はてなキーワード: 女郎花とは
絵コンテ:久貝典史
作画監督:久貝典史
私立探偵を営む黒田慎平の正体、それは統和機構という巨大な秘密組織によって作られた合成人間・スケアクロウである。
任務はMPLSの探索。MPLSとは人類を超えた能力を持つ存在のことだ。
そんな黒田のもとに、同じく統和機構の合成人間であるピジョンが任務を持って現れる。
その任務は稀代の実業家として名を知られる寺月恭一郎の身辺を調べるというもの。
もう幾度目かになるその任務に、黒田は疑問を持ちつつも、寺月の調査を開始し、寺月がかつて寄付をしたというとある病院に目をつけるのだが……。
原作プロローグ「夜明けの口笛吹き」および一話(話数表記は無し)「ブギーポップの誕生」に相当。
「夜明け」に限らず、今回のアニメでの各話サブタイトルは「○○○○○(エピソード名)X(話数)」のシンプルな形式で統一されている。原作の構成を完全に踏襲しているわけでもなく、「VSイマジネーター」や「歪曲王」のようにもともと番号等で章分けしている巻もあるため仕方ないが、「笑わない」や「夜明け」ではどうにかして原作の章タイトルを活かしてほしかった。
また、予告編が存在せず、各話タイトルがテロップ等で表示されることもないため、アニメ本編を見ているだけではエピソード名すら分からないという問題も。ネットでの情報収集を前提にしたスタイルだろうか。
他のエピソードではアバンタイトルはあったりなかったりだが、「夜明け」編では4話全てにアバンが存在している。
この赤黒い空と廃墟の謎空間を、原作ではブギーポップが「〝壊されたあとの世界〟」と呼んでいる。この空の描き方は、原作イラストでブギーポップのマントの内側によく描かれる赤い星雲のエフェクトと似ている。
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲。
これまで「笑わない」では全カット、「VSイマジネーター」では5話のスプーキーE戦で初めて流れるものの冒頭のごく短い部分のみ(9話でも「マイスタージンガー」自体は使われているが口笛ではない)、と控えめな扱いをされてきた。そのため、このシーンがブギーポップの口笛の本格的な初披露と言ってもいいかもしれない。
原作では「笑わない」のエコーズそのものではなく、「影」「反響」を自称しており、だからこそかつてとは異なり言葉を喋ることができるとされている。こういった、複製や偽物のアイデンティティをめぐる話は原作によく出てくるテーマだが、ここでは煩雑になるのでカットで正解と思う。
「笑わない」1話で面識があるはずの二人が、なぜか初対面のような会話をしている。不自然だがこれは原作通り。そちらも、単なるミスなのか何らかの意図があるのかは不明。
せっかくなので修正しても良かった気はするが、オリジナルのセリフを多数追加して雰囲気を壊すリスクを避けたのだろうか。また、ブギーポップが「君は誰だい?」と訊ねる時にはエコーズがフードで顔を隠しているなど、なんとか筋の通る解釈が可能なように演出を工夫している節もある。
日の出=「夜明け」を背にして、両手を広げて小首を傾げたカカシ(=スケアクロウ)のポーズという、「夜明けのブギーポップ」の始まりにふさわしい画になっている。この時のブギーの顔は左右非対称。
原作の、黒田が満員電車の乗客の顔を見ただけで、その生活態度や健康状態を見抜くくだりはカット。探索型合成人間としての性質を端的に表現しており、次話に登場する入院患者の篠北らしき人物も顔見せしている部分なので残念だが、尺の都合があるので仕方ない。
原作イラストや旧作アニメ「Boogiepop Phantom」では青年に近いイメージだったが、今回はより年配(イケオジ)風の外見にデザインされた。これにより、霧間凪との関係性が更に恋愛色の薄いものになった、気がする。
程度だが、アニメでは黄色とピンクのカラフルな髪色で登場。ピジョン=鳩なのでアオバトの色を参考にしているのでは、といった意見もある。
