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2015-12-02

女性専用回春マッサージに行ってきた(電マと私・完)

http://anond.hatelabo.jp/20151201143130


メールを受け取った私がまっさきに行ったのは、ムダ毛周りの処理であった。


風呂には入り終わっていたし、施術の前にも入ることになっていると言うが、毛については自宅で処理をしていくほうが賢明だろう。

チラシを開いてその上に座り込み、Iラインを処理。

冬だからと油断して生やしまくっていた膝下を処理。

忘れちゃいけない脇の下も処理。

どこをどれだけどうされるかはわからない。

からないが、ただでさえババアかつデブである

施術者をげんなりさせる要素はひとつでも減らしておきたいではないか。


ムダ毛を刈りつつもメールのやり取りを数回行い、1時間後に最寄りの駅で待ち合わせ、ということになった。

そこから車でラブホファッションホテルという呼び方はいまだに馴染めないものを感じる)へ向かい、めくるめく春の世界へ、というわけだ。


殺されるかもしれないと少しだけ思ったので、ノートPCをつけたままにし、マッサージ店のサイトを開いておいた。

そしてふと思い立ち、はてなアカウントを作り、今から出かける旨を書き記した。

リアル身分トレースされないため、バッグの中には必要最小限のカードしか入れていない財布と、がっちりロックしたスマホと、部屋の鍵、ミンティアだけをぶち込む。

そしてコンビニへ向かい、ホテル代込みのゆとりを持った予算3万円をキャッシングする。

性のためにこんなにもお金を使うのははじめてだ。

最初最後かもしれない。

(ちなみに、今までのエロへの最大支払い額は、官能ドラマ的なもの聴くダイヤルQ2に払った8000円程度である


「はじめて」。

ババアにこんな種類の初体験が残っていたとは。


駅に向かうバスの中でしみじみ思う。

男性は自らのチンポの望むままに、可愛い女の子を買える。

本当に好きな女の子とヤレるか、というのはお金問題ではないかもしれないが、好みの容姿の若い女の子中出し、くらいであればソープで10万も払えばイケるのではないだろうか。

私の定番オカズAV(しかもサンプルを使っている有様だ)「しろうと関西援交」など、ピチピチ女子高生2名を一気に買い、ひとりに挿入しつつももうひとりにアナル舐めをさせるという幸せそうなことを当たり前のようにやっている。

映像の中の彼女らが、本当に女子高生かどうかは知らない。

しかし、アーイグイグ~~とうめく映像の中の彼はとても気持ちが良さそうだし(その声が大変にヌケるのだ)、あれがリアルな援交なのだとしても、きっと1人につき5万も払ってはいないように思う。


羨ましい。

私も若い女にチンポをハメてみたい。

処女を優しく、かつ荒々しく奪い、キツいマンコに耐えきれず中出しなどしてみたい。

私にそれをしたあの親指チンポの彼のように(中出しではなかったが)。


若い童貞ならどうだろう?

