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2016-12-23

漫画図書館Zの漫画紹介(年代順)その2

その1(http://anond.hatelabo.jp/20161223120406)からの続き。

2000-2003 ななか 6/17 (www.mangaz.com/book/detail/45211)

ガリ勉クラスの中で浮いていた霧里七華(十七歳)が、ある出来事きっかけに心だけ六歳に戻ってしまった。心が子供に戻った彼女に幼馴染の凪原稔二や同級生雨宮さんが振り回されたりもしながら、十七歳の七華と稔二と雨宮さんの三角関係を描く漫画であるラブコメなんだけど普段のラブ成分は少なめで、大事なところでドバッとでる感じ。それと恋愛よりも人を思いやるという心の成長を主題にしているためか、幼馴染大勝利!とならない。

ヒロインタイトルにも名前が入っているとおり七華なんだけど、十七歳の七華はたまにしか出ないレアキャラだし、雨宮さんかわいいし、雨宮さん優しいし、雨宮さん頼りになるし、はじめはいじめっ子として出てきたのに、あっという間に稔二との過去話が補完されたし、実質雨宮さんがメインヒロイン(ちなみに人気投票下馬評ではぶっちぎりだった)。雨宮さんは、いつも赤面していて、だいたいいつも報われないんだけど、時々とても幸せそうな顔をする瞬間があって本当に応援したくなる。

でも本当はドミ子が一番かわいい

2002-2006 聖戦エルナサーガII (www.mangaz.com/book/detail/75451)

あらすじ

どこにでもいるような普通女子高生エルナは、普通の家庭で普通に暮らしていた。しかし都市部工事現場から古代ギムレー期の伝説聖剣が見つかったことで、彼女の血に隠された王族の魔力が彼女の運命を残酷に捻じ曲げていく。

携帯電話インターネット存在する現代的な科学世界の上で、真面目に魔法や空想の生物の力を扱ったらどうなるのか。魔法は通常兵器と異なり術者一人だけで大規模破壊暗殺行為が可能になる。そんな力がテロリストに渡ったら政府はどう対応するのか。

既存の力を軽く超えた魔法の力が存在することの恐怖とはどんなものか。SFファンタジーである

ギムレー期の伝説エルナサーガ」を描いたIと合わせてどうぞ。

2002-2004 てんしのはねとアクマのシッポ (www.mangaz.com/book/detail/44921)

絵がかわいい。意外とストーリーがしっかりしている。ふわふわキャラ可愛い

一応ストーリーを。天使が通う森の学園になぜか入学した悪魔のルカ。毎日天使ハニエルに振り回されながらどこかおかしい学園の真相に気がついていくストーリー

2004-2006 オレの子ですか? (www.mangaz.com/book/detail/44591)

  • 著者 : くりた 陸
  • 連載誌: THEデザート
  • 巻数 : 5

軟派な大学生潤が、身元不明女性からあなたのこどもです」と一歳児スミレちゃんを押し付けられてシングルファーザーをする話。

はじめはスミレのことをうっとおしく思っていた潤だけど、日々の成長を見守っていくうちに一人のパパとして成長していく。スミレが通う保育園の優子先生との恋愛も子育てと並んでこの漫画の中心となるが、スミレが本当に潤の子である可能性も出てきて、なかなか仲が進展しない。

スミレの戸籍上の父親で売れない俳優の椿吾郎が、愛のない家庭で育ったことで、子供の愛し方を知らなかったけれど、スミレと触れ合っていくことで過去を乗り越えていくながれがすばらしい。子育ては子供を成長させるのではなくて、子供とともに成長することなんだ。

まり結局のところ、幼児のスミレちゃんが愛くるしいのでホオを緩めて愛でましょう。

2005-2007 Dear Monkey 西遊記 (www.mangaz.com//book/detail/43941)

玄奘三蔵の妹テンテンが、妖怪の総大将 孫悟空に殺された兄の代わりに、旅の仲間たちと共に天竺を目指すストーリー、つまり西遊記。ところが、西遊記を作者が思いっきりやりたいようにアレンジしてしまった。

仲間の悟空オリジナル悟空クローンだったり、悟空師匠の悟浄が軍服の眼帯女だったり、昔の中国だって地の文にも書いているのに重火器携帯電話が思いっきり登場したり大変自由。果てにはロボットまでも出てくる。

しかしながらエンタメとして安定して面白いのでおすすめ

2005-2011 あかりや (www.mangaz.com/book/detail/46061)

  • 著者 : 赤美 潤一郎
  • 連載誌: ネムキ
  • 巻数 : 1

あかりや」というどんあかりでも揃っている店を舞台に、宮沢賢治の幻想的な香りに人の心のぐちゃぐちゃした猟奇臭を加算した奇妙な話の連作集。

例えば、子孫を残せずに死んでしまった渡り鳥が、鳥神様に許されるために渡り鳥の群れを導く光となる「第3話」のように残酷ながらも美しい話があるかと思えば、思いっきりカニバる「第2話」のような話があったりする。オススメ芸術家の業と歪な肉親愛が題材の「第4話」。絵を書かずにはいられない姉と姉が好きすぎる弟が、姉が事故で光を失ったことで尋常ではない共依存のような関係になってしまう話。

