はてなキーワード: 一酸化二水素とは
日本人のネット民もやばいので人のことは言えないがさすがに驚くレベル。
中国SNSが大荒れなのは想定内だったが、X(Twitter)まで大荒れなのはさすがにびびった。わざわざ壁越えしててそれなのかと。
「日本が汚染水を流したあと、未曾有の大地震が起こった」というデマが東日本大震災の津波の映像付きで投稿されると、多くの人民が「天罰!」「日本人全員死ね!」と大喜び。中国の外交官も「これは偶然でしょうか?」と反応。
「中国は日本よりも大量の汚染水を海に垂れ流している」という(同じ人民の)投稿に対し、「これはプロパガンダだ」と猛批判。IAEAの発表についてもプロパガンダ認定。
・日本語が読めるのに読めない
在日ウクライナ人の「政府が隠そうとしてる事実。実は処理水にはDHMO(一酸化二水素)という液体が多く含まれている。人間が吸引すると死亡するだけではなく、防虫剤や殺虫剤の主成分であり、鉄を錆びつかせる程強力なもの。原発でよく使われ、2011以降、日本全国の水道水にも確認されてる。一酸化二水素で海を汚さないで!」
というジョークツイートを引用し、「ウクライナ人だってこの件を不安に思っている」と拡散。
せめて内容を読んで…
一方でわりと冷静な人民もいる。
「安全な水なら飲めと言うなら、中国が海に薄めずに流している工業排水も飲めばいい。海に流しているなら安全なはずだ。そうしてくれたら説得力が増すので黒い水をガブ飲みしてほしい」
「自国がだめなものを普通に海に流しているので、日本が海に流すものもだめなものだと思ってしまうのでは」
「国内の専門家がまだ出てこないのが不自然で不気味だ。日本を批判するため化学的に間違ったことを言うと化学者としての信頼を後で失うことになるからでは」
「自国の大気の中で毎日ご飯食べてるから身体はかなり丈夫なのはずなのに気は小さいんだな」
「囚人が頑張ってるね(中国は囚人にネットに工作的な書き込みをさせているという噂がある)」
など…
若い読者は知らないかもしれないが、健康診断に胃ガン検査があると、バリウムを飲まされる。白くてねっとりしていて飲みにくいことこの上ないのだが、最近は技術の進歩により必要量が少なくなるなど、だいぶ改善している。
しかし、飲みにくさなど、実は大した問題ではない。最大の問題は検査後に待ち受けている。このバリウム、体内でいっさい消化されずに、そのまま排泄されるのだ。
ここでは、この排泄された物体の後処理について、自分が集めた情報をまとめる。自分は、医療も化学も水道工事も専門外なので、有識者からのコメントやトラックバックでより良い情報が集まることを期待している。
なお、これ以降、かなり尾篭な話になるので、読み進む方は覚悟されたい。
胃ガン検査後に渡される下剤が効き、トイレに行く。すると、大便とともに、いっさい消化されていないバリウムが出てくる。そして、このバリウムと便の混ざったものは、便器の底にどっしりと鎮座するのである。この白くて茶色い物体は、通常の便に比べてかなり重く、またべったりしているため、便器の底にへばりついたままなかなか流れない。便器の構造にもよるが、バリウム混じりの便は、10回ぐらい水を流したところでビクともせずに鎮座し続ける。実際に目撃すると、自分のものであってもなかなかつらい光景である。ましてや、他人のものなら…。
グーグルで調べてみると、悩んでいる人は多いものの、ブラシ等で物理的に解決ぐらいしか方法がない。しばらく原始的手法で格闘してみたが、つらすぎるので、徹底的に調べてみることにした。
なお、上記の「べったりしている」という性質は、原始的手法を試みる過程で、イヤと言うほど確認することになった。ぱっと見た目は、石のような硬さに見えるのであるが、実際には地面に踏み付けられたガムのようなものである。
通称「バリウム」だが、正しい化合物名は硫酸バリウムである。「バリウムは金属だから重い」などと書いてあるサイトもあるが、金属のバリウムと、化合物である硫酸バリウムとはまったく別の物質である。