お金を払えば買うところまでは行けるかもしれない。

ただ、買った男の子が私に勃起してくれなくては全く意味がなくなってしまう。

ホストなどでもそれは同じことだ。


「私に欲情して」というようなことを書いた作家は誰だっただろう。

まったくもってそれなのだ

私が好いた誰かに欲情されて、イかされたい。

だって私が触れてきたエロメディアの女性達はそうだったのだから

好いた誰か、は諦めた。

欲情される、なんてこの年齢と顔と体ではおこがましい。

イかされたい、が最後の砦といえた。


待ち合わせの駅に着くと、少しだけ雨が降り始めていた。

「到着したらメールします」と知らされていたが、メールはまだ来ない。

手持ち無沙汰に、普段のようにTwitterを、LINEを見て、何気ないツイートや、返信をする。

ここで「今から回春マッサージしてくるよ」と入力したら私の何かが変わるだろうか。

最後の彼には連絡してみようかな。

思わなくもなかった。


そこにメールが届く。

自販機の前に着きました」

事前に教えられていた車のナンバーつぶやきながら駅を出る。

小さくて丸っこい車がそこに待っていた。

車内はよく見えない。

ドライバーの手が助手席ドアを中から開いた。

「あ……トウヤマです」

メールで名乗った偽名を告げる。

思い切ってその丸っこい車のシートに身を委ねた。


道中、果たしてなにを話すのが自然だったのだろう。

なぜマッサージを呼ぶことにしたのか、その経緯などを話した気がする。

おそらく私は饒舌だった。

オッサンも饒舌であった。

そう、回春マッサージ施術者は、おそらく50代くらいであろうオッサンであった。

小柄、メガネ。不潔そうではないが清潔とも言い切れない。

車内には隠しきれないタバコ臭いが漂っていた。

私が「今日の予約がダメなら縁がなかったと諦めるつもりだった」と告げると、たまたま今日に限って「通常の」マッサージ常連からドタキャンがあったため受けたのだと言われた。

日頃から「持ってる女」だと自負していたが(ならなんでイケないのか?きっとそれは多分、別問題だ)ここでそれを発揮するとは思わなんだ。


車は、オッサン推薦のホテルに滑り込む。

うっすらと見覚えのあるホテルであった。


週の頭にしては混みあっているそのホテルに、空室は3つしかなかった。

5000円代の部屋は安いのか高いのか。

今まで数多のラブホに入ってきたが、値段はあまり意識せず部屋を選ばせてもらっていたなぁと申し訳ない気持ちになりつつ、もちろん選んだのは安い部屋である

(それでもこのホテルではランクが高い部屋であった)


さなエレベーターに乗り込むとき、少し身体がこわばるのを感じた。最後の彼に、よくエレベーターキスをされていたからだ。

しかし当たり前のことだが、オッサンが私にキスなんぞするわけがない。

自分の警戒心に苦笑しつつ部屋に入る。

激しい既視感が駆け抜けた。


この部屋、入ったことがある。


厳密に言えば全く同じ部屋ではないかもしれない。フロアが違うかもしれない。

でもこの内装は見覚えがあった。

最後の彼と1度来たことがある。

この部屋でしたセックスも思い出せる。

一緒にサッカーを観た帰り。デブの私がレンタル衣装を無理やり着て、制服プレイをした部屋である


………つくづく「持ってる女」だな、私。

一気に覚悟が固まった。

冷蔵庫からサービスの水ペットボトルを取り出し、ひとくち飲む。

オッサンに渡されたガウンタオルを持って風呂場へ向かう。

車の振動でまたマンコが濡れていた。


下着はつけておいて下さい。

そう言われたのでガウンの下にはブラジャーパンツをつけてあった。

ベッドにうつぶせになるように促すオッサンに従い、ラブホの大きなベッドに横になる。

他の女性専用マッサージはどうなのかわからないが、このオッサンの手法普通マッサージを施したのちの性感マッサージなのだという。

罪悪感が軽減される、いいシステムだと思った。

例えば誰かにオッサンと一緒にいる場面を見られたとしても、あくまで「普通マッサージお金を払いました」、という顔ができなくもない。


で、オッサンのマッサージは上手かった。流石にこちらが本業だけある。

特に良かったのが二の腕マッサージ二の腕なんて揉まれたことがなかったが、存外に疲れていたのだとしみじみわかった。

相変わらず二人とも饒舌だった。

それと、オッサンのスンスンという鼻すすりが気になった。

寝てもいいですよと言われたがそんなもったいないことはできない。

気持ちいいことをされているあいだは気持ちよさを全力で感じていたいのだ。

今まで行ったマッサージ屋の話、高速バスの話、最後の彼によくマッサージをされたが正直いつも痛かったという話など、美容院でもマッサージ屋でも「黙ってやって欲しい、ほっといて欲しい」と思う私なのに、よく喋ったと思う。

なのに、1度でいいから人に触られてイキたかたかあなたを呼んだのです、ということはどうしても口に出せなかった。

いっぽう、オッサンはスンスンとよく鼻をすすった。


小一時間は揉まれていただろうか。

普通の」マッサージからだんだんと、尻たぶを揉み、横乳に触れ……というものに切り替わってきた。

たか

マッサージでほぐれた身体ではあるが、内心の緊張は隠しきれない。

うつぶせのまましばらく触れられていると、鼻をスンスンさせながら、オッサンの手が太ももをそっとひらく。

下着の上からつうっ……と、マンコをなぞられた。

!?

