はてなキーワード: 夢占いとは
これがさー、自分が見る夢って結構現実とリンクしまくりというか「そのもの」が出てくることが多いんだわ
悩んでることそのまま夢に出たり
怒りが振り切れると、夢の中でも猛烈に怒ってたり
夢日記つけるほどファンタジーな内容じゃあないんだわ。アイディアも無いね
一時期つけてたこともあったけど、現実には何の変化も無かった。良くも悪くも
(つーか夢日記って精神に良くないって言うよね。ほんとかどうか知らんけど)
ただ、夢占いしたくなるような夢も偶に見る
(そういう印象的な夢って文字起こししなくてもずっと心に残ってるよなー。尤も、夢日記を付ける意義って「夢を思い出すこと」であって夢を忘れない為とかじゃないんだよな)
「この夢の中の風景が自分の魂とやらの在り処なんだろうか。すごく落ち着くなー」って感じる様な夢は、長い人生でも1,2回くらいしか見たこと無いね
あ、あと体調がすごく悪かったり熱出たりしてると必ず幽霊か蟲の夢を見るわ
わかりやすい
それはさておき、血とか痛いのとか可哀想なの苦手なのでリアル調のバイオレンスな夢では無かった
夢の内容はこんな感じである
ワイくんの警告が遅かったために、謎の毒虫に齧られて毒に冒されてしまった母ちゃんを助けるため、
解毒効果のあるマジカルバナナを所有者から譲り受けようと交渉をするが上手くいかず、
今度は正攻法ではなく、マジカルバナナを所有者から騙し取ろうとするがこれも上手くいかず、
盗むことにしたワイくんは護衛(警備員?)たちをどう対象するかについて悩んでいた
護衛(警備員?)たちの頭の上の棚に、何故か特売のチラシ(紙)があったので、何故かそれを落としてみるワイくん
すると、特売のチラシ(紙)が、マリカーのノコノコの甲羅みたいに護衛(警備員?)たちをすべて弾き飛ばしていった!
特売のチラシ(紙)は、いろんな設備を破壊し、所有者たちも弾き飛ばし、なんかよくわからないが最終的に館は爆発飛散した!
ワイくん(なぜか無事)は誰もいなくなった館(だったところ)から悠々とマジカルバナナをGetした
『なんだ、コレ(特売のチラシ(紙))があれば何も要らなかったな』と、やや不満な気持ちになっているところに、何故か母ちゃんが現れる
とりあえずマジカルバナナで解毒するが、『これ(館爆破)はお前がやったのか?もしそうなら生きていられない』と母ちゃんに言われ、
ノータイムで『違う』と答える
むかし住んでた街の駅の階段を登るワイくんは、以前の弟との会話を反芻していた
『爆弾に使った薬品の購入者履歴から犯人の目星はついていると思うけど、なんでワイのところに警察来ないんやろか?』と悩むワイくん
いろいろものをマリカーのノコノコの甲羅みたいに弾き飛ばし、最終的に館を爆破飛散させたのは、特売のチラシ(紙)だった気がするのだが、
ワイくんお手製の爆弾ということになっていた
『幸せそうに見える人のところにはなかなか来ないらしいよ。犯罪しそうにないから』と謎理論を繰り出す弟に『それはないやろ』と夢の中でもツッコむワイくん
でも夢のため、『・・・いや、そうなのか?ワイくん幸せそうで不満なさそうだから、犯人候補から外れた?』と納得しかけるワイくん
『しかし、逮捕されたら数十年檻の中なので、老後備えようもないし、家族が見えないところでどうなるか、不安しかないな』と悩みながら、改札から出るワイくんだった
よく見る夢ってあるじゃん
誰しもひとつやふたつあると思うんだけど、妙に印象的で覚えてるものってあるよね
自分にもあって、小学生くらいの時によく見てたものなんだけど…それがどうにも気持ちが悪い夢だから書く
母親の顔は妙に暗くて俯いている
母親に連れられて歩いていると、親戚が集まっている部屋に連れてかれるんだよね
誰も笑ってなくて、とにかく暗くてじめっとした雰囲気
みんな黒い服を着ている…というか色がなくて、モノクロ映画みたいな感じ
で、なんか大人達で話し合ってる
部屋は畳の部屋で、真ん中には黒い長いテーブルがあるんだけど、ひとつ、真っ赤な座布団がある席があるんだよね
他のものには色がついてないんだけど、その席だけ、鮮やかな赤
大人たちの話し合いは、どうやらそこに誰が座るのか、って話らしいんだけど、誰も座りたがらない
でもどうしても誰かが座らないと行けなくて、諦めて誰かが座る
で、座るんだけど、座ったら血を吐いてシぬ。真っ赤な血を吐いて