オリジナル台詞。客を装っているというより、からかっているニュアンスが強い。ニヤニヤ笑うピジョンと、嫌そうな黒田が対照的でいい。
原作では、黒田が事務所に入ると、鍵がかかっていたはずの室内で既にピジョンが待っている、という流れ。合成人間らしさではそちらが上だが、関係性やキャラ立ちの点でこの改変も悪くない。
原作通りなら、大家に無断で改造済み。ここが再現されているのは嬉しい。
統和機構以外に行き場の無い合成人間の境遇を考えると皮肉。あるいは、後の裏切りの暗示だろうか。
急に口調と表情を改めるピジョン。直前の、「あれっ?擁ぉ護ぉ?」という煽りと、反応を確かめるような、ん?という無邪気を装った顔との落差でカッコかわいい。
原作では「いい香りよね」と台詞になっている部分を、動きと音で見せるアニメらしい表現。
原作の、訪れた依頼人を室内に招き入れた時にはピジョンの姿は既に消えている、というくだりはカット。黒田と違って、これで合成人間らしさを発揮する機会がほぼ消えてしまったのは残念。
また、原作の「案山子と鳩が〜」「案山子の相手は〜」というやり取りも、「夜明け4」での回想のみとなっている。
この回のモノローグはおおむね、原作での三人称の地の文を黒田自身の言葉に変換している内容。
黒田の「探すのは、まだこの世に存在していない可能性を秘めた〜」というモノローグからすると、MPLS探索のメタファー?
「週間亞鋤(あすき)」。電撃文庫の発行元(KADOKAWA内ブランド)はアスキー・メディアワークス。実在する現在の「週刊アスキー」はパソコン雑誌だが、かつて同名の一般雑誌が存在したらしい。
原作ではただの「ベンチ」。屋根で影ができて雰囲気が出ている。
原作では「淡々と」となっているが、表情も声もどちらかといえば得意げ。
腕を突き上げる凪。12話を見た後だと、誠一は絶対にやらなそうなジェスチャーに見える。
凪のセリフに合わせてBGMが止まり、緊張を高める。このアニメでは、こういった音の演出がよく使われている。
来生真希子の初登場(声のみ)
原作では、牡丹と女郎花とかすみ草という組み合わせだが、少なくともそれとは違うらしい。検索してみた感じでは、黄色とオレンジの花なのでキバナコスモス?が近い、ように見える。情報求む。
ガンを付けている、という表現がふさわしい警戒のしかた。原作の「ちょっと顔をしかめた。」というレベルではない。第2話以来、8話ぶりの登場でこれ。
原作にはない二度目の花束。この花にも何か意味がありそうだが、特定できなかった。情報求む。
前回の花と今回の花がさされている。花束を差し出したカットの直後に、黒田と直子が作業したらしい。
原作の、
という時間経過を、そのまま表したような画。
裸足のつま先で、黒田に話を振るジェスチャー。年齢相応の子供らしさを強調する表現がやや多い。
満面の笑み。中学生とはいえ、凪にしては少しかわいすぎる気もするが、直後の苦痛に耐えながら黒田に必死で訴えかける表情とセットで、対照的に描いているのだろう。
凪の能力(原作設定では厳密には違う)による火傷。細かい部分だが、原作では焼けたのは手の平。
前述の、花瓶に花をさした時のものらしい。原作では直子が帰る時に交わした会話で、時系列そのままで記述されているが、アニメでは報告書?を作成する黒田のシーンにフラッシュバックで挿入。
銀縁眼鏡とスーツ姿の普通のサラリーマン、という原作の描写に素直なデザイン。細い三白眼にいかにもな暗殺者らしさ(?)がある。
原作では、ハンガリー語での指示という設定。加えて、指令そのものは電話ではなく、指定のファミレスで受け取っている。
余談だが、コミカライズではファミレスのシーンも描かれており、おしぼりで顔を拭く佐々木は一見の価値がある。
直後に佐々木の「何かの薬品でも狙ったのか」というセリフがあるため混同しそうになるが、RS22TTUは凪のいる病院とは別の研究施設。