そう思うほどの繊細な触れ方にまず驚いた。

AVを見ていても、パンツ越しにマンコを触るシーンとマンコにパンツをくい込ませるシーンはイラつきながら飛ばす私が、少し感じてしまったことに衝撃を受ける。

舌のような指がマンコを這う。パンツの上からからこそのもどかしさが襲ってくる。

これは、気持ちがいい。

うっとりとかよりも、驚きが先に立った。

オッサンはうつぶせの私に対してどうポジショニングしているのか、よくわからない。顔にタオルをかけられているかである

オッサンの姿勢を想像してしまい気が逸れるが、「身体を起こして下さい」と言われてぼんやりそれに従った。


ベッドに座ったオッサンに身体を預け、もたれかかる。

オッサンは後ろから私の乳をそっと触る。

ブラジャーの上からだ。

左右平等に交互に触る。マッサージの延長だなと思った。

もともと胸は私の性感帯である。心地よさを感じて目をぎゅっと閉じて感覚を味わう。

そこに差しまれ不快感があった。

オッサンが私の手をそっと握ったのである

本当に申し訳ない。こんなデブスババアの体なんて触りたくないだろう。万券もらったって、ボランティア同然だ、そうわかっている。

オッサンは汚くはないし無臭であるマッサージうまい。マンコを上手に触ってもくれた。

でも、手は握られたくなかったのだ。

なんとまあお綺麗なことである

娼婦だけど唇は許さないの」の逆バージョンだ。「男は買うけど手は握らないで」。


そっと、オッサンの手がブラのホックに触れる。やりにくそうに肩ひもを落とし、ガウンを脱がす。

直接触れられると声が抑えられないほどの感度の乳首なのに(ブラ越しでも机などに擦れると感じてしまうことがある)、その時はオッサンの手つきにあまり興奮を感じなかった。

このまま冷めてしまうのだろうか。


ふたたびうつぶせになるように促される。

今度はパンツを脱がされて、指で直にマンコを触られた。

普通マッサージの時から思っていたが、オッサンの指はすべすべしている。

すべすべの指が私のマンコのぬめりを掬い、縦に撫でる。これは気持ちがいい。マッサージされている時から気持ちいい部分では声を上げていたので、その延長で私は声を出した。

クリトリスを撫でられる。うつぶせのままで触れられたことは多分ない。変な感覚だがイヤではなかった。イケそうかと言われたらまだまだ遠いが、気持ちがいいので声を上げる。何度もそこを擦られる。


そこにまた不快感が襲う。


オッサンの指がマンコに侵入したのだ。


電マを友としているくらいだ、私はクリトリス至上主義、マンコの中には何ら感動を感じない人間である

AVの激しい手マン、その果ての潮吹きには憤りすら感じる人間である

そういう意味での怒りなのか。

手を握られた時の感情と同種の怒りなのか。

そういえばNG行為的なことは全く確認されなかったなとふと思う。

指入れないでください、と言っておけばよかった。

あいにく私はこういう時(たとえば、飲食店でオーダーミスをされた時、たとえば、ネイルサロン側のミスで2時間待たされるハメになった時)、強く出ることができない人間だ。

ニコニコ笑って「気にしないで下さい」と言ってしまう。

そんな女だが、もちろんここでニコニコ笑いはしない。今日はイキにきたのだ。払う金の単位も違う。静かな抵抗として、クリトリスを触られていたとき自然に上げていた声をむっつりと潜めて、オッサンの手マンを批難した。