みんなそれを黙って見てる
っていう夢
気持ち悪いよね?なんだったんだろう
この夢を頻繁に見てた。座る人はまばらで、母親の時もあれば自分の時もあった
座らないで!!だめ!!って必死になって止めるんだけど、でも誰かが座らないといけないの、って諭されて、血を吐くのを黙ってみるしかないあのどうしようもなく無力な感じ
座るとどうなるか、はみんな分かってる時と分かってない時があって、ただ自分一人だけが焦ってる
あー、思い出しても嫌な気持ちになる
中学上がるところにはぱったり見なくなってそこからは見てないな
なんだったんだろう
酷い時には月1とかで見てたんだよな、あの夢を見るのか嫌で不眠状態になったりもした
なんかすごい夢見た
不妊治療の対策で会社の同僚(既婚)と公開子作りセックスをするはめになるという
会社の同僚と結婚する話が出たが、既婚者なので奥さんの元に帰ってもらう
これで子供ができたら一人で育てることになるのか、いや婚約者と結婚するのか などと考えてた
現実の夫は夢のどこにも出てこなかった
検索したところ、
会社の上司等とのセックスは、仕事での距離が近づき親密になるとのこと
人にのぞき見られるというのは、注目されるということ また夢で見られた時に感じた気持ちと同様に感じるということ
夢の中ではセックス自体は戸惑うが嫌ではない、多くの人に見られていることには恥ずかしさを感じていた こんな普通見せないようなことをと
夢占いの通りだったとして、どんな状況なんだろう…
夢を見た
やらなきゃいけない事があり、あらかじめバスのチケットを取っていたようだが、気づいた時にはチケットは期限切れだった
しまった、と思う
日付に引っかかっていたのに、忘れてしまっていた
今度からスマホのアラームを設定しておかなければ、とヤキモキしながら思う
チケットは使ってないので払い戻したい、が期限切れなので無理だろうと苦々しく思う
その仕事はやるべきノルマだからと、チケットも半ば自分への焚き付けとしてさっさと取ったのだった
けれど出来なかった、あろう事かすっかり忘れてた、そのせいでバスのチケットも無駄にしてしまった、1万2千円ほど… と夢の中で思う自分
近々にバスの便を取って移動する前提で仕事仲間が話をすすめるのを止める
いや、元々計画に無理があった、だからこそのこの事態だ、一旦移動は無しで 1ヶ月後計画の目処が立ってからチケットを改めて取る、と返事をする
期限切れチケットの夢、1つ目のサイトの結果。何か努力してきたものが無駄になる・無になってしまう暗示。と非常に悪い意味。
2つ目のサイトは、同じく努力してきたことを無意識に諦めている、あるいは努力したことが無駄になる暗示。無意識の諦観があるなら気持ちを持ち直そう。大きな仕事をしているなら、夢を見た時点で計画を見直し不測の事態を予定して。まだ間に合う。と悪い意味ながらも前向き。
他のサイトもまあこんな感じだった。
で、自分の事を振り返る。
大きく努力してきた事というなら、通院治療が思い当たる。無になってしまう、というのは想定し得る話なので、夢がこちらを暗示するなら辛い。
一方で夢の中の自分の振る舞いや判断は、仕事に対してのものだった。とすると仕事での大きな目標や大きな仕事… 思い当たる事はあまりない。強いて言うなら資格試験対策の個人目標くらい。
それ以外だと、私生活で諸々の手続き事を放置し続けているものが何件か。ひょっとしたらこれか。
何に対しての不安が夢に出たのか分からないが、新年早々疲れる夢見だった。長く寝てると悪夢を見やすいというが、案外昼まで寝てたせいというだけかも知れない、と流すことにする。
うちは普通のサラリーマン家庭なのですが、父方の祖母は、占い師か拝み屋みたいなことをしていました。とはいえ、謝礼にお金はもらっておらず、食べものばかりだったようです。それも手をつけることはなく、近所のお稲荷さんにお供えしていました。
私が大学の時、先輩と出会いました。先輩はゼミのOGで、就活の相談で知り合いました。色白で、黙って座っていたら良家のお嬢さんという印象です。しかしどこか掴みどころがない人でした。
祖母が先輩と会ったのは、相談の時に私が忘れ物をしたのがきっかけでした。
春先だったか梅雨だったか、よく覚えていないのですが、雨が続く時期だったと思います。
