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はてなキーワード: 原子とは

2023-12-14

anond:20231214164742

1秒はセシウム133原子基底状態の二つの超微細構造準位の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍の継続時間でそ。

2023-12-12

[] 2023-12-12

無限は様々な人たちを当惑させてきた。周囲の物理世界で観察されるものはすべて有限。

観測可能宇宙原子の数でさえ、想像を絶するほど大きいとはいえ、やはり有限。

無限は本当に存在するのか?

数学はおそらく、無限とつながるための最も知性的論理的方法を与えてくれる。

数学的な無限理論は、19 世紀末ドイツ数学カントールによってほぼ独力で作成された。

自分アイデアを追求するために、カントールは途方もない勇気を示した。批判者たちに答えて「数学本質はその自由にある。」と書いたのである

数学では、選択された公理論理規則に厳密に従わなければならない。

しかし、そのルールの中においては、本当に想像力を羽ばたかせることができる。数学には独断偏見が入り込む余地はない。

カントールの考えは、無限大は数ではなく、むしろ集合の性質であるというものであった。

2 つの集合 A と B が与えられると、A から B への「写像(勝間さんじゃないですよ)」について考えることができる。

これは、 B の要素を A の各要素に割り当てるルールである

カントールによって導入された重要概念は、集合 A と B の間の1 対 1 対応である。これは、Bの各要素がAの1つの要素にのみ割り当てられるような、A から B への写像である

Aが有限数の要素 (たとえば、n) を持ち、B が別の集合である場合、B にもn要素がある場合にのみ、AとBの間に1対1の対応関係存在するという定義である。 

ここで、無限集合の概念を導入できる。これは、Aと有限集合Bの間に1対1の対応がないような集合Aである。たとえば、自然数の集合 N={1,2, 3,…}は無限集合である

ここまでの理論はかなり単純だ。しかしその後、カントールは驚くべき発見をした。互いに1対1対応していない無限の集合が存在するのである

言い換えれば、無限大にはさまざまなサイズがある。

たとえば、集合Nと実数の集合Rの間には1対1の対応がないことがわかる。

カントールの対角線論証とも呼ばれる証明があるが、これはかなり美しい証明と言われている。

そこでは実数の集合と自然数の集合の間には 1 対 1 の対応関係がないということが示されている。実数の「無限大」は自然数の「無限大」よりも「大きい」と言える。

この 2 つの間に「無限」は存在するのか? これは、数理論理学における最も深い問題の 1 つである、有名な「連続体仮説」につながる。

2023-12-09

anond:20231209083906

そもそも自我自由意志なんてもの科学的根拠がないもの*1から自分自己肯定しちゃっていいって言っても、それも出来ないっていうじゃん?

素直に親子関係問題があったのだと自覚してプロ医師の手助けを受けてどうぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1 

多くの神経科学者や哲学者は、生物学や神経学進歩を踏まえつつ、

自由意志が完全に自律的絶対的存在するという考えは非常に疑わしいと一般的には考えてる

これは、脳の活動遺伝子などの要因が個体の行動や意思決定に影響を与えるという科学的な研究結果に基づくものなんだね

つか、古典物理的な視点でも唯物論視点でも自由意志存在できない

 

あと、Natureにも発表されてたけど、

食用として解体された豚に特定の処理することで脳や内臓の反応が戻るので(OrganEx:2022年実験、BrainEx:2019年実験)、

必要であれば自由意志、なんなら生命定義自体かえるべきだと思うよ

つか、生命と非生命には本質的な違いは無いしね。日本生物物理学会の見解でもこうやで?

生命システムは複雑ではありますが、非生命物質と同じ、通常の物質系(原子分子イオンなど)からできています。したがって材料的には生命と非生命物質本質的違いはありません』

そもそも無機物にも自己組織化という概念がありますし、巨大ウイルスには“免疫”の仕組みがあり、自己と非自己認識があることが分かってるやんけ

必要であれば自由意志、なんなら生命定義自体かえるべきだと思うよ(二度目)

2023-12-06

anond:20231206122104

ゆうて、『頭が悪くても日本日常生活で何も困らない、なんなら日本の平均以上貰うの余裕で可能』、

たとえ頭が悪い障害ニュアンス(知的障害等)も含むものだったとしても、

作業所ではなくフツーに正規雇用で働いて暮らしてる。なんなら障害無自覚なこともある』って言っても、増田は納得せんじゃん?