手マンはそれほど激しいものではなかった。入り口をクイクイ、指先をヌプッ、その程度だ。鼻をほじるのと何ら大差はない。

それでもさっきまでの気持ちよさは飛び散り、まさかこのまま手マンで終わるつもりじゃないだろうな?という暗雲が脳裏によぎる。

私の温度が明らかに下がったことに気がついたのか、オッサンが「足がむくんでましたから、オイルマッサージしておきましょうか」と囁く。私はそれを承諾した。



オイルをぽたぽたと体に垂らされるのは実に官能的だった。

「Oh」もしくは「Ah」という表記が相応しいだろう。

背中から腰にかけてを指でソフトに撫でられると、くすぐったさに声が出た。

まずはうつぶせ背中側を。肩、ふくらはぎ、足の裏。オイルで滑ることによってオッサンのマッサージ技は数割増に心地よく感じられた。

イカなかった。イカなかった。けどまぁ、クッソ高いマッサージを買ったと思えば……そう落としどころを見つけかけた時、鼻をすすりながら、オッサンの手が再びマンコに忍び寄った。


回春マッサージ部分はまだ終わっていなかったのである

すっかりそれは「店じまい」なのだと思っていたから驚いた。

オイルでぬるついた指が再びマンコに侵入する。

うつぶせのマンコに人差し指中指を入れているため、ケツの穴に親指が当たるのが大変に邪魔くさい。気が散る。つくづく私はクリトリスだけを触ってほしいのだと思い知る。オッサンは人差し指中指を絡ませるアレでもってマンコを攻めはじめる。チンコ特有のアレである。イクぜ!俺の指技!と思っているのかもしれない。大変に迷惑であるのであれを言い出した奴は終身刑を食らうべきだと多くの女が思っているはずのアレ。Gスポットがあると信じている(あるのだとは思うが私にはそれはガンダーラでしかない)男のユートピアGスポット手マン。ゼイ・セイ・イット・ワズ・イン・ヴァギナ


もちろん私は無言である

痛みすら感じて枕に顔を埋め、黙り込んだ。

オッサンは指技が通用しないことに焦りを感じたのか、鼻をすすりながら、私に体を仰向けるように指示した。

顔にタオルをかけ直される。数秒後、思わず声が出た。

オイルでぬるついた乳輪を、オッサンの指がこねくりまわす。

気持ちいい!!気持ちいい!!!気持ちいい!!!

他人にぬるついた胸を触られるのはめちゃくちゃ気持ちがいい!

これが恋人相手なら、「舐めて!」と懇願していただろう。

オッサンがどうやら指のみしか使わないものと読み、言い出さなかったが、心の奥底では激しく乳首を吸われ、噛まれることを望んですらいた。


大きく声をあげる私に安堵したのか、オッサンは鼻をすすりながら再度、マンコに指をのばす。

もう同じなので省略するが、手マンに対して私は無言を貫いた。

反応するのはクリトリスにのみ。そう決めて黙り込むと、オッサンはようやく察してくれたようだ、指でクリトリスを撫で始める。


他人に与えられる快楽」の久しぶりさ。

電マほどの安定感がないことに対する、嬉しくない焦燥。

ああ。

親指チンポの彼の苛立ち、今ならわかる。

もっと一定リズムでやれよ」!


愕然とした。

私が求めているものはどこまでも、電マのテクニックなのだ

そんなもの人間に求める方が間違っている。

でも、だけど仕方ないじゃないか。はじめて私をイカせたのは電マ、私を一番多くイカせたのは電マ、文句を言わず、何も求めず、私がデブでもブスでもババアでも、黙って奉仕してくれるけなげな電マ。

電マじゃなきゃ、多分。だれとしても同じだ。


私は人とのセックスでイクことが、多分できない。


マジかー。


今、こうやって赤の他人クリトリスをなぶられながら、こんなことに気がつかなくたっていいじゃないか。

バッカだなあ!!!