友だちからもらった、ディズニーのお土産のタオルハンカチでした。大事なものだったので、同じ沿線だから駅まで持っていって渡そうか、という先輩の言葉に甘えました。
出掛けに、祖母も駅前へ花を買いに行くというので、一緒に向かいました。
先輩を見るなり、祖母は「とら」と言いました。ハンカチを渡してもらいながら、何を言い出したかと、私はポカンとしていました。
「お嬢さん、ごおうのとらでしょ。お母さんとお父さんの干支は何?」
「母はひ(き?)のえうまです。父はごおうのとらです」
先輩はちょっと驚いていましたが、割と平然と答えました。
「昔、古いおうちに住んでた?」
ここで根掘り葉掘り尋ねる祖母をたしなめようとしましたが、「色々聞いちゃってごめんなさいね」と、自ら質問を切り上げたので空振りになりました。
後から聞きましたが、先輩は育ちが西の方で、昔住んでいた家が、さるお屋敷の離れを一戸建てに改築したものだったそうです。訛りが全くなかったので驚きました。
その時はそれで解散となり、おばあちゃん何なんだろな、と思いつつも、それで終わりでした。
祖母と先輩が次に会ったのは、夏になった頃です。祖母はこの時期に、一番拝み屋的な仕事をしていました。とはいえ、詳細はよく知りません。謝礼のお供えものをもらってくるので、そうと知れただけです。息子の父が何も言わないのはともかく、嫁の立場の母は、こういうのどう思っているんだろうと思っていましたが、母は全く咎めませんでした。祖母と母は、仲良しとまではいかないものの、ごく普通の関係でした(それが実は大変なことだというのは今はわかっていますが)。
7月の中頃だったと思います。先輩と連絡を取りたいと祖母に言われ、私はびっくりしました。拝み屋絡みか、と訊いたら否定しませんでした。しつこく粘られ、「先輩が承諾したら」「私にも詳細を教えてもらう」という条件でしぶしぶLINEしました。先輩は祖母が拝み屋ということにもさして引かず、むしろ面白げにあっさり了承しました。
手伝いというのは、祖母の指定する家に一晩泊まるという内容です。孫の私でも、かなり怪しい話です。
「心配なら、W(私)ちゃんも泊まりなさいな」と祖母は言い、私もそうすることに決めました。
向かった先は、有名な温泉街の駅でした。交通費は先方持ちとのことで、温泉に入った後、駅からタクシーで向かいました。山坂のある道で、結構距離はあったと思います。
途中、神社にお詣りし(なんという神社か失念しましたが、たぶん八幡様だったと思います)、着いた先は、ごく普通の一軒家でした。
祖母は入る前に、先輩に「和室で待ってる人がいるので、やってもいいと思うなら、肩を叩いてあげて」と言いました。それから、二階には上がらないこと、全員一階の和室で寝ることを言われました。
インターホンを押すと、奥さんらしき人が、扉を開けてくれました。少し疲れた印象でした。二階に上がる階段は、入って正面の突き当たりにありましたが、赤ちゃんやペット用の柵みたいなものが塞いでいたので、うっかり上がることもなさそうでした。
和室には祖母の言ったとおり、高校生ぐらいの男の子がいました。背の高い、いかにも運動部という感じの男の子です。集団でいたら避けたいタイプかもしれません。しかし妙に落ち込んでるように見えました。歳や見た目割りに、大人しいというか。先輩は、特になんともなく、その子と叩きました。
その泊まりは何もありませんでした。
ラップ音とか、怪しい影とか、変な声とか、何も。
というか、実はこの話、最後までそういうのはありません。
まあ、私も先輩もいわゆる霊感などなく、先輩に至っては、夢で幽霊や化け物が出たら、怒り狂って殺しにいくとのことでした。だから怖い夢が怖くないと言っていました。
夢占いだとそういう化け物殺しはストレスの兆候らしいのですが、今となってはどうかはわかりません。
夜のご飯は弁当(高いの)を持ち込みましたが、朝はおにぎりと味噌汁を出してもらい、そのまま帰りました。帰り際に、祖母は封筒(おそらく交通費や弁当代)と、お菓子か何かをもらっていました。
私と先輩は訳がわからなかったものの、温泉・高級弁当・タダということでラッキーという感じでした。当初の怪訝さはどこへやら、うまい話ヤッターみたいな感じになりました。
結論として、この手伝いは数年続きました。夏が多かったものの、季節関係なく、先輩のスケジュールが空いていれば成立しました。
色々なところに行きましたが、大体条件は同じでした。