 

根本的な原因は、増田が親から無条件でありのまま肯定してもらえなかった、親から条件付きの愛情しか与えられられなかったことだと思うけど、

そもそも自我自由意志なんてもの科学的根拠がないもの*1から自分自己肯定しちゃっていいって言っても、それも出来ないっていうじゃん?

 

素直にプロやお医者さんの手助け受けた方がええと思うよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1 

多くの神経科学者や哲学者は、生物学や神経学進歩を踏まえつつ、

自由意志が完全に自律的絶対的存在するという考えは非常に疑わしいと一般的には考えてる

これは、脳の活動遺伝子などの要因が個体の行動や意思決定に影響を与えるという科学的な研究結果に基づくものなんだね

つか、古典物理的な視点でも唯物論視点でも自由意志存在できない

 

あと、Natureにも発表されてたけど、

食用として解体された豚に特定の処理することで脳や内臓の反応が戻るので(OrganEx:2022年実験、BrainEx:2019年実験)、

必要であれば自由意志、なんなら生命定義自体かえるべきだと思うよ

つか、生命と非生命には本質的な違いは無いしね。日本生物物理学会の見解でもこうやで?

生命システムは複雑ではありますが、非生命物質と同じ、通常の物質系(原子分子イオンなど)からできています。したがって材料的には生命と非生命物質本質的違いはありません』

そもそも無機物にも自己組織化という概念がありますし、巨大ウイルスには“免疫”の仕組みがあり、自己と非自己認識があることが分かってるやんけ

必要であれば自由意志、なんなら生命定義自体かえるべきだと思うよ(二度目)

2023-12-05

anond:20231205104740

ノンアルでもいいから来いと言ってるやつも封じられそうだな

ノンアルって原子レベルどころかアボガドロ定数オーダーでもアルコールが皆無というわけじゃないからねえ

指先にも嗅覚あらへん?

うんこして紙で拭くとき、紙がやぶけてうんこが指につくこと、稀によくあるやん。

そのときうんこのにおいが急に鮮明にハッキリすることない? ワイはある。

気がついたんやけどこれ、指先に嗅覚があると思う。

もちろん指の嗅覚細胞の数は鼻に比べてすごい少ないやろけど、ダイレクトうんこのにおいを指先で感じたらそういう数の違いを超越してでもうんこのにおいが脳にガツンってくると思う。

鼻にくるうんこのにおいって結局、空気ふわふわ漂ってくる原子なんてたかが知れてるやん。

2023-12-01

anond:20231201144541

トップ批評家によるレビュー

 

リールビュー

ゴジラ マイナスワン』は単なる優れたゴジラ映画ではありません。これは素晴らしいゴジラ映画であり、おそらくスクリーンを飾った史上最高の映画の一つです。

 

ワシントンポスト

結果はまさに魔法にほかなりません。目の保養であり、あらゆる意味楽しい叙事詩です。

 

フォーブス

史上最高のゴジラ映画であり、怪獣映画の傑作でもある。

 

ユナイテッドプレス

この映画によるゴジラ原子の息吹の実現は、オッペンハイマーゴジラ進化理論的に引き起こし爆弾を伝えたのと同じように、ゴジラの核の力を具体的に捉えている。

 

ローリングストーン

これは古典的怪獣への回帰を巧みに描いた作品であり、おそらく敢えて泣かせる初のゴジラ映画だろう。

 

デイリービースト

日本人象徴的な放射能を帯びた巨獣を正しく表現する方法を知っている。

 

インバース

ゴジラ マイナスワン』は、1954 年に本多猪四郎監督の『ゴジラシリーズスタートして以来、これまで上映された怪獣ジャンル映画の中でおそらく最も優れた映画の 1 つであると言っても過言ではありません。

2023-11-22

超弦理論って結局なんなの?