シャープな絵柄なので、ホラーによく合うし、後味も悪くない。

ところで機械人間のバイトちゃんがかわいい

2005-2008 寒くなると肩を寄せて (www.mangaz.com//book/detail/66821)

あらすじ

かつては浄水施設だった街で、街の一画と共に水の底に沈んだ家族に心を囚われるユィと貯水壁が壊れる夜を描く「水槽の街」、ツノと尻尾が生えた少女が、鬼に胸を貫かれてほぼ全裸になる「少女というより痴女だった」、真面目系とチャラ男系という完璧にタイプが違う中学生芹沢工藤が、偶然ビデオ店で出会ったことから共通の趣味を見つけ、友達未満になる話「友達だなんて思っていないんだ」などを収めた短編集。

作者である鈴木健也さんの描く人物は非常に肉感的なんだけど、特徴的な線かな。

一番のおすすめは「ジゼルとエステル」。サーカスの見せ物で美しいシャム双生児少女ジゼルとエステルが、エステル男の子に恋したせいで、(おもにジゼルが)物理的に精神的に引き裂かれる話。じつにえぐくて物悲しい。信じていたものに裏切られるつらさ。

こころがぐりぐりされる。

2006-2007 椿ナイトクラブ (www.mangaz.com/book/detail/121101)

おばか変態ギャグ漫画。ここで紹介するのは、フレイヤ騎士団ナイトクラブ)の美の化身こと鏡尋斗の必殺技、「男子魅了(読み: バンコラン)」効果: 男子を操る、に負けたから。ちなみに三巻の57-58ページ。あとブルマに対する作者の情熱がものすごい。

2007-2008 デュアルジャスティス (www.mangaz.com/book/detail/45941)

特撮アニメ、学園、そして拳である

人々が天を忘れた時、地の底から邪なものが這い出してくる。その都度、神は大地へ天の使いを送った。そう…邪悪を祓い、人々の心に再び天を抱かせるために…。

時は現代、地上に邪なものが現れると、彼らが現れる。天に選ばれた戦士たち、そう、「天空特警 アヴァロン」と「美少女天使 パレストリーナ!!!

特撮アニメリスペクトヒーロー漫画マッシヴなのに意外と理知的なアヴァロン(中身は不良)と目立つの大好きパレストリーナ(中身は生真面目生徒会長)のコンビがいい感じ。

面白いのが、天と邪なるものとのパワーバランスは天を信じる人々の数で決まるため、敵側が、現代情報社会であることを利用した情報戦イメージ戦略で攻撃してくるところ。現実でこれやられたらかなり人間不信になる自信がこの増田にはある。

2007-2008 モンスターキネマトグラフ (www.mangaz.com/book/detail/71031)

もし怪獣に変身することができるお姉さんがいたらってお話。

時代は第二次世界大戦が終わってしばらく経った日本主人公の間宮さんは興奮すると自分の意思に関わらず大怪獣に変身しちゃう厄介な体質の持ち主。大戦中はその能力に目をつけられて軍事利用されたり、戦後も政府監視下に置かれたりと自分の体質に翻弄される。
しかし戦後は怪獣映画メインキャスト(怪獣)を務めたり、自分の力に折り合いをつけだんだんと自分の幸せを見つけていく。

主人公関西弁バリバリなのがグッドポイント

おすすめ場面は、変身しなきゃいけないのになかなか変身できない場面で、秘密兵器(美少年のいけない写真満載の雑誌)を見て「あかんわー」と叫びながら変身する場面。

2009-2010 ラブんラブ (www.mangaz.com/book/detail/120121)

毎日ラブを探してラブにラブする中学生 相田愛子(ラブ子)をはじめとして、サッカーに生きるラブ子の幼馴染 国立カケル、年の離れた弟たちの世話で大変な砂田素直(すなちゃん)、クール勉強家 北王子学斗、おっとりして奥手の浦上麗(うららん)たちが好きな相手にドキドキしたり、意識していなかった相手意識してドキドキしたりする固い蕾のような青春漫画

他人のラブにはすっ飛んでくるのに、自分のラブにはうまく答えが出せないラブ子が素直でいいんだこれが。

あとラブ子のラブ暴走っぷりもいいんだけど、おっとりで学斗に一途純情のうららちゃんが、自分ではない女のことに頭を奪われてしまった男に興奮します。

「目の前の私をみていない 瞳」

「私以外の 誰かを 好きな瞳」

「ドキドキした 私 おかしい」

ふわふわ感がよかった人は「ふわふわカタログ」(www.mangaz.com/book/detail/115531)、変態感とエグみがよかったひとは「魔法少年マジョーリアン」(www.mangaz.com/book/detail/120131)と「姉さんゴーホーム」(www.mangaz.com/book/detail/120111)へ行きましょう。

前者は、月刊MOEで連載されていてもおかしくないフワフワポワポワな内容で、後者では、いたけない二人の少年がナイスバディなお姉様に変身して敵と戦う話と、大切な記憶を守るためにそれ以外を全て捨てて狂っていく女性の話が読めます