温泉があれば寄る。
先輩が居間の人の肩を叩く。
二階や特定の部屋には入らない。
祖母・先輩・私は同じ部屋で寝る。
ほぼ、先輩は肩を叩きました。
時折、臭う不潔な人や、ずっとうめいてるような露骨に変な人もたまにいましたが、普通に叩きました。
しかし、数回だけ、叩かないことがありました。
その時はその家には泊まらず、謝礼も貰わず、祖母持ちで、ビジネスホテルや空いている旅館に泊まりました。
叩かなかったいずれの時も、先輩がものすごく機嫌が悪くなりました。本当に、露骨に触るのも嫌という様子でした。普段飄々とした先輩が、突然牙を剥くみたいになるのです。
先輩の声は女性にしては低い方なのですが、「叩けません」という声にはドスがきいて一層迫力がありました。はたから見ていても、とても怖いのです。
叩かれない人は、ずっと呆然としていたり、逆にニヤニヤしていたり、やはり変な様子でした。しかし、叩かれた人にも変な人はそこそこいたので、正直私には差が分かりませんでした。
先輩に後で訊いてみると、先輩も理屈はわからないものの、とにかく本当に触れない、触りたくもない、汚らわしい、腹が立つ、という気持ちになったそうです。
今思えば、そういう不思議なことは間違いなくあったのに、直接的に怖い訳ではないと、存外平気なものなのだな、と思いました。
この手伝いがなくなったのは、突然でした。祖母が「今までお手伝いありがとうございました、これで最後になります」と、宣言したのです。秋か、冬のことでした。
最後のおうちは、特に印象はありません。そこの人は、肩を叩かれました。白い猫ちゃんがいて、私にも先輩にもゴロゴロいってかわいい子でした。
先輩は「役に立ちました?」と訊き、祖母は「大変助かりました、ありがとうございました」と言って、先輩にお礼は何がいいですか、と尋ねました。
「それじゃ最後にWちゃんも含めてお食事しましょう、それがうれしいです」ということで、祖母の奢りで3人でふぐを食べました。祖母は奮発してくれ、一番いいコースで食べました。
その後、先輩は引っ越して県外に行ってしまい、私も仕事に慣れて忙しくなり、疎遠になりました。
結局あの手伝いはなんだったのか。
その時、祖母は、私が先輩から借りっぱなしにしているものはないかと訊き返しました。先輩とはものの貸し借りはなく、お金などは代わりのものを奢ったりして都度トントンにしていたので、そういうものはありませんでした。
それを聞くと、祖母は話してくれました。というかメールですが。
「K(先輩)さんはね、とらです。悪いものには、ものすごく怖いとら。動物のとらみたいに、いるだけで怖い。巡り合わせもありますが、滅多にいないひとです」
「泊まりの都合が、合わなかったひとは、もう最初から、助かるご縁がなかったんです。来てもらって、肩を叩いてもらえたひとは、許されてもいいってこと。叩いてもらえなかったひとは、だめ」
「強いと因果も色々あるんだけど、Kさんは、絶対大丈夫。あのひと、甘やかされてないから、馬鹿みたいに運がいいとかはない。だから負ける時は負けるけど、それはそれで、怖いことなんです。自分を負かした相手の運を、埋め合わせに、根こそぎ持っていってしまう。貸し借りのことを聞いたのはね、それと同じで、借りっぱなしで泥棒するのが、とても良くないことだから。ちゃんと謝って返すか、許して譲ってもらうかしないと、持ってるものぜんぶ無くなるまで、持っていきます。自分からは、どうこうしないけど、ずうずうしいとか、わきまえないひとに、容赦しない」
祖母がこのことを言うのは、たぶん私と先輩のご縁が切れたからで、でも忠告でもあるんだろうな、となんとなく思っています。
コロナが本格的に流行り出す前に、祖母は脳梗塞で亡くなりました。
お稲荷さんへの謝礼のお供えの話は、葬式の後に父から聞きました。
父も詳しくは知らないそうですが、他人様の不幸せを、自分の稼ぎにしてはいけない、ということでお供えにしていたようです。
母が嫌がらなかったのも、たぶん金儲けじゃなくて人助けだと思っていたからなのかもしれません。
先輩は、人づてに聞いたところ、普通に元気で、バリバリ仕事をしているそうです。
お手伝い中、会社でパワハラで有名なお局さんに嫌がらせされている、とボヤいていたのですが、結局そのお局さんが部署をたらい回しにされ、会社をやめたそうです。