超ひも理論は、光子からクォークに至るまで、すべての粒子がゼロ次元の点ではなく1次元のひもであるという理論的枠組みのこと。

もし、あらゆる文脈で成り立つ超ひも理論バージョン発見されれば、宇宙性質記述するための単一数学モデルとして機能することになり、重力説明できない物理学標準モデルに取って代わる「万物理論」となるとされる。

超ひも理論の全貌を理解するには、広範な勉強必要だが、超ひも理論の主要な要素を知れば、その核となる概念基本的理解が得られるだろう。

 

1. 弦とブレーン

弦は一次元フィラメントで、開いた弦と閉じた弦の2種類がある。

開放弦は両端がつながっておらず、閉鎖弦は閉じたループ形成する。

ブレーン(「膜」という言葉に由来する)はシート状の物体で、その両端に弦を取り付けることができる。

ブレーンは量子力学ルールに従って時空を移動することができる。

 

2. 追加の空間次元

物理学者は、宇宙には3つの空間次元があると認めているが、超ひも理論家は、空間の追加次元記述するモデルを主張している。

超ひも理論では、カラビ・ヤウ多様体と呼ばれる複雑な折りたたみ形状にしっかりと圧縮されているため、少なくとも6つの追加次元は検出されない。

 

3. 量子重力

理論は量子物理学一般相対性理論を融合させようとしているため、量子重力理論である

量子物理学原子素粒子のような宇宙で最も小さな物体研究するが、一般相対性理論は通常、宇宙でよりスケールの大きな物体に焦点を当てる。

 

4. 超対称性

超弦理論としても知られる超対称性は、2種類の粒子、ボソンフェルミオン関係記述する。

超対称弦理論では、ボソン(または力の粒子)は常にフェルミオン(または物質の粒子)と対になるものを持ち、逆もまた同様である

超対称性概念はまだ理論的なもので、科学者はまだこれらの粒子を見たことがない。

一部の物理学者は、ボソンフェルミオンを生成するには、とてつもなく高いエネルギーレベル必要からだと推測している。

これらの粒子は、ビッグバンが起こる前の初期の宇宙存在していたかもしれないが、その後、現在見られるような低エネルギーの粒子に分解されたのかもしれない。

大型ハドロン衝突型加速器世界で最も高エネルギーの粒子衝突型加速器)は、ある時点でこの理論を支持するのに十分なエネルギーを発生させるかもしれないが、今のところ超対称性証拠は見つかっていない。

 

5. 統一された力

理論家は、相互作用する弦を使って、自然界の4つの基本的な力(重力電磁気力、強い核力、弱い核力)がどのように万物統一理論を作り出しているか説明できると考えている。

 

超弦理論歴史

2023-11-21

anond:20231121172124

意思とか魂もデータである

データってのは、つまり物の並び順のことだ。

原始が、原子で出来た神経細胞が、細胞を通る電子パルスが、正しい順番で並んでいることが魂だ。 

から別に、同じ原資が移動する必要はなくて、スーパーウルトラ無量大数確率で、たまたま同じ順番に全ての原始が配列すればそこに同一の魂はできてしまう。

 

イーガンの「順列都市」好きなんだよね。

anond:20231121171813

人間も結局原子の集まりだと思えば、一京年後くらいの遥か彼方で同じ意識が芽生えるんとちゃう

燃やされて風になって何が奇跡が起きて別の星で新たな生命体として生まれ変わるんや

2023-11-16

anond:20231116170314

だってもともと『生命システムは複雑ではありますが、非生命物質と同じ、通常の物質系(原子分子イオンなど)からできています。したがって材料的には生命と非生命物質本質的場違いはありません』って話だったやん