2010年代 ハルン谷テイル (www.mangaz.com/book/detail/126441)

古い村とその村に寄り添うようにしてある古城をめぐる一話完結型の牧歌的雰囲気漫画。村の近くに見えるお城だけど、近づいても近づいても一向に近づけなくて、離れようとしたらお城に近づいてしまうこと、池で水遊びをしていたら、水面に映った逆さ城の中に入ってしまう、など幻想的で牧歌的漫画

絵柄がかわいらしくて、ますむらひろしアタゴオルみたい。自身のHPで連載しているとのこと。

2010-2014 マジャン 〜畏村奇聞〜 (www.mangaz.com/book/detail/120651)

麻雀は絵柄を揃えたら役が出来るくらいしか知らないけど、この漫画は一戦いっせんに熱があって面白い

単なる麻雀の漫画ではなくて、マジャンという麻雀のルールに加えて特殊ルールトランプジョーカーみたいな牌が入っているとか)があるので、単なる麻雀好きの学生だった主人公が特殊ルールに苦しみながらルールを解き明かす部分を読者として共有できて良い。

麻雀要素以外にも、閉じた村、おどろおどろしい伝承、そして表面上は普通なのに、ある事柄にだけ一様に口を閉ざす村人など横溝正史的成分も満載。

麻雀は門外漢だけど、主人公の打ち筋がデータ・確率重視なところが現代的で面白いと思う。まあそのせいで、麻雀と異なるマジャンの特別ルールをはじめ、村の奇習/因習に主人公は振り回されるのだけど。

こちらのレビューが詳しい「竜騎士07が震撼した漫画「マジャン~畏村奇聞~」」(http://blog.livedoor.jp/inoken_the_world/archives/51895567.html)。

以上。増田的には全部何度でも読み返せるくらい面白いけど、あえてオススメするなら「ゆめのかよいじ」(https://www.mangaz.com/book/detail/43881)が一番心に残ったかな。ちなみに連載期間調べるのめちゃくちゃ大変だった。

最後に、面白い作品に出会えたことについて、漫画図書館を始めた赤松健先生に感謝。

2009-06-26

技術者発明の対価を取り過ぎる→「テプラ発明対価訴訟知財高裁が約2000万円増額

ファイルタイトルなどを簡単に印刷できる電子式ラベルライター発明したブラザー工業名古屋市)の社員ら2人がその対価の一部として同社に計4 億円の支払いを求めた訴訟控訴審判決が25日、知財高裁であった。中野哲弘裁判長は計約3700万円の支払いを命じた1審東京地裁判決を変更、計約 5637万円に増額した。

 中野裁判長は、発明に対する同社の貢献度を1審同様95〜93%としたが、1審で退けていた将来の売り上げに対する請求分を認めて増額した。

 判決などによると、2人は昭和61〜63年、ラベルライターに関する複数の基本発明を考案。しかし、ブラザーは当初、自社での製品化を見送り、文具メーカーキングジム東京)にOEM(相手先ブランドによる生産供給し、「テプラ」の名前商品化された。ブラザーもその後、海外向けの自社商品を別の名前製造・販売している。

このテの話を見聞きして思うのは「なにをなめとんのか」ということ。

発明した利益をしっかり貰いたいなら、自分リスク自分でやればいいじゃない

発明が成功しようが失敗しようが、きちんと給料は出て、申請すれば機材も買ってもらえたんでしょう?んでその機材使って発明したんでしょう?

時代背景はわかんないけど、いろいろと手伝ってくれた人もいるでしょうよ。お茶入れてくれる人がいたりとかさ、それこそ、トイレ掃除のおばちゃんまで含めてさ。そういうい環境仕事させてもらったんでしょう?

そんな温かい環境で9時〜17時で研究して、なんだったら残業代もらってやってたわけでしょう?

明日のお金の心配も入らないヌルーイ環境だったんじゃん。

そいつがやってることがモノになるかどうかわからなくても、やらせてやる。

そこに会社給料払ってたわけよ。

開発に失敗してクビになるやつはいないだろう?

甘いよ、甘い。本当に。

ボーナスも出て、なんなら有休も取れて、ヌクヌクと開発してたんだから、そんなん億単位で請求とかって何考えてんの?

そりゃ、ちょっとした臨時ボーナスくらい出してやれよ、とは思うよ?

でも、額、考えろよ。

そりゃあ、会社辞めて、自分銀行なり投資家を説得して、設備投資して、潰れた時のリスク自分持ちでやって始めて、億単位の見返りがあるってもんだよ。

そうじゃなきゃ「この開発がうまくいったら億単位ボーナスください。でも失敗したらそこまでに費やされた給料は返上します!!」くらいのこと言えよ。

ま、今後は、こういう事にならないように契約ガチガチになるんだろうけど、その前にあちこちの会社であちこちの技術者がこういうこと言い出して、日本製造業がのきなみ沈没したりしてな。

特許ガチガチ固めてても、やったもん勝ちの中共利益だけ持ってかれるもの。

 
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