この時点ではただの怖がりな精神科医なので、声にも表情にも初々しさがある。特に、佐々木と黒田が立てる物音に怯える半泣きの顔は印象的。
公道を人間には不可能な速度で疾走する佐々木。街灯を踏み砕きながら次々に飛び渡る黒田。原作にはないシーンだが、合成人間というものが社会に紛れて存在するならこうであろうというイメージ通り、且つ中二心をくすぐる映像になっている。
個人的には、このエピソードの、というよりこのアニメのベストシーンの一つ。
フラッシュバックで挿入。前述の来生のシーンとほぼ同じ時間を別サイドから。
原作では、「霧間誠一」の名前に動揺して物音を立て、来生に声を上げられたために黒田に逃げられた、という状況が佐々木の回想で語られている程度だが、アクションを追加し大きく膨らませていれる。
独自の戦闘シーンではあるが、黒田の帽子に仕込まれた装甲?で振動波による切断能力を防がれた佐々木が、逆に指を折られナイフを砕かれる、という展開は原作における病院を脱出した後の流れを踏襲している。装甲や能力についての説明が特に無いため原作未読では分かりにくいかもしれないが、同じ合成人間ではあっても基本的な戦闘力には差があり(戦闘型と探索型)、劣っている側が奥の手で一矢報いた、という状況は伝わる映像になっている。
原作では帽子に仕込まれていた装甲でナイフを防いだ結果だが、アニメでは黒田の側から何か積極的に攻撃(電撃?衝撃波?)を仕掛けているようにも見える。後述する外見も含めて、何らかのアレンジがあった可能性はある。
その後の、折れた刃を投げつけて追い撃ちをかける黒田、それを難なく指で挟んで防ぐ佐々木も、人外同士の戦いとして説得力十分。直前の追跡シーン同様、原作には存在しないが原作読者が見たかった光景と言える。
佐々木が既に落ち着いているのは、もはや黒田に十分なダメージを与えたと判断したためか。
原作では駆けつけた警備員になんでもないと誤魔化すくだりがあるのだが、こちらでは黒田の逃走時にガラスが割られているため難しいのでは。
早朝なので不自然ではないが、原作では「青空」となっており、後の展開を考えると、瀕死の黒田の視界を表現している可能性もある。
原作では「あの薬はその体内の可能性に対する〝ワクチン〟として機能するのだ」と説明されているが、「ワクチン」の意味として不適当なため妥当な変更。
やはり単なる「装甲」と言うには複雑な見た目になっており、何らかの機能を持った装置の方が納得できる。帽子ではなく黒田の頭部自体が機械的に改造されていたのでは、という声もあり、原作未読ならその解釈の方が自然な画ではある。
ブギーポップは死に際の黒田を外見上のモデルにしたわけだが、大小の円が並んだ形状は、ブギーポップの帽子の飾りに似ている。
中学生。原作では直前に「宮下家のご葬儀に参列されるかたは〜」という火葬場からのアナウンスがある。服装は「黒い影」としか描写されていないが、このアニメのように喪服代わりの制服という解釈が妥当だろう。
原作口絵では、中学生だとしてもやや幼いブギーポップ(既にコスチュームも身に着けている)が描かれているが、これはイメージか。
原作では、
空に一本の筒が伸びていて、そこから煙が出ている
と、
人というより地面から一本の筒が伸びているようにも見えた
がそれぞれ別々に描写されていたため気付かなかったが、恐らくこれこそが本来のイメージ通りの絵面なのではないか。
自嘲的な表情がいい。
凪の手形の場所を甲にしたことにより、それを見せつつ悔しさを表現。
凪に薬を投与する直前のシーンが挿入。花瓶に、アンプルを握りしめる左手(凪の手形)と、「美しい心」の象徴が詰まった画。
朦朧とする視界の中で藤花(ブギーポップ)と煙突が入り交じり、後のブギーポップのコスチュームを思わせるシルエットが見え隠れする。
ここで画面がクリアに戻る演出の意図がちょっと分からない。質問に答える前に死ぬことを許さないブギーの厳しさ?