そんなの当たり前でさ、そこから神経系ができるまでに数十億年、下手したら地球外で起きたかもしれないってのがそっちが振ってきたまずものすごいでかい問題だよね

クラゲから人間まではそれに比べたら小さい(クラゲから人間進化したわけじゃないけどね)ってのはそうかもしれないけど

そんなのそっちから振られたのに俺に意識はないとか言われても知らんがなってか頭おかしいやろ

anond:20231116160539

多くの神経科学者や哲学者は、生物学や神経学進歩を踏まえつつ、

自由意志が完全に自律的絶対的存在するという考えは非常に疑わしいと一般的には考えてる

これは、脳の活動遺伝子などの要因が個体の行動や意思決定に影響を与えるという科学的な研究結果に基づくものなんだね

つか、古典物理的な視点でも唯物論視点でも自由意志存在できない

 

あと、Natureにも発表されてたけど、

食用として解体された豚に特定の処理することで脳や内臓の反応が戻るので(OrganEx:2022年実験、BrainEx:2019年実験)、

必要であれば自由意志、なんなら生命定義自体かえるべきだと思うよ

つか、生命と非生命には本質的な違いは無いしね。日本生物物理学会の見解でもこうやで?

生命システムは複雑ではありますが、非生命物質と同じ、通常の物質系(原子分子イオンなど)からできています。したがって材料的には生命と非生命物質本質的違いはありません』

そもそも無機物にも自己組織化という概念がありますし、巨大ウイルスには“免疫”の仕組みがあり、自己と非自己認識があることが分かってるやんけ

必要であれば自由意志、なんなら生命定義自体かえるべきだと思うよ(二度目)

2023-09-28

[]ボルマン

現在宇宙形成されて人類が生まれ確率よりも、原子が集まってたまたま現在人類記憶を持った脳」が形成される確率のほうが高いのではないか、という仮説。

ほとんど永遠に続く広大な宇宙のどこかで、たまたまボルマン脳が生まれ、次の瞬間には死んでいく。

我々の意識とは、そうしたボルマン脳が見ている一瞬の記憶にすぎないのではないか、みたいな話。

2023-09-25

anond:20230925122343

コバルト60原子絶対零度の近くまで冷やしたまえ。

そして原子核の軸を強い磁場の方に整列させなさい。

軸の両端から飛び出す電子の数を数えて、大多数の電子が出てくる方の端が我々の言う「南極」です。

こうすれば今原子核の整列に使った磁場の両端にも、南北符号をつけることができ、したがって勝手な磁針を持ってきても、その両端に南北符号をつけることができます

そこで、針金に電流を流してそれが君の方から向こうに行くようにして、その針金の上方にその磁針を置いてくれたまえ。

その時、その磁針の北極が指す方向がわれわれのいう「右」なのです。

マーティンガードナー著 「自然界における左と右」より

2023-09-19

anond:20230919112540

なんか色々ごっちゃになってるね。

化学的には物質って電子1個の増減で振る舞いが全然変わるので、

ナトリウム塩素イオンと単体はまるで別物で、イオンが単体になったり、単体がイオンになったりするには、けっこうなエネルギー化学反応する相手必要になる。

水気がない時の固体の塩はNa+とCl-が交互に並んで引き付け合うような形になってるが、水に溶けると(水和すると)バラバラ

ところでNaClっていうのはそもそも塩として袋に入ってる状態でも分子ではない。

電子大好きなCl電子を1個拾ってCl-になってて電子大嫌いなNa電子を1個捨ててNa+になってるから電気的に引き付け合う力で結晶になってるだけで、

どこからどこまで分子という明確な区切りがあるわけじゃない。だから1:1の割合ですよって意味組成式と呼ぶ。分子式と呼ばない。

H2O共有結合と呼ばれる状態でこれは分子。液体中でも分子の形だが、電気陰性度の差によってHは+っぽくOは-っぽく分極してる極性分子なので、Na+が-っぽいOの部分に囲まれCl-が+っぽいHの部分に囲まれる。これが溶けるメカニズム

基本的に極性は似た者同士が溶けるから、極性がほとんどない油は水に溶けない。何なら水分子自分たち自身の分極があるから、水分子同士ゆるやかに引き付け合ってるので無極分子が入る隙がない。