物質の性質は原子によって決まるわけではない。化合物によって決まることを忘れてはいけない。水素に火を着けると爆発するからといって、一酸化二水素が爆発するわけではない。ちなみに、一酸化二水素の化学式はH2O。一般的には「水」と呼ばれる。ナトリウムを水につけると爆発するからといって、塩化ナトリウムが爆発するわけではない。ちなみに、塩化ナトリウムの化学式はNaCl。一般的には「食塩」と呼ばれる。
話がそれたが、そういうわけで、便器の底に鎮座する白くて茶色い物体に対処するには「硫酸バリウム」の性質を調べなくてはいけない。
しかし、硫酸バリウムの性質を調べると、ほとんど水に溶けない。溶解度は水100mlに対して0.22mgしかない(水温18度)。食塩の約35gに対して、10万分の1以下である。ネットではお湯を流せば溶ける説もあるが、水温100度でも100mlに対してわずか0.40mgである。しかも、ほとんどの酸にも溶けないらしい。絶望的である。
考えてみればこの溶けなさゆえに、体内の水分にも、強酸である胃液にも溶けることなく、レントゲンに写ってくれるわけだが、ここではその性質が大きな障害となり、白くて茶色い物体は、便器の底に鎮座し続けるのである。
サイトによっては「しばらくすると自然に流れる」という記述もあるのだが、自宅のトイレを眺めている限り、とてもそうは見えない。何度水を流しても、白くて茶色い物体はビクともしない。そこで便器の仕組みについても調べてみた。
洗浄レバーを引いたときに、いったん水が流れ込んできて渦を巻いたあとに、「ゴーッ」という音と共にすべての水がいったん排水されてから、再度ゆっくりとたまる洗浄方式は「サイホン式」と呼ばれる(サイホン式のバリエーションは色々あるが、ここでは省略)。
そこで自宅の便器の型番表示を探してみると、TOTOのC482というものである。調べてみると、この便器は「洗い落とし」という洗浄方式である。この方式は、サイホン式と違って、「すべての水がいったん排出される」という過程がない。要するに上から水を流すとあふれた分が下水管に回るだけの、単純な仕組みである。これでは、底にへばりついた白くて茶色い物体がビクともしないのも道理である。
ここまで調べたが、たまの検査のためだけに「サイホン式の便器に買い替える」という選択肢はありえないので、「そもそも便器の底に鎮座させない」しかなさそうだ。トイレットペーパーを水面に浮かべてから排便するという手法もあるようだが、トイレットペーパーだと溶けやすく破れてしまうこともあり、結局着底して鎮座されてしまう可能性が高い。代わりに、トイレに流しても良いが、多少は破れにくい「トイレクイックル」を使おうと思う(ちなみに、トイレクイックルは、トイレットペーパーのJIS基準に適合している http://www.huffingtonpost.jp/2013/05/06/consumer_commission_n_3225990.html )。
以上の検討をしているうちに、今年の検査で摂取した硫酸バリウムは処理できたのだが、その後、さらなる情報を発見した。下記2点の論文である。
これによると、検査で使われる硫酸バリウム懸濁液には粘度を増すための添加物が入っているが、水温によって大きく粘度が変わるらしい。粘度自体は、メーカーや添加物の種類によってだいぶ違うのだが、水温が20度から40度になるだけで、50%ぐらい粘度が下がるものもある。
つまり、他のページで見かける「トイレにお湯を流したらバリウムが流れた」という記述は、硫酸バリウム懸濁液のこの性質に基づいていて正しいという可能性がある。
次回の胃ガン検査では、お湯を用いた処理方法についても試してみたい。
なお、調べたところ、便器に熱湯を流すと割れることがあるため、お湯の温度は40~50度程度までにとどめる必要があるらしい。試す方は注意されたい。
翌年以降の記事(随時追加)。