左右非対称。
黒田の残したレポート? 中身はやはり原作地の文の設定説明からだが、もとの位置はだいぶ序盤。
事務所の後処理。直後の椅子を映したカットで、既にその場から消えている?
原作では「死体を処理するための薬品」とだけ書かれているが、やはり溶かすのだろうか。
「こんな顔」は実際には見せない。定番の演出だがうまくハマっている。
(次)
絵コンテ:久貝典史
作画監督:久貝典史
私立探偵を営む黒田慎平の正体、それは統和機構という巨大な秘密組織によって作られた合成人間・スケアクロウである。
任務はMPLSの探索。MPLSとは人類を超えた能力を持つ存在のことだ。
そんな黒田のもとに、同じく統和機構の合成人間であるピジョンが任務を持って現れる。
その任務は稀代の実業家として名を知られる寺月恭一郎の身辺を調べるというもの。
もう幾度目かになるその任務に、黒田は疑問を持ちつつも、寺月の調査を開始し、寺月がかつて寄付をしたというとある病院に目をつけるのだが……。
原作プロローグ「夜明けの口笛吹き」および一話(話数表記は無し)「ブギーポップの誕生」に相当。
「夜明け」に限らず、今回のアニメでの各話サブタイトルは「○○○○○(エピソード名)X(話数)」のシンプルな形式で統一されている。原作の構成を完全に踏襲しているわけでもなく、「VSイマジネーター」や「歪曲王」のようにもともと番号等で章分けしている巻もあるため仕方ないが、「笑わない」や「夜明け」ではどうにかして原作の章タイトルを活かしてほしかった。
また、予告編が存在せず、各話タイトルがテロップ等で表示されることもないため、アニメ本編を見ているだけではエピソード名すら分からないという問題も。ネットでの情報収集を前提にしたスタイルだろうか。
他のエピソードではアバンタイトルはあったりなかったりだが、「夜明け」編では4話全てにアバンが存在している。
この赤黒い空と廃墟の謎空間を、原作ではブギーポップが「〝壊されたあとの世界〟」と呼んでいる。この空の描き方は、原作イラストでブギーポップのマントの内側によく描かれる赤い星雲のエフェクトと似ている。
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲。
これまで「笑わない」では全カット、「VSイマジネーター」では5話のスプーキーE戦で初めて流れるものの冒頭のごく短い部分のみ(9話でも「マイスタージンガー」自体は使われているが口笛ではない)、と控えめな扱いをされてきた。そのため、このシーンがブギーポップの口笛の本格的な初披露と言ってもいいかもしれない。
原作では「笑わない」のエコーズそのものではなく、「影」「反響」を自称しており、だからこそかつてとは異なり言葉を喋ることができるとされている。こういった、複製や偽物のアイデンティティをめぐる話は原作によく出てくるテーマだが、ここでは煩雑になるのでカットで正解と思う。
「笑わない」1話で面識があるはずの二人が、なぜか初対面のような会話をしている。不自然だがこれは原作通り。そちらも、単なるミスなのか何らかの意図があるのかは不明。
せっかくなので修正しても良かった気はするが、オリジナルのセリフを多数追加して雰囲気を壊すリスクを避けたのだろうか。また、ブギーポップが「君は誰だい?」と訊ねる時にはエコーズがフードで顔を隠しているなど、なんとか筋の通る解釈が可能なように演出を工夫している節もある。
日の出=「夜明け」を背にして、両手を広げて小首を傾げたカカシ(=スケアクロウ)のポーズという、「夜明けのブギーポップ」の始まりにふさわしい画になっている。この時のブギーの顔は左右非対称。
原作の、黒田が満員電車の乗客の顔を見ただけで、その生活態度や健康状態を見抜くくだりはカット。探索型合成人間としての性質を端的に表現しており、次話に登場する入院患者の篠北らしき人物も顔見せしている部分なので残念だが、尺の都合があるので仕方ない。