食塩水の中でNa+Cl-がナトリウム塩素としてそれぞれの働きを行わないのは、

そもそもNa単体とNa+が似て非なるものから

Na単体は金属ナトリウムと呼ばれるが、空気中で放っておくと勝手酸素と反応してしまうから灯油の中で保存するし、

水に投げ込んだらものすごい勢いで反応する。https://www.youtube.com/watch?v=SpoAOzDmndk


原子はとにかく最外殻電子を8個に揃えたがるのでナトリウムのような最外殻電子が1個になってる金属単体はすぐに電子を投げ捨てようとする。つまり反応性が高い。

でも投げ捨てた後のNa+は希望通りに最外殻電子が8個なったので大人しい。元素の中でもトップクラス電子を投げ捨てたがるやつなので、普通にしてる限りはNa+からNaに戻ろうとすることはない。

NaClを超高温にしてドロドロに溶かした状態電気分解したりしないと金ナトリウムには戻らない。

不安定で反応しやす状態っていうのはその物質自体が持ってるエネルギーが大きい状態で、安定した状態エネルギーが低い状態なので、

不安定→安定になった反応を逆戻ししようとすると高いエネルギー(超高温とか)と電子を送ってくれる何か(電気分解の場合陰極電子を送り込んでくれる)が必要になるので、普通に水の中で煮てる程度じゃどうにもならん。

塩素も第17族のハロゲンと呼ばれる原子で「あと電子が1個あれば最外殻電子が8個で安定なのに……」と欲求不満なので、すぐに電子をどこかから奪ってCl-になろうとする。

Cl-をCl2に変えるのはNaほど大変じゃないけど、塩水を煮てる程度じゃ変わらん。

もちろん塩水をずっと煮続けたら塩の結晶が手に入るが、これは化学反応ではなく、沸点が100℃の水だけ蒸発して、溶ける先がなくなって沸点がずっと高い固体の塩だけ残ったってこと。



食塩水から電気分解で塩素を取り出してるのは気体の塩素ガス(Cl2)でこれは毒性がある(塩素漂白剤を混ぜるな危険と言われる理由も、塩素ガスを発生させる反応があるから

しかし塩水に溶けてる塩化物イオンCl-は安定で特に害はない。ハロゲン電子があと1個あれば最外殻に電子が8個入って安定するのに……と元々電子をとても欲しがっているから陰イオン状態が一番安定してる。



塩化物イオンはたしかに銀や鉛などの金属イオンにくっついて沈殿を作ったりする。

から塩酸は謎の液体Xに溶けてるもの判別する工程に使える

2023-09-16

エントロピーとは何か

エントロピー」という概念がよくわかりません。 - Mond

https://mond.how/ja/topics/25cvmio3xol00zd/t242v2yde410hdy

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/mond.how/ja/topics/25cvmio3xol00zd/t242v2yde410hdy


エントロピー」は名前自体比較的よく知られているものの、「何を意味しているのか今一つ分からない」という人の多い概念である。その理由の一つは、きちんと理解するためには一定レベル数学概念特に微積分と対数)の理解必要とされるからであろう。これらを避けて説明しようとしても、「結局何を言いたいのかすっきりしない」という印象になってしまやすい。

エントロピー」を理解し難いものにしているもう一つの理由は、「エントロピー」という概念が生まれ歴史的経緯だと思われる。

エントロピー提唱された時代は、物質構成する「原子」や「分子」の存在がまだ十分に立証されておらず、それらの存在を疑う物理学者も少なくなかった。エントロピー提唱クラウジウスは、「原子分子存在を前提しなくても支障がないように」熱力学理論を構築し、現象の可逆性と不可逆性の考察からエントロピー」という量を発見し、非常に巧妙な手法定義づけたのである

その手法は実にエレガントで、筆者はクラウジウスの天才性を感じずにはいられない。だが、その反面、熱力学における「エントロピー概念簡単イメージしづらい、初学者には敷居の高いものとなってしまったのだ。

その後、ボルマン分子存在を前提とした(よりイメージやすい)形で「エントロピー」を表現し直したのだが、分子存在を認めない物理学者達との間で論争となった。その論争は、アインシュタインブラウン運動理論確立して、分子実在が立証されるまで続いたのである





