使ったとされるリストはオーストラリアで発見されている。
'Schindler's list' found in Sydney
ともかく、西岡の記事だけを読めば、シンドラーのリストの話自体が全部嘘のように読めてしまうが、事実は、単に映画には細かい相違があるというだけの話なのだ。こんなの余程うるさい人でもなければ「映画は事実ではなくウソである!」だなんて言わないレベルの話でしかない。ホロコースト否認論者ってどいつもこいつも常にこの調子で読み手を騙しにかかるので注意されたい。西岡の場合などは特に、イスラエルがどうたらこうたらと余計な印象操作まで含めているので、より悪質度は高い。ただし否認論者としては必須のはずの「スピルバーグはユダヤ人」を入れなかったのは否認論者としての自覚が足りないとは言える(笑)
最初に書いた通り、ホロコーストそれ自体の知識はあまりないので、どこが史実でどこが違うのかなどの細かい話は、Wikipediaレベルの知識しかない。その上で言えば、オスカー・シンドラーはリーアム・ニーソン演じたような人物ではなかったと思うけど、概ね的なレベルでは史実通りと見なして良いと思う。「所詮はフィクションだから」と言う人も多いけど、現代の基準から言えば、信じがたいレベルの惨劇が起きていたことは事実だし、映画ではそれを描き切れてなどいないとさえ言える。そもそも描き切るなど無理だろう。今年もホロコースト映画が何本も公開されていて、食傷気味だという意見も多いし私もそれら映画を見る気もないけど、『シンドラーのリスト』や『戦場のピアニスト』程度の代表作はぜひ見ておいて欲しいという気はする。