原作イラストや旧作アニメ「Boogiepop Phantom」では青年に近いイメージだったが、今回はより年配(イケオジ)風の外見にデザインされた。これにより、霧間凪との関係性が更に恋愛色の薄いものになった、気がする。
程度だが、アニメでは黄色とピンクのカラフルな髪色で登場。ピジョン=鳩なのでアオバトの色を参考にしているのでは、といった意見もある。
オリジナル台詞。客を装っているというより、からかっているニュアンスが強い。ニヤニヤ笑うピジョンと、嫌そうな黒田が対照的でいい。
原作では、黒田が事務所に入ると、鍵がかかっていたはずの室内で既にピジョンが待っている、という流れ。合成人間らしさではそちらが上だが、関係性やキャラ立ちの点でこの改変も悪くない。
原作通りなら、大家に無断で改造済み。ここが再現されているのは嬉しい。
統和機構以外に行き場の無い合成人間の境遇を考えると皮肉。あるいは、後の裏切りの暗示だろうか。
急に口調と表情を改めるピジョン。直前の、「あれっ?擁ぉ護ぉ?」という煽りと、反応を確かめるような、ん?という無邪気を装った顔との落差でカッコかわいい。
原作では「いい香りよね」と台詞になっている部分を、動きと音で見せるアニメらしい表現。
原作の、訪れた依頼人を室内に招き入れた時にはピジョンの姿は既に消えている、というくだりはカット。黒田と違って、これで合成人間らしさを発揮する機会がほぼ消えてしまったのは残念。
また、原作の「案山子と鳩が〜」「案山子の相手は〜」というやり取りも、「夜明け4」での回想のみとなっている。
この回のモノローグはおおむね、原作での三人称の地の文を黒田自身の言葉に変換している内容。
黒田の「探すのは、まだこの世に存在していない可能性を秘めた〜」というモノローグからすると、MPLS探索のメタファー?
「週間亞鋤(あすき)」。電撃文庫の発行元(KADOKAWA内ブランド)はアスキー・メディアワークス。実在する現在の「週刊アスキー」はパソコン雑誌だが、かつて同名の一般雑誌が存在したらしい。
原作ではただの「ベンチ」。屋根で影ができて雰囲気が出ている。
原作では「淡々と」となっているが、表情も声もどちらかといえば得意げ。
腕を突き上げる凪。12話を見た後だと、誠一は絶対にやらなそうなジェスチャーに見える。
凪のセリフに合わせてBGMが止まり、緊張を高める。このアニメでは、こういった音の演出がよく使われている。
来生真希子の初登場(声のみ)
原作では、牡丹と女郎花とかすみ草という組み合わせだが、少なくともそれとは違うらしい。検索してみた感じでは、黄色とオレンジの花なのでキバナコスモス?が近い、ように見える。情報求む。
ガンを付けている、という表現がふさわしい警戒のしかた。原作の「ちょっと顔をしかめた。」というレベルではない。第2話以来、8話ぶりの登場でこれ。
原作にはない二度目の花束。この花にも何か意味がありそうだが、特定できなかった。情報求む。
前回の花と今回の花がさされている。花束を差し出したカットの直後に、黒田と直子が作業したらしい。
原作の、
という時間経過を、そのまま表したような画。
裸足のつま先で、黒田に話を振るジェスチャー。年齢相応の子供らしさを強調する表現がやや多い。
満面の笑み。中学生とはいえ、凪にしては少しかわいすぎる気もするが、直後の苦痛に耐えながら黒田に必死で訴えかける表情とセットで、対照的に描いているのだろう。
凪の能力(原作設定では厳密には違う)による火傷。細かい部分だが、原作では焼けたのは手の平。
前述の、花瓶に花をさした時のものらしい。原作では直子が帰る時に交わした会話で、時系列そのままで記述されているが、アニメでは報告書?を作成する黒田のシーンにフラッシュバックで挿入。
銀縁眼鏡とスーツ姿の普通のサラリーマン、という原作の描写に素直なデザイン。細い三白眼にいかにもな暗殺者らしさ(?)がある。
原作では、ハンガリー語での指示という設定。加えて、指令そのものは電話ではなく、指定のファミレスで受け取っている。
余談だが、コミカライズではファミレスのシーンも描かれており、おしぼりで顔を拭く佐々木は一見の価値がある。