現代では、原子分子存在を疑う人はまず居ないため、ボルマンによる表現を心置きなく「エントロピー定義」として採用することができる。それは次のようなものである

「ある巨視的状態を実現しうる、微視的状態パターンの多さ」



例えば、容積が変わらない箱に入れられた、何らかの物質を考えて欲しい。

箱の中の物質の「体積」や「圧力」「物質量」などは具体的に測定することができる。また、箱の中の物質の「全エネルギー」は測定は難しいが、ある決まった値をとっているものと考えることができる。

これらの量を「巨視的状態量」または単に「状態量」と呼ぶ。


ここに、全く同じ箱をもう一つ用意し、全く同じ物質を同じ量入れて、圧力や全エネルギーも等しい状態にするとしよう。このとき、二つの箱の「巨視的状態」は同じであるでは、内部の状態は「完全に」同じだろうか?

そうではあるまい。箱の中の物質構成分子の、それぞれの位置運動状態は完全に同じにはならない。これらの「分子状態」は刻一刻と変化し、膨大なパターンをとりうるだろう。

このような分子レベル位置運動状態のことを「微視的状態と呼ぶ。


「微視的状態」のパターンの個数(場合の数)はあまりに多いので、普通に数えたのでは数値として表現するのも難しい。そこで「対数」を用いる。


例えば、巨視的状態Aがとりうる微視的状態の数を1000通り、巨視的状態Bがとりうる微視的状態の数を10000通りとする。このとき、Aの「パターンの多さ」を3、Bの「パターンの多さ」を4、というように、桁数をとったものを考えるのである

この考え方には、単に「とてつもなく大きな数を表現するための便宜的手法」という以上の意味がある。

先の例では、AとBを合わせた微視的状態の数は1000×10000=10000000通りであるが、「パターンの多さ」は7となり、両者それぞれの「パターンの多さ」の和になるのである


この「パターンの多さ」がすなわち「エントロピー」Sである

「微視的状態パターンの個数」をΩ通りとしたときエントロピーSは次のように表現できる。

S = k*logΩ

(ただし、kはボルマン定数と呼ばれる定数であり、対数logは常用対数ではなく自然対数を用いる。)

この「エントロピー」は、同じ巨視的状態に対して同じ数値をとるものであるから、「体積」や「圧力」などと同じく「状態量」の一つである





このような「目に見えない状態量」を考えることに、どのような意味があるのだろうか?

その疑問に答えるには、エントロピーエネルギー関係について考える必要がある。


再び箱に入った物質を考えよう。この箱に熱を加え、箱内の物質エネルギーを増加させると、エントロピーはどうなるだろうか?

まず、総エネルギーが増加することにより、各分子に対する「エネルギーの分配パターン」が増える。さらに、個々の分子の平均エネルギーが増えた分、可能運動パターンも増える。このため、エネルギーが増えるとエントロピーは増加すると考えていいだろう。

では、エントロピーの「上がり方」はどうか?

エントロピーは微視的状態パターンの「桁数」(対数をとった値)であるからエネルギー継続的に与え続けた場合エントロピーの増加の仕方はだんだん緩やかになっていくだろうと考えられる。


ここで、多くのエネルギーを与えた「熱い物質A」の入った箱と、少量のエネルギーしか与えていない「冷たい物質B」の入った箱を用意しよう。箱同士を接触させることで熱のやりとりが可能であるものとする。

物質Aには、熱を与えてもエントロピーがさほど増加しない(同様に、熱を奪ってもエントロピーがさほど減少しない)。言いかえると、エントロピー一定量増加させるのに多くのエネルギーを要する

物質Bは、熱を与えるとエントロピーが大きく増加する(同様に、熱を奪うとエントロピーが大きく減少する)。つまりエントロピー一定量増加させるのに必要エネルギーが少ない


箱を接触させたとき、AからBに熱が流入したとしよう。Aのエントロピーは下がり、Bのエントロピーは上がるが、「Aのエントロピー減少分」より「Bのエントロピー増加分」の方が多くなるので、全体のエントロピーは増加するだろう。