こうなったら意地でもイってやる。

中イキじゃなくていい。クリイキでいい、でいい、というかそれが私のイキ様だ。いつも通りイッてやる。オッサンは2時間14,000円の、ちょっとテンポの狂った電マである本来業務であるマッサージうまい、単なる電マである


オッサンは鼻をすすりながらクリトリスに集中している。私はタオルで顔を隠されているのを良いことに(それでも恥じらい、ためらいはあった)自分の胸をわしづかみにした。

ぬるついた胸は自分で触っても最高にエロい感触で、乳首を撫でると腰が浮いた。

左右の乳首クリトリス。ここだけ触られれば十分なことを再認識する。いつものように足をピンと伸ばせば、オッサンの手ももうマンコには侵入できないだろう。私は3点の快楽に集中した。何分経っただろう、多分5分はなかったと思う。イキそうになる。ここでやめたら許さねぇ!という気持ちと、マンコに指入れるなよ!という気持ちを込めて声を大きめに上げる。

キモチイ、キモチイイ、イク、イク、イッ……」

「スンスン(鼻)」

「イクゥゥウゥ!!」

イッた!!!

やった!!!!!!

ここで私によぎった喜びは「他人の指でイッた」ということに対してのものではなかった。

「一万ナンボ、無駄にせずに済んだ!」

そういう、とてもがめつい喜びだった。

快感の度合いで言えば、ダラダラ1時間くらいクリトリスを電マで刺激したあとに味わう本イキのほうが断然上だと言えた。

それでも。イッたのだ!!!

達成感に包まれている私の太ももを、オッサンはそっと撫で、終わりですよ感を醸し出す。

そして鼻をすすりながら「お時間で〜す」とつぶやく

「手、洗ってきますんでね。戻ったらシャワーになります

おいおい、それじゃあ私がすっげぇ汚ねぇみたいじゃねーか、とは思ったが、実際汚らしい外見のマンコなので文句は言えない。

オッサンの手洗いを待ち、バスルームの扉を開ける。

シャワーにかき消される程度のボリュームで私はつぶやいた。

「あ〜〜〜〜、損した」

人生最大級賢者タイムであった。


オッサンに14,000円を支払い、ホテル部屋代を精算して、再び車に乗り込む。

エロ方面の話題は一切出なかった。

どこそこのうどん屋が移転したとか、チェーンのマッサージ屋はテクニックがどうとか、そんな話で帰路は終わったと思う。

自宅にほど近い、さっき3万円キャッシングしたコンビニまで送ってもらうことにした。

明日朝ご飯買って行くので」

「いいですよ、そういうの大歓迎」

なにが歓迎かよくわからないけど、オッサンはコンビニにするっと車を入れた。

「ボクここでタバコ1本吸うんでね。コンビニ出たら知らん顔して帰っちゃってください」

そう言ってオッサンは、さっき私のマンコの中に入れた指でタバコを取り出した。


いつものセブンイレブンでパンを見繕う。

下腹部の重いものは消え去っていた。

その代わり心がずしんと重かった。

「汚れてしまった」みたいな後悔ではない。

万単位の出費に値する快楽が得られなかったことへの後悔、というか、失望であった。

それは自分のマンコに対する失望でもあった。

手マンでもチンポでもイくことのない自分の体への軽蔑と。

それでも私には電マがあるじゃないか、という安心感と。


コンビニを出る。オッサンの車はまだあった。コーヒーひとつも渡してあげるべきかと思ったけれど、他人のふりがスマートだろう、もうお金は払ったのだから

シャカシャカコンビニ袋を鳴らしながらアパート階段を上る。

鍵をひねって、「ただいま」と言う瞬間、私はとてつもない多幸感に包まれる。

部屋に帰ればいつでも、電マが私を待っているのだから

自分の性欲は自分で慰めよう、これから一生。

そう心から思えた夜だった。

 
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