直後に佐々木の「何かの薬品でも狙ったのか」というセリフがあるため混同しそうになるが、RS22TTUは凪のいる病院とは別の研究施設。
この時点ではただの怖がりな精神科医なので、声にも表情にも初々しさがある。特に、佐々木と黒田が立てる物音に怯える半泣きの顔は印象的。
公道を人間には不可能な速度で疾走する佐々木。街灯を踏み砕きながら次々に飛び渡る黒田。原作にはないシーンだが、合成人間というものが社会に紛れて存在するならこうであろうというイメージ通り、且つ中二心をくすぐる映像になっている。
個人的には、このエピソードの、というよりこのアニメのベストシーンの一つ。
フラッシュバックで挿入。前述の来生のシーンとほぼ同じ時間を別サイドから。
原作では、「霧間誠一」の名前に動揺して物音を立て、来生に声を上げられたために黒田に逃げられた、という状況が佐々木の回想で語られている程度だが、アクションを追加し大きく膨らませていれる。
独自の戦闘シーンではあるが、黒田の帽子に仕込まれた装甲?で振動波による切断能力を防がれた佐々木が、逆に指を折られナイフを砕かれる、という展開は原作における病院を脱出した後の流れを踏襲している。装甲や能力についての説明が特に無いため原作未読では分かりにくいかもしれないが、同じ合成人間ではあっても基本的な戦闘力には差があり(戦闘型と探索型)、劣っている側が奥の手で一矢報いた、という状況は伝わる映像になっている。
原作では帽子に仕込まれていた装甲でナイフを防いだ結果だが、アニメでは黒田の側から何か積極的に攻撃(電撃?衝撃波?)を仕掛けているようにも見える。後述する外見も含めて、何らかのアレンジがあった可能性はある。
その後の、折れた刃を投げつけて追い撃ちをかける黒田、それを難なく指で挟んで防ぐ佐々木も、人外同士の戦いとして説得力十分。直前の追跡シーン同様、原作には存在しないが原作読者が見たかった光景と言える。
佐々木が既に落ち着いているのは、もはや黒田に十分なダメージを与えたと判断したためか。
原作では駆けつけた警備員になんでもないと誤魔化すくだりがあるのだが、こちらでは黒田の逃走時にガラスが割られているため難しいのでは。
早朝なので不自然ではないが、原作では「青空」となっており、後の展開を考えると、瀕死の黒田の視界を表現している可能性もある。
原作では「あの薬はその体内の可能性に対する〝ワクチン〟として機能するのだ」と説明されているが、「ワクチン」の意味として不適当なため妥当な変更。
やはり単なる「装甲」と言うには複雑な見た目になっており、何らかの機能を持った装置の方が納得できる。帽子ではなく黒田の頭部自体が機械的に改造されていたのでは、という声もあり、原作未読ならその解釈の方が自然な画ではある。
ブギーポップは死に際の黒田を外見上のモデルにしたわけだが、大小の円が並んだ形状は、ブギーポップの帽子の飾りに似ている。
中学生。原作では直前に「宮下家のご葬儀に参列されるかたは〜」という火葬場からのアナウンスがある。服装は「黒い影」としか描写されていないが、このアニメのように喪服代わりの制服という解釈が妥当だろう。
原作口絵では、中学生だとしてもやや幼いブギーポップ(既にコスチュームも身に着けている)が描かれているが、これはイメージか。
原作では、
空に一本の筒が伸びていて、そこから煙が出ている
と、
人というより地面から一本の筒が伸びているようにも見えた
がそれぞれ別々に描写されていたため気付かなかったが、恐らくこれこそが本来のイメージ通りの絵面なのではないか。
自嘲的な表情がいい。
凪の手形の場所を甲にしたことにより、それを見せつつ悔しさを表現。
凪に薬を投与する直前のシーンが挿入。花瓶に、アンプルを握りしめる左手(凪の手形)と、「美しい心」の象徴が詰まった画。
朦朧とする視界の中で藤花(ブギーポップ)と煙突が入り交じり、後のブギーポップのコスチュームを思わせるシルエットが見え隠れする。
ここで画面がクリアに戻る演出の意図がちょっと分からない。質問に答える前に死ぬことを許さないブギーの厳しさ?