もし、逆にBからAに熱が流入したとするとどうか? Aのエントロピーは上がり、Bのエントロピーは下がるが、「Aのエントロピー増加分」より「Bのエントロピー減少分」の方が多いので、全体のエントロピーは減少することになる。


エントロピーが多いとは、微視的状態パターンが多いということである。従って、「AからBに熱が流入した」状態パターンと、「BからAに熱が流入した」状態パターンとでは、前者のパターンの方が圧倒的に多いエントロピーは微視的状態パターン数の対数なので、エントロピーの数値のわずかな差でも、微視的状態パターン数の違いは何十桁・何百桁にもなる)。これは、前者の方が「起こる確率が圧倒的に高い」ということを意味している。

これが、「熱は熱い物体から冷たい物体に移動する」という現象の、分子論的な理解である

冷たい物体から熱い物体へ熱が移動する確率は0ではないが、無視できるほど小さいのである


物体が「熱い」ほど、先程のエントロピー一定量増加させるのに必要エネルギーが多いといえる。そこで、この量を「絶対温度」Tとして定義する。

T = ⊿E/⊿S (体積・物質一定の条件で)

エントロピー定義ときに出て来た「ボルマン定数」kは、このTの温度目盛が、我々が普段使っているセルシウス温度(℃)の目盛と一致するように定められている。



さて、ここで用いたエントロピーが減少するような変化は、そうなる確率が非常に低いので現実的にはほぼ起こらない」という論法は、2物体間の熱のやりとりだけでなく、自然界のあらゆる現象適用することができる。

すなわち、「自然な(自発的な)変化ではエントロピーは常に増加する」と言うことができる。これが「エントロピー増大の法則である


ただし、外部との熱のやりとりがある場合は、そこまで含めて考える必要がある。

例えば、冷蔵庫プリンを入れておくと、プリン温度は「自然に」下がってエントロピーは減少する。

しかし、冷蔵庫が内部の熱を外部に排出し、さら冷蔵庫自身電気エネルギーを熱に変えながら動いているため、冷蔵庫の外の空気エントロピーは内部の減少分以上に増加しており、そこまで含めた全体のエントロピーは増加しているのである





最初に、「エントロピー理解には微積分と対数理解必要であると述べたが、なるべくそうした数学概念に馴染みがなくても読み進められるようにエントロピーの初歩的な話をまとめてみた。如何だったであろうか。

筆者は熱力学統計力学専門家でもなんでもないので、間違ったことを書いている可能性もある。誤りがあればご指摘いただけると幸いである。


クラウジウスによる「原子分子存在を前提としない」エントロピー定義については、筆者よりはるかに優秀な多くの方が解説記事を書かれているが、中でも「EMANの熱力学https://eman-physics.net/thermo/contents.html個人的にはおすすめである。興味ある方はご参照いただきたい。

続き

エンタルピーエントロピー関係について

https://anond.hatelabo.jp/20230917090022

2023-09-09

原子って美味しいのかな?りんご味?

できれば団子みたいに串を刺して食べたいんだが

誰か作ってくれないか

2023-09-05

その言説の妥当性くらいは判断できるようになってよ、、、

生物濃縮はトリチウムでは起こらないよ。摂ったものの一部が何らかの理由で体の中に留め置かれ、出ていく量が摂ったより少なくなることで初めて濃縮が起きる。そしてそれが食物連鎖の中で繰り返された場合、大型の捕食者には高濃度物質が蓄積されていることになる。だけどこれはたとえば水銀脂肪によって体の中に留め置かれるようなケースでしか発生しない。トリチウムのように体がそれを選んで蓄積する能力を持っていないもの生物濃縮なんて出来ないわけだ。こんなの高校生物物理化学範囲で分かる話でしょう。

しかも、トリチウム以外は検査していないなんていうのは単純にウソで、トリチウム以外のもの検査していることはちゃん報道されている。トリチウム以外はまとめてやっていて個別原子ごとではないから、たとえばストロンチウム検査はしていないが、ストロンチウムを含むトリチウム以外の多々の物質を全部合わせてチェックし合計で問題ないことをチェックしているわけだ。