たぶん、そのお局さんはこの先いいことはないんでしょう。知らないとはいえ、恐ろしいことをする人もいるものです。
もう一つ、昔の友人にCDを借りパクされたという話を聞いたのも、今書いていて思い出しました。それもどうなるのでしょう。
特にまとまりのない文章になってしまいました。まあ、別に怖くもないでしょう。
こんな話は誰もリアルには信じないと思うのですが、やはりこうも変な体験だと誰かに話したくて(フェイクも混ぜてますが)、ここに投げています。
唯一怖いといえば、都合のつかなかった人、叩いてもらえなかった人のことがあります。
どうなったんだろう、とふと思います。
気にはなりますが、出来もしないことに深入りしないのも大事でしょう。
私は虎のように強くもないし、祖母のようにそれを見極めることもできないので。
そうそう。また書いていて思い出しました。そういえば、タオルハンカチを届けてもらった時に「親切にしてもらうのだから、お礼を持っていかなきゃ」と、祖母はゼリーを用意してくれました。あれは今思えば、なかなかファインプレーだったのかもしれません。
オチのない話で申し訳ないですが、あなたの暇潰しにでもなれば幸いです。
***
虎の威を借る狐だった。
こんなこと何度もないですよ。これが初めてです。
皆さんもお気をつけて。
***
だから気をつけてと言ったのに。
まだ気付いてないんですね。
これはとらの話なんですよ。
残念です。
***
縁がなかった、許された、許されなかった。
その差は?
だって良かれと思ったことが、こちらは些細と思ったことが、向こうを怒らせてずっと恨みを買うなんて、よくある話じゃないですか。人間相手ですら。
びっくりするぐらい真反対の考え方の人って、実際いるでしょう?
私は間違えない?
私は正しい?
本当に?
信じるって、そんなあっけらかんにしていいことなんでしょうか。
***
急に寒くなりましたね。
狐よ、肥えろ肥えろ、どんどん肥えろ。
***
黄質黒章、鋸牙鉤爪。
のこぎりの歯とかぎづめを持つ、黒いすじを持つ黄色の化け物。
訳が分からなくて、怖いですよね。
でも、それに「虎」と名付けたら?
だから「とら」にした。
少しでも縁のある器に注いで、形を捉えた。
そういうことなんですかね。
でも、名前が付いたからって、虎は本質的に虎のままじゃないですか。
ましてや「とら」だなんて、図々しいじゃありませんか。
そういうものの名を、人の分際で決めて、しかも領するなんていうのは。
定義付けるべきじゃなかったなら、せめて、よくある作り話とみんなが思って、薄まらないかなって思ったんです。
これも、いまいちでした。
あんまり詳しく正しく書いて、道理を通そうとするのは良くないんですよ。この手のは。
言うじゃないですか、ラテン語か何かの格言で「神秘は秘匿されるが故に神聖也」って。
でも今時って、皆さん考察したり、伏線や矛盾を突いたり、暴くのがお好きでしょう?
かえって、あちこちに細く尾が走っていってしまってね。申し訳ないことに。
***
これで手打ちにしてくれるそうです。皆さんどうも。
***
長らくお付き合いありがとうございました。
こちら出張の片手間に推敲もせず書いたもので、始末に困って貼ったのですが、存外見ていただけたようで、驚いております。
それでは、本当のお開きでございます。
皆様、余さず頂戴し、骨の髄まで堪能させていただきます。
ご機嫌よう。
夢にたびたび奇妙な家が出てくる。
全面ガラス張りで、三角形の屋根をしていて、グレーの絨毯が敷いてあり、あちこちに数十個の白いギターが置いてある。なぜか天気は決まってくもりで、日当たりのよくないところに建てられているのか、いつも薄暗い。
そこに住んでいるのは、自分が好きなバンドのボーカルである。もちろん現実の彼はアパートかマンションかに住んでいると思うが、実際そういう家に住んでいてもおかしくないような浮世離れした雰囲気の人である。夢に出てくる白いギターも、彼の愛用ギターである。だがあんなにたくさんは持っていないだろう。
夢でその家に行くと、いつも自分とボーカルの彼は追いかけっこする。ボーカルの彼は一言も声を発さず、無表情で、早足で自分を追いかける。自分も何も言わず、無数のギターをすり抜けて早歩きで逃げる。恐怖や焦燥などは感じない。ただ淡々といつも逃げている。自分はいつも、途中で転んでしまう。距離を詰めてくるボーカルの彼の気配を感じたところで、夢は終わる。