左右非対称。
黒田の残したレポート? 中身はやはり原作地の文の設定説明からだが、もとの位置はだいぶ序盤。
事務所の後処理。直後の椅子を映したカットで、既にその場から消えている?
原作では「死体を処理するための薬品」とだけ書かれているが、やはり溶かすのだろうか。
増田です。
さいとーさんのゴタゴタにはどぎもを抜かれましたが、さいとーさんが無事であって本当によかったと思っています。
それはさておき、お二人の愛憎劇、こう言ってはなんですがまるで昼ドラのような空気が漂っておりました。。
こんな言い方はしたくないのですがエンターティメントになってしまった感があります。
調べてみたら、事実婚であっても不貞に対する裁判というのが起こせるようなんですね…
さいとーさんはこれを最初に知っておくべきだったと今更ながら思います。
セックスさえしなければなんとかなったと思うんですけどね、甘い言葉にのっちゃって…ここは男のサガでしょうか。
私は、かんどーさんははてなに咲いた一輪の女郎花だと思っています。
あの人は妙な色気があるんですよ。
でもパッと見は派手なタイプではない。
どこかはかなげで折れそうに華奢で、日陰のイメージを持っているんですよね…
美人ですがくどくないし、あっさりとした、まさに和風美人のおもむきを持っている。
昭和の下町、2階が連れ込み宿になってるような飲み屋でおかみをしていて、奥の小さな離れで前科もの(イケメン)をかくまってる、みたいな。
んで、ある日そこに追っ手がきちゃって、いよいよ嘘も突き通せなくなって、「さおりー!」「あんたーッ」みたいな…
おっと妄想はそこまでだ
すごい存在感があるわけでもないし、ひっそりいつの間にかいるような雰囲気なんですよ。でもすごくきれい。
お二人のブログを読んでいるとわかってきますが、お二人とも発達障害(ADHD)を持ってることを告白されていましたね。
これ、私も少し持ってるのでわかるんですが、発達障害同士ってものすごい惹かれ合うんですよ。
発達障害の人というのはもうよくわからないところで無自覚にピュアさを持っていますので、そこにズキュンとやられる人が多い。
同じ気質を持っているがゆえに相互理解もしやすいので、まるで分身に出会ったような気持ちになるんです。
しかし同時に相手との心理的距離感が上手に測れないという弱点も持っていますから、一気に近づいたかと思うと、相手に期待をかけすぎて
関係がぎくしゃくしてくる事も多い。
その特性があるからこそ、好きでたまらなくても、時間をかけてちりちりと距離を縮めていくくらいが一番良いんですが、衝動も強いのでなかなかそうもいかないという。
私は、かんどーさんの夫の気持ちもなんかわかるんですよね。
ADHDの人は本当に独特の個性を持っていることがあって、その魅力を一度味わってしまうと、
さいとーさんが彼女を失ったことで生きることへ絶望したというのもやっぱりわかるんですね。
絶望が酷くて悲しくてやりきれなくて、その苦しみから逃れたくて、そしてすぐに衝動的に行動に走ってしまうのもまたADHDだなあと。
さいとーさんに対してのぶコメがもう、人によって180度違う、このへんも面白いなと思ってみてました。