さらに言えば、薄めても総量が変わらないというのも、それが総量が変わらなければ危険性が変わらないという話なら大きな誤り。弱いβ線しか出せないトリチウム場合、そのトリチウムからミリ離れるだけで一切影響が無くなるわけだが、薄めれば、崩壊してβ線を出すタイミングで人体の皮膚や内蔵の数ミリ範囲の間にくるトリチウムの量が減る。普通の水分子が防御壁になる確率高まるわけだ。そして何より、30年間での総量というのは、一年間に自然に発生するトリチウムの量と比べても僅かでしかない。放出が実際には100年200年続いても総量は僅かな上に、崩壊によって無くなっていくので総量を考えること自体が頓珍漢なこととなる。たとえ放出永遠にやめられなくてさえ、無限に海中のトリチウム量が増えるわけでなく、新規放出によるもの崩壊によって無くなっていくものが均衡してそれ以上は増えない状態が続く。そしてその時の量も僅かだ。仮にその程度で何らかの健康被害が発生するのであれば、かつて核実験等によってトリチウムが身近にずっと多くあった時代健康被害確認されていただろう。

anond:20230904160511

2023-09-04

イッヒリーベディッヒ現象とは、有機化合物と無機化合物の接合面における

イッヒリーベディッヒ現象とは、有機化合物と無機化合物の接合面における、金属元素の短い結合の距離芳香炭素上の水素窒素間の結合より遠いときに、金属結合が「イオン結合より短い原子」を持つ現象である特にカルボキシ基(3価)が芳香炭素と親密な位置存在する有機無機化合物において顕著にあらわれる。こうした有機無機化合物における金属原子位置は多くの場合芳香炭素上の自由電子運動してできた親電子によって固定されているので正確な計量が困難である

Anond AI作成

2023-09-03

バスケ熱狂今日にも終わる

バスケットボールW杯日本五輪出場権を得た。

まあそれは良いニュースだ。

しかし、それをもって地元Bリーグ、それも2部のチームが必死営業に繋げようとしている姿を見ると痛々しい。

世界選手権日本が健闘しても、その熱狂は長く続かない。それどころか打ち上げ花火のように一瞬で散っていく。

2019年ラグビーはどうだった?

昨年のサッカーなんてドイツスペインも倒した。

優勝した野球WBCなんて今年の春の出来事だ。

これらの競技について競技人口プロリーグの観客が大幅に増えたか

WBCって今年だったっけ?ぐらいにすっかり忘れているんじゃないのか?

バスケW杯も冷静に考えれば優勝どころか決勝リーグにも進めていない。

来年五輪でも惨敗して予選落ちは確実だろう。

そんなのでは昨晩の熱狂は一瞬で終わる。

今日にも既に終わっている。

残念ながら先の地方球団には恩恵は期待できないだろう。

しろ今更感すら漂ってしまうかもしれない。

本当はこんな一瞬で塵芥も原子に帰するほどに完全燃焼するような扱いにせずに、1年ぐらいかけて機運を盛り上げるようにすれば長持ちするのね。

刹那我が国日本にはそんな余裕もなくなってしまったのだろう。

2023-08-28

世の中には「ゲイ」と「ガバケツ野郎」という二つの表現が完全に同じ意味で、相互に置換可能だと考えている人もいる。

そのような人は、「あなたゲイですか?」という問いを「あなたガバケツ野郎ですか?」と置き換えても意味は変化しないと考えている。


命題論理式が一致する場合、それは同じ意味だと主張する人もいる。

「あの人は女性で、有能だ」と「あの人は女性なのに、有能だ」という二つの文は、それぞれ、

『「あの人は女性だ」、かつ、「あの人は有能だ」』という、まったく同じ原子命題の連言へと分析できる。

したがって、同じ論理意味を持つから、二つの表現は完全に同じ意味で、相互に置換可能だと判断する。そんな人